令和元年5月1日

2019-05-01 | 日記

          

写真は4月18日午前7時半頃に撮った悠久山公園である。桜が満開の時だった。2週間前になるだろうか、今ではすっかり花は散ってしまったが柔らかい緑が気持ちいいのである。2019年の今日は元号を二つ持つことになった。今日5月1日以降を「令和」といい、以前を「平成」といった。あいにくの雨もよいの一日になってしまったが、ここに桜満開の写真を掲載して、今日という日を寿ぐことにしよう。そして『 藤原定家全歌集 上 』( ちくま学芸文庫 2017年刊 ) から、また一首ここに引用しておこう。建久二年 ( 1191年 ) 、定家三〇歳の時の歌だという。

                 久方のくもゐはるかにいづる日のけしきもしるき春はきにけり

遥か空高くに出てくる太陽のさまにも、はっきりと春は来ているのである。景色もくっきりと春になっていた。時間と空間の彼方から、やはりポエジーの微粒子は降り注いでいたのだった。定家という詩人の「触媒」によってポエジーがここに定着したのである。平成時代もいつの間にか令和時代を迎えていたのだった。季節が、知らず自然と移って行くように、時代もそのように移って行く。人もまた。