アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

ブラス・カスミッシモを聴く

2016-09-24 10:00:00 | 音楽/芸術

横浜で毎年開催されているジャズフェス。今年は「カスミッシモ」という若いブラスバンドを聴いてきた。

平均年齢25歳という、学生のクラブ活動の延長線上にあるような活気溢れる若いメンバーから、どんな音楽が生まれるのか。敢えて音楽をジャンル分けするのなら、吹奏楽という分類になるらしいが、ほとんどこの手の分野には縁遠かったアントンKだから、昔から興味があった分野ではある。いつも言うことではあるが、音楽というものは保存が出来ず、その場の体験から生まれる芸術とするのなら、やはり同じ空間に身を置いて体験することから全てが始まるのではないか。書物やCD等からの先入観だけで自己解決してしまうのは早計すぎる。この歳になると、音楽だけではなく何事においてもよくそう思うことが多くなった。

神奈川県立音楽堂で行われた今回のコンサート。この音楽堂も昔から名前は良く耳にしていたが、ここで音楽を聴くことは初めてではないだろうか。上野の文化会館を思わせる様なエントランスや会場内は、アントンKにとっては初めてにしてはどこか落ち着き良い雰囲気。音楽を聴く時は、こういったホールの環境も非常に大事だと常々感じている。もちろん個人的な意見なのだが、音楽に集中し堪能したあとは、いつも解放感からか、外の景色、空気が恋しくなる。何時間も閉鎖的なホール内の座席に身を置いていた訳だから、当たり前の話だろうが、重い扉を開けて一刻も早く外へ向かいたい心境になってしまうのだ。その点、赤坂のサントリーホールや上野文化会館はベストであり好みに合うホールに思っている。ホール内の音響は言うに追わず、ホールの立地まで拘ったら考え過ぎだろうか。

さて、今回のブラス・カスミッシモによる演奏だが、演奏の良し悪しはアントンKにはよくわからなかった。演奏会を一つのストーリーとして構成してあり、後でその意味がわかったという具合。かなり凝った内容だったように感じている。管楽器そのものの音色は全く好みのものではないが、それは当り前の話。クラシックを中心とした管楽器の音とは、別次元だろう。その昔、管楽器を専門講師に習ったことのあるアントンKだが、その当時の講師の奏でる音色を思い出してしまった。キリキリと耳をつんざくような金切り声のような響きは、精神衛生上宜しくないのだ。まあそんな音色が終始していたが、これが吹奏楽曲となると、また違って聞こえるから面白い。ベースや打楽器とのやり取りが面白く息つく暇もないくらい。何と言っても楽員の方々が楽しそうに演奏している姿は、それを見ているだけで感動するものだ。

終演後、かなり元気をもらって帰路につくことができるくらい気分が高揚していたことも付け加えておきたい。

2016-09-17

KASNY AWARDS

ブラス・カスミッスモ 第18回演奏会

神奈川県立音楽堂