みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

青山俊董師の講演会

2016-06-10 08:00:00 | Everyday is special
山形県宗教者懇話会の20周年の記念式典と特別講演会が、先週の6月4日、山形市民会館で行われました。

この懇話会は、山形県内の仏教や神道、キリスト教や新宗教の聖職者の集いで、毎年学習会を開き、平和のために共に祈ってきました。
2011年からは、これに大震災の復興祈願が付け加わりました。

さて、今回の特別講演会には、曹洞宗の青山俊董(しゅんどう)師が講師としてこられました。

彼女は名古屋にある愛知専門尼僧堂堂長で、長野県塩尻市の無量寺の住職も兼務され、曹洞宗の大教師でもいらっしゃいます。現在83歳。

彼女のことは、1998年頃に朝日新聞で連載された「自分と出会う」のリレーエッセイで読んで知っていました。
その中で、彼女は「もう一人の私」との対話について書かれ、その「私」を成長させていくことの重要性を説いていらっしゃいます。

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生かされている私の生命の基盤は、自覚するとしないとにかかわらず、この天地いっぱいという基盤であり、同時にそれはすべての存在の基盤でもある。
これを「自己」と呼び、あるいは「仏」と呼ぶ。
この「自己」を求め、「自己」と出会い、「自己」と一つになってゆく、それが人生修行の究極の姿なのであろう。
(青山俊董「『もう一人の私』にめざめる」 朝日新聞1998年8月25日)
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ぼくは、これを読んで、宗教者としても、一人の人間としても、自分の霊的旅路の指針をいただいたと思っています。
今でも、その新聞の切り抜きを大切にしていて、時々黙想会の講話にも使っています。


今回の講演会のテーマは、「真理は一つ 切り口の違いで争わぬ」でした。
そこで、3つのポイントをご提示くださいました。

① 真理は一つ。切り口の違いで争わない。

② 切り口しか見ることができない。

③ 切り口の違いは必要があって生まれたもの。互いに尊敬しあい学びあっていこう。


講演会の後、場所を移して懇親会がありました。
そこで、青山師と同じテーブルに座らせていただいたので、少しですが個人的にお話もすることができました。

「迷いのうちにも、真理への入り口はある」とのご助言を、そのときいただきました。

今回、ご本人にお目にかかることができて、感激しました。
そして、このめぐり合わせをくださった神さまに感謝します。

青山先生、どうもありがとうございました。


写真は、庄内平野から望む鳥海山(5月撮影)。
日本海からそびえる独立峰で、本当に美しい山です。



展望道路、ブルーラインからの眺め。



車から降りると、カエデに花が咲いていました。

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