みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

震災から2週間

2011-03-25 20:45:00 | Everyday is special
震災発生から丸2週間が経ちました。
まだ多くの方々が行方不明になっています。
また、本当に多くの方々が避難生活を続けておられます。
とくに助けの手が十分に届いていない方々に、必要な助けが行き渡りますようにと願っています。

福島の原子力発電所からの放射性物質の拡散も大きな心配です。

美しい日本にいったい何が起こったのか。何が起きているのか。

目には見えない放射能汚染の問題は、とても恐ろしい現実となってしまっています。

きょうは、カトリック教会では「神のお告げの祭日」です。
クリスマスのちょうど9ヶ月前のきょう、マリアのもとに天使ガブリエルが神から遣わされたことを記念します。

「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」(ルカ1:28)

これが、天使の最初の言葉でした。
「主があなたと共におられる」とのメッセージは、すぐに「恐れることはない」という天使の言葉へとつながります(ルカ1:30)。
主なる神が共におられる、というメッセージは、キリスト教の素晴らしい確信です。
イエスの誕生は、それが実現したことを示しています。

「『見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。』この名は、『神は我々と共におられる』という意味である。」(イザヤ7:14/マタイ1:23)との聖書の実現を、イエスの誕生と生涯、そして死と復活に、教会が見出している通りです。

これから一体自分の人生に何が起こるのか、マリアはわからないままに、すべてを受けいれていきました。
これは、とても恐ろしいことだったと思います。
が、「主がわたしと共におられる」とのメッセージは、イエスを身ごもることによって確信に変わりました。
そして、本当に恐れる必要はないのだ、と感じられたのだと思います。

この日、自分はひとりではない。大いなる方が自分と共におられるのだ、というメッセージを、よく味わいたいと思います。

「主が、あなたと共におられる」


写真は、先月のものですが、友部修道院の霧の中の風景。