火事

いつもの道を、いつも通り走って買い物に出かけました。

家に帰って、母に、「あの道すがらの工場が火事になったらしいよ。」というのです。
その工場の道は、今日私が走った道でした。
「そんなのあった？」と、聞き返したぐらいです。

人は気にかけていなかったら、ほとんど無意識に通り過ぎることになります。
いつもの道なんで、車に気をつけている程度で、その周りの景色など全く目に入っていないのです。
ましてや、塀で囲まれた工場なので、余計に目につかなかったのかも。
そう言えば、昨日はやたらめったら救急車が走っていたのを覚えています。
けが人でも出たのでしょうか。

火事は本当に怖いことです。
大事なものが一瞬で燃えてしまいます。
いくら保険をかけていて、ただお金をもらっても虚しいことです。
「地震、かみなり、火事、親父」とはよく言ったもので、どれも本当に怖いです。
親父は怖いかどうかわかりませんが。

ある人が、自宅が火事になり、大切な子供の写真もみんな燃えてしまったそうです。
今では、私は子供だったときの写真は見ることはありませんが、「そこにある。」という安心感で、気丈夫になるんです。
火事は、その安心感でさえ燃やしてしまうのです。
私もなるべく火事は出さないように気をつけています。
自分で家事を起こさなくても、もらい火があります。
ご近所さんが火事にならないように気をつけてもらいたい。そんな気持ちでいるのです。