ひぃぃぃぃぃぃぃ ひぃぃぃぃぃぃぃ

朝の５時過ぎ、妙な声で起こされた。
今にも死んでしまいそうな、情けない声だった。
よく見ると、父が、寝言でうなっている。
ひぃぃぃぃぃぃ　ひぃぃぃぃぃぃ。
結構長い間、うなされていた。

昼、何気なく父がうなされていたことを言ったら、夢の中でお化けが出たらしい。
それを、お不動さんに封印する夢だった。
母は、そんな父を「70にも80にもなって、何がお化けだ。」と、冷たくあしらっていた。
７０歳でもお化けは怖いものだ。
多分、本当のお化けなら、声すら出ないぐらい怖いだろう。
父は、夢でよかったと思っているにちがいない。
しかし、朝早く、けたたましい声を聞かされる身になったて、ちょっとうざく思う。
父の声は、非常に大きくて、よく響く。
近所に聞こえたら、我が家は、ホラーハウスになってしまう。
「うなされている時は、起こしてくれ。」と、父は言う。
しかし、起きていくのもしんどい。
父には、夢の中で怖い思いをしてもらおう。

四十肩

私の友人は、四十肩。
話によると、ものすごい痛いらしい。
洋服も、頭からかぶるものは、着れなくて、前あきの洋服を着ているらしい。
その友人が、痛さのあまり、ブラジャーをしていない。
すると、胸にあるお肉が、わきの下に流れて困っているらしい。
それを聞いて、びっくりした。
近所にも、四十肩の方がいる。
しかし、それは男性だ。
だから、ブラジャーのことや、胸のお肉の話は聞いていなかった。
女性の四十肩は、胸のこともあり、男性よりも大変だ。
四十肩だけでも大変なのに、女性は、それ以上に胸の心配までしなければいけないのが、嫌だ。
私も、いつ四十肩がきてもおかしくない年齢だ。
その上、四十後半になってくると、更年期障害が起きる確率も高くなる。
女性の４０代は、超危険。
自分で、管理できないところが、また泣けてくる。
歳は、とりたくないと、つくづく思う。
しかし、積み立てた年金は、早く欲しい。
矛盾だらけの考えで、嫌になってくる。

おいしいとこ取り

この夏、父が提案したもので、ひょうたんの栽培をしていた。
父が、ひょうたんのつるを這わす柵をつくり、毎日の水やりを私がすることになった。
いい具合にひょうたんが、柵を這い、形は悪いけど、立派なひょうたんが実った。
すると、母が、父に「いつ、収穫するの？」と、何度も聞く。
「今は、まだ収穫するつもりは無い。」と、言うと、あっさり引き下がる。
また、「いつ、収穫するの？」と、毎日のように父に詰め寄る。
父は、無言になった。
すると、母は、ここぞとばかり、園芸用のはさみを取り出し、根こそぎひょうたんを収穫してしまった。
まだ、これから大きくなるであろうひょうたんもあったのに。

いつも母は、おいしいとこを根こそぎ取っていく習性がある。
母に「そんなことして、お父さんに怒られない？」と聞くと、「べつに、いいのよ。」と、あっさり答える。
そして、収穫したひょうたんを日向に干した。
それを見た父は、「あいつは、何もわかっていない。これは、日陰で干して、水につけておくものだ。」と、ボソッとつぶやく。
う～～ん。力関係が見えた気がした。

下を向いて歩こう

おととい、切手を拾ってから、なるべく歩くときは、地面を見てあるくことにした。
２匹目のドジョウを探しているわけだ。
しかし、目を皿のようにして、歩くけど、一向に落し物はない。
でも、どこかに何かがあるはずだ。と、歩みをのろくして探している。

昔、パチンコの景品引き換えの場所で、お金を拾ったことがある。
きっと、パチンコで勝ってお金に引き換えた時に、落としたんだろう。
拾った私も、悪銭身につかずで、そのお金は、一瞬で消えてしまった。
努力しないで得たものは、すぐになくなってしまう。

前に、「一生懸命、働いて得たお金だけが、懐に残る。」と、教えられた。
確かに、そうだと思う。
一生懸命、働かなきゃ駄目なんだ。
時間もそうだと思う。
プー太郎をしていると、時間がふわふわして、寝るまでの時間が異様に短い。
私の人生の中で、今が一番充実していないのが、手に取るようにわかる。
だから、余計に、下を向いて歩こう。
空を見たら、太陽が目にしみて痛いから。

探す

以前、携帯の代替を持った時、運が良くなったので、同じ金色の携帯を探している。
意外と、携帯って、ピンクや白が多いようだ。

最近、やたら、運がいい、悪いを気にするようになった。
それは、きっと、今が運が悪い証拠だ。
しかし、今日、散歩に行った時に、８０円の切手を１０枚拾った。
父に言わせれば、それは、ついてる。らしい。
切手もお金のうちだと言わせれば、そうに違いない。
でも、しょぼすぎる。
あんまり、卑下しすぎると、もっと運が悪くなるので、気分を変えて、「やった～。切手を拾ったぞ。そんなものは、そこらへんにはおちてないのだ。きっと、神様のご加護のお陰に違いない。」と、思うことにする。
「これから、どんどん運が向いてくる。今日よりも明日。明日よりも明後日。」
このぐらい言っておいても、罰は当たらないはずだ。
きっと、良くなるに違いない。
金色の携帯を持つと、もっと良くなる。