音痴

カラオケが、出来始めた頃、冷やかしに一度行ってみた。
大音量で、前奏が鳴り、字幕どおりに歌う。
その時、自分が、素晴らしく音痴なのがわかって以来、カラオケから遠のいてしまった。
それまでは、自分は歌が上手でいろんな歌を知っていると豪語していた。
しかし、それが覆されて、歌に興味がなくなった。
すると、いろいろ出される、新曲が頭に入ってこなくなった。
自信喪失とは、こういうことをいうのだ。
ひとつの道が、閉ざされてしまうと、その先の道まで、ふさがれてしまう。
しまいには、歌番組さえ見なくなって、一段と殻に閉じこもることになる。

知り合いに、カラオケに行く前に、一人で先にカラオケに行って5～6曲を選択し、自分のものになるまで歌いきる。
そして、仲間と合流して、その成果を披露すると教えてくれた。
そこまでして、カラオケを楽しみたいかっと、私は考える。
結婚式では、スピーチは無理だから、その他大勢で歌を披露する。
その時、マイクから一番遠い位置に陣取って、口パクをしてごまかす。

最近の歌は、英語が歌詞にあって、なおさら歌いにくいだろう。
ピンクレディや、キャンディズ世代の私は、もう最近の歌には、ついていけない情けない状態になっている。

雨

雨は、嫌いではない。
むしろ、しとしと降る雨は、心が落ち着く。
雨といえば、友達のネットショップの名前にもなった。
なぜか、スペイン語でＬｌｕｖｉａ（ジュビア）＝雨。
どうして、雨にしたんだろう。
「響きがいいから。」って、笑って応える。
雨の日は、出歩くのが億劫になる。
部屋で過ごす時間が長くなる。
でも、それもいい。

私は、雨で嫌な思いをしたことがない。
運動会だって、遠足だって、ずっと晴れ。
傘に落ちる雨のしずくが、とても綺麗で、ずっと見ていたくなる。

今、まさに雨が降っている。
少し詩的な感情が沸き起こってきそうだ

かみなり

昔から、雷は怖いと思ったことがない。
しかし、この二日前、雷が我が家の電話線に落ちて、電話とパソコンのモデムを壊してしまった。
驚きである。
自然の災害なんて、自分とは、程遠いものだと思っていた。
いざ、災害が起きると、パニックにおちいる。

テレビで、地震や洪水のために、学校の体育館に寝泊りをしている場面を見る。
その人達は、ただボー然として、身動きをとろうとしない。
その風景を見ていて、「なんて、大げさな。」と、少し馬鹿にしていた。
でも、いざ自分の家の電話が通じないとなると、一気に気持ちが沈んでいく。
たかが、電話やパソコンですら、気持ちがなえるのに、地震で家がつぶれたり、土砂や濁流によって家が流されたりしたら、もうなにもする気がしなくなるのがわかった。

パソコンのモデムは、今日届いて、やっと復帰した。
また、いつもの生活が始まって、ホッとしている。
自然の恐ろしさを、垣間見た気がした。
当たり前に生活できるのが、こんなに幸せなのを、この二日で味わった気がした。

詐欺

昔、占いを無料で見てくれるという人がいた。
友達と二人で、その占い師に見てもらった。
すると、「二人とも、全くいいことがない。」という、鑑定にぶち当たってしまった。
その時、占い師は、開運のハンコを作ればいいと教えてくれた。
私は、乗り気ではなかったけど、友達は、その話にぐいぐいのめりこんで、ハンコを買うことになった。
一緒にいた私も、なぜかハンコを買うことになってしまった。
その占い師は、ハンコの模様（文字）を細工すれば、開運間違いなし。だと、言った。
ハンコ、1本30000円だ。
しかも、一括払いだと、しんどいだろう。と半年のローンを組んだ。

ハンコが出来上がり、送られてきた。
確かに、模様（文字）は、実印並みで、何を書いているかわからない。
鑑定書まで付いている。
それは、それでいい。
しかし、そのハンコを持っていても、目に見えるほどの開運はなかった。
私は、悟った。これは、詐欺だ。
腹が立つので、銀行印は、全部このハンコに切り替えた。
30000円分、取り返してやる。と、今も腹を立てている。
でも、30000円で済んでよかった。
何百万もする壷を買わされる人もいると聞いたことがある。
30000円は、世間を渡っていくための授業料だと思えば、安いものである。
もう、うまい話には乗らないぞ～！！と、気を引き締めて生きていく予定である。

夏風邪

いつも元気な私も、とうとう夏風邪をひいてしまった。
くしゃみは、止まらないし、鼻水も垂れ流し。
見かねた母に、風邪薬を飲むように命じられた。
薬を飲んで、少ししたら、くしゃみは止まり、鼻水もでなくなった。
それもそのはず、あまりに苦しいから、規定量の２倍の薬を飲んだから。
でも、睡魔が襲ってくる。
風邪は、寝て治せ。と言われるくらいに、睡眠が大切。
最近の薬には、眠気を抑えるものもあるみたいだけど、私が飲んだのは、安物の薬。
風邪が完治するまで、薬で抑えようと考えている。

夏風邪は、治りにくい。と言われる。
本当は、体を温めないといけないけれど、この暑さのせいで、それは、できない。
仕方ない。
お風呂に入るときに、しっかりと熱い湯船につかり、体を温めようと思う。
今は、それしか、考えられない。
昼夜の気温の差が、激しい季節。
今が、一番体を壊しやすい時期でもある。
家族の中で、第一番の季節の犠牲者が私だ。
この風邪を家族にうつさないために、早く完治したいと思っている。