自分で本を買わずに、出版を人から教えられ、その方から本をお借りして「幕末ダウンタウン」をいっきに読み終えました。
著者の吉森大祐さんは、吉森さんが慶応大学を卒業されてメーカーさんに就職された直後にお会いしましたので、大分昔からの知り合いという関係です。
吉森さんは会社にお勤めをしながら小説を書き続けていたようですが、本格的な出版は今回の作品が初めてのものになるようです。
内容は、読み出しからリズミカルな感覚を味わえて読みやすく、主人公をはじめ登場人物が、立体的に浮かび上がってくるという不思議な感覚を読者に抱かせるのです。
まるで昔、マンガに夢中になっていた頃の味わいを思い出させるような読中感。
主人公が幕末の新撰組の隊士という設定ですが、何となくコミカルでもありフィクションなのでしょうがドキュメンタリーのようにも読めてきます。
他の作家とはまったく違う表現力に驚きに近い感想を持ちました。
面白い小説です。