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問題解決ガイドのひとりごと。



角田光代さんの著書は、いつも読み終えると何らかの衝撃を感じるのですが、この本にはふたつの意味で考えさせられました。

主人公は主婦でしたが、契約社員として「わかば銀行」の営業を担当することになり、住宅街の支店であったため顧客として後期高齢者が多くかったため、割に短期間で主婦らしい心使いで顧客の信頼を得ていく。

何かのキッカケで高額商品購入や飲食、そしてお決まりのような若い男性との付き合いが始まり、ついには顧客の預金に手を出してしまう。

小説ではありますが、銀行の実情の中に横領的な事故が多いことを取材などで知っているのではいだろうかと感じました。

実際の事件を下敷きにしているのかも知れませんが、あまりにも実感が有りすぎてドキドキしながら読み進みました。

なぜなら私の銀行員時代にもケースはまったく違いますが、こんなことが起きていたからです。

そして主人公の周りにいる40歳代の同級生たちも、サラ金に手を染めている実態も描かれています。現代に生きるということの難しさを感じさせる小説でした。

面白いです!



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