3・11震災後に起こった東京電力福島第一原子力発電所の事故から直ぐに、的確な現状認識と対処策について提言していた大前研一氏。
今になって振り返るとメルトダウンしていると断定していたことも、それにともなう事象をどう判断すべきかということも全てが正しかったことが分かります。
政府の言っていた発表の中身よりも、原子力発電の元技術者でもあった大前研一氏の発言のほうが信頼性が高いと感じたのを覚えています。
その大前氏が現在の日本を立て直すための提言を本にしてします。
書いてあることのほとんどが納得できる内容なのですが、この提言のほとんどが実現できないであろうという現実を考えると唖然とする思いがあります。
この本の中に「覇気をなくした若者たち」という小節があり、日本の若者たちとアジアの若者たちとがあまりににも違うことを、深刻な問題だと提言していますが、私もまったく同意です。
また日本証券市場でIPOがまったくと言ってもよいくらい少なくなっている現状も指摘しています。
この本に書かれている政策を一つでも実現できる政治家はいないのでしょうか?