goo

上げてみます_【 コラム 】 ”いいお湯”10の条件 (後編)

【 コラム 】 ”いいお湯”10の条件 (後編) (2006/10/01UP)


つづきです。



6.混合しない
これはマニアック。
多くの温泉地では湯量の不足や湯温調整のために複数の源泉を混合し、共同(集中)配湯しています。源泉を混合することが、かならずしも湯質の劣化に直結するという確証はないですが、混合泉はなんとなくお湯の個性がボヤけているという感じがしています。
少なくとも、混合泉大量共同配湯の温泉地よりは、各宿が単独源泉を使用している温泉地の方が湯巡りの楽しさは増えます。



7.加水しない
泉温の高い源泉はたいてい加水することになりますが、お湯を引きまわして冷ましたり、熱交換するなど、ほかにも方法はあります。浴槽が小さく、混まない施設であれば、”しぼり掛け流し”というしぶい技が生きてきます。
熱いお湯でも蛇口を2つ設け、ひとつは非加水源泉、もうひとつはうめ水にしてくれると、状況により調節できるのでありがたいです。

よく、温泉ガイドで、「源泉が濃すぎるために加水しています」という記載をみますが、「濃すぎて入れないお湯」なんてのはほとんどなく、実際は湯量が足りんのだろ~な、などとついつい邪推してしまいます。(こういうのに限って成分量はたいしたことない ^^; )
ただし、配管保護や排湯規制からやむなく加水しているケースはあるかと思います。
玉川温泉など、強酸性を弱めるための加水もやむなしかと思います。



8.加温しない
加温は、加水よりは源泉に与えるダメージが少ないように思います。
最近はぬる湯浴が見直され、スパ泉でもぬる湯かけ流し槽を設けるところがでてきましたが、なぜか昔ながらの冷鉱泉はチンチンに熱く沸かされていることが多いものです。
温泉は生き物なので、あまり「熱いの、ぬるいの」わがままいわないで、おとなしく入りたいと思う今日この頃(笑)。



9.循環濾過除鉄しない
世間では”循環ぜったいダメダメ派”が急増しているようですが、これは個人的にはほとんど「他人の入ったお湯を使いまわししているのは汚い」という潔癖性的感覚からきているものと思っています。
すべての浴槽をかけ流しにするなど現実には不可能だし、循環利用が温泉資源の保護につながるという利点もあります。
泉質にもよりますが、チョロチョロ源泉投入のイモ洗いかけ流しより、空いている半循のほうがお湯がいいのはよくあること。むしろお湯のよさからみた循環の問題点は、同時におこなわれる濾過除鉄にあるように思います。これは湯色、湯の香、湯の花など、湯浴みの醍醐味を確実に奪ってしまいます。
で、完全循環にはせずに、せめて湯口源泉投入、浴槽内循環の半循環(半掛け)にしていただけますよう、温泉施設関係の方々には切にお願い申し上げます。(^^)



10.薬剤投入しない(入れすぎない)
嫌われものカルキ臭。浴室(ひどいときは玄関)に入ったとたんカルキ臭がすると、それだけで気持ちが萎えてしまいます。
行政の締め付けがきびしくなってきているので、かけ流しでも塩素系薬剤を投入する施設が増えているとききます。塩素消毒がきついとカルキ臭だけでなく、お湯に硬さが出てくるように思います。
で、薬剤の投入は最小限に留めていただけますよう、温泉施設関係の方々には切にお願い申し上げます。(^^;)
ある程度の大きさの浴槽をつくる以上、循環は宿命で、塩素消毒は必要悪でしょう。
どうしてもカルキが許せない人は、1.3.9の条件を満たすお湯をチョイスすべし。(さがせばけっこうある・・・)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 重い?? 上げてみます_... »