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■ 深谷花園温泉 「花湯の森」



深谷花園温泉 「花湯の森」
住 所 :埼玉県深谷市人見薬師堂888
電 話 :048-551-1126
時 間 :10:00~23:00(土日祝 ~24:00) / 原則無休
料 金 :1,150円(土日祝 1,350円)・12歳(小学生)以下入館不可
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (ぽかなび.jp)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

埼玉県深谷市に2007年4月25日にオープンした日帰り温泉施設で、2007年11月に入っていますが、うかつにもメモをなくしてしまい未レポとなっていました。
2015年7月に再訪し、その後3回ほど入っているので最近の状況をレポしてみます。

場所はかなりわかりにくいので、末尾の地図をご参照ください。
関越・花園ICからR140経由でさほど距離はないものの、迷うとやっかいです。素直にナビに従った方がいいかと・・・。

 
【写真 上(左)】 周囲の景色
【写真 下(右)】 門番
 
埼北らしいのどかな農村風景のなか、忽然とあらわれる温泉リゾート。となりは同一経営のショートコースのゴルフ場です。
同一経営の「ホテル 花湯の森」も同じ敷地内かと思いきや、こちらは車で7分ほどと離れています。(宿泊者に無料入浴券サービス)

駐車場は160台とたっぷりですが、施設前のPはたいてい混雑気味です。
Pよこに泉源らしきものがあるも、それかどうかは確信もてず。

 
【写真 上(左)】 駐車場入口
【写真 下(右)】 泉源施設?

 
【写真 上(左)】 昼のエントランス
【写真 下(右)】 エントランスサイン

エントランスの門構えからして、すでにそのあたりのスパ銭とは一線を画しています。
ここのコンセプトは”豪農”かと思われるほど、それっぽい雰囲気にあふれています。
木々に囲まれ緩いカーブを描く玄関へのアプローチは、料亭か老舗旅館を彷彿とさせるものがあります。玄関前には立派な足湯「観音足湯」も。

 
【写真 上(左)】 紅葉&外観
【写真 下(右)】 玄関へのアプローチ

 
【写真 上(左)】 立派な観音足湯
【写真 下(右)】 観音足湯

 
【写真 上(左)】 観音足湯の湯口
【写真 下(右)】 析出がでています

玄関まわりもゆったりとしたスペースどりで、大ぶりの花瓶に草花が生けられて、ワンランク上の雰囲気。館内着・レンタルタオルセットは料金内です。

 
【写真 上(左)】 凝った扁額風サイン
【写真 下(右)】 玄関

フロント右手は軽食コーナ「麺やさくら」、最近知名度が上がってきている「深谷煮ぼうとう」が楽しめます。
フロント左手の廊下左右に各施設が配置され、突き当たりが浴場です。
フロントから廊下まわりのスペースどりが施設グレードのわりにやや狭めかな。

 
【写真 上(左)】 玄関まわり-1
【写真 下(右)】 玄関まわり-2

全体に(豪農の)古民家和風仕上げで、暖色系の照明を効果的に配した落ちついた環境設定。
ここは地元の不動産業「フジケンホーム」系列で、なんとなく「(オーナー?の)好みで採算度外視で雰囲気追求してみました」的イメージがあります。
ここは小学生以下入館不可なので、客層も落ちついています。

 
【写真 上(左)】 「野の花」の意匠-1
【写真 下(右)】 「野の花」の意匠-2

廊下フロント側から左手に60畳敷の大広間「山法師」、本、雑誌、新聞、碁盤、お茶や水が用意されるなど、長時間滞在型のアメニティとなっています。
廊下をはさんだ右手に地元食材を採り上げる和風飲食「野の花」。
魚料理も充実し、この日は築地直送の丸もののマグロが捌かれて、エントランス前に展示されていました。
雰囲気は抜群ですが、メニューに当たり外れがあるので、コスパを求めるならば慎重な検討要か。

 
【写真 上(左)】 「野の花」の蕎麦
【写真 下(右)】 「野の花」の焼きもの

その他、簡易ベッドを備えたねころび処「花夢」、岩盤浴(料金内)、貸切個室風呂など。
ボディケア、足ツボ、あかすり、フェイシャル&ボディエステなどのヒーリング系施設も充実していて、さすがに「温泉リゾート」を標榜するだけのことはあります。
ただ、ねころび処「花夢」のスペースどりはスパ銭並で、もうすこし余裕がほしいところ。(長時間滞在の温泉リゾート系施設ではねころび処はとっても大切。)

浴場寄りの廊下左手は和風庭園に面した縁側で、お休み処「花風月」と名付けられ、デッキが並べられていて和めます。(館内禁煙、ここのみ喫煙可か? 雰囲気いいのにタバコの臭いがただよっているのは辟易。)

廊下突き当たり手前左が男湯、おくが女湯。
オープン時は男湯・女湯ともほぼシンメトリの構成でしたが、その後女湯の露天ゾーンにに「美肌のための別館『椿』」が増設されたようで、現況、女性の方がコスパがよくなっています。

さて、ようやく浴場です。
脱衣所は、洗面所やドライヤー処はセパレートされているもののさほど広くなく、プールタイプのスリムロッカーはややチープで混雑すると使い勝手が一気に悪くなります。
ハイレベルを謳う施設でも脱衣所は割りを喰いやすいところで、こういう例は意外に多いですが、とくに女性は脱衣所のつくりにうるさいので(すくなくともわたしの連れはそう)もう少し気をつかうべきでは・・・。

扉を抜けると、脱衣所とは打って変わった空間が広がります。
豪壮な木組みの天井は圧巻で、なかには直径80cmの大松の梁もあるそう。
なんとなく、富士急ハイランドの「ふじやま温泉」を思い起こしました。
内床も伊豆石的な石材(十和田石らしい)で、浴場の上質感を高めています。

窓の広いあかるい内湯で、露天の全容が見渡せます。
ただ、いまいち気になるのはあまりに開放的なこと。日本人は風呂好き、露天好きとはいっても、やはり無防備のはだかではどこかに目隠しがほしいもの。
本当に居心地のよい浴場は、このような細かな部分に気が遣われていたりします。
露天のところどころに竹垣を置くなどすると、もっと居心地がよくなるような気も。

内湯は窓側に20人以上はいけるメイン浴槽(木枠十和田石敷)と、そのおくに寝湯×4で、おくの2つはジャグジー付。
寝湯と相対して水風呂(黒みかげ石枠十和田石敷3-4人)とサウナ。
セパレート型カラン10(少なすぎ)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
週末はそこそこ混みますが、浴場は広いのでさほど混雑感はありません。

露天ゾーンは、内湯側左手に三波石を組み上げた豪勢な大露天(東屋付小石敷15人以上)。
右手は内湯側から「ねころびの湯」×5(麦飯石使用)と並んで「檜風呂」(6-7人)を配置、この2槽とも屋根付きです。
檜風呂はややぬるめで、壁面に「高濃度炭酸泉」と掲出があるものの、私には炭酸は感じられず。
この炭酸泉はおそらく井水使用だと思いますが、循環仕様で鮮度は感じられませんでした。

「檜風呂」の先の低地には広い池を配しています。木々に囲まれた池のたたずまいは大名庭園を思わせるほどの風情を湛え、この露天の真骨頂はこの池にあるといっても過言ではないかと。
ひと言でいうと「絵になる露天」で、紅葉の時季などライトアップされて見事な景観が楽しめます。
この池の左手のもっとも奥まったところに陶製の壺湯が4つ。ここも屋根付きで、側壁の丸窓や四つ目垣など、芸の細かな和の意匠が雰囲気を醸し出しています。
内湯の左横も露天ゾーンで、外側に豪壮な岩組の枯山水。その前にはデッキも置かれています。
本館寄り、サウナの横にはあかすり処を配置しています。

さてさてようやく湯づかいです。
確実に温泉使用と思われるのは、内湯メイン浴槽と露天メイン浴槽です。
内湯メイン浴槽は、木の湯口からやや熱めのお湯の投入+熱湯側面注入で上面排湯口への排湯。オーバーフローはありません。
露天メイン浴槽は黒褐色に変色した岩組から突き出た筒からやや熱湯の投入+熱湯側面注入で上面排湯口への排湯。こちらもオーバーフローはありません。

内湯・露天ともにほぼ適温で、無色透明で浮遊物はなし。
露天より内湯の方が塩味を感じますが、成分なりの塩味は感じられず、かなりの加水があるかと思います。
また、露天では明瞭な消毒臭を感じ、内湯でも露天ほどではないもののカルキ気を感じます。
このくらいの濃度の食塩泉で塩素系消毒をかけると、湯口まわりが黒変することが多いですが、ここもそんな感じでした。
お湯は内湯の方がよく、それなりの温まりはあるものの、温泉らしい雑味は感じられず物足りなさを感じます。逆にいうと完璧に調製されたお湯だと思います。

ツルすべの湯ざわりを感じるのは、希釈に井水をつかっていて、その井水由来のものではなないかと・・・。

ここは温泉よりも、井水の浴槽がいいです。
確実に井水使用は露天の壺湯4つと内湯の水風呂。
陶器製の壺湯はおくから円形、楕円、楕円、円形という配置で、おくの2つは熱め、手前2つはぬるめでした。お湯はあきらかにぬるめの方がよく、とくに一番手前の円形浴槽のお湯はかなりのレベルだと思います。
水風呂もかけ流し量が多く、鮮度感があるので入っていて気持ちがいいです。

とろみを帯びた湯ざわりやわらかなお湯で、明瞭なツル(ヌル)すべを感じます。入っていて和むお湯です。
2007年に入ったときは、この壺風呂はさほどお湯がいい印象がなかったので、その後湯づかいを改善したのかも。
※2016/12の入湯時点では、一番手前の円形浴槽のお湯も加温が効いていまいちでした。ときおり湯づかいを変えるのか?

浴後は肌がつるつるになり、爽快感も出て、この井水の素性のよさが感じられました。
この井水は「薬師の霊泉」といい、花湯の森敷地・人見薬師堂内の深層井戸水とのこと。
館内掲示によるとpH=8.2、重炭酸そうだ300mg/kg、メタけい酸38mg/kg。
重炭酸そうだは340mg/kg、メタけい酸は50mg/kgで温泉規定に乗りますから、温泉に近い泉質といえるでしょう。
(なお、重炭酸そうだ340mg/kgの規定に乗るには、イオンベースではNa^+=93.06mg/kg、HCO_3^-=246.94mg/kg以上の含有がそれぞれ必要です。)
ちなみに2007年入湯時に掲出されていた水質検査結果のデータは下記のとおり。

〔 名称:薬師の霊泉 〕 <H19.1.29分析>
泉質なし 17.6℃、pH・湧出量不明、成分総計=不明
Mg^2+=6.9mg/l、Ca^2+=22
HCO_3^-=260、CO_3^2-=0.6
メタけい酸=38、メタほう酸=0.9、遊離炭酸=0.9、重炭酸そうだ=270

温泉槽はどうにも面白くなかったので、後半はほとんど壺湯と水風呂の往復となりました。(2015/07入湯時)

それにしても、温泉槽の湯づかいはもう少しなんとかならないのかな。
おそらく湯量が少ないのだと思いますが(ぽかなび.jpには「毎分31.2L」とある)、たとえばあまり入っていない寝湯を2つほどつぶして源泉槽にすれば、それだけでこの浴場の価値は格段に上がると思います。

箱根の人気施設「天山」は、須雲川の自然をいかした瀟洒な施設のできもさることながら、ベースとなっているのはそのお湯のよさです。

花湯の森も施設のできや雰囲気的にはかなりのレベルに達しているので、やはりもうすこし湯づかいに気をつかってほしいところ。
成分総計=7.025g/kgの等張性に近い食塩泉は、食塩泉の醍醐味がもっとも味わえる濃度です。
源泉の力を活かせれば、「西の天山、東の花湯」の評価を得られる可能性もあるのでは?

※2016年の春頃から、内湯の温泉濃度が上がっているような感じがします。温まり感もそれなりに感じるようにはなりました。それでも成分総計=7.025g/kgからするとまだまだもの足りないですが・・・。

〔 源泉名:薬師の湯 〕 <H18.4.21分析>
Na-塩化物泉 26.5℃、pH=7.7、湧出量不明(2,000m掘削揚湯)、成分総計=7.025g/kg
Na^+=2300mg/kg (93.22mval%)、Fe^2+=4.8
Cl^-=3320 (93.65)、HCO_3^-=896 (14.68)、Br^-=14
陽イオン計=2479.01 (107.31mval)、陰イオン計=4237.33 (108.66mval)、メタけい酸=122、メタほう酸=139、遊離炭酸=48

<温泉利用掲示>(2007年)
加水:あり 加温:あり 衛生管理のため循環ろ過と掛け流しを併用 衛生管理のため次亜塩素酸を使用


E139.16.26.898N36.9.22.071

〔 2017/01/09UP (2007/11・2015/07以降数回入湯) 〕

■ブランドグルメ
〔 深谷ねぎ 〕
白ねぎ(根深ねぎ)の代表的な産地、深谷。
とくに国道17号の北側、利根川と小山川に囲まれた新戒、中瀬地区などは、かつて利根川の氾濫で土地が深く肥え、白ねぎの栽培適地として知られています。
また、白ねぎは冬の寒さが甘味を引き出すといわれ、利根川沿いに赤城颪が吹き下ろす深谷の冬ねぎは甘味ときめ細やかな繊維を兼ね備え、その食味には定評があります。

■御朱印
上杉氏が深谷城を築き、江戸時代には中山道の宿場(深谷宿)として発展した深谷には多くの寺院があります。多彩な霊場札所があり、複数の札所を兼務するお寺も多いので、御朱印収集的にはテクニカルなエリアです。
深谷には七福神巡りがあり、秋の七草寺巡りと掛け合わせて、おそらく通年御朱印対応されています。
そのなかで毘沙門天、七草はクズを受け持つお寺です。
ここは深谷ではめずらしく、七福神のみの単一札所となっています。

【瑠璃山 薬師寺 正傳院】
深谷市高島161 高野山真言宗 御本尊:薬師如来 札所本尊:毘沙門天

小野篁公のお作とも伝わる薬師如来を御本尊とする密寺。
深谷七福神は市も力を入れているらしく、どちらも対応は親切です。
御本尊、薬師如来の御朱印はたしか授与されていないと思います。(七福神のお寺では御本尊の御朱印をいただけないかお尋ねすることにしている。)

札所本尊の毘沙門天の揮毫、中央に御宝印?、左下に院号と寺印、深谷七福神の札所を示すものはありません。
 

せっかくなので、3つの霊場札所を兼ねるテクニカル^^; なお寺もご紹介します。

【深谷山 光明院 瑠璃光寺】
深谷市稲荷町北9-25 天台宗 御本尊:釈迦如来 札所本尊:薬師如来・大日如来・大黒天

平安年間、慈覚大師円仁創建と伝えられる古刹。深谷城主上杉氏の崇拝が篤かったとされ、薬師堂に祀られる秘仏、寅薬師は有名です。
関東九十一薬師霊場第39番、武蔵国十三佛霊場第12番、深谷七福神の3つの霊場の重複札所となっています。

 

  

1.関東九十一薬師霊場第39番の御朱印
中央に札所本尊、薬師尊の印判と御宝印、左下に山号寺号と寺印。右上には関東九十一薬師霊場第39番の札所印が捺されています。

2.武蔵国十三佛霊場第12番の御朱印
中央に札所本尊、大日如来の印判と御宝印、左下に山号寺号と寺印。右上には武蔵国十三佛霊場第12番の札所印が捺されています。

3.深谷七福神(大黒天)の御朱印
中央に札所本尊、大黒天の印判と御影の印、左下に山号寺号と寺印。右上には深谷七福神・七草寺第1番の札所印が捺されています。

【 BGM 】
トモシビ - Suara


できない私が、くり返す。「Re:Call」 - 霜月はるか


なないろの朝 - くゆり

これは難しい! BGMにならんか?(笑)

※まだ写真があるのですが、整理がついていないので後日UPします。
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