goo

□ エリア別総覧 山梨-1 (東部・富士五湖)



従来、有名な温泉地は下部、湯村、石和、増富ラジウムくらいしかなかった山梨県ですが、じつは数多くの源泉を擁します。とくに甲府盆地周辺はモール泉のメッカで、甲府市は堂々たる温泉都市です。
エリアごとに泉質が異なるのが特徴で、概括すると、東部・富士五湖エリアのグリーンタフ系硫酸塩泉、東山梨の単純硫黄泉、石和~甲府盆地のモール泉、峡南の硫酸塩系単純硫黄泉、早川筋の硫酸塩泉、峡北の重曹泉・重炭酸土類泉となるでしょうか。
湯づかいのレベルは西高東低で、甲府盆地周辺は豊富な湯量を活かしたかけ流し施設が多くみられるのに対し、東部や富士五湖エリアは循環施設がメインとなっています。
順にみていきます。

■ 山梨-1 (東部・富士五湖)  → 【 レポのリスト 】
大きく桂川沿い・北都留エリア、秋山・道志エリア、郡内(都留)エリア、富士五湖エリアに分かれる。

<桂川沿い・北都留エリア>
桂川沿いや山際に小規模な冷鉱泉が点在しハイカーなどに利用されているが、お湯に定評のある施設はすくなく、情報もすくない。北都留では丹波山の「のめこい湯」と小菅村「小菅の湯」の2大センター系が有名。「のめこい湯」はイオウ気のある良泉で仮設時はイオウ臭ぷんぷんのお湯で温泉マニアの話題をさらったが、いまはセンター系的湯づかいに落ちついている。
奥秩父飛龍山の山中にある「三条の湯」は、ふるくから山の秘湯として有名。

<秋山・道志エリア>
このエリアも有名な温泉地はないが、近年掘削により開発された施設がいくつかあって、いずれも日帰りメイン。泉質はおおむねグリーンタフ系の硫酸塩泉で、意外に入りごたえのあるお湯がある。旧秋山村の「秋山温泉NESPA」は総計=0.5g台の硫酸塩泉系のアル単ながら内湯の湯づかいがよく、ゆったりとやさしいぬる湯が楽しめる。道志村の「紅椿の湯」は比較的湯量が多く、飲泉所もある本格派で、循環ベースながらなかなかに力のあるお湯が味わえる。
ただしこのエリアはキャンプ場のメッカで、シーズン週末の夕方は殺人的に混む。



<郡内(都留)エリア>
大月市や都留市には意外にたくさんの源泉があるが、詳細不明のものが多い。そのなかで強烈な赤茶鉄泉の鄙び宿「笹子鉱泉」とセンター系ながらぬる湯の源泉槽をもつ「芭蕉月待ちの湯」が白眉。ただし後者は週末混む。



<富士五湖エリア>
「富士山のみえるところに温泉は湧かない」といわれ、ながらく温泉不毛の地だった富士五湖エリアにも源泉が開発されている。山中湖周辺はうすめのアル単で個性に欠けるが、富士河口湖温泉郷の5つの源泉はいずれも硫酸塩-塩化物泉系の塩類泉で源泉じたいの力はある。温泉の歴史が浅いうえに利用施設が多いので、管理が容易な循環主体となるのはやむを得ないところだが、そのなかでは小浴槽ぬる湯かけ流しの「麗峰の湯」と石油臭香る源泉冷浴槽をもつ「「野天風呂天水」」がおすすめ。「天水」には温泉スタンドもある。
最新、5番目の源泉”秀麗の湯”をつかう「丸弥荘」のお湯は、このエリアでは珍しい赤茶のにごり湯。この源泉は利用施設がすくないので日帰りで入れるここは貴重。
富士吉田周辺では、最近富士急ハイランドが「ふじやま温泉」をオープン。Mg・Ca・Na-HCO3・SO4・Clのストレートフラッシュ温泉だが、いまのところお湯についての評価はきかない。杓子山のふもとには「不動湯」があり、湯治客を集めている。もちかえり自由の霊水は大人気。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ■ まえばし駅... ■ 湯宿温泉 「... »