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■ 増富温泉 「津金楼」 〔 Pick Up温泉 〕



増富温泉 「津金楼」
住 所 :山梨県北杜市(旧 北巨摩郡須玉町)小尾6699
電 話 :0551-45-0711
時 間 :要事前確認
料 金 :600円
オフィシャルHP
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (増富ラジウム峡観光協会)
紹介ページ (山梨の温泉宿(求人ジャーナル社))

世界屈指のラジウム含有量で有名な増富ラジウム温泉は、武田信玄の隠し湯ともいわれる古い歴史をもち、昔から湯治客の多い温泉地です。
奥秩父の名峰、金峰山から流れ下る本谷川沿いの山ぶかいロケーションに、「不老閣」「津金楼」「金泉閣」「金泉湯」など湯宿7件ほどが点在し、多くは自家源泉をもっています。
近年、お湯のよさがマスコミにも盛んに取りあげられ、なかなか予約がとれない人気の温泉地となっています。

津金楼は川沿いではいちばん奥にある老舗宿。(明治十八年、津金家により創業、大正三年増富に移転。)
自家源泉をもつため、ふつう「大湯元」ないし「湯元」を付して称されます。
なお、「津金」というのはこのあたりの古い地名で、武田軍団の一翼を担い、のちに徳川家康が若神子(須玉)で北条氏直と対陣した際、家康側の先手衆として活躍した武士団「津金衆」の本拠地として知られています。

ここは2度ほど入浴を断られていますが、この日はあっさりOK。
宿泊客の状況やタイミングがあるようです。
増富の宿はガイドなどで「日帰り可」とあっても、繁忙期など断られることが多いので要注意。
ただ、この場合でも「増富の湯」という逃げ道があるので徒労に終わることはありません。(やたら混みますが・・・)


【写真 上(左)】 道ばたの源泉?
【写真 下(右)】 看板

コンクリ造のよくあるつくり。館内はよくメンテされています。
周辺の道沿いには、源泉とおぼしき岩肌を赤茶に染める水が染み出しています。
帳場から浴場までのアプローチが複雑だったのでよく覚えていませんが、別棟だったかも・・・。


【写真 上(左)】 浴室入口
【写真 下(右)】 サウナ

浴室は加温槽(木枠コンクリ造4-5人、適温~ややぬる)と窓側にぬる湯槽(木枠タイル貼10人以上、30℃位)の2槽。サウナも付設されています。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

窓のそとに本谷川の流れを望む雰囲気のある浴室で、浴槽まわりは黄土色と赤茶色と緑色が複雑に入り混じる析出&変色が出ています。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜12時でかなりの時間贅沢にも独占、出しなに4人。


【写真 上(左)】 男湯加温槽
【写真 下(右)】 男湯加温槽の湯口

<加温槽>
岩の湯口からぬるめ源泉を投入+加温湯の底面注入でオーバーフローなしなので、にごり湯につき排湯不明でしたがたぶん槽内排湯。
緑がかった茶色の透明度20cmほどのにごり湯で、色味はぬる湯槽よりインパクトがあります。


【写真 上(左)】 女湯加温槽
【写真 下(右)】 女湯加温槽の湯口

湯口はぬる湯槽と同じ、湯面では金気臭に鋭い薬品系の臭いが混じっていたような気がしました。
お湯はあきらかにぬる湯槽のほうがいいので、ほとんどぬる湯槽にいました。


【写真 上(左)】 男湯ぬる湯槽
【写真 下(右)】 男湯ぬる湯槽の湯口

<ぬる湯槽>
岩の湯口からぬるめ源泉を10L/minほど投入で、槽内注排湯は見あたらずオーバーフロー。
お湯の感じからしてもかけ流しでは?
(分析書の湧出量と投入量が見合わない気もしますが、湯口はどうみても非希釈で鮮度の高い源泉だと思う。)
湯口脇にはコップもおいてあります。


【写真 上(左)】 女湯ぬる湯槽
【写真 下(右)】 女湯ぬる湯槽の湯口

黄褐色で透明度20cmほどのにごり湯は、湯口で焦げ臭+金気貝汁臭+微炭酸臭で湯面は金気臭。
塩味+重曹味+旨味+金気だし味+微苦味に明瞭な炭酸味が混じる複雑ながらまろやかな味で、味臭ともに鮮度感を感じるもの。


【写真 上(左)】 男湯ぬる湯槽から加温槽
【写真 下(右)】 男湯加温槽からぬる湯槽

重炭酸土類泉的なぎしぎしとした湯ざわりがベースで、うらでわずかながら重曹泉系のツルすべも効いています。
充分な濃度感と適度な重さを備え、からだに成分が浸みてくるような入りごたえのあるお湯です。
奥のふかい浴感は、相当量含んでいる硫酸塩成分も効いているためかと思います。


【写真 上(左)】 ぬる湯槽の湯色
【写真 下(右)】 男湯加温槽の注入口と湯色

「不老閣」「金泉閣」「金泉湯」などとくらべるとマイルドな感じの浴感で、なかなか脱出できません。
これは文句なく名湯かと。


【写真 上(左)】 ぬる湯槽のオーバーフロー
【写真 下(右)】 湯口の析出

増富のぬる湯源泉槽はたいてい小さく混み合うのですが、ここはゆったりとしているので、増富の名湯をじっくり味わうのに最適なお湯だと思います。

Na-塩化物泉 28.3℃、pH=6.5、8.99L/min自然湧出、成分総計=9.799g/kg
Li^+=8.6、Na^+=2558mg/kg (80.96mval%)、K^+=383.6、Ca^2+=268.4 (9.74)、Fe^2+=4.3、F^-=3.1、Cl^-=3762 (75.43)、SO_4^2-=529.9 (7.84)、HCO_3^-=1424 (16.59)、陽イオン計=3245 (137.43mval)、陰イオン計=5723 (140.68mval)、メタ亜ヒ酸=3.8、メタけい酸=140.9、メタほう酸=205.5、遊離炭酸=481.1、Rn=2.38M.E. <H7.11.6分析> (源泉名:津金楼)

■ブランドグルメ
〔 津金のふじ 〕
山梨のフルーツというとブトウや桃が有名ですが、長野寄りの峡北エリアではリンゴも栽培されています。
須玉町の津金地区では、毎年9月頃に「つがる」、10月中旬に「ジョナゴールド」、11月中旬頃には「ふじ」が収穫され、「津金りんご祭り」も開催されています。
とくに糖度が3.5~4度と高い「ふじ」は人気があり「津金のふじ」としてブランド化されています。
(「八ヶ岳の裾野から」「北杜市」HPなどを参考。)

〔 2010/09/11UP (2007/07入湯) 〕


E138.32.30.000N35.51.45.460
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