民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「葬式は、要らない」 その5 島田 裕巳

2017年07月17日 00時51分53秒 | 生活信条
 「葬式は、要らない」 その5 島田 裕巳(ひろみ)1953年生まれ 幻冬舎新書 2010年

 直葬とはどんな形式か? P-33

 現在、大半の人は病院で亡くなる。直葬では、故人の遺体を寝台車に乗せ、自宅や葬儀社が用意する一時的な安置場所に搬送し、とりあえずそこに安置する。
 そこで遺体を棺に納め(納棺)、近親者だけで通夜をする。会葬者は呼ばない。いったん自宅などに搬送するのも、前の章で見たように、火葬までに24時間以上の経過が必要だからである。

 通夜が済めば、翌日、霊柩車で火葬場へ出棺する。そして、やはり近親者だけで故人に別れを告げ、遺体は荼毘にふす。最後に、収骨、骨あげをして葬式は終わる。

 これが、直葬のもっとも基本的なやり方である。

 (中略)

 葬式を近親者だけで営むのであれば、世間一般に向かって故人が亡くなったことを告知する必要もない。近親者が最後のけじめをつければそれで済む。直葬の増加は、寿命がのび、いわば大往生が増えてきたことが大いに影響している。