民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「私と小鳥と鈴と」 金子みすゞ 

2015年05月19日 00時43分02秒 | 名文(規範)
 「私と小鳥と鈴と」 金子みすゞ 1903年(明治36年)~1930年(昭和5年)満26歳没

 私が両手をひろげても、
 お空はちっとも飛べないが、
 飛べる小鳥は私のように、
 地面(じべた)を速く走れない。

 私が体をゆすっても、
 きれいな音はでないけど、
 あの鳴る鈴は私のように、
 たくさんな唄は知らないよ。

 鈴と、小鳥と、それから私、
 みんなちがって、みんないい。