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敬老という時代があった

2013-09-16 14:57:24 | 当世世間事情
 敬老の日である。わが町内会では、かつて70歳以上を敬老対象者としてプレゼントをしていた。今は75歳以上になったとのことだ。70歳以上だとプレゼントをもらう会員が多いようだ。そのうち80歳以上になるかもしれない。
 
 老人といえば介護、医療、終末期をどのようにおくるか、といったこと。あるいは孤独死やエンディングノートで葬儀、墓地、財産分与など書き記すこともあろう。
 テレビでは、敬老の日は年齢の割には元気な活力あふれる老人が紹介される。平凡な暮らしではテーマと内容を作るのが難しいので、話題性が高いことを番組にするのは当然のこと。

 さて、ぼくの住んでいる都市住宅地での老人の風景で思いつくことを上げてみよう。
 市の防災放送で、時々「行方がわからなくなっております」と不明者を捜す放送が流れる。認知症による徘徊と思われるが、発見されると「無事保護されました」となる。状態としては保護かもしれないが、老人への尊厳からすると「自宅へ戻りました」といったらどうかと、気になっている。「保護」だと、老人のことを知らない子どもや青年に誤った老人像が作られてしまうのではないか、と思うのである。事実を覆い隠すということではない。

 ところで平日の図書館は、老人男性が多い。市の公的施設で様々の集まりがあるが、将棋のサークルも男性ばかり。ロビーで本を読んでいるのも男性。
 ウォーキングは、土日以外は老人が多い。犬の散歩の人もいるが。
 クラッシックのコンサートも老人が多い。平日の昼に多いのはわかるが、夜や土日でも老人が多い。クラッシック音楽が廃れてしまうのでは、というのは杞憂であればよいが。
 コーラスの発表会を聞きに行くと、聴衆に老人が多いが、構成員の70~80%が70歳代ではないか、と思うほどだ。
 ぼくの住んでいる近くにあるクリニックは、診察開始1時間ぐらいから行列ができる。ぼくがそのクリニックを利用する時は、昼ごろにして待たずに診察できる。並ぶ気持ちはわかりそうで、不思議に思っている。
 それからテニスではスクールの平日は女性が多く、老人は少ない。ところが会員制のテニスクラブは老人が多く、70代はおろか80代の人もいる。
 テレビ番組で農業や漁業は、仕事を継承する家族が映し出されることが多い。その風景には敬老という言葉が似合うようだ。 

 日本の高齢社会は、数字で示されると様々考えさせられる。
 日本の人口は、1億2639万3679人(前年比26万6004人減)

65歳以上 3186万人(人口比25%)
 内訳 75歳以上  1560万人
     80歳以上   930万人
    100歳以上     5万1376人(前年比3620増)

 百歳以上が5万人を超えると、10年ぐらい前にあった「百歳万歳」といって長寿者紹介番組のインパクトがなくなるというものだ。

*このコラムは、18日(水)に書き換えたものです。


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