絵本と児童文学

絵本と児童文学、子ども、保育、サッカーなどの情報を発信する

メキシコにも敗れる

2013-06-23 15:21:03 | サッカー
 コンフェデ杯最終戦であるメキシコ戦は、今朝4時キックオフでおこなわれた。先発メンバーを、酒井宏(内田)、栗原(吉田)、細貝(長谷部)と変更して挑んだ。
 4分にシュートを放ち、9分のシュートはゴールをしたがオフサイド。立ち上がり日本が優位に進めたが、徐々にメキシコのポゼッションが多くなり、40分には決定的シュートを打たれるが、ポストにすくわれた。
 後半もメキシコが正確で速いキックでパスをつなぎ、日本に圧力をかけて主導権を握った。メキシコは、9分左からの早いセンタリングにヘルナンデス(マンユで香川のチームメイト)がヘッドであわせて得点した。その後もメキシコの優位が続いて、21分ヘルナンデスが加点して0-2となった。
 日本は41分岡崎が決めてかろうじて0敗を逃れた。メキシコのPKを川島がはじいて得点をさせなかったことは、見ているものをほっとさせたのだった。
 メキシコは格上のチームであり、オリンピック優勝時の若手選手を多くしたメンバーだった。わたしは現在の力の差が出た試合だったと見ている。

DJポリスが群集に届けた言葉

2013-06-07 15:29:44 | 生活・教育・文化・社会
 W杯出場が決定するだろう4日の試合後の渋谷駅前スクランブル交差点の群集警備は、周到に準備されていた。交差点が広場化せずに道路機能を確保するため、スクランブルをやめて人の流れを一定方向に誘導する等である。それを事前に広報したため、そのことはテレビでも放送されていた。
 当日の人々へのアナウンスが、警視庁の警備方針を反映させて群集の秩序は維持された。
アナウンスしたのは、巡査ということなので若くて勤続年数は少ない。警備の際のアナウンスするのを機動隊の広報係という職務ということだ。この職務には内部的に検定試験を課してレベルアップをしているとのこと。テレビの情報番組によると、広報係の専門性を磨くためには、様々な群衆の映像を見て人々を誘導するアナウンスを試みるなどしているとのことだ。

 警備の目的にそってその状況にふさわしい内容の呼びかけをする、ということである。アナウンスに必要なことは、呼びかける対象の心に届く内容と言葉を投げかけることであろう。対象は大勢なので、とかくマスととらえがちになるものだ。マスととらえると「皆さん秩序を守ってください」といった建前を漠然とした言葉で言うことになる。さらにアナウンスが伝わっていないと感じると、声が大きく荒げてしまうものだ。それに呼応して群集が興奮して、目的とは正反対になってしまいがちだ。
 ところが今回のアナウンスは、「怖い顔をしている警察も皆さんとともに喜んでいます」「みなさんは12人目の選手です」「フェアープレーをお願いします」といった、サッカーの内容を知っていて、群集が個人でも受け止めうる言葉であった。されに「わかっていただけますか」と呼びかけて「はーい」という反応さえ引き出した。そして群集から「おまわりさん!」といったコールにもなった。アナウンスの巡査の言葉は群集に届き、共感関係なったのである。

 このように群集の秩序を維持できたアナウンスをした巡査の特長は、次のようなことが考えられる。
 もともと喜びの感情をも持った人たちなので、群衆を警戒ではなく信頼の気持ちで向かっていた。声を抑制的に個人に語るような調子と内容の言葉であった。これらを可能にしたのは、とかく指示や命令が多い警察の職務であるが、アナウンスをした巡査は、相互応答型のコミュニケーション感覚を持っていたからではなかろうか。
 相互応答とは、伝える内容を聞き手の立場の関心と感情に届くように話すことである。これは好意的なコミュニケーション成立する条件でもある。
 ところでおおよその国では、サッカーの勝利の喜びはスタジアムで爆発させる。それに街に広場がありそこに集うものだ。東京には、少しばかりでも騒ぎ立てるような広場がない。あってもよいのではないか。
 ところでDJポリスとまで賞賛された広報係の様子を長く撮影して動画サイトに投稿したのは、誰なのだろうか。わたしは広報係の隣にいて群衆をひっきりなしにシャッター切っていた人(警察)が気になったのだった。

*このコラムは、遅れて7月7日にアップした。