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ころんだのは誰だ

2010-04-10 21:15:53 | 生活・教育・文化・社会
 やあ、シニア世代が元気だ。このたび自民党離党した人を中心にできた新党「たちあがれ日本」の5人のメンバーの平均年齢が69.6歳なんだよ。シニア世代が作る政党が「たちあがれ」なのだから、「立ち枯れ」や「たそがれ」と揶揄されるのも分かるね。しかし実際は、「暴走老人」あるいは「モンスター・シニア」の行動のようでもあるのだ。
 
 わたしは「たちあがる日本」ではなく、「たちあがれ日本」だから言葉だけを素直に理解すると、日本が転びそうだから、たちあがれと政府を励ましているのか、と。また、誰かがあるいは何かが転んだので、立ち上がれと励ましているのか、あるいはリハビリをしているのかとも思ったんだ。

 ところでそのメンバーが、改憲タカ派で郵政民営化反対の平沼(70)、保守リベラルの財政規律重視で郵政民営化推進の与謝野(71)と政治理念の異なる人が組んでの新党だから、日本再建にたちあがれという思いのようだ。反民主、非自民としているので、民主政権を倒して保守勢力の再建を考えているのだ。命名者が石原新太郎(77)というから「たちあがれ」に憂国の士の決起、といった思い入れなのかな。ところで今日の新聞広告の『文藝春秋』に「たちあがれ」がトップの論考になっていることからすると、原稿締め切りの28日前に決めていたということだ。

 日本の高齢者(65歳以上)は、人口比の22.7%(09年)で、すでに5人に一人である。国立社会保障・人口問題研究所によると、10年後には人口比30%と推定している。このことからしてもシニア世代が、新しいことに立ち上がることもありうることなんだ。
 一般サラリーマンだったら年金暮らし年齢だが、いやはや政治家は国のあり方について考える元気がある。というか、両氏とも大病を患ってはいるのだが。まさしく政治生命をかけているのだろう。
 政権党でなくなった自民は、国会論戦では総理退陣、国民に信を問う、と簡単にたびたび言っている。政権に未練にしがみつき野党になりきれない自民は、民主がもたついていても浮揚できない。「たちあがれ日本」は、皮肉にも自民瓦解の姿の一端なのかもしれない。再建できない自民よ「たちあがれ」と鼓舞してなければ、本当にたちあがれなくなるよな。

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