絵本と児童文学

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オノマトペの力-その1

2012-11-26 15:21:25 | 子ども・子育て・保育
 朝からどんより曇っていて、気温が上がらず寒い。やがてシトシトと雨模様になり、そのうちポツリポツリと降り出したので予定していたテニスを取りやめた。昼過ぎからはポツポツと間断なく降り、やがてザーザー降りになった。
 雨の降っている様子をオノマトペ(擬態語・擬音語)で表現すると、その状況と雨量がイメージできる。ウェザーニューズ社(千葉県)という気象の情報を販売している会社では、気象庁の気象観測に加えて、ピンポイントで正確な情報を得るために、全国に気象状況を伝えるモニターを抱えているという。モニターが雨の様子を会社に伝える時に、オノマトペを使う。雨量が多くなる順に記してみよう。
① ポツポツ
② パラパラ
③ サー
④ ザーザー
⑤ ゴォー
 オノマトペの、擬音語はどこの言語にもある。例えば犬の鳴き声を日本語では「ワンワン」だが、イギリス語「バゥバゥ」、フランス語「ヴァヴァ」、中国語「ウンウン」、ロシア語「チャフチャフ」スペイン語「グウウ」となる。
 子どもの頃、英語を習いかけの兄に「犬は英語で何と鳴くか」という、なぞなぞめいた問われ方をした記憶がある。その時は、同じ犬なのに日本とイギリスの犬の鳴き声が違うのか、という疑問を持ったのだった。それが犬の鳴き声の違いではなく、その言語の持っている音によって表現しているためと知ったのは、20代になってからだった。
 さらに擬音語、擬態語つまりオノマトペとその使い方使われ方に関心を持ったのは、子どもの遊びやスポーツなどの指導に深くかかわるようになってからだ。

超高齢化の進行

2012-11-12 20:50:13 | 当世世間事情
 超高齢化社会が進行しているのを、暮らしの中で実感している。週1,2回電車を利用しているが、高齢で歩行困難を解消するため杖を突いて歩いている人はめずらしくない。10年前だったら席を譲られる立場と思われるが、電車利用慣れしているようなので、そんな気配は感じさせない。
 昼のクラッシックのコンサートに行くと、いわゆる高齢者に該当すると思われる人は大方のところは90%を超えているようだ。また声楽の発表会を聞きに行くと、出演者の多くは60代であり、70代あるいは80歳過ぎている人がステージでアリアを歌うのを見かける。
 また有料老人ホームの建設が増え、その情報も多い。刑務所が高齢者が増えているという報道を見かける。
 さらに「エンディングノート」として、人生の締めくくりのために身辺を整理してそれを書き記す人が増えているという。ノートはいくつかの様式のものが出版されて、需要が多いという。メディアでは、終活という言葉で最期のおくり方である葬儀、墓などの埋葬に関する報道も多い。

 高齢者を数字で確かめてみることにする。
65歳以上が3074万人で全人口の24.1%
100歳以上の人口51376人
高齢者に多い認知症は300万人を超える

 わたしも高齢者であるため、周りの者からエンディングノートの記述を勧められているが、目下はためらっている。加齢とともに暮らし方の転換が必要だと実感する日々だが、さりとてたくさん出版されている高齢者向けの「生き方論」の本を手にする気にはならない。諸能力の喪失感にどう向き合うかではないだろうか、と考えて暮らしの工夫をしている。
 何歳になっても明日も来年も未知の世界なのだ。未知に対しては手探りにならざるを得ないが、好奇心を持続でき病気でなければ、という思いでいる。

草食動物の動物園

2012-11-10 17:34:20 | 生活・教育・文化・社会
 埼玉県こども動物自然公園(1980年開園)の入場者が、年間51万1千9百人(HPより)と上昇が著しいとの、テレビ報道がありました。動物園が軒並み入場者減(全国平均で40%減)をしているのに、人気上昇中の秘密はどこにあるのだろう。

 立地は埼玉県東松山市なので都心から1時間ぐらいの郊外であり、文字通り広い自然空間に主として子どもを対称にしている。そのような条件とコンセプトから草食動物中心に飼育・展示している。草食動物はおとなしく、子どもがじかに触れ合えるものも多い。
 展示の仕方の工夫が見られる。コアラは、いくつかの木のある広い空間で飼育されている。コアラは一般的動物園では見られない、枝から枝へ跳ぶ動きをする。
 レッサーパンダが巨大なクスノキのある空間におり、たびたび木に登る。これらの動きは、狭い空間で飼育・展示をされてつくられた「静」の動物という固定観念を打ち破ってくれる。その動物の本来持っている野性性が見られる。
 フンボルトペンギンの飼育は、広いプールに丘陵地を隣接させている。ペンギンは本来土に巣穴を作る。人口条件で成育したペンギンは、巣穴を掘るに至るまでは時間を要したというが、水と水辺での動作しか見たことないものにとって、ペンギンの生態の発見となる。
 こうした旭山動物園(旭川市)が提案した行動展示を導入したと考えられ、関心をそそられる。それに肉食動物が動きが少ないのに対して、草食動物は草を食むことが多いので、それ自体動きに見える。また、肉食のようなけわしさではなく、柔らかさを感じさせる。それがこのところ強くなっている動物観である、ペット的あるいは「かわいい」「いやされる」という親近感をもたれることになっているのではないかと考えられる。また肉食やゾウのような大型動物と違って飼育・管理費が低額になるのが、動物園にとっては好条件である。

 ところで全国的動物園の年間入場者ランキングは次のようである。
① 上野動物園 267万7372人  -11.6%減
② 東山動物園 218万2960人  - 4.6%減
③ 旭山動物園 206万1519人  -16.3%減
                             (テレビ朝日系番組より)
 一時トップだった旭山動物園が、パンダ人気で上昇した上野動物園にゆずった。名古屋市の東山動物園は、大都市の交通利便なところに広大な敷地で立地している。市民が利用しやすいし、学校の遠足地になっていると思われる。旭山動物園は観光客が多いので、その動向とかさなる。
 参考までに水族館の入場者のトップは美ら海水族館(沖縄県)で、300万人にのぼる。水族館は、空間が狭く魚の動きを観賞できるので、「いやし」を期待する、あるいは気軽さがある。スカイツリーそばにできたすみだ水族館の入場者は多くなるのではないだろうか。

池の鯉が・・・

2012-11-09 11:01:02 | 身辺のこと・自然
 わが家の小さな庭は、ビオトープをコンセプトにしています。初期には芝生を敷き詰めていました。そこにたまたまあっちこっちに宵待ち草が咲いたので、夏の夕方はその風情を楽しんでいました。
 その後いくつもの変遷を経て芝生は影を潜め、去年からはヒメシバという厄介ないわば雑草が支配をしました。今はムラサキシキブの実の美しさ、池の周りのホトトキスを楽しんでいます。
 ビオトープの庭は、地域に自生している草木を植えて成り行きに任せるため、花の彩の華やかではありませんが、わずかずつ根が増えていくのが楽しみでもあります。いわば小さな里山空間をつくっているつもりです。

 ところで小さな池に異変がおきました。朝起きて池の周りについていたうろこに衝撃を受けました。池の鯉が、野生の動物の餌になってしまったのでした。30センチぐらいの鯉ですから、池にもぐって襲う動物によらなければできないことです。さてどんな動物なのか、様々考えています。ハクビシン、イタチ、それともアライグマといったように・・・。
 鯉は大きくなるので鮒を飼っているつもりでしたが、去年から急に大きくなり、鯉ということが分かりました。おそらく池のヌマエビやタニシを餌にして大きくなったと思われます。
 寂しくなった池の、当分はわずかに残った小さな鯉やドジョウに目を凝らすことになります。やがて近くの川で小さな池にふさわしい魚を捕獲して、少しばかりの賑わいを取り戻したいという思いです。