今朝のNHKテレビの「おはよう日本」で、昨日あったペン回し大会決勝の模様を紹介していた。勉強や授業中に生徒・学生が、所在無げにやる行為のペン回しが、競技にしたことに驚いた。
早速ネットで調べたら、日本ペン回し協会(会長23歳、07年7月発足総会、会員800人)というのを作っていることがわかった。実際はともかくとして、2月下旬から予選をして決勝大会をしたとのこと。競技となると、技の基本から難易度の高いものまでの客観性あることやルールも必要であるので、それをつくったのだろう。試合なのか審査で競うのか、分からない。
テレビでは、優勝した15歳の高1の人などの技を披露していた。HPによると70年代からから学校でやり始め、80年代にテレビや雑誌に取り上げられ、90年代になってウェブサイトで交流が始まり、今日のように競技をやるに至ったという。
競技大会となるとスポンサー等による社会的認知が必要であるが、メインはおもちゃ会社大手のタカラトミーである。この会社が、協議用専門ペン(ペンズギア、2月発売、525円)を販売している。推測するに、おもちゃ会社が協会や競技大会を仕掛けた可能性がある。
ペン回しについて、わたしの見方を述べることにする。事の起こりは2点考えられる。
ひとつはシャープペンシルの普及にある。鉛筆と違い長さが一定で上下で重さが違うため使用者に刺激を与える。それが回す等の、シャーペンの扱いに変化を生じさせた。鉛筆でも回しはできるが、軽くて単調になるし短くなるので向いていない。ボールペンも長さが一定なのでよいが、シャーペンより軽く上下の重さが一定なので刺激が少ない。
付随したことでは、70年代の出始めのシャーペンは、ペンと類似したデザインで安くはなかった。それが鉛筆型のボールペン普及とともに、シャーペンも低額になって小学生でも持てるようになった。実際は小学生では、鉛筆と違って筆圧の強弱ができないため、筆圧の必要な書き文字の習得に支障をきたす等から使用禁止が多い。高校生がシャーペン使用を標準化すると、筆圧が平均化する等の関係から、とくに女子生徒を中心に「まるもじ」を書く人が増えた。
ふたつめは、授業中に聞く状態を維持するための「適応動作」として行う。適応動作とはある場面で自分の気持ちを維持するために行う動作で、よく言われることでは「貧乏ゆすり」がある。
かつてラジオを聞きながら作業をするのを、「ながら族」(○○をしながらの意味)と言われたものだ。ところがテレビ等のメディアへの接触が小さいときから多くなり、じっとあることに集中するより、並行的に行動することが特別なことでなくなった。そんなことから授業を聞いて、その緊張を紛らわすためにペン回をした。授業に参加しながら秩序を乱さずやれるぎりぎりの行為として、広がったと思われる。
ペン回しがどのぐらい持続していくか予想は難しいが、継続させるためにいくつかの試みをするだろう。そのひとつに、技を発掘し難易度を付けて検定制度を設けることが考えられる。それは協会の財政としても必要なことだ。
しかし地味で細かい動作のため、やっている人の関心にくらべ見栄えがしない。それに関係グッズの品数と利益(市場)がどの程度かによって、おもちゃメーカの関わり方がきまる。これは今のところ市場としては大きくないとおもわれる。
かつて「浪人回し」とも一部でいわれたとのことがあるように、勉強と授業中に適応動作として地味なものが日の目を見たこともあり、やる人は増えると思われる。それがあそびや競技として普及するかは、未知数である。ケンダマやヨーヨーやルービックキューブぐらいに市民権得られるかも分からない。ビジネスとしての商品開発にもかかっているかもしれない。
早速ネットで調べたら、日本ペン回し協会(会長23歳、07年7月発足総会、会員800人)というのを作っていることがわかった。実際はともかくとして、2月下旬から予選をして決勝大会をしたとのこと。競技となると、技の基本から難易度の高いものまでの客観性あることやルールも必要であるので、それをつくったのだろう。試合なのか審査で競うのか、分からない。
テレビでは、優勝した15歳の高1の人などの技を披露していた。HPによると70年代からから学校でやり始め、80年代にテレビや雑誌に取り上げられ、90年代になってウェブサイトで交流が始まり、今日のように競技をやるに至ったという。
競技大会となるとスポンサー等による社会的認知が必要であるが、メインはおもちゃ会社大手のタカラトミーである。この会社が、協議用専門ペン(ペンズギア、2月発売、525円)を販売している。推測するに、おもちゃ会社が協会や競技大会を仕掛けた可能性がある。
ペン回しについて、わたしの見方を述べることにする。事の起こりは2点考えられる。
ひとつはシャープペンシルの普及にある。鉛筆と違い長さが一定で上下で重さが違うため使用者に刺激を与える。それが回す等の、シャーペンの扱いに変化を生じさせた。鉛筆でも回しはできるが、軽くて単調になるし短くなるので向いていない。ボールペンも長さが一定なのでよいが、シャーペンより軽く上下の重さが一定なので刺激が少ない。
付随したことでは、70年代の出始めのシャーペンは、ペンと類似したデザインで安くはなかった。それが鉛筆型のボールペン普及とともに、シャーペンも低額になって小学生でも持てるようになった。実際は小学生では、鉛筆と違って筆圧の強弱ができないため、筆圧の必要な書き文字の習得に支障をきたす等から使用禁止が多い。高校生がシャーペン使用を標準化すると、筆圧が平均化する等の関係から、とくに女子生徒を中心に「まるもじ」を書く人が増えた。
ふたつめは、授業中に聞く状態を維持するための「適応動作」として行う。適応動作とはある場面で自分の気持ちを維持するために行う動作で、よく言われることでは「貧乏ゆすり」がある。
かつてラジオを聞きながら作業をするのを、「ながら族」(○○をしながらの意味)と言われたものだ。ところがテレビ等のメディアへの接触が小さいときから多くなり、じっとあることに集中するより、並行的に行動することが特別なことでなくなった。そんなことから授業を聞いて、その緊張を紛らわすためにペン回をした。授業に参加しながら秩序を乱さずやれるぎりぎりの行為として、広がったと思われる。
ペン回しがどのぐらい持続していくか予想は難しいが、継続させるためにいくつかの試みをするだろう。そのひとつに、技を発掘し難易度を付けて検定制度を設けることが考えられる。それは協会の財政としても必要なことだ。
しかし地味で細かい動作のため、やっている人の関心にくらべ見栄えがしない。それに関係グッズの品数と利益(市場)がどの程度かによって、おもちゃメーカの関わり方がきまる。これは今のところ市場としては大きくないとおもわれる。
かつて「浪人回し」とも一部でいわれたとのことがあるように、勉強と授業中に適応動作として地味なものが日の目を見たこともあり、やる人は増えると思われる。それがあそびや競技として普及するかは、未知数である。ケンダマやヨーヨーやルービックキューブぐらいに市民権得られるかも分からない。ビジネスとしての商品開発にもかかっているかもしれない。