絵本と児童文学

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『暮らしの手帖』の思いで

2016-08-30 11:24:31 | シニアの暮らし-過去と今と
 『暮らしの手帖』の新聞広告が久しぶりに目に留まった。29日の『朝日』の4面下段の大きな枠で「暮らしの手帖83号 増刷しました。」ということだ。品切れで増刷するとのこと。NHKドラマ「とと姉ちゃん」の『あなたの暮らし』の好調ぶりと並行しているではないか。ドラマは『暮らしの手帖』の創刊者をモチーフにしているで、その効果である。
 ドラマの時代は、今は昭和31年(1956年)として、普及しつつある家電製品の商品テストである。最初はトースターを扱い、今はアイロンである。雑誌創刊は戦後5~6年(?)たった頃で、空襲で焼け野原になった街が復興させながら、食内容と生活様式が欧米の近代様式を取り入れようとしていた時代である。

 『暮らしの手帖』は、ぼくにとっては小学高学年から中学生頃の母を思い起こす雑誌だ。記憶では、当時珍しいA版で分厚く写真とイラストが多かった。とくにぼくにとってはレタリング文字が気に入っていた。中高校生の授業時間に様々な文字を書いていた。その後レタリングという文字を書く専門分野がるということを知った。

 わが家は3万人余りの市へ汽車で1時間ぐらいの田舎に住んでいた。市に住んでいた父の兄弟の家が『暮らしの手帖』の読者で、母に内容など紹介していた。母はバックナンバーを譲り受けて、ぼくの姉や自分の妹と内容を語り合っていた。ぼくが母のことで集約している記憶では、「都会に住んでいる月給取りの、選んだり工夫できる余裕のある人のことで、家みたいに子どもが多くて精いっぱいの暮らしじゃできない」とうらやましさも含めた言葉だ。母の妹は部分的に取り入れていたようだ。しかし母はよく読んでいて、考え方は影響を受けていたと思う。
 50年代後半の頃梅干しが着色したものが出回るようになったとき「着色してきれいになってるが、からだに大丈夫か」ということをつぶやくように言っていた。保存料にも懐疑的だった。生活の質をよくしようという発想は持っていた。母は新聞を毎日丁寧に読んでいた。ぼくの姉は『婦人公論』と『新女苑』の読者で、それを母も読んでいて、小学高学年のぼくも時にはエッセイなどの記事にも目を通していた。田舎のおませな小学生だった。
 時代は、近代化、工業化、サラリーマンが増えて専業主婦という今日の家庭像がつくられていった時だ。

 ぼくは『暮らしの手帖』を読んで生活の質を考える暮らしは果たせなかった。

 *戦後まもなくは紙がなく『改造』といった総合雑誌が発行できなかった。というとき『新生』という雑誌だけは発行できた。数年間だったようだが、当時食べ物に困っていた時代に『新生』には文学全集に名を連ねる名だたる作家のエッセイを掲載していた。その雑誌を作っていたのが青山虎之助である。今は亡き氏とは、ある時期に言葉を交わせる環境にあった。なぜ氏が雑誌づくりをできたか、高名な作家の暮らしのエピソードなどを聞いたことがある。

面白いサッカー情報番組

2016-08-29 11:38:29 | サッカー
 深夜のサッカー番組を見るようになった。夜は遅くても23時には寝るので見られなかったが、4月から録画をして見ている。録画すると視聴時間が長くなるのではないか、という懸念があった。早起きなので録画をその時間に見ている。昼、夜の視聴時間が減ったので全体的に内容を選んで見るようになった。
 サッカー単独の情報番組は少なく、視聴が少ない深夜ばかりだ。コアなサッカーファンか選手など関係者を対象と想定しているのだろうか。

 サッカー情報番組で注目は次のものだ。
 *スーパーサッカー TBS 金曜日25:25~
  司会は加藤浩次で、福田氏の歯切れのよい解説風の語りが良い。

 *フットブレーイン(F×B) テレビ東京 土曜日24時50分~
  司会は勝村政信。ゲストがJリーグ創成期の選手都並、北沢、秋田と内容豊富で語りもうまい3人だ。今週は視聴者参加で様々な話題を取り上げていた。編集で相当量をカットしただろう
  し、惜しい感じだった。編集といえば、普段も司会の語りが少ないのも編集されているようだ。この番組の企画やディレクターのサッカーへの問題意識の高さを感じる。
 
 *やべっちFC テレ朝 日曜日24時10分~

  お笑いの矢部浩之の冠番組で、15年を経ているとのこと。ゲストはほぼ中山で、選手が参加するのが特徴。今週はプレミアリーグの吉田と岡崎だった。これは対談だが、吉田が岡崎にイ   ンタビューをする形をとっていた。2人とも世界のトップクラスの選手とプレーをし、クラブの選手と監督と英語でのコミュニケーション、大観衆でのプレーという厳しい条件でのプロの選  手である。緩やかな語りだが、見ている風景が違うので確信ある態度と言葉の重みに次元の違うものを感じた。内容は岡崎が「いじられキャラ」であることがあったが、FWでランニング距  離がクラブ1というプレースタイルで信頼を得ていることの意味を考えさせられた。プレミアリーグへ行ってからのプレースタイルの大きな変化がより理解できた。
  Jリーグを取り上げるときでも、インタビューではなく選手が試合内容を紹介するという形をとることが多い。Jリーグの選手やファンの関心を呼ぶ番組作りである。

 J1リーグ終了後の土曜日BS1での「Jりーーぐタイム」は試合結果情報番組だ。短時間での試合の映像の編集なので、ある程度の人数で集中して番組を作っているのだろう、と想像してい る。NHKらしいすべてのクラブを公平に扱う速報番組である。

グランパスの監督交代

2016-08-28 20:02:54 | サッカー
 ぼくはここ3年ぐらいテニスを連日することをさけるようになった。また午前中テニスをして午後から出かけるあるいは活動もしなくなった。これらはひかえているというよりは、加齢のためにできなくなったとということだ。
 ところが金曜日やったのに昨日もテニススクールに行った。涼しかったことと、台風の予報では定例日の月曜日はできないだろうと思ったからだ。それにこのところ課題にしている「センターセオリー」という戦術的に展開しやすいことを深めたい、という思いが足を向かわせた。2日連続やって、今は足がこわばっている感じだ。
 昨日は朝の気温が25℃(玄関)で昼も上がらなかった。テニスの途中10時ごろから雨が降った。濡れながらさらに30分やった。夜は50日ぶりぐらいに窓を閉めて寝たら、喉の調子が良いようだ。今朝は21℃で、そのまま涼しいので先ほどウォーキングをしたが、昼の時間帯でも汗ばむ程度でできた。


 名古屋グランパスの監督交代は遅すぎた。グランパスはアントラーズ、マリノスとともにJ2に降格したことのない名門クラブだ。ぼくは18試合も勝ちに見放されているグランパスをクラブ会長(豊田氏)等幹部はどうして決断しないだろう、と歯がゆい思いでいた。

 グランパスは、どのクラブより胸の文字は「グランパス」であり続けて、遅れてから「トヨタ」にした。ぼくはグローバル企業トヨタの見識と余裕と解釈していた。トヨタはグローバルブランドのためにスポーツへの貢献は惜しまない。クラブW杯を「トヨタカップ」という冠大会にしているばかりか、ヨーロッパのクラブやスタジアム広告など相当なものだ。ぼくの推測では数十億円は貢献しているだろうと。この推測の根拠は、年間でキリンが15億円、アディタスが20億円を日本のサッカー協会と契約を結んでいることからだ。

 さて、グランパスが新監督ジュロブスキーで昨日のFC東京との対戦は、引き分けだった。後7試合で現在の16位で降格圏内だ。降格圏外の15位にするのは至難なことだ。そのために甲府、新潟との勝ち点7を追い越さなければならない。熾烈な残留争いとなる。
 グランパスの新監督は、ストイコビッチ監督のときのコーチだったことと、今シーズンもコーチであることに一縷の望みがある。退団8カ月を経た闘莉王をブラジルから呼んだのは窮余の一策だが、サッカーから離れていたので試合勘などが昨シーズンまでのようにプレーできるのだろうか。

 グランパスのこれまでの監督等の人事には特徴がある。ぼくの記憶にあることではJリーグ開始からは、当時サッカー協会の理事だった平木監督、イングランドプレミアリーグの今は名将といわれているベンゲル監督、ストイコビッチ監督、西野監督という具合だ。世間的に高名な人だ。
 それに発足当時イングランドのスーパースターで、選手生活末期のリネカーを呼んだ。イギリス人がびっくりしたことだが、Jリーグ発足当時レベルであってが彼のプレーは往年の輝きは見られなかった。

 ところで退任の監督がGMに就任した時、ぼくは驚いた。現役の選手の時は活躍したし人気もあった。しかし経験が少ないことと彼のサッカーの話は、分析的とはいいがたい内容だったと記憶している。それがGMと兼務する監督就任ということで、グランパスのサッカーのすべてが彼にゆだねられる体制である。闘莉王は契約上のことでクラブを離れたとしているが、監督の構想に入らなかったのだ。彼を継続させられないのは、高校サッカーの監督のような、選手を指導対象と考えるという発想かもしれないと思ったものだった。プロ選手は独立性を持った存在なので個性的選手を集約する、という高校サッカー等とは異なる枠組みで考えなければならない。しかし本質的には、元監督のような経験少ない若い監督人事をおこなったクラブ幹部の方針が問われなければならないだろう。

 グランパスは、愛知、三重エリアで唯一のJクラブであり、文化の独自性、地域の人口、名古屋という大都市、大学サッカーのレベルが高い等良い条件が整っている。なんといってもトヨタのクラブというのが、他のクラブがうらやむほどの好条件だ。ないのはスポーツクラブの経営構想と戦略だ。それを専門にしている人材がいるはずだが、その確保がグランパスの立て直しと長期展に必要なことだ。常に代表選手を出すぐらいのクラブで、東海地域だけではなく日本サッカーをリードするぐらいのであり続けてほしい。


 天皇杯予選が始まった。四国勢のカマタマーレ讃岐(J2)とFC今治の試合をBS1で見た。1-0でカマタマーレ讃岐が勝った。
 FC今治は、岡田氏が経営からサッカーのマネジメントもしている発足2年目のクラブである。岡田氏もベンチにいた。四国リーグのクラブなので挌上のカマタマーレには勝てなかったが、ポゼッションを重視するうまいサッカーをしていた。ペナルティーエリアまでもっていくがそこからゴールに侵入するのに苦心していた。現在の地域リーグのレベルだと楽に得点できるのだろうが、J2リーグとはレベルが違うやむを得ない。
 FC今治が得点を許したのは、FKで直接入れられたのだけだった。最短で来シーズンJFL、再来年J3だ。今でもJ3では上位をキープできるぐらいの力がある、とぼくは見た。
 岡田氏はサッカー協会の仕事(現在は非常勤の副会長)をしてよい人だと思っているが、地方の市で条件が整っていないところで、発足から作り上げていく仕事を意気に感じてしている。名誉や権力に目を奪われないで、サッカー選手経験者としては珍しい「広角レンズ」と「顕微鏡」の両方を持ち合わせている人だと思っている。彼の仕事に今後も関心を持っていく。

*J2への降格を16位でもJ1へとどまれる可能性があると記述しましたが、制度を誤っていたので削除します。16位から18位までの3クラブは自動降格するということです。

オンリーワンが薄れていくのか

2016-08-25 15:11:58 | 生活・教育・文化・社会
 *オリンピックで、日本中が金メダル、NO.1を求めて高揚しているとき、SMAPの解散が報道された。SMAPについてよく知らないぼくですが「NO。1にならなくてもいい もともと特別なOnly One」というフレーズの歌だけを知っている。「世界に一つだけの花」という曲だ。この曲が歌われたのが02年かたという。ぼくはもっと前からと思っていたが、喜納昌吉「花-すべての人の心に花を-」の流れをくむメッセージを込めたものと考えていたからだ。この歌が80年にできて90年ごろから流行って、世界中でとくにアジアで歌われている。

 「花-すべての人の子ことに花を-」はぼくも親しんでいたし、CDでは「おおだか静流」のものを聞いていた。ぼくはこれらの歌とNHK手話ニュースの時間が始まったことと結びついている。「いつの日かいつの日か花を咲かそうよ」と口ずさみ、オンリーワンでいいんだ、人間の多様性を認める寛容な社会への期待を持たせてくれた。

 ぼくはこれらの思想と「ゆとり教育」は同じ流れとみている。時代はもっとさかのぼり、78年発行の城山三郎著『素直な戦士たち』がそのような提起をしていた。早教育と受験教育批判をテーマにした思想が通底していると思い、時代が転換するのではないかとの期待も持たせた。『素直な戦士たち』は、地方新聞に連載を始めてたら反響がすごかったとのことだった。発行の翌年の79年にはNHKで4回のドラマ放映されている。
 ついでですが、ぼくの若いときこの本をめぐって著者と婦人雑誌で対談して記事になった。氏はふらっと部屋へあらわれ気さくな語りながら言葉が少なかった。小柄ながら強靭で圧倒される人という印象を持った。
 氏は経済小説で高名であり、財界事情に精通していた。あえて教育をテーマにして書いたのは、日本経済が国際化していくとき、チームワークで几帳面に仕事をするだけではだめで、個性と創造性が必要だ、と力説していた。ぼくは「ゆとり教育」に転換したときに、城山三郎を思い出したものだった。知識の量を中心にした反復ではなく自律的で独創的な学びをと。

 時は移り「ゆとり教育」が悪のようになっていることと、「オンリーワン」を発信したグループの解散を結び付けてるのは無理と知りながら、結び付いてしまうのだ。ちなみにオリンピックで活躍した選手は「ゆとり世代なのだ。

 *むのたけじ氏が亡くなった。秋田のおおきくない市での『たいまつ』発行の孤高ジャーナリストである。まとまった話はラジオで何回か話を聞いて地方なまりで高らかに訴える語りに、背筋を伸ばされる思いだった。百歳を超えてからはテレビのインタビュー、NHKの「ETV特集」で高らかに話す姿を見たのだった。
 20代の時『詞集 たいまつ』の3集までを読んだ。短い文章が独立しているので、読むというより向かい合って沈黙し考えをめぐらす、静かに自分向きあう本だった。また、戦後が小さくなっていくのか。
 

オリンピックが終わったが・・・

2016-08-22 21:09:05 | テニス・他のスポーツ
 オリンピックの閉会式開始頃から、台風9号の通過で北東からの強い風と豪雨で怖いぐらいでした。庭のそんな風景を見ながら、閉会式を見ました。ブラジルの日常の文化を反映した賑わいの集いを表現しているようでした。

 東京へフラッグを渡されてからは、日本のパフォーマンスはデジタル機械と人間が融合したようなものになりました。パソコンを使った映像に大集団の人間が一体手化する統一美です。ある大学の学生が長期間トレーニングしたものとのことです。先端技術と高度な人間集団の表現ですが、現代日本を見たようで、考えさせられました。
 映像では日本のポップカルチャーがい1~2秒ごとに映し出されました。Jリーグの開始前の選手紹介や結婚式の当事者紹介もこの手法ではないかと結びつきました。立て続けに映像を送り続けることによって、思いをめぐらことなく脳裏にある感情と記憶を焼き付けるように思えました。

 首相がマリオになってドラえもんの土管から出る演出で登場しました。ぼくは面白い演出と思ったら、それになり切らないで帽子を脱ぐというよりは取りました。望まないものをかぶせられてむしり取るように見えました。午後からラジオを聴いていたら、2つの番組とも帽子を脱ぐのが早すぎたという感想でした。ぼくには「オレ様は安倍首相であるぞ」といった、マリオになることの不本意感と読み取りました。演出と違っていたのではないだろうか。マリオの防止で得意満面の表情をしてから脱いだほうが世界中に知れ渡っているマリオだからこそ「安倍首相」が印象深くなるのでは。ないか、と惜しい気持ちになりました。ぼくの解釈は安倍首相の日常と政治手法と結びつけたものです。(続きはあした)

*その後ニュース等で日本のパフォーマンスについての解説やビデオ映像をみたが、ぼくの理解に偏りや誤りがありましたので、今日中(23日)に書き換えます。

ブラジルが念願の初優勝

2016-08-21 11:56:08 | サッカー
 決勝のブラジル-ドイツ戦は、世界のサッカーをリードする国の若手選手と監督がどんなサッカーをするか関心を持ってみた。放送がNHK総合であることも珍しく、5:30キックオフされた。解説が感情を出さない冷静な福西氏なのも見やすい。
 
 マラカランスタジアムは、自国の勝利を見届けようとする観衆で埋め尽くされた。応援の仕方が一斉にコールしないし鳴り物を使わずゲーム進行に対する反応なので、それが内容を反映してたものになる。ドイツがキープしたりチャンスの時のブーイングと自国ブラジルのチャンスの歓声が臨場感を醸し出す。ブラジルは14年の自国開催のW杯の準決勝で、ドイツに屈辱の7-1で敗れた。この時は中心選手がそろわないという事情があったにせよ、優勝したドイツは強かった。

 ブラジルはネイマールのチームのようで、彼の特別な活躍が期待されている。それを見込んでいるドイツは組織的デフェンスで対応。ネイマールがボールを持つとデフェンスが2人で対応していた。ネイマールのドリブルでの突破からのシュートを警戒した。この試合でドイツはイエローを4枚もらうほどデフェンスと球際を厳しくした。
 ドイツは組織的攻撃でするも、決定的シュートであるはずのものが、2本バーに阻まれた。
 ドイツがペナルティーエリアの3メートルぐらい離れた左側でファルをしてフリーキックを与えた。このネイマールのもらったファルのキッカーは本人ににゆだねられらた。ブラジル国民の期待通り、左バーすれすれの隅に決めた。27分。それから観衆は一段と高揚した。前半は1-0。

 
 ブラジルリードの試合は、歓声とブーイングの声が大きくなり、その反応は応援とサッカーを知っているブラジルならではと思い、それをも楽しんで見た。14分ドイツのキャプテンマイヤーの得点で同点になった。そのシュートは、中央から右側に中距離のグランダーのボールを右側に出したのを素早く中央に出したら、それをダイレクトでシュートを決めた。このシュートは無得点で抑えていたブラジルデフェンスが対応ができなかった。
 振出しに戻ったのでゲームはまた躍動し激しくなった。終盤はブラジルは決着つけるようなの対してドイツは延長を見込んだ感じにも思えた。

 延長はタイトなスケジュールで勝ち進み疲労困憊だろうによくファイトした。決着がつかず、PK戦へ。PK戦はサッカーでありながらサッカーとは言えないもの。テニスのタイブレークよりも異質といっていいのではないか。

 PKは慎重に、サッカーの儀式のように進んだ。5人目のドイツがセーブされて、ブラジル5人目のネイマールが決めて勝利が決まった。ネイマールが決めてブラジル勝利という、最高の演出で試合は終わった。そのままブラジル選手とスタッフのピッチでの歓喜となった。スタジアムと外のパブリックビューイングの観客の歓喜が爆発した。

 ネイマールが感涙でハグする姿は、オリンピックでの優勝は特別なものなのだと改めて感じ入ったのだった。表彰式はさらに抑制的な喜びをかみしめるセレモニーとなり、ぼくもすがすがしい気持ちで見入ったのだった。
 ブラジルの優勝はブラジルの国民の自負とオリンピックの成功裏に終わったという感覚さえもたらしたのではないだろうか。それにブラジル人の誇りも。

 この優勝は、サッカー王国のブラジルの誇りを回復のきっかけづくりになることを願ってしまったのだった。ドイツが優勝したらブラジルにとって悪魔のストリートになっただろうに。ぼくはドイツに勝機ありと思って予想していたので、劇的展開で歓喜が高まって、よかった、よかった。

女子サッカーはドイツが優勝

2016-08-20 14:30:07 | サッカー
 オリンピック女子サッカーの決勝、ドイツとスウェーデンは、2-1でドイツが勝ち、優勝した。スウェーデンはアメリカをPK戦の上破って、ドイツはブラジルに勝っての決勝だった。
 マラカランスタジアムで、5時半キックオフ。前半はスウェーデンが優位に展開し、技術も確かで組織的だった。長いグランダーのパスを繋いでミドルシュートも打っていた。とくに攻守の切り替えがしっかりして、デェフエンス体制へのもどりが速かった。もともとスウェーデンの女子のレベルは高いが質の良いサッカーをするのに感心した。その理由の一端は、監督が代わったことにもよる。
 スウェーデンの監督は、アメリカをオリンピック3連覇に導き、女子サッカー最強国にしてきたピア・スタンドハーゲでした。氏はスウェーデン人なので自国へ戻ったということです。

 0-0で前半が終ったが、ドイツはこのままでは終わらないだろうし、どう打開するか興味をつないだ。スタジアムはブラジル人が圧倒的だが、ドイツがパスを繋いでキープしているだけでブーイングが大きくなり、スウェーデンのチャンスに歓声が上がるという具合だった。サッカーの知っているブラジル人としては、準決勝でドイツに敗れているし、男子サッカー決勝がドイツとであり、もうひとつW杯にドイツに負けたといったことがあったようだ。ドイツは完全にアウェー状態でやりにくいだろうと思ったり、ブーイングの反応にライブ感を増して、楽しめた。
 後半3分、ドイツがペナルティーエリアより少し遠いところからミドルシュートを、ゴール右上隅に決めた。前半のようにスウェーデンが攻撃できなくなったのは、ドイツがシステムを変えたためだ。スウェーデンがそれを打開できないで守勢になっていく。ドイツがペナルティーエリア付近でフリーキックを得た。ボールは左ポストに当たって跳ね返ったのを、DFがキックしてゴールを揺らしオウンゴールとなった。
 2-0は厳しいと思っていたら、21分スウェーデンが右サイドへ出し、そのボールをセンターへ出たのを中央からワンタッチでダイレクトにシュートを決めた。このシュートは見事だった。
 その後一進一退だったが終盤スウェーデンの猛攻が続いた。インジュエリータイム2分でも延長に持ち込もうとしたのは見事な戦いだった。

 見終わって、女子サッカーのレベルが一段と高くなったというのが実感だ。ピッチ全体を使って組織的に展開するし中距離でつなぐグランダーのパスが多い。ボールテクニックでは切り返し、ターンなどを多用する選手は珍しくない。アメリカのような力を主軸にしたプレーとも違う、これからの女子サッカーではないかと思った。日本の女子はオリンピックに参加できなかったし、世界のトップ水準には相当水をあけられた、というのが実感だ。
 日本はの成功した監督の在任が長すぎたのではないかと、ぼくはとらえている。日本女子の再建は難題だ、と考え込んだのだった。

 *400メートルリレーはライブで見るつもりで、開始時間を待って見た。このオリンピックで最も胸の高鳴りを覚えて、満足した。アンダーのバトンパスは理に適っているのが理解できた。前評判通り2位の好成績だった。
 レース後ボルトが握手を求めて日本選手と交歓したのはオリンピックならではの光景として暖かな気持ちになった。

暑さが続くし、オリンピックでは

2016-08-19 17:46:18 | テニス・他のスポーツ
 今日も暑い一日でした。この暑さに11時15分から90分間テニスをした。週2回ぐらいやっているが、今日は風が幾分心地よく、少しずつ秋の気配も感じます。
 セミに鳴き声が変わってきたようです。ぼくにはわかりませんが、種類が違ってきたのでしょうか。わが家の鈴虫の鳴き声が見事なものが多くなって、心地よく感じます。毎日の餌かえは恩恵と感じているので苦になりません。

 オリンピックの競技はあと2日間になりました。テレビ視聴を中心に日本中が沸き立っているようです。終わったら、祭りの後の寂しさが覆うのでしょうか。トーンは落ちたとしても、このまま4年後の東京まで引きずるのかもしれません。何しろ誰にもわかる結果が明らかになるもので、経済活動の高揚感を演出でてナショナリズムとむすびつきやすいコンテンツでもありますから。

 吉田が優勝がかなわなかったが、大方が期待していただけに本人のショックは計り知れないものがあるでしょう。本人にとっては人生をも左右しかねない事件と思うでしょう。競技のことですから結果はその時の諸条件で決まりますから、やむを得ないことです。女子レスリングの選手のリーダーでありアドバイザーとしての役割が、4つの金メダルに貢献したことは確かです。自責の念に駆られるでしょうが、指導者の道がにあっているように見えます。その立場に立てば、今回の想定外の結果も役立ちます。
 今朝の新聞テレビ欄の予告タイトルは、すべて優勝を前提にしたタイトルでした。夕刊は急きょ違うタイトルに。国民栄誉賞をイチローが辞退しことが分かるし、氏とのアスリートとしての違いに思いを巡ぐらしています。

(未完)

決勝はドイツとブラジルの戦いに

2016-08-18 11:34:40 | サッカー
 オリンピッは前半で終えた競技者は、帰国しています。卓球女子団体は選手の物語もあり関心が高いし、今朝は男子団体の決勝の中国戦がありました。強豪中国ですから負けて2位になりましたが、水谷が勝ちました。
 女子レスリングは3選手がメダルで好調なスタートです。

 さて、サッカー準決勝を録画してみました。トーナメントですからひとつの山がコロンビアに勝った(0-1)ブラジルと韓国に勝ったホンジラス(0-1)との試合でした。
 ブラジルと対戦のホンジラスは劣勢を見込んでか、5バックで挑みました。開始すぐに緩慢なプレーのボールを奪って、ネイマールが得点しました。ゴールインまで15秒。
 これはホンジラスがキックオフしたボールをバックに長くけりそれをさらにバックスにつなぎそのDFが前線に出そうとしたら、詰めていたネイマールがとらえてシュートをしたものです。
 ホンジラスが果敢にプレーするあまり足元を強く当たるプレーが多く、審判が試合コントロールして、イエローの判定を多くしました。そのせいもあってか落ち着いたプレーになりました。
 ブラジルは中距離のパスを繋ぎ攻撃することが多く、6-0で勝利をしました。マラカンスタジアムはプラジルの歓喜の声が終始続きました。
 ブラジルは5試合を終えたが無失点で、DFが充実しています。グループリーグ2試合まで無得点だったので不安視する向きがありましたが、3試合目で攻撃が爆発してから、初優勝に向けて驀進しています。

 ところでホンジラスが韓国を1-0で破ってここまで来たのでその試合を見たかった、と思ったのでした。ブラジル戦で果敢に戦っていたが戦術技術ではよいところが見られなかったので、韓国のオリンピックにかける意欲は並々ならぬものがあり(報奨金、兵役免除等)、その高いモチベーションのチームをどうやって0に抑えられたのだろうか。ホンジラスがデフェンシブに5バックシステムを取ったとしても、ブラジル戦を見る限り、それだけでは理解ができなかった。

 もうひとつの山のデンマークを破ったナイジエリア(0-2)とポルトガルを破ったドイツ(0-4)との試合は2-0でドイツが勝ちました。ナイジエリアはやはり強いと思ったが、ドイツ相手ではデェフエンスがほころびました。
 ドイツは組織的なチームでデェフエンスがよく、攻撃も連携して多彩です。とくにサイドからの攻撃は鋭いものがありました。

 ブラジルとドイツの決勝は、どちらも初優勝をかけて面白い試合になるでしょう。ブラジルは自国開催のワールドカップに優勝できなかったし、女子は準決勝でスウエーデンに敗れているし、この優勝をかける戦いへの期待は大きいことでしょう。ネイマールの異次元の活躍がなければ、ドイツが勝つように予想をしています。
 放送は14日(日)5:30~NHK総合です。

声楽のレッスンが面白い

2016-08-17 20:37:22 | 歌、声楽
 台風は、昨日の予報より早く進み東にそれたので、夜は強風とときどき強い雨でしたが、朝から晴れました。今は北海道中央から東部あたりを進行しているようです。
 水曜日は、隔週埼玉県西部に2時間かけて声楽のレッスンを受けに行っています。台風が過ぎ去った後なので、暑くて熱風のような風が吹いていました。
 電車はいつもより空いていました。学生が夏休みで利用していないだけではないように考えました。電車は4回乗り換えるコースと2回乗り換えるコースがありますが、その選択は座れるか可能性があるほうを選びます。帰りは2回乗り換えコースが多いです。仕事をしなくなってからは、これが外出であり、生活の変化という点では旅行のようなようなものでもあります。

 声楽はベルカント発声にもとづいたものなので、体が楽器のようになるために声を体に共鳴させて大きな声にしていきます。マイクを使わずにホールで聞き手に届くような声を出せるようにするのです。ヨーロッパのオペラ歌手のような歌い方で、音楽大学の声楽専攻の学生が学ぶものです。
 6年ぐらい続いていますが、こんなに続けられるとは予想外でした。目標を設定して励むという性格のせいで、これまでも当面の目標を設定して続けてきました。それにかかりつけ医が「歌は体にとても良い」といってくれたことも続けられている理由です。

 今はもっぱら日本歌曲を歌っています。イタリア古典歌曲をやり、モールアルトのオペラアリアも少しやりましたが、言葉の意味が分かって歌える日本の歌がいいです。今は昔の子どもの歌である唱歌、童謡を歌っています。
 ついでですが唱歌は尋常小学校の音楽の教科書の歌です。作詞作曲者名のが伏せられている歌です。たとえば「夏は来ぬ」「朧月夜」あるいはよく知られているのは「故郷」「紅葉」があります。「故郷」「紅葉」は高野辰之詞岡野貞一曲です。
 童謡は大正期から市井で歌われたもので、雑誌やレコードを通して広まりました。「赤い靴」「花嫁人形」といったものです。唱歌の歌詞が雅文調に対して、童謡は話し言葉口語調です。
 今日歌った歌は「冬の夜」「夏は来ぬ」「赤とんぼ」「荒城の月」で、どれも小品です。これらの曲を息に声を載せて表現する、歌唱力を向上させることに力を注いでいます。その歌の表現をするために声を使う、つまり歌唱力を高めるということが分かりつつあって、面白いのです。小品を歌うからこそ自分の歌唱の変化が分かりやすいのが良いようです。