絵本と児童文学

絵本と児童文学、子ども、保育、サッカーなどの情報を発信する

ジュビロ快調になってきた

2006-04-30 19:09:26 | サッカー
 29日(土)のJ1は、フロンターレ-エスパルスを見たかったが、どこでも放送されなかった。そんなこともあって、J2のコンサドーレ-ヴェルディを見た。いずれも3位までを確保し、J1昇格を課題にしており、今のところ上位に位置している。
 ヴェルディは降格したので、名門復活をかけてラモスが監督、都並、柱谷哲二、菊池新吉というスタッフである。これは華やかだったヴェルディの顔だったメンバーである。その時代のチームの雰囲気を、復活させたようなチームになっていた。スタッフとともにプレーしていた永井秀樹が、ヴェルディに今年から選手として復帰している。
 コンサドーレは、ジュビロの監督だった柳下が率いて3年目なので、J1昇格を果たしたいところである。柳下監督の目指すサッカーを完成に近づけるには、選手のレベルアップが必要のようである。J1昇格には食い込めそうにないと見のだが、どうだろう。
 結果は2-0で、ヴェルディが勝った。
 J2で観客が度々3000人を切るクラブは、水戸、愛媛、徳島、草津である。これらのクラブは、これを改善しなければならないだろう。

 今日はジュビロ-ヴァンホォーレを見た。2-0の結果のように、ジュビロが調子を上げてきている。中盤からフィニッシュまでスローダウンすることなく、シュートに持ち込むジュビロらしい試合を久しぶりに見た。厳しく見れば、後半も得点するぐらいでなければ、ともいえる。
 ヴァンフォーレは、頼りのFWバレーをけがで欠き、ゴール近くまでボールを持ち込みながらも得点できる感じではなかった。ヴァンフォーレは再三DFの裏にボールを上げたが、GK川口が得意とするとび出しに阻まれシュートまで持ち込めなかった。

 J1の順位は、今のところ去年よかったセレッソとサンフレッチェが下位のため監督が退任している。レッズ、ガンバ、アントラーズが順調に上位で、フロンターレが4位と健闘が目立つ。
 J1は、今週のあと2試合の12節でW杯のため中断され、7月19日(水)から再開される。

「6歳になってからがいい…」-箱づくりに挑戦

2006-04-29 10:40:47 | 子どもからの発見
 スズメが巣作りのために、2週間ほど前から枯れた芝を運んでいます。エビネが10本ほどに増えて花開いています。淡いピンクの小さな花が縦にひとつずつ連なって地味なのですが、このぐらいまとまると趣が変わります。

 海が2回目の木工作を体験しました。前回の体験以降は、やりたい気持ちとためらいが行ったりきたりしているようでした。やりたいといったので、わたしが同意したら釘と玄翁を出して来て、意欲満々でした。
 「がんばれっていってね」と周りの人に言って、逸る気持ちを表していました。それに難しいことに挑戦することを、誇示したいようでもありました。
 「釘を打つだけでなく、のこぎりで木を切るよ」「今度作るのは箱だ」といって、紙の空き箱を示しました。とにかく作業をしたそうなので、気を引き締めるような対応をしました。

 45ミリ×13ミリの板を使って、まず150ミリのものを4枚切りました。その後65ミリを2枚です。切り出しは難しいので、のこぎりの目が入るまでにしてから、海が切りました。持つ手は、右が前で左を後ろして持つので、その逆に持つように何回か言いました。左足で板を押さえて作業をする場合の、手足の使い方です。のこぎりの目を中央から見下ろす位置のフォームで、ということもうながしました。
 道具を最初に扱うときに立ち会えたので、新鮮にみられました。引きに力を入れて返す時力を抜くということも加えました。引きと返しを連続するので、作業数をこなしてその感覚を身につけるようになります。ちなみに外国ののこぎりは、ほとんどが日本と逆で押す力で切ります。
 海は、「ひくのを前で、返す時を後ろ」と言いました。体の前に接近するのが前で離れることを後ろと言うのは、位置を表す言葉としては適切ではないのですが、そう表現しました。位置や空間を表す言葉は、主観的なものから客観的なものを獲得するには、まだ年齢が必要です。たとえば前後左右といったことです。それを両方使い分けられるようになるのは、抽象的思考の発達と関係があります。
 1枚目より2枚目と、体験するほどにスムース切られるようになりました。デリケートな力の加減が分かっていき、その上達は驚きです。途中では、「あわてないでゆっくりだよ」と強調しました。気分でなく道具の原理に合わせて作業をすることが、道具を使いこなせるようになる、つまり技術を身につけられるからです。のこぎりは両刃のこぎりを使用しました。

 釘うちは25ミリの釘で、側面(枠板)を打ち付けることから始めました。13ミリの厚みの板のため細かい作業です。鉛筆で打つ位置に印をつけ、板を押さえる補助をして作業が進みました。
 大人用の普通サイズの玄翁(前回よりの作業より大きいもの)を使いました。玄翁は凹面と凸面があります。凹面を使って打つと釘が斜めになったりしないで打ち付けられ、最後は凸面で釘の頭を板に食い込ませます。凹面と凸面が理にかなっていることを、改めて確認できました。
 側面(枠板)を打ち付けたら、顔にあてがって「おめんだ」といいました。ここまでの作業で、板を打つことによって違う形になったので、達成感を持ちました。それから底板2枚を、8本の釘で打ち付ける作業に移ります。作業の前に「板をどう組み合わせればいいの」と聞いてみたがいくつか試しても、ひっくり返して底板を上にして打つというのが分かりませんでした。箱の構造を理解するのは難しいので、無理からぬことです。

 作業全体で80分ぐらいかけて、外側が150ミリ(縦)×65ミリ(横)×60ミリ(高さ)の箱を完成させました。
 補助を受けながら板を切って釘を打ち、箱という違った価値のものを生み出す作業、つまり板を加工したのでした。抵抗をともなう作業ですが、道具の原理にそって、落ち着いた気持ちでコンスタントに動作を繰り返して完成させるという体験をしました。
 手と体の使い方と技術の獲得と気分ではなく道具の原理に合わせて動作をする、といったことをするのは、幼児期の発達の中核である実用的能力を育てることになります。
 リモコン等で作業を省略する、あるいは掛け声で変身するバーチャルな世界の環境にいる現代の子どもだからこそ、作業を重ねて結果が得られるという木工作体験の意味は大きいのです。

 しかし最終作業の後紙やすりで磨きながら「6さいになってからのほうがいい…」といいました。海にとっては困難な作業だったのでしょう。
 紙の空き箱をガムテープなどで貼り付けても、何かができます。それを使ってごっこ遊びをしています。それとは異質の体験だったことが、際立ったのです。挑戦することは、ちょっと手強いことなのです。時にはそんな体験をして新しい自己発見をし、内なる人間としての誇りをるくっていくと思うのです。

ピカリンが良質の笑いを持ってやって来た

2006-04-28 11:28:47 | 子ども・子育て・保育
 保育課程の集いの5回目は、ピカリンのつなたりあそび・うたで、保育を学んでいる学生どうしがつながろう、というテーマでした。開始時間がにあわせて2、3、4年生が集まってきました。ホールに集まったが、なじみのない顔もあり、ちょっと身の置き場に困る雰囲気の学生もいます。

 ピカリンの歌が始まりました。「ひとりじゃないさ」の歌で、こんにちはの挨拶を交わしました。ちょっとかしこまっていた学生たちの顔が、すぐにほころびました。そしてからだを動かしボディコンタクトをし合う「つながりあそび」です。

 歌をとめて「ストップ」をかけたら止まります。止まれないで動いた人は座ります。いす取りゲームのように排除しないで、すぐに一緒にやろうとうながして、遊びをみんなで続けます。
 ♪冷蔵庫~、♪アイスクリーム~、の問いかけに対して、「ひぇ~」の合いの手を入れてくりかえします。♪冷蔵庫~ひぇ~、というように。繰り返しの安心感に、変則的に♪友だち~と発するので「ひぇ~」ではない言葉を探さなければなりません。その意外性で、沸き立ちました。
 親子のペアーになって遊び、バリエーションとして親だけの手をつないだ輪に子どもが入って歌をうたって10数えるうちに輪から出る、というようになりました。このときも排除をしないようにしていました。

 うたい遊んでいるうちに学生たちの顔がほころんで、笑い声が大きくなりすっかりピカリンのマジックにかかったようでした。歌と遊びの内容がおもしろく、かつ良質なので、たんなるマジックではなかったのでした。活動の満足感が90分を短く感じさせし、またこんな活動をしたいという多くの学生の声になったのでした。
 ピカリンは、スポットやコスチュームで演出をするわけではなく、日常の素の姿で100人ほどの学生をひきつけました。スター的ではなく、見方によってはシャイな人ではないかと思えるのでした。
 語りにあった「子どもから教えられる」といったことが、相手の立場に立つ相互性が凝縮されていました。子どもと人間に対する優しいまなざしと、日常から発見する謙虚さがあればこそ、多くの人に良質な笑いと人間への信頼というメッセージを伝達できるのだ、と思ったものでした。
 静と動、あるいは緊迫と弛緩といった質の違いを持つという遊びの特質も含まれていました。プログラムビルディングも、導入展開などの工夫がされていました。それが限られた短時間でありながら、ホール中が満足感で溢れることになったのでした。15年以上経験を積んで得た、普通そうに見せながら普通でない大勢の人をひきつけるチカラに、わたしは驚いたのでした。
 
 保育専攻といったように独立していないので、保育を学ぶ学生に必要とされる文化が固有に位置付きづらい環境にあります。保育を学ぶには、自分の中にある子ども性を呼び出し、発揮する機会が必要です。学生たちの一生懸命でしかも笑いのあふれた姿を見ては、それを望んでいるということを、改めて感じる機会になりました。学生たちの、こころとからだが伸びやかになったのでした。
 早朝から400キロぐらいを運転して遠くの地まで、学生の普段とは違った表現を引き出しに来てくれました。しかも保育の本質的なもののメッセージを感じ取ることができ、それに接近する機会を与えてくれたピカリンに感謝の気持ちでいっぱいです。
 
★ピカリンがテレビ出演★

 4月29日(土) NHK教育テレビ 21:00~21:30  「すくすく子育て」


ヴァンホォーレ、マリノスをやぶる

2006-04-23 20:27:39 | サッカー
 庭の野草のアマドコロが白い可憐な花をつけ始めた。それが増えて、スズランが少なくなった。ギボウシが日ごとに目覚しい成長で、葉がだんだん大きななっている。この葉は山野草として食するとのことだが、わが家は活気のある緑の葉を鑑賞することにしている。
 スズメが巣作りをしているのか、枯れた芝草をせっせと運んでいる。

 Jリーグのヴァンホォーレ-Fマリノスの試合があった。用事を済まして後半から見た。意外にも前半が0-0だったので、驚いた。ホームのヴァンホォーレだが、力の差は歴然なので勝敗はともかくとして、どんな試合をするかに興味があった。引き分けなら上出来と思って、ヴァンホォーレに肩入れして試合を見た。
 2連敗と調子がよくないとはいえ、マリノスが試合を支配しながら進んだ。選手のレベルに相当開きがあるし、マリノスとしては勝って不調を払拭することと上位を射程に入れておきたい大事な試合だ。
 ところがヴァンホォーレは、押し込まれながらも運動量と集中力を維持して、時折のカウンターにかけるゲームをした。いつマリノスが得点を決めてもいい展開なので、はらはらしてみていた。
 2分のロスタイムもマリノスの執拗な攻撃は続いたが、終了直前逆襲したヴァンホォーレが右サイドからのボールをバレーが押し込んで勝利で終了した。ゴールインの時中沢がゴールの中で見送ったのが印象的だった。終了後マリノスの選手が呆然とピッチに倒れこんでうごかないことも。
 それにしてもヴァンホォーレの、運動量と劣勢ながら集中をいずする力はすごい。大木監督のチームづくりが浸透しているようだ。
 小瀬競技場に15000人(収容人数17000人)入った。ヴァンホォーレサポータが喜びと満足はひとしおだったであろう。たんなる勝利だけでなく、見ている人に感動を与える試合であった。このような試合を続けると、サポータの輪が広がるだろう。

 わたしの関心は、クラブの予算規模にもある。ヴァンホォーレが11億とJ1下位の超弱小に対して、上位クラスの50億近いだろうマリノスは、選手層がまるで違うといってよい。厳しい環境ながら地域に支えられているヴァンホォーレが、むしろハングリー精神で驚くべきチーム力を発揮し、今のところ中位を維持していることをたたえたい。

*24日の新聞によると、観客は14615人とのことである。
 

エスパルスが執念で勝利を手にする

2006-04-23 07:23:44 | サッカー
 朝夕が寒く感じるほど温度差が激しいが、いつもこんな気候だっただろうかとちょっと考えているところだ。
15面ほどあるテニスコート周辺の林は高木が多いが、一番のっぽはケヤキである。そのケヤキが芽吹き始めたので、また景色が変わった。それに遠くの山の稜線が、くっきり見えたので感慨深いものがあった。

 土曜日が2週続けて不在で先週も午後は出かけたので、久しぶりにテレビでのサッカー観戦をした。
 ジュビロ-ジェフは、スピードのある最後まで集中力を途切れない好試合だった。
 両チームとも再三のシュートが得点ならず、引き分けた。ジュビロは一時期よりはよくなったが、たびたびペナルティーアリア付近でなおパスをまわす怖さを与えない攻撃の淡白さが気になる。中山、名波を、終盤に起用するのはいいようだ。
 ジェフのスピードに乗って最後まで集中して走るオシムサッカーは、おもしろく見飽きない。巻の体を張ったプレーが審判の笛によって封殺されてしまっていた。ジェフのホーム試合で、観客が15184人であった。いつも観客の少ないジェフにしては、入ったほうだ。

 夜はレッズ-エスパルスを見た。連勝続きのレッズが敗れるという結果だった。
エスパルスが前半の20分過ぎに、堅いはずのレッズのディフェンスの乱れを突いて立て続けに2得点を先行した。
 チーム力としてはレッズが格上であることは明らかなので、エスパルスは攻撃にさらされる展開だった。いつ得点されてもおかしくないぐらい、レッズのシュートが続いた。
 後半はエスパルスの選手の疲労も感じられたが、長谷川監督が15分、31分、38分、とディフエンスの選手を投入し何とかしのいだ。レッズは好機のシュートを外して退場者を出したことが重なってか、30分過ぎからは疲労感が漂った。ロスタイム5分もエスパルスの勝利への執念で逃げ切ることができた。エキサイティングな試合を堪能することができた。
 2点先制しても格上相手だけに予断を許せないチームを相手に勝利するために、長谷川監督のゲーム展開と選手起用などの采配の力を見た思いがした。エスパルスの今年は、中より上位に位置付きそうな予感がしている。エスパルスのホームで、会場がエコパということもあり、大入りの23406人の観客であった。


木々が萌えるとき

2006-04-16 06:44:04 | 身辺のこと・自然
 新年度が始まり、新しい人との出会いなど様々な新しさの体験をしては、心新たにする日々です。
 住まいが都市の住宅地であるため、季節の変化は感じられるのは、主として気温の変化と早朝の明るさです。東の空が明るくなりかかる5時の玄関の気温は、今朝は8℃でした。まだ寒さが残っています。
 それにわが家のささやかなビオトープの庭の草木の変化です。低木のヤマブキ、レンゲツツジが満開です。エビネが増えてもう少しで花が咲きそうです。ヒメシャラとヤマボウシが新芽を一斉に出して日々大きくなっています。
 池の魚も徐々に泳ぎが見えるようになりました。メダカが群れをなして泳ぎ、おおきくなった3匹のフナが水底に時々姿を見ることができます。タニシとヌマエビが増えて動きが活発です。

 自宅で季節の変化をもっとも感じられるのは、通っているテニススクールの環境です。周りに多くの高木があります。ケヤキの芽吹きはまだですが、ガマズミなど多くの木がその生命力を燃やしているようでもあります。1回休んだため昨日2週間ぶりに行ったら、緑に包まれたところでテニスをしているように思えるほど、風景は一変しています。

 自宅のPCが10日間ほど使用できませんでした。そんなことで仕事が思うに任せなかったし、コラムの更新が鈍っていました。

木工作をよろこんでやる

2006-04-11 17:27:03 | 子どもからの発見
 海は年長に進級し、行動に余裕を感じさせるようになった。社会の仕組みである進級を契機に、一皮向けたように成長を漂わせている。何かができたということと違って分かりにくいが、それを大人が感じ取って接し方が変わっていくのだろう。それを受けて子どもも変わる、といった相互関係で成長を自他共に確認していくのだろう。
 蕗は年少に入園をした。どちらかというと海の真似をして対等に振舞おうと背伸びをしていた。時にはぼくと言い、分け前を対等にもらおうとすることに現れていた。ところが入園したらこれまでより幼く振舞うようになった。海への対抗心が弱くなったし、どちらかというと上げ底気味だったのが、年齢相応になっていくのだろう。

 海が角材に1センチぐらいの板を6枚打ち付けて、ガラス戸から部屋に入るときのステップにする台を作った。出入りするときの靴の脱ぎ履きの際、はだしになる瞬間が多いため、よい機会ととらえてやったのだ。玄翁で3センチぐらいの釘を使って作業をした。
 最初は釘の頭をそれて打ったり、打ち始めに左手で釘押さえる指を打ったりしたが、角材に対しての条件のため打ちやすいせいか、1本打つたびに上達していった。12本の釘を前半30分ぐらいやって、昼食後再開したら後半は20分ぐらいで終えた。だんだん玄翁が釘からそれること少なくなり、力も入り達成感があり打ち付けたあとの満足感と心が躍動していることが伝わってきたほどだ。

 人間の手は(足も)左右同時に動かすのは特別な状態であり、主として使う手に片方が添えるのが基本である。それからすると釘打ちは、手と道具を使う基本そのものの活動である。釘を持って添えて、片方の手で玄翁を使うのである。左右の手がそれぞれ独立した働きをする。
 
 今回は角材に対して薄い板を打ち付けたので、半ばほどまで打つと後は釘の頭に対して力を入れて打ち付ければよい。それが達成感を持ったようだ。同じ板同士を打ち付ける作業より、この年齢の子どもの木工作の入門期にはよいことが分かった。

 作ったものがいとおしいらしく、外用に作ったのに雨模様のときは室内に入れている。ざらざらするので磨く(紙やすりで)と言っている。
 板や角材という素材を、釘を使って加工し違う価値のものを作り出す、というのが人間としての喜びであろう。このような活動を通して本当の達成感と人間としての誇りが育っていくのではないか、と考えたのだった。
 喜びが大きいので、おもちゃや野鳥の巣箱など木工作のテーマを用意してあげることにしよう。

地図と国旗への関心はどのように進んだか

2006-04-06 17:30:40 | 子どもからの発見
 幼い子どもが地図にどのように接近するか、わたしは関心がありました。最初は4歳8カ月ぐらいに
「ほっかいどうってどこにあるの」
「しれとこってどこにあるの」
といった問いがあったことがきっかけになりました。そこで日本地図の本から、北海道や知床を示したのでした。

 なぜ北海道と知床に関心があったのでしょう。2歳ぐらいから、タラとコマイの干したものをおやつに食べていました。硬い干し魚が好物になりました。それが品切れになったとき北海道から取り寄せる、といった話や宅配便で送られて来る体験をして、どこか違う場所のものと思うようになり、ある時「ほっかいどうってどこにあるの」との問いが発せられました。
 また、庭に来る野鳥を知ることになり、鳥の図鑑を見ることになりました。するとイヌワシなど猛禽類に関心を持ちました。その時期にNHKの「自然百景」(日曜日7時45分から8時まで)で、知床の自然の放送をビデオに納めました。それにイヌワシが魚を捕獲して舞い上がって飛ぶ姿がありました。その悠々とした飛来と強さに関心を持ち、何回もみました。「しれとこってどこにあるの」ということになって、地図を示したのでした。

 その頃から地名と場所に徐々に関心が向きました。5歳をすんでからは遠足の公園の地図を見たせいか、自分で線を書いて地図ということもありました。あるときは幼稚園の地図を描きました。大人には分からないが、説明をして納得しているようでした。
 そのうち出かけた場所の地名を記憶するようになり、最近ではい出かけたときの地名で内容を話すようになりました。それから自分の住んでいる地名を言うようになり、友だちの地名にも関心を持つようになりました。
 日本地図では、自分の住んでいる場所を示そうとします。

 国旗は、運動会が契機でした。今の子どもはキャラクターやロゴマークに幼いときから着目するので、その延長であり国(国家や領土など)と結び付けているとは限りません。テレビなどを通しておぼろげながら様々な人種がいることは目にしています。
 国に対する体験としては、数軒先のアメリカ人専用になっている家に引越ししてきた人がいました。その人がたまたま愛嬌のいい人なので、話しかけられおみやげのチョコレートをいただきました。外国人と言わないでアメリカ人といったので、アメリカの国に結びついたようです。
 その頃『アエラ』の表紙にワンガリ・マータイ(ケニア、ノーベル平和賞受賞、世界に日本のMOTTAINAIを広めている)が載ったのをみて、しばらくして「くろいひとだね」といいました。絶好のチャンスと思い世界地図を示して日本以外に国があって様々な人が住んでいるという話をしたら、感心を持って聞きました。
 その流れで『せかいの こっきえほん』(ひさかたチャイルド発行)を与えたら、関心が発展しています。国旗を中心にした国の紹介の内容ですが、それを通して理解は難しいだろうが、世界の国々の文化や人種などに関心を持つきっかけになりそうです。ロシアとカナダを大きい国(領土のこと)といっているので、タイミングを見計らってそろそろ地球儀を与えた方がいいだろうと考えているところです。

 今春休みのため、NHK教育テレビ9時からいくつかの国の小学生の短編ドラマを放送しています。たまたま3日の月曜日にブータンの子どもの映画を見ました。ブータンは外国文化の流入を制限しており、民族伝統の日本の着物に似た着物を着ていたので、興味深くみていました。

 これらのことは知るおもしろさがあります。客観的知識を得て、関心にそって物語性をもった話をすると、そこから想像をめぐらします。社会や自分の存在を位置づけることにもつながっていく可能性があります。過剰な意味づけと子どもへの期待は慎んだ方がよいのですが。


世界の国旗と地図に関心

2006-04-04 21:19:27 | 子どもからの発見
 海(5歳5カ月)は、このところ国旗と国への関心を持ち、毎日話をしています。話の介在になっている絵本は、
『せかいの こっきえほん』(わらべきみか著 ひさかたチャイルド発行)
です。
 国旗絵本という書名のように国旗を中心にしながら、主要な国については特徴的な事柄をイラストで描き、「こんにちは」の言い方をその国の言語で書いています。

 特徴的なことは、日本の場合は「富士山」「着物」「新幹線」「サクラ」「すし」です。イタリアの場合は、「コロセウム」「ピサのしゃとう」「ベネチアのゴンドラ」「ピザ」「スパゲティ」といった具合です。これらの特長の絵を見ては、様々な質問が出ます。
 「こんにちは」を、それじれの国の言葉で書いてあるのを読み上げると、それぞれの国の違いを感じられるようです。中米と南米がスペイン語の「ブエノスディアス」で同じということを発見しました。
 そのうちイギリスの国旗が入っている国旗が多いといったことも気が付いていくかもしれません。
 思わぬ話題もでました。ペプシコーラーのペットボトルのキャップにあるロゴマークの色の配分が青、白、赤、なので、ロシアと同じだということが気づきました。韓国の真ん中とも似ているということになりました。それにヒーターにイタリアの国旗が付いている事に気づきました。よく見るとイタリア製でした。

*『せかいの こっきえほん』のロシアの領土の示し方が、ソ連と同じで誤りだと指摘しましたが、わたしが誤っていたことが判明しました。絵本が正しいのでお詫びいたします。(4月29日)

客が並ぶ大型書店

2006-04-03 10:01:38 | 当世世間事情
 わたしが利用する駅は、都心周辺駅としては乗降客が多い方にはいるだろ。
基準はどこにあるか定かではないが、今年からか改札口近くに警察が立つようになった。テロ対策として何百億か予算化していることの反映だろう、と解釈しているがはっきりしたことはわからない。ちなみにJR名古屋駅の場合は、わたしの通るところには2人立っている。

 8階建ての駅ビルにはホテルや大型家電などたくさんの商店がある。そのなかに全国展開している大型書店がある。この書店は、最初入った書店が撤退して替わって3年ぐらいになる。乗降客の多い駅のビルなので、客は多い。とくに午後から夕方にかけては雑誌の立ち読みが大勢いる。
 わたしも時には立ち寄るが、購入する人はぼちぼちという感じで、多くはなかった。ところが去年ぐらいから、午後から夜にかけては、購入を扱う3カ所にフォーク並びで客が絶えなくなった。
 わたしはもうひとつのデパートの全国展開しているネームバリューのある書店で購入していたが、駅ビルの書店を利用することが多くなった。
 その理由は、駅ビルの書店は学術書、雑誌などの品揃えが圧倒的に多いことがある。また新聞の書評欄で扱った本の展示や売れ筋や話題の書の展示を大量に平済みをする、あるいはワンポイントの案内など工夫をしている。静止していると思いがちな本が、人の手によってアピールしているモノになっているように思えるのだ。それに販売員がよくトレーニングされているようで、てきぱきと親切に対応しているように見える。
 デパートの大型書店は、客層を考えてか絵本売り場を拡大したりしているが、客足は少なくなったように見える。本の陳列の仕方など旧来のものと変わらない。
 商店は消費者動向で利益が決まる市場そのものだが、この2つの大型書店の変化にその厳しい現実を見る思いをしている。