FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

大きな挑戦

2009年10月28日 | 雑感
26日に行われた鳩山首相の所信表明演説はニュースの映像で断片的にしか見られなかったが、国民にわかりやすいようにと文章を練りに練ったあとが読み取れ、ただ官製の作文を読むのと違うなあと感銘を受けた。

だいたい総理大臣の「所信表明演説」なんていうものを全文読んでみようかなどと思ったのは初めてのこと。「大きな挑戦」への意気込みが、歴代首相のなかでは異例の52分もの長さになったということで、夕刊の紙面に収まるようにとかなり活字も小さくなっていた。

一はじめに
戦後実質的にはじめて国民が選択した政権交代。

ニいのちを守り、国民生活を第一とした政治
脱官僚を目指す《戦後政治の大掃除》から始まって、《友愛政治の原点》は・・・大きな政府とか小さな政府とか申し上げるその前に、政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。

《国民のいのちと生活を守る政治》のなかでは・・・先住民族であるアイヌの方々の歴史や文化を尊重するなど、多文化が共生し、誰もが尊厳を持って、生き生きと暮らせる社会を実現すること・・・・。

三「居場所と出番」のある社会、「支えあって生きていく日本」
養護学校の卒業生を受け入れ、社員として働いているチョーク工場の話を例に取り、・・・障害を持った方たちも、あるいは高齢者も、難病の患者さんも、人間は、人に評価され、感謝され、必要とされてこそ幸せを感じるということを物語っている・・・・と。

四人間のために政治
・・・市場にすべてを任せ、強いものだけが生き残ればよいという発想や、国民の暮らしを犠牲にしても、経済合理性を追求するという発想が最早成り立たないことも明らかです。

私は「人間のために経済」への転換を提唱します。それは、経済合理性や経済成長率に偏った評価軸で経済をとらえるころをやめようということです。・・・

五「架け橋」としての日本
・・・地球規模の課題の克服に向けて立ち上がり、東洋と西洋、先進国と途上国、多様な文明の間の「架け橋」とならなければなりません。

こうした役割を積極的に果たしていくことこそ、すべての国民が日本人であることに希望と誇りを持てる国になり、そして、世界の「架け橋」として国際社会から信頼される国になる第一歩のはずです。・・・

六むすび・・・日本は、140年前、明治維新という一大変革を成し遂げた国であります。現在、鳩山内閣が取り組んでいることは、言わば、「無血の平成維新」です。

今日の維新は、官僚依存から、国民の大政奉還であり、中央集権から地域・現場主権へ、島国から開かれた海洋国家への、国の形の変革の試みです。・・・

・・・国民の積極的な政治や行政への参加を得て、国民とともに、本当の意味で歴史を変え、日本を飛躍へと導くために、全力を尽くします。

国民の皆さま、議員の皆さま、私たちの変革の挑戦にお力をお貸しください。ぜひとも一緒に、新しい日本をつくっていこうではありませんか。(おわり)

まさに平成の無血革命。脱官僚の改革は取り込まれないようにがんばってほしいものだ。“人間のための経済”ということがはっきり謳われているところが一番胸に響く。そういう視点がなければ根深い貧困の問題も解決できないだろうからね。

フランス革命の自由・平等・博愛から来ているという友愛精神も、当初21世紀にもなって?と感じていた違和感も、何度も真剣に言われるとそうかもしれないねえなんて気がしてくるから不思議だ。