蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

超個人的お勧めマンガ 第1位 『PLUTO(プルートゥ)』

2004-12-16 18:59:35 | コミックス 感想
さて、これまで第2位まで紹介してきた「超個人的お勧めマンガ」も残すところ第1位のみとなりました。
例によって選定のコンセプトはこちら
■超個人的推薦マンガ 選定コンセプト■
●男女問わず勧めできる作品
●既刊4巻以内であること

そしてこのコンセプトに基づき、私燕。が推薦する第1位は、

著:浦沢直樹 原作:手塚治虫『PLUTO(プルートゥ)』第1巻 以降続巻

本作品については既に感想を書いているのですが、それでもあえて推薦したい、こんな時代だからこそ読んで欲しい、心からお勧めできる良作だからこそ感動し、そして涙して欲しい。

■これは本当に良作です。
原作は手塚治虫『鉄腕アトム 地上最大のロボット』、そして描き手は『MONSTER』『20世紀少年』の浦沢直樹、それだけでも読み手としてはドキドキしてしまうのに、読後の感想は期待以上、否、想像を遥かに越えた良作でした。
「鉄腕アトム」を知らなくてもご心配なく、浦沢直樹による大胆なアレンジ、キャラデザインにより、一級のミステリ、エンターテイメント、そして感動作に仕上がっています。
以前の感想では「豪華版」を購入した方が良いとコメントしましが、今となっては「通常版」を購入し、この先に展開するであろう「人間ドラマ(あえて人間と書きます)」を堪能して欲しい。
そして全てが終わった時に、再び手塚版を読む、それもまた素晴らしいのではないか、そう思っています。

■ロボットを通じて描かれる人間の「心」
本作に登場するロボットは人間そっくりの容姿もあれば、近未来的デザインのロボットも登場します。
その「ロボット」たちに共通して描かれるのが、「人間の心を理解しよう」とする気持ちなんですね。
ロボットが健気に「人」に近づこうとして、そして「人」を理解しようとしていくプロセスに「人間」が忘れかけている「想い」を僕たちはこの『PLUTO』を通じてふと思い出してしまうのかもしれません。

■惜しみない人間讃歌
涙無くして読めないエピソードの一つに「ノース2号」の物語というのがあります。
ノース2号という元戦闘用ロボットが戦争による喪失感を抱きつつも、ロボット嫌いで人間嫌いの老音楽家と心を通わせていくプロセスは本当に泣けた・・・。
もうこのエピソードだけで十分満足できます。
ロボットと人間という「異種族」が理解しあえるのか、という大きなテーマを「理解を拒絶する」象徴である老音楽家の「変化」を通じて昇華していく、こんな時代だからこそこういうストーリーが沁みる。
理解を拒絶する対象を「人間」とすることで逆説的に「人にとって大切なこと」にフォーカスをあてる手法は見事の一言に尽きます。
人間って愚かだよな、でも人間って素晴らしいよな、そういうメッセージが作品全体に満ちています。

■こんな時代だからこそ
このひたむきな「理解しよう」とする姿勢に心打たれるのかもしれません。
この『PLUTO(プルートゥ)』ほんとうにお勧めです。

今年はほんとうに悲惨な事件が多い年でした。
そんな年だったからこそ、今年の締めくくりとしてこの作品を読んで頂きたい。
きっと何かを思い出させてくれる、そんな気がしています。

これにて今年の「超個人的お勧めマンガ」は終了ですが、来週は「超個人的お勧め小説」を紹介いたします。
お楽しみに~。

『PLUTO(プルートゥ)』第1巻
浦沢直樹・手塚治虫
価格550円(税込)
Amazonで購入


巌窟王 第11幕 感想

2004-12-16 13:01:23 | 巌窟王
「待て、しかして希望せよ」


次回予告でも登場する決め台詞、伯爵がアルベールにこの言葉を捧げた真意は?アルベールはこの言葉の真意に気付くことができるのか?
全ての謎を内包したまま、物語は中盤戦に突入、今週もしびれる出来でした。

■婚約、破談
今回のタイトルでしたが、アルベールとユージェニーだけでなく、いたるところで破談が決定的になってきました。

■まずはヴィルフォール家から。
最初から財産目当ての結婚だとは思っていましたが、それが今回決定的な言葉とともにエロイーズの目論見が明らかになりました。
そしてエロイーズの退場=破談。
伯爵から渡された指輪は身に付けるもの自身にも毒がまわるということなのかもしれません、それを伯爵は伝えなかっただけで。
これでヴィルフォール家は妻が殺人犯であるというスキャンダルを内包することになり、またヴァランティーヌという現時点ではどうころぶか想像できないスキャンダラスなカードを持ってしまった。
主席判事への布石は恐ろしいほど巧妙に打たれたということになりましたね。

■次にモルセール家。
伯爵とメルセデス、その他渦中のメンバーを巡る過去がついに本人の口からその一端が話されましたね。
メルセデスの「エドモンが死んだと聞いたから・・・」の台詞は大人ならば言ってはいけない言葉のような気がしますが、それでも言わずにいられなかったということはメルセデスは当時(20年前?)それほどまでにエドモンを愛していたと、そういうことですか。
しかもそれを忘れらないほどに、そういうことですか。
これで二人の仲も完全に破談。
そして、それを聞いてしまったアルベールと親子の関係さえも破談になるのか?

■そして驚愕のダングラール家。
既に伯爵への無制限融資という爆弾を仕込まれているにも関わらず、カバルカンティ公爵の財産に目が眩み、ダングラール氏が婚約解消へ動いたということは簡単に頷けます。
もともとヴィルフォール家、ダングラール家、モルセール家は秘密の共有と財産の目減りを防ぐために婚姻関係を結んだはずですから(そういう意味では秘密の共有自体は有効なはずなので、少し軽率のような気もしますが)。
ここまではいいんです。ここまでは。

■ユ・ー・ジェ・ニ・ー!!
最後にアルベールに見せた愁いを帯びた笑顔は、既に全てを決めていた顔なのか?
そしてカバルカンティ公爵の花が届いた時に見せたあの表情は・・・。
お・の・れ、カバルカンティ、ユージェニーは僕のもの(違)。
ユージェニーがカバルカンティ公爵に惹かれるのはやはり、兄だからという設定が現実味を帯びそうな気配。
でなければ僕のユージェニーがそんなにコロっといくわけが無い(だから一部違うって)。
ユージェニー(泣)。

■全てを剥ぎ取られていくアルベール
伯爵との距離が縮まれば縮まるほど、全てを無くしていくアルベール。
両親、幼馴染であり婚約者、そして親友。
フランツは今回辛かっただろうな・・・。
アルベールは伯爵との「約束」をしてしまっているから、それに縛られて全体を見ることができなくなっているんですよね。
そのアルベールにフランツの声は届かない・・・。

■運命に偶然は存在しない、運命は自分で切り開く
伯爵が言うこの台詞、これは終盤あたりで再度スポットがあたり、アルベールがこの言葉を伯爵に対して投げかける展開になると激燃えです。
伯爵の運命を切り開く力と(全てを失った後に復活すると思いたい)アルベールの運命を切り開く力の対決、こういうのが終盤にあると最高に燃え尽きそうです(僕が)。
そして、「待て、しかして希望せよ」
この言葉の真意がいつ語られるのか、いつ実感されるのか、楽しみでなりませんな。

■それにしても
美しい・・・、映像が美しすぎます、この巌窟王。
特に伯爵の屋敷の地下でアルベールが助けられた回想シーンへ移るあたり、目を奪われますね、ほんとに。
しかし、ほんとに僕が目を奪われているのはペッポです(えっ)。
「あんまり心配かけないで」
ペッポ、最高!!

これにて巌窟王、年内の放送は終了ですな。
全くと言って良いほど緊張感が落ちず高いレベルを保つこの巌窟王、年明けまで続きが気になってしかたない。
それでも僕らにできることはこれだけ。

「待て、しかして希望せよ!」

来年が楽しみです。
#たぶんユージェニーのピアノ協奏曲はラフマニノフだろうね>カメリアさん

アドバンスになってみたよ

2004-12-15 18:21:46 | Weblog
実はこのブログ、今日から生まれ変わっています。
ぱっと見、全然変化ないんですが、左メニューの下側を見るとこんなバナーが出ています。



そうなんです、今日から始まったサービスにさっそく申し込んでみました。
今日からこのブログは「ぺうげおっと55 アドバンス」です(嘘)。

月額290円の有料コースなのですが、1月31日までに申し込むと3ヶ月は無料のようなので、実験的に利用してみることにしました。
ぱっと見全く変わってないうちのブログですが、ブログ機能に限って言えば、
■画像の容量が300MBまで保存できる。
■アクセス解析機能が追加された。
■バックアップ機能がついた。
■無料では禁止されていたアフェリエイトが開放された。
■サイトのカスタマイズの自由度が格段に上がった。
この他にメール機能の拡張(ウィルスチェック付き)と、よく分からないブロードバンド系コンテンツサービスも利用できるみたいです。
#勢いで申し込んだので、使用感とかのレポートはおいおいね。

うちのブログは画像は殆ど無いし、CSSのカスタマイズさえしてないし、アフェリエイトもそれほど興味なかったので今までの無料のgooブログでも全く不満は無いのですが、とりあえず無料期間なので楽しんでみることにします。
書評をやった時に画像が利用できるのはちょっとサマになるかな。

超個人的お勧めマンガ 第2位『よつばと!』

2004-12-15 12:08:00 | コミックス 感想
今回は「超個人的お勧めマンガ」第2位をご紹介いたします。
例によって選定のコンセプトはこちら
■超個人的推薦マンガ 選定コンセプト■
●男女問わず勧めできる作品
●既刊4巻以内であること

このコンセプトに合致してお勧めする今回の作品はこちら

■あずまきよひこ『よつばと!』メディアワーク 第1巻~第3巻 以降続巻

こういうマンガはもの凄く貴重だと思うんですよ。
主人公の天真爛漫な少女よつばちゃんの視点はほんとに曇りがなくって、だからこそ笑えるし、だからこそ世の中がちょっぴり切なく感じるんですよ。
マンガ好きな人はこういうマンガをひとつ持っておいても絶対損しない、ほのぼのしていて大切にしておこうと思ったり思わなかったりする不思議なマンガです。

あずまきよひこと言えば『あずまんが大王』なわけですが、『あずまんが大王』が喜怒哀楽のうち、喜と楽に特化した笑いを(それこそ爆笑のレベルで)提供していたのに対し、この『よつばと!』では爆笑の影に見え隠れする哀もプラスしてきたわけで、あずま視点により一層の深みとそれゆえに大事にしたくなる笑いが散りばめられています。
実はまだ第3巻は未読なのですが、期待票を込めてこの『よつばと!』をお勧めいたします。

でもこの2位には続きがあって、もうひとつセットでお勧めしたい。

■あずまきよひこ『あずまんが大王』メディアワーク 全4巻

何も考えずに笑って幸せになりたい人はこのマンガを読むべし。
そして何度読み返しても面白い。
電車の中で読む人はご注意を、思わず声を出して笑いそうになりますから。
とまあ前述しているにも関わらずあえてここで推薦したいほど面白いんですよ、これ。

作中、受験勉強のストレスで壊れかけたヨミの「シュークリーム分が足りない」の台詞はまさに名言。
いろんなことに応用可能。
例えば癒されたいと思っている人は「マリみて分」が足りないとか(えっ僕だけですか)。
とにかく笑いが欲しい人は『あずまんが大王』と『よつばと!』で「あずまんが分」を補給してください。

次は第1位の発表ですが、皆さんは何だと思いますか?

『よつばと!』第1巻
あずま きよひこ
630円(税込)
Amazonで購入


『あずまんが大王』第1巻
あずま きよひこ
714円(税込)
Amazonで購入


蒼穹のファフナー 第23話 感想

2004-12-14 19:45:00 | 蒼穹のファフナー
あまりの展開に涙を流す暇もない、いったいどうなってしまうんだ・・・。

冒頭、乙姫(つばき)が泣いている、これだけで(見逃した)前回の惨劇が分かるというもの。
そして今回、道生さんをはじめ、島を守るために散っていった多くの命に冥福を祈らずにはいられません。

■フェストゥムが知った感情は憎しみ
この感情を得たフェストゥムの攻撃はファフナー(由紀恵)を取り込んだこともあり、苛烈を通り越して凄惨な戦いへ。
道生さん、あんたほんとにいい男でした・・・(泣)。バンダナの下の弓子の写真、切な過ぎます(涙)。
この時乙姫(つばき)が叫ぶ「憎しみだけが人じゃない」、やはりこれがラストへ向けたキーワードの裏返しであり、凄惨な世界に一筋の光明が差すとすればそれは「理解」そして「愛」しかありえない。

フェストゥムに「愛」を教えることができる唯一の存在、それは弓子が新しい生命に注ぐ愛しかないと思っているのですが、それが人類にとっての救いの手になることを祈らずにはいられません。
紅音の再現が一騎へ向ける母から子供への「愛」をフェストゥムが知るきっかけになればいいのにと思うのは都合よく考えすぎかな・・・。
そして「理解」については総士と一騎のこの二人にしかありえないテーマだと思っているんですが・・・。
総士、君は本当に心まで死んでしまったのだろうか・・・。

■最後のパイロットたち
真矢のファフナーが吹き飛んだ時はそうとう焦りましたよ。
その後脱出しているっぽいシーン、何度もスローで見て真矢のスーツ(極小)を確認してようやくホッとしました。
彼女がいなくなったら誰もパイロットたちを覚えている存在がいなくなるということになるんで、それだけは無いだろうと思っていたにも関わらず肝を冷やしました。
恐らく彼女は最後まで残る、そして誰もが彼女を守る、それは彼女に自分たちのことを覚えていて欲しいから、例え自分は死んだとしても(涙)。

カノン。彼女も最後まで残るのではないか・・・。
この戦いの語り部として、何も無かった状態から最も「変化」した象徴として。
つか、もう誰にも死んで欲しくない。

剣司。実は彼が作中のジョーカーになるのではないか、そんな気がします。
守ると言ってくれた母親もいなくなり、守ると言った咲良もいない、それを支える護もいない、そこに残された剣司にジョーカーとしての役目を期待してしまう・・・。期待しすぎか・・・。

そして一騎。
総士を失って最も不安定な彼がどう復活するのか、それが最終回までの最大の焦点になりますよね(きっと)。
もう彼が最後まで生き残るとは思っていないんですが、それでも最終決戦を担えるのは君しかいない。
できれば最後のその場に「そこにいて欲しい」。

■対話
蒼穹のファフナーにおける最も大きなテーマをタイトルとして持ってきた次週24話。
最終回を前にこのタイトルを持ってくるところが泣ける。
エンディングもいつにもまして切なくて、今『Separation』の二番「あたしいかなくちゃ」とイントロが入った時点で涙が出そうです。
バッドエンドではなく、凄惨な中に差す一筋の光を見て終わりたい、そんな蒼穹のファフナーも残すところあと3話です。

今週のジャンプ 2号 感想

2004-12-14 12:54:35 | ジャンプ感想
今週もコンスタントに面白かったジャンプ。特にナルト、ワンピあたりの牽引力はさすが。これにプラスしてリボーン、ムヒョ、Dグレあたりも結構来てるし、今回は何よりゲドーが良かったですよ。

■銀魂
巻頭カラーの頭の怪我もどうせトマトでもぶつかったんだろくらいに思っていて、全てを疑ってこのマンガを読んでいる自分に気がつきました。
つか、続くのかよ、記憶喪失。
#絶対一話完結だと思っていた。また裏切られた。
個人的には銀さんにドキドキするお妙さんがツボ。

■ナルト
カカシの過去編、これはやはり面白い。
父親への想いとの葛藤をもう少しやるかと思ったけど、何事もなかったようにオビトを助けにくるあたり燃える。
しかもそれが父親の形見のチャクラ刀で、前に言った台詞との対比にまた燃える。
そして仲間の危機に開眼するオビトの写輪眼に燃え上がる。
全60話くらいでやって欲しい(無理)。

■ワンピース
圧倒的戦力差に加えてルッチの変身まであるのかよ!
しかしワンピースの面白さはバトルシーンにもあるんだけど、バトルの強さだけでは決まらないところがしびれるところ。
この圧倒的不利な状況をどうやって切り抜けるんじゃー。
楽しみです。
#船の査定は一瞬期待してしまったよ。

■ムヒョとロージー
個人的にはもう少しムヒョとロージーだけの展開でも良かったかなと思うのですが、意外と敵役を登場させることで新しい面白さが出るかもしれません。
ムヒョは才能が無い奴を毛嫌いしているのではなく、才能が無いと言って努力していない奴が嫌いなのではないかという希望的観測を持っているのだけれど、まあムヒョは性格ねじれてそうだからほんとに嫌いかもしれないな。
実はムヒョは才能もあって努力の人(人なのかという突っ込みは置いといて)だったりするんでしょうか。
ストーリーとしては依頼人が自分の力で突破口を開くという展開に好感を持ってたりします。
この辺が僕がムヒョとロージーを好きな理由。

■D.Gray-man
アレンは初めて「エクソシスト」が何なのかを知ったわけですね。
他のエクソシストがどんな覚悟で戦っているのかを知ってなお、自分の意志を貫かなければならないわけで、これからが大変そうです。
アレンは将来的にアクマとエクソシストで板ばさみポジションになるのかなぁ。
「エクソシスト」の決意が黒いコートに現れているというのは正直カッコ良いなと。

■リボーン
ハルちゃーん、待っておりました(涙)。
しかも登場シーンがどんより表情ってのが最高!!つか爆笑。
しかも一瞬で消えていったよ(涙)。
あれだけのキャラ数を一瞬で使い切る作者の力量、確実に成長しています。
つか、イーピン、ひばりに惚れるなよ。
個人的にはディーノがハルちゃんに惚れて妻に迎えるという展開を希望します(えー)。



■いちご
昨日の今日でこの状況、いちご最高だなぁ。

■WaqWaq(ワークワーク)
おお、女性防人登場かっと思ったのも束の間、一瞬で否定されたよ・・・orz。
このまま防人同士の戦いだけだと少し興ざめな気がしないでもないなぁ。
シオと同じ気持ちの防人がいるとか、全く違う観点で真相に迫る防人とか出てくると面白いと思うんですが。
機械が全く絡んでこなくなったのも世界観を狭めてきているような・・・。
藤崎先生、頑張れ。

■ゲドー
その命は、仲間や子供達に受け継がれていく
何気に感動(娘がいる身だから余計に)。
幻想だろうと人が勝手に創った想いだろうと、こういうのは信じたくなるものです。
こういう話をね、きちんとやってくれるマンガが続いてくれることを心から祈っています。
#祈るだけじゃなくハガキを出せですかね。

■武装錬金
再殺部隊とのこれからのバトルは剛太の「どっちが化物だよ」との対比構造になるんだろうな。
最近パピヨンがかっこよく見える僕はまだ風邪が治っていないのだろうか・・・。
でも戦部の核金はどこにあったんだ?

超個人的お勧めマンガ 第3位『おおきく振りかぶって』

2004-12-13 18:07:35 | コミックス 感想
先週予告しました通り、今週から来週にかけて超個人的にお勧めのマンガ、小説の紹介をしていきたいと思います。
今週はまずマンガウィークとして、超個人的お勧めマンガを3本を1日1本のペースでご紹介したいと思います。
選定のコンセプトはこんな感じです。

■超個人的推薦マンガ 選定コンセプト■
●男女問わず勧めできる作品
うちのブログでコメントをくれる人を見るに女性の割合もかなり多いのではないか、という予想のもと、男女分け隔てなく推薦できる作品をピックアップしました。

●既刊4巻以内であること
紹介したいマンガは数有れど、既刊20巻越え等はうかつに手を出せないでしょうから、これから購入できる範囲として既刊4巻程度のものをピックアップしました。

以上2点のコンセプトに基づき選定した「超個人的お勧めマンガ」の第3位は、

■ひぐち アサ『おおきく振りかぶって』アフタヌーンKC 第1巻、第2巻、以降続巻

今年はほんとに良いマンガにたくさん出会えたなぁ、と思っていたのですが、その中でもこの『おおきく振りかぶって』はほんとに秀逸、そして大・絶・賛・したいと思います。
現在単行本が2巻まで出ている高校野球マンガですが、男女問わず、スポーツのジャンル問わず、心からお勧めしたい、そんな作品です。
作画も女性受けすると思いますし、監督も女性。
だからと言って男性読者はどうかと言うとこれもまた唸らせる出来、ストーリー、設定、心理描写どれをとってもまさに男女問わず楽しめる作品です。

●自信と信頼とチームメイキング、そんなテーマにインスパイアされそして泣かされる
「エースが欲しいか?」
1年生しかいない発足したばかりのチームが臨む初めての練習試合で女性監督の百枝(通称モモカン)はチームメイトにこう問い掛けます。
普通のシチュエーションならエース不在でスカウトでもしそうなところですが、この言葉の意味は全く違う。
主人公のピッチャー三橋は努力しても努力しても自信を持つことができない、そんな卑屈なエースを「自分たちのチーム」のエースにするにはこの試合に勝ってみんなでエースを誕生させるんだという意気込みを盛り上げる一言だったりします。
この後に続けて、キャッチャーで自信家の阿部が三橋を(いろんな経緯があり)理解した上で、チーム全員に俺達のエースを勝たして欲しいと語りかけるシーン、この瞬間チームが一体になっていく感覚が溢れてきてもうたまらないくらいイイんですよ。

信頼が自信を生み、自信がまた信頼を生む、そのグッドサイクルがチーム全体に広がっていく快感と感動。
これを存分に味わって頂きたい。

●この作品には敵がいない
当然野球なので対戦相手がいるわけですが、敵とか悪役という形で存在しているわけではないんです。
最初の対戦相手は主人公三橋の古巣で諸事情から追い出された形になってるんですが、そうした通常では嫌な役にあたる対戦相手にもきちんと心理描写のスポットを当てていて、それぞれがそれぞれの想いに懸けて悩みながら全力を出して臨む姿勢に作者の各キャラに対するそこはかとない愛情を感じます。
そしてこの作品も「チーム」という言葉をテーマとしたひとつの相互理解の物語なのです。

●スポーツと科学
練習は量より質だ、と明言するだけあって練習方法に科学的要素を取り入れてチーム作りをしているのも斬新で良いですね。
集中力を養うトレーニングなんていうのはスポーツに限らず、仕事でも十分活かせるので参考になりましたよ。

お勧め度合いとしては個人的に今年No.1だと思っている『おおきく振りかぶって』。
自信を持ってお勧めさせて頂きます。

次回は「超個人的にお勧めマンガ 第2位」をお届けいたします。
#『おおきく振りかぶって』についてのコメントもお待ちしております。

『おおきく振りかぶって』第1巻
ひぐち アサ
540円(税込)
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『おおきく振りかぶって』第2巻
ひぐち アサ
540円(税込)
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舞-HiME 第11話 感想

2004-12-13 12:48:04 | 舞-HiME
あかねちゃん&和くん退場の効果がかなり効いている・・・、そんな風に思えた11話。

■これまでなら
普通にオーファンが出てくるだけなら、HiMEのエレメント+チャイルドで十分対処可能だろうとか思って緊迫感に欠けるはずの今回の吸血鬼騒動。
しかし、序盤からすぐに分かりやすい描写が入っていて、ああこれはHiME探しをローラーで展開&一番地への圧力かなんて思ったら案の定、凪の口からまさにそれが語られていました。

これでうかつにHiMEたちが動けなくなったし、深優のような対HiME兵器みたいなのに付狙われる恐怖みたいなのを視聴者としても実感してしまったわけです。
だから晶ちゃんが出てきても、楯が出てきても「志村後ろ、後ろ~!」みたいな妙な緊張感に襲われてしまうわけですよ。
#ドリフを知らない若い世代の人はDVDも出てるので勉強してください(えー)。

あかねちゃん&和くんの退場が与えた影響はほんとに大きかった・・・。

■次なるHiME
もうこうなってくると、オープニングに登場しているキャラは全員HiMEではないかと思ってしまいます。
#つーことはクラスメイトほぼ全員?
#二三さんはロボ確定で(え)。
今回はシスター紫子、やってくれました。
最強攻撃、やってください!
#別に攻撃が最強ではありません、サイズの問題で(殴)。

次回予告から察するに、雪乃あたりがきそうですね。
陽子先生もそろそろですかね。
後は会長と遥あたりがかなり怪しめですね。

■碧ちゃん
彼女には迷探偵役を期待しております。
つか、早く戻ってきて、自称正義の味方様。

一番地とシアーズ財団の根っこは昔は同じだったんじゃないだろうか・・・。
高次物質化能力の研究とそれ以外の道に別れたとか、力の使い方で分岐したとか・・・。
まだまだ謎は深まるばかりですな。

ガンダムSEED DESTINY 第9話 「驕れる牙」 感想

2004-12-12 01:21:46 | ガンダムSEED DESTINY
早くも開戦してしまいましたが、序章も終わり本格的に各キャラが戦争と向き合うことになりそうな、そんな気配を漂わせた第9話、うちのブログで言うところの「世界」についていろいろ再認識されられました。

■「結局はこうなるのかよ、やっぱり」
今回の開戦にあたり、いろいろと考え直すことがありました。
まず、今回の開戦にあたってはプラントはどちらかと言うと厭戦派というか和平派がもっと多いのかと思っていたのですが、テロ実行犯ほどの極論の持ち主は少なくとも、血のバレンタインやヤキンで使用された核について憎悪している人や、その脅威を排除すべきだと考えている人が多かったということです。

それは即ち、2年前の大戦が終結したのは戦うことが嫌になったのではなく、戦う余力が双方共に無くなったからから停戦したに過ぎず、「世界」はやはり何一つ変わってはいなかったということを如実に示したわけですね。
そこまでは持論でもあったので良いとして、認識を改めたのは一旦開戦してしまえば、前作の終盤で見せた核の打ち合いにも似た惨劇をすぐに再会できるレベルの戦争がすぐに可能であるということです。
理屈上そうなんですが、これが個人的には結構ショックだった・・・。
最初から歯止めが効かない状態から始まっているんです・・・、イザークの呟きが耳に残ります。

こうなるとデュランダル議長がもし実は好戦派であったとしても、周囲がほぼ開戦やむかたなしで動くのであればその手綱を引き締めるだけで良いってことになるわけで、そうすると偽ラクスの使い方ってのも少しは予想がつくってことですか・・・。

■開戦にあたり
前作では戦いを終わらせるためにいろいろな仲間が終結して最後の悲劇を回避したわけですが、それでもそこに集ったのはたった3隻の戦艦しかいなかったわけです。
ですから前述の通り、それだけの人数では「世界」は変わらなかったとも言い換えられます。

では、それで前作のキャラたちが開戦にあたりおとなしくしていられるかというとそうではないと期待したいところ。
キラ、アスランの動向が気になるのはもちろんですが、特に注目したいのはイザークとディアッカ。
「何と戦わなくてはならないか」を考え、それがナチュラルを殲滅することではないと気付いているイザークとディアッカがザフトという軍組織にいて、始まってしまった戦争の中で何を考え、どう行動していくかこれが個人的には非常に気になるところです。

もちろん、今回ちらっと登場したミリィや、同棲してるのかよっと突込みをいれたくなった虎やマリューさんにも同じことが言えるのですが、開戦した今、最も戦場に近い位置にいて、かつ軍という組織に所属している2人の判断が一番悩みどころなのではないでしょうか。

■恒例の妄想
前作の見所の一つでもある、それぞれのカテゴリーに所属していた人たちが自分達の判断で動き出し、コロニーメンデルで3隻の戦艦として終結していくプロセスがありました。
前述の通りやはり3隻では「世界」は変わらなかった。
でもそれがもっと人数が増えてくればどうなるのか?
無視できない存在になればどうなるのか?
「理解」の名の下に集う人が前作のスケールを遥かに超えて増えてくる、そんなストーリーを見てみたいですね。

■ロゴス
ブルコスもかなり狂信的と思っていたのですが、今作に登場してくるロゴスってのはブルコスをも統率しているような感もあり、もっと狂信的な感じがしてなりません。
「新しいシステム」って何よ。
これってコーディネーターもナチュラルも関係なく、ロゴスが統一しようとしているってことなのか?
つまり戦争の名を借りて(ブルコスを手先として)、そういう統一機構を整備しようとしているってことなのか?
個人的にはこれ以上の思想的な考え方はノーサンキューと言いたいところ。
コーディネーターがナチュラルを見下すとか、ブルコスがどうだっていうのは現代社会の相似形として捉えることができるので、感慨深く観ることはできるけれども、それ以上行ってしまわないことを願います。
SEEDで感慨深く観れたのは現代社会の持つ問題点を形を変えて投影していた点と、各キャラが「理解」「自立」して、その問題点に希望の火を灯すプロセスを対比して見れたことにあると思っているので、個人的にはできれば今作もそういう見方をしていきたいと思うんですよ。
どうですかね。

■次週セイバー登場?
予告にちらっと見えましたね。アスランとデュランダルの会話が楽しみです。
それはそうとDESTINYではMSV系を積極的に展開していますね。
今回であれば偵察用のジンであったり、ファーストで言うところのジョニー・ライデン機みたいなエースタイプのザクも登場しています。
これはスポンサーの意向というのもあるでしょうが、DESTINYのスタッフが実はこの辺ノリノリで作っているのではないかとさえ思えます(ASTRAYへの幅の持たせ方って言うのもあるのかもしれませんね)。
ガンプラの世界が広がるのは個人的にウェルカムなんで、思いっきりやって欲しいもんです。

第9話はキャラ視点ではなく、「世界」視点だったわけですが、だからこそ前作に登場したキャラたちの動向が益々気になってきましたね。
また開戦時点で主人公たちミネルバが(地球連合と同盟を結ぶ)オーブにいるという展開も面白い。
戦争が始まって新キャラ・旧キャラともにその渦中でのスタンスが非常に楽しみです。
皆さんはいかがでしたか?

ファウストVol.4と佐藤友哉という作家さん

2004-12-10 17:31:00 | 小説 感想
ファウストVol.4は今回も色々とチャレンジャブルで楽しめました。
今手持ちの小説を切らしたとか、新しく読んでみたい作家さんを探しているという本読みの人にはお勧めですよ(無論僕もそういう目的で購入していますが)。

若手作家の競作やリレー小説も面白く(この辺はシータさんが感想書かれてますのでご参照あれ)、西尾氏の『りすか』も期待通りの出来で満足していたのですが、今回僕の興味を引いたのは佐藤友哉というこれまた若い(80年生まれ)作家さんでした。

■まず
「佐藤友哉の人生相談」を軽く読んで、このキャラ作ってるとは分かりつつも面白いかもくらいに思ってたんですね。
#この時点で競作とリレー作品は既に読んでいます。

■次に
「編集者対談 新潮:矢野vsファウスト:太田」を読みましたが、これがまた意外なほどに面白く熱かった。
この人たちほんとに熱い仕事しているなぁ、編集者の本気、これは結構すごいと思うほどに興味深く読んでしまいました。
この対談の中に出てくるのが舞城王太郎と佐藤友哉の比較なんですね。これが僕の興味をひきつけた。

ファウスト編集長の太田氏は「舞城王太郎は周りがプッシュして自然に世に出て行ける逸材だ、しかし佐藤友哉はこちらがプッシュする側に周らないと埋もれてしまう逸材だ」的なコメントをしているわけですよ。
確かに舞城王太郎氏の作品、舞城節が効いててこういう作風は面白いなぁと素直に思えるわけです。
それに対して佐藤友哉氏の作品はクセが強い。
舞城氏もクセは強いのですが読みやすい、佐藤氏はクセが強くて読みづらいとまではいかないまでも、ひかっかる部分が確かにある(これが佐藤氏の作風なのかもしれないけれど)。
だからプッシュしないと世に出て行かない、面白い考え方。

■この後
上記の対談に佐藤友哉氏が寄稿しているんですよ。
これが本音の佐藤友哉という感じがして、最初の人生対談のキャラとは違う、生の佐藤友哉を読んでみる。
このギャップが面白くて。そしてこの作家を世に出した編集者たちの熱い仕事ぶりにまたこちらも熱くなる、そんな感じです。
一人の作家が世に出るというのはこういう物語もあるのか、とちょっと感慨深く思ったり思わなかったり(えっ)。

なんか佐藤友哉という作家よりも太田編集長に興味を持ってしまったと言った方が適切なのかもしれませんが、とりあえず『フリッカー式』を買ってみようかなと。
と言っても西尾作品と冲方丁作品を購入した後だけどね(えー)。