蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

振り返りの5作品 2008年も宜しくです

2007-12-31 23:49:14 | アニメ 感想
今年一年を振り返って、というのを本来はきちんと時間をとって、ちゃんとやりたかったのだけれども、それをやるのはほぼ不可能な残り時間となりました(笑)。

つか、むしろ今年を振り返るならば、万事が万事こんな感じで脳内記事を書いてはお蔵入りする(つまり書けなかった)、という感じだったわけで、最後の最後まで今年っぽかったと言えるのではないでしょうか(いや、そんな風に言われても)。

というわけで、ブログ運営的にはやり残したところがたくさんあった本ブログ。
それは来年への活力にしたい!!と思うだけ思ってみます。

何も振り返らないのもアレなんで、今年印象に残った作品だけ5本、簡単に振り返りたいと思います。
それでは簡単に~。


■第5位:電脳コイル
いやー、本当にあの訳の分からない第1話から始まって、最終話まで辿り着いた後のあの感覚、本当に楽しませてもらいました。
特にサッチー、デンスケ、という本来は電脳ペットというキャラが徐々に人間味を帯びていき、ラスト2話でみせる彼らの果たす役割、表情、しぐさのひとつひとつが涙をさそうようにできていて、しかもそれは第1話からずっと積み重ねてきて辿り着くというその構成力にも同じく驚嘆と感動を与えてもらいました。
また本来の主人公であるヤサコとイサコが、過去から始まる因縁の関係をラストで解きほぐすように、未来へ続くように終わっていく、素晴らしいラストだったと思います。
ネット上のつながりだけでなく、かといってそれを否定するだけでなく、第3の道として伝えたかったのは「心」で、論理的でも物理的でもなく、「心」という目に見えないものを大事にしたい、というメッセージ、しっかりと伝わったんじゃないかと思います。
個人的にはそのラストシーン、ヤサコとイサコが歩み寄るシーンにおいて、蒼穹のファフナーで使われた曲「未来-過去」という曲がそのまま使われたことに驚いたけれども、それはシーンとすごく合致していて、そのタイトル通りのメッセージを伝えていたことに更なる感激を覚えました。
蒼穹のファフナーもお勧めですよ(笑)。
参考感想:電脳コイル 未来-過去


■第4位:劇場版ポケットモンスター ディアルガvsパルキアvsダークライ
正直ポケモン侮ってました。猛反省です。
ポケモン映画10周年記念のこの作品、素晴らしかったです。
まさに10周年にふさわしい大作だっとと思います。
特に序盤のミスリードから中盤に明かされていく過去、そして果たされる100年を超えた約束。
その約束を果たすのは忌み嫌われるポケモン、ダークライ。
居場所がなかったダークライに居場所を与えてくれた人との約束。
そしてその「皆の」居場所を守るために、そして約束を果たすために命をかける男ダークライ。
マジで感動でした。
その命を懸けたわずか一瞬が稼いだ時間、そのわずかな時間のおかげで発動する100年を超えた黄金のギミック。
すべてを救うために発動する100年越しを想い。
すっげー!!
子供向け作品ですけど、大人も十分に楽しめる大作だったと思います。
面白かった。
参考感想:劇場版ポケットモンスター ディアルガvsパルキアvsダークライ

■第3位:劇場版 空の境界 俯瞰風景
これも素晴らしい出来でしたねー。
小説版で幾重にも織り込まれた叙述トリック。それを映像化することでどうなるのか?
結果、その叙述トリックを全く損なうことなく、映像化ならではの視点をもって、しっかりと映像トリック的にも出来上がっているのではないか?
小説版、劇場版の両方を見ることで初めて読者・視聴者が「俯瞰」の視点をもって、その「風景」をみることができる。
まさに「俯瞰風景」。
武梨えりさんも絶賛した式がハーゲンダッツを食べるシーンは必見です(笑)。

・・・・・・つか、第二章「殺人考察(前)」の予約が取れない(泣)。

美しい映像にも是非酔って頂きたいですね。
参考感想:劇場版 空の境界 俯瞰風景

■第2位:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
これもまた素晴らしい出来でした。ヤシマ作戦、正直感動した。
オリジナルのエヴァンゲリオンについて庵野監督は寂しくて寂しくどうしようもないときに作った作品で、(結婚した)今となって、あの心境でああいう作品を作るのはもう無理、と奥さんの安野モヨコさんの本のインタビューで言っていたような気がするのですが、その庵野監督が今なぜ?なのか。
その答えがこの劇場版にはきちんと出ていたんじゃないかと思います。
オリジナルのエヴァンゲリオンに対する僕の認識は、寂しくて寂しくてどうしようもなくて他者に受け入れて欲しい、けれども近づき方が分からない、そして最後の最後に拒絶してしまった、そういう物語。
当時の劇場版のラストで飛鳥の言葉は、社会現象化しちゃったそんな流れに対して拒絶したんじゃないか、なんて思っています。
しかしながら、その新劇場版。
その点において全く違うと感じました。
寂しく寂しくてどうしようもなくて、他者に受け入れて欲しい、愛して欲しい、という点は変わらず、それでも次の一歩を踏み出す、そういう勇気を持っていいんだ、寂しくても一人ではないんだ、というのを、本来言いたかったけれども、当時は言えなかった、そんなメッセージを感じます。
その収斂されるポイント、それがヤシマ作戦。
自分は一人なんだ、と思うシンジに対して、日本中の電力が集まってくる、日本中から期待が、想いが集まってくる。
そして集約された想いが一点に集まって放たれる力。
素晴らしかったですね。ここはすごい。
次も本当に楽しみです。
参考感想:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 感想

■第1位:天元突破グレンラガン
今年の僕にとってこれが全てで、これ以外にない、ベストオブベスト。
こんなに感想を書いていて楽しかったことも久し振りだし、こんなに気持ちが乗って感想を書いたのも久し振り。
とにかく熱くて、エネルギーの塊、そんな作品でした。
グレンラガン、最高。
どこが凄い、とか一言で言うのは非常に難しい、良い点がたくさんありすぎて困ります。
その中で敢えて言うとするなrば、那須きのこさんも言及されていたんですが、最終話近くでの大グレン団のメンバー、ゾーシィの最期の言葉。

「俺、どこまで行けた?」

です。
これは確かWebラジオでも今石監督も言っていた気がするのですが、どこまで行けた?といのは、、グレンラガンを創ったスタッフ一同の想いなんじゃないですかね?
「俺(たち)どこまで行けた?」まさに、スタッフの全身全霊をかけた情熱が伝わってきた、間違いなくそう思います。
ガイナックスのスタッフの中でもヱヴァンゲリヲン新劇場版:序をやるから手伝ってくれ、と頼むと、僕は今グレンラガンをやっているのでダメです、と断られたなんてエピソードもあるとか。
最初から最後まで全力投球。
これもまた最高の作品でした。
グレンラガン、最高。
参考感想:天元突破グレンラガン シリーズ感想



とまあ、こんな感じで振り返ってみました。
つか、もうギリギリじゃん。時間。

といわけで、今年は皆様に大変お世話になりました。
来年も宜しくお願いいたします。

ありがとうございます~。

2007-12-31 01:22:11 | Weblog
コミケ+蒼蒼オフ3からようやく戻って参りました。
いやー、すっげー楽しかったです。

コミケは初めて一般参加させてもらったんですが、正直感動しました。
こういうのってほんとに素晴らしいね。日本のこういう文化は大事にした方がいいよ、ぜったい、と思いましたよ。

蒼蒼オフの方は、コミケからの流れで0次会にえらいゲスト参加もたくさんあって、個人的にはこんなに会えていいのか?と思うくらい。
つか、6人部屋のカラオケに13人ってどういうこと!?
たかすぃさんの歌、超上手かった。
つか、グダグダだけど最高に面白かったです。

1次会、2次会参加の皆様、どうもありがとう!!
ハプニングもあったけど、めっちゃ楽しかったです。

そしてシータさん、お疲れ~。今回、大変だったねー。
あんた輝いてたよ!!

それでは、皆様に感謝しつつ、後日詳細オフレポを掲載できればと思います。

みんな、ありがとう!!

そしてあいばさん、Yukimiさん、CLANNAD、購入したよ!!

1000+1 そして蒼蒼3のお知らせ

2007-12-26 18:31:41 | Weblog
ちょうど前回のエントリー「機動戦士ガンダムダブルオー第12話 教義の果てに」の感想が、実はこのブログにおける1000件目のエントリーで、このエントリー自体は1001件目のエントリーということになります。

いやー、600件過ぎたあたりでは、おお1000件なんてあっという間じゃねぇの?なんて思っていたのですが、その目論見は大いに甘すぎました。
そこからが結構長かったなぁ~(つまりそこから更新頻度が極端に落ちてるんだよ)。

というわけで、細々と続いている当ブログですが、今後とも仲良くして頂けると嬉しいです。


さて、23日からめっきり更新していませんでしたが(別にいつものことなので不思議ではない)、我が家ではいろいろとありました。

24日のクリスマスイブには、うちの両親&妹夫婦も呼んでクリスマスパーティーをすることになっていたんですよね。
だから23日にはうちの奥さんも料理の準備とか、プレゼントの準備とかしたり、僕はWiiのソフト買ったり、デュナメスの1/100を買ったりしてたんですよ。
#家族に役に立つこと何もしてないし。

ところが、23日の夜からあれー、おかしいなぁ~と思って体温を測ってみると37度後半。おお熱が出てる。
そのときはたいしたこと無いと思って、葛根湯飲んで寝てたんですよ。

24日朝、38.5度。

おう、これパーティーできるの?みたいな。

とりあえずひたすら葛根湯を飲むも、現状維持のまま、夕方のパーティーを決行するかどうか悩んだわけですが、子供たちの楽しみにしている顔をみると(それをまた楽しみにしている両親の顔を考えると)、もう僕抜きでやってください、と言う感じで、ワイワイ賑わうリビングの隣の部屋でひたすらうなされていました。
#奥さんの料理どころかケーキも食べれず、結局別途雑炊を作ってもらう始末。ごめんねー。

25日明け方、39度。

あがっとるやんけ。

もう寝るのも辛い状況に突入したため、朝一でお医者さんに。

まあ、この辺である程度予想していたんだけれども、診断結果は、


インフルエンザA型です。


だそうです。


サンタさん、あなたはとても大変なものを残していかれましたね。
そう、インフルエンザです。

ナイス、クリスマスプレゼント(泣)。

いや、まじでしんどかったのよ。
葛根湯が切れてからはさらにしんどかったのよ。

結局何かと問題の多いタミフルを飲んで安静にしていたら、本日はなんとか回復して日常生活をギリギリ最低レベルで送れるくらいの状況まで回復しましたよ。

いやー、素晴らしいクリスマスでした。
たぶん感染したタイミングはデュナメスを買いに行ったタイミングで間違いないです。


というわけで大分前置きが長くなりましたが(えー、これ前置きだったのー!?)、僕が体調を崩すタイミングであの人がどうしてもやろうと言うので、今回もそれに合わせたのですが(嘘)、「蒼い髪と黒いノートと黄色いドロボウ」のシータさんと忘年会でもやろうという話になりまして、どうせやるならプチオフ会でもやるかね、という流れになりました。

しかも年内に。

って、年内はあとどれだけ残っているのよ!

日にちだけはばっちり決まっています。

12月30日です。

この日はコミケの2日目なのですが、それの打ち上げをかねるもよし(参加者の中に売り子の人もいるので)、3日目の前夜祭にするもよし。
場所は恐らく新橋とかになると思いますが、これからシータさんと決めます(えー)。

ひょっとするとスペシャルゲストが登場してくれるかもしれないけど、非常に多忙な人なので難しいかもしれないけれども、実は僕は非常に会いたいと思っているので是非来て欲しいなぁ。

と、こんな感じです。

0次会、1次会、2次会の段取りすらまだ決めてませんが、こんなのは決めようと思えばすぐ決まるので心配してません(ほんとかよ)。

一番の心配事項はどれだけ人が来てくれますかね(ドキドキ)という点です。

ということで、この12月30日にシータさんとおまけの燕。のつらでも拝んでやるか、という奇特な方がいらっしゃいましたら、メールでお知らせ下さい。

もう目の前なので、思い立ったらすぐメールください(いや、ほんとにー)。

メールアドレス:55_peugeot■goo.jp
#■を@に変換してくださいね。

ではみなさま、良いお年を~。
#ってそれはいくらなんでも早すぎだろ。


機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 第12話 「教義の果てに」 感想

2007-12-23 00:26:34 | ガンダム00(ダブルオー)
ついにアザディスタン王国内戦突入?という、誰かが仕組んだ絵の中で物事が進みながら、それでもその中にいる登場人物たちはそれぞれの思いを胸に秘める、みたいな第12話。
第11話でアレルヤの過去へ、そしてこのアザディスタン編では間違いなく刹那の過去との対峙が描かれると思う&(ガンダムマイスターたち(トレミークルー含む)を除いた)ソレスタルビーイングの本当の狙いの一端くらいは見えてくるんじゃないかと思わせますよね。

とにかく、今回は主人公・刹那とヒロイン・マリナさんの二人が徹底的に落とされ、これは二人で上を向くしかないじゃないか、と思わせる描き方に今後を凄く期待させられました。
落とし方とか、そういう演出の仕方って本当に上手いですよね、このダブルオーは。
マジで感心しちゃうなぁ。


■世界観
今回は冒頭から現在の世界がおかれている状況について語ってくれていたのでふむふむなるほど、なんて思いながら観ていました。

アザディスタンとクルジスの紛争はそういうことだったのね&その紛争の終結と新生国家を樹立するための象徴として双方にとって「無害」な人であるマリナ・イスマイール姫が選ばれた&本人も象徴という扱いを理解して即位した、ということだったと。

また化石燃料の輸出制限がかかったことによって持てる者から持たざる者に転落してしまったことから、ここに根付く感情(パラダイムシフトに対する拒絶感、現在の状況に対する絶望と嫉妬等)は結構深いかもしれない、ということ。
#現在でもオイルマネーの流出なんかは国際政治でもかなり気を使っている部分だし、そういう意味では化石燃料を必要としなくなったことで(燃料輸入国からの)その感情の反動なんかもあるかもしれないよね。

経済の困窮が招いたのは、小国同士の併合と、それによって引き起こされる武力衝突。
#たぶんそこには宗教上の対立なんかも絡んじゃう。
#この辺は企業の合併、M&A合戦なんかが今だと想像しやすいかな?潰されないようにするには他を吸収するしかない、みたいな。
#特に鉄鋼業界は凄いですね。最近ビックリ。ミッ○ル、リオ・ティン○とか凄い勢いだし、○日鉄とかポス○とか大変だよな。

で、異なる国家が一つになったところですぐに一緒になるわけがなく、刹那が歩いているだけでも過去の遺恨を知ってる人からみれば、クルジス人が歩いているだけでも許せない、みたいなそんな雰囲気。
#この辺は中東じゃなくコソボとかを題材にした方が良いのでは?なんて思ったりもするのですが、いずれにせよ難しい問題満載です、世界情勢。


で、今回のお話。


基本的に旧来の化石燃料に頼らずパラダイムシフトを受け入れ変化しないといけないと思っている改革派(マリナさまが一応の筆頭)と、化石燃料の輸出制限までされるのはおかしい、旧来のスタイルの復活を願う保守派、そしてその保守派の中でも武力行使も辞さないのが超保守派、という構図が今のアザディスタンにはある、と。

その保守派を押さえてきた(指導してきた)のが、今回拉致されてしまったマスード・ラフマディさん。

何故、そういう状況になったかというと、マリナさんが推し進めた太陽光エネルギーの技術支援が上手くいってしまうと、旧態復古を願う人々には都合が非常に悪く(化石燃料の復活もなくなる)、さらにそういう状況に宗教的にも排他傾向にあると思われるので、外国の勢力が入ってくる=いろんな意味で追い込まれた状況になっている、というのが保守派の状況だった、というわけですね。

真偽はともかく、作中でも保守派のマッチポンプなんじゃないの?つまり、マスードさんを拉致したのは改革派とみせかけて、殺されようものなら保守派の武力蜂起までいってしまうわけで、自分でマッチで火をつけて、自分でポンプで消化する、という形になるという意味ね。

ここは本当はどうなの?というのは上手く伏せられてますが、サーシェスさんが絡んでいるあたり意図的に武力蜂起を仕組んだ勢力があるという感じですよね。

ここから超・妄想だけど、その遠因を作ったのはアレハンドロ・コーナーさんですよね?
何故、数ある中東国家の中からアザディスタンに技術支援すると決めたのか?
技術支援したら改革派と保守派の緊張状態は高まるよね。
そこにマスードさん拉致とかいうイベントが加わったらクーデターになっちゃう、というのは完全に誰かの筋書き通りだよね。

サーシェスさんのバックにはテロ支援組織・国家がいると思うけど、実はそれがアレハンドロ・コーナーとかだと面白いよね。
それって究極のマッチポンプだ(笑)。

ソレスタル・ビーイングの介入理由を作る、というのもあるかもしれないし、またそれ以外の狙いがあるかもしれない。

プトレイマオスクルー以外のソレスタル・ビーイングが何を考えているのか?何をしたいのか?この辺、まだまだ謎ですね。
ただ、エイフマン教授が言っていた、イオニア・シュヘンベルグは紛争の火種を抱えたまま宇宙に出ようとする人類に対する警告を与えているのではないか?というのは一つヒントになりそう。

つまるところガンダムという物語である以上、決着の場所は「宇宙」になるわけなんで、刹那たちガンダムマイスター、マリナさんたちがどうやって宇宙に上がっていくか?というのが一つポイントだよね。
#作中でもマリナさんが「いつかは宇宙にいける」と人々に語っていたこともあるので、何となくマリナさんの描かれ方が見えたかも、なんて。

長々と書いちゃったけど(最後は除いて)、個人的な頭の整理は完了。
#もちっと歴史の勉強しようかな。

■刹那とマリナさん

今回はやっぱりここがメイン。

特に刹那。

今回のお話でようやく刹那という人間が少し見えたというか、実は素直に純粋だったということが判明。


俺は……、ガンダムになれない


俺がガンダムだ、と言った刹那が、故郷の惨劇を止められず、目の前で(自分と同じ)少年兵が死んでいき、過去に自分はガンダムに助けられた。

ガンダムは得たけれども、(あのとき自分を助けてくれた"神"とも呼べる)ガンダムにはなれてなかった。

彼は純粋に助けたかった&紛争を憎んでいて、本気で紛争を根絶したいと思っている、それはガンダムという力を手に入れればできるはずだった……。

というのが今回のポイント。

マリナさんも今回は完全に落とされまくり。

良かれと思ってやったことが(たぶん利用されていることもあるけど)裏目に出て、緊張状態を生むどころか紛争突入へ。

主人公とヒロイン、完全に落とされました。

面白過ぎる。

つまり、これで二人とも落とされるということは、二人じゃないと上がれない、というのが物語を面白く勧めるポイントじゃないの?なんて思ってしまうから。

個人的には落とされまくるマリナさん(の表情)も好きなんだけど(笑)、シンデレラカーブの描き方としては、刹那とマリナさん、混ざり合うことの無さそうだった二人が、どこかで心を通じ合わせて上昇する、というのがやはり見たいところでしょう。

やはりガンダムという物語の特性上、宇宙へ上がることは必定。

ならば、この二人じゃないと宇宙に上がれない、くらいの物語になってほしいかも。

今回はやっぱり国を思う二人が落とされまくる、というところがポイントですね。


■超・妄想

これまでソレスタル・ビーイングの目的は人類を宇宙に出すことかなぁとか思ってましたが、今回を見て逆かもって思いました。
エイフマン教授の言葉も気になっていたし。

刹那とマリナさんが落とされる=二人で上昇することを期待されるとするならば、それを阻むものが必要で、それが実はソレスタル・ビーイング自体になるのでは?とも思える。

ティエリアは重力嫌いって言ってたし、これって宇宙にいたいってことだよなぁ。
つまり、天上人は宇宙に、地上の人は地上に。宇宙に出てくんな、みたいな。

軌道エレベータの破壊とか、これも有りうるよなぁ。

おっと、妄想が過ぎましたね(笑)。


■グラハム・エーカー(笑)

ファースト・ガンダムを意識した名台詞の数々、堪能させて頂きました(笑)。

フラッグ・ファイターって呼び名がなかなかにカッコイイ。

そして何よりデュナメスとのバトルは中々に見応えありました。

彼は何らかの形で刹那たちを支援することになったりするんじゃないか、と思ったり思わなかったり。


■次週

先週はアレルヤが自分の過去と向き合ったように、次週は刹那が過去と向き合う番。

ガンダムになれなかった、と落ち込む刹那が過去と向き合うにはサーシェスとの対峙は必須。

また墜ちに墜ちたマリナさんもどうやって上を向くのか。

刹那とマリナさん、この二つの視点で超・楽しみです。

ガンダム OO(ダブルオー) DVD第1巻

機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 第11話 「アレルヤ」 感想

2007-12-19 01:45:03 | ガンダム00(ダブルオー)
アレルヤとハレルヤという二つの側面を持ちながら、悩みながら、例えどんな結果になろうとも、自らの過去に向き合うことを選んだアレルヤ。

ラストシーンが印象的でしたが、自らの過去と向き合った時、そのときが奇しくも彼のバースデーであり、アレルヤとハレルヤの新しいバースデー(出発の日)でもあった、という中々に味のある演出でした。

自分の生い立ち、境遇を受け入れて、それを断ち切るための決断を下す、ハレルヤ的には面白くなってきた、というわけですが、その表情はアレルヤのものであり、涙を流す。
この二面性を抱えながらも、自分(たち)は前に進むと決意した。

それが二人のバースデーであり、痛み(過去)を踏み越えた新しい出発点なんだ、という、それに尽きる第11話でした(それを演出するスメラギさんがまた素敵でした)。


まずはアレルヤがトップを切って、ガンダムマイスターの中で過去と向き合う形になりましたが、順を追って各マイスターたちが過去なり、CBに志願した動機・原体験と折り合いをつける、という感じになっていくと面白いですね。

でも、ティエリアだけは過去すらないんじゃない?とか思うところもあるし、今回もほんとに人間?という感じだし、ティエリアはティエリアで何かに向き合うタイミングが来るかもしれないし、来ないかもしれない(来なければ来ないでそれも面白いんだけど)。


実はそういう意味では個人的にはスメラギさんも過去と向き合う必要があると思うので、そっちが結構楽しみなんですよね(スメラギファンとしては)。
今回も実は結構なモラリストであることが分かったし、元は(というか今も基本は)真面目な人なんだよね。
その線の脆さ、みたいなのが僕は大好きなんだけど(笑)。

ただ、今回のスメラギさんはそういう僕の大好きテイスト(?)だけじゃなく、もう一つの機能を持っていて、自分の過去と向き合ったアレルヤに対して、ハッピーバースデーと告げることで、こちらの世界へようこそ的な歓迎をしているんですよね。
ガンダムマイスターはスメラギさんから見ると子供、という扱いの中で、ようやく一歩を踏み出したんだね、みたいな。
それがお酒の味として象徴されていて、そのうち分かるわよ、になっているわけだ。
まずは第一歩。おめでとう、でもまだまだこれからよ、みたいな。

それプラス、アレルヤ・ハレルヤが過去と向き合った、新たなる日として描いているわけで、ここは2つ(というかほぼ同義なんだけど)をかけているところが非常に後味としても良いよね。


さらっと描いたようだけれども、結構構成としてはじっくり煮詰めてある、いつもながらダブルオーの物語の作り方は上手いなと感じますよ。
今回はもう、この1点(2点)だけで感想としては満足しちゃいました。

ガンダム OO(ダブルオー) DVD第1巻

劇場版 『空の境界』 「俯瞰風景」 感想

2007-12-18 01:05:49 | 空の境界
劇場版『空の境界 俯瞰風景』を見て来ました。

事前にWebから予約して行ったのですが、テアトル新宿がそんなに席数のある劇場ではないため、平日の月曜日(21:15の回)にも関わらず、チケットは完売、立ち見で一杯、そんな状況でした。
#そもそも予約自体も完売状態だったので、僕はこの日しか選べなかったわけですが。

そんな状況なので、本日は万難を排して、19:00には打ち合わせを終了させ、その後に打ち合わせを入れようとする陰謀を打ち砕き、忘年会という名の誘惑を断り、一路新宿へ、という感じでしたよ。

21時前には劇場に居たのですが、すでに行列状態。
パンフレット買うのが間に合わないかと思いました。
#結構女性比率も(個人的予想より)高く、ぱっと見8:2くらいな感じでしたかね。

そう、この劇場版『空の境界』は予告編なく始まりますので、ジャストに席についてることは必須なのですよ。
#じゃないと、素晴らしいクレイアニメーションを見逃すことになりますよ(笑)。
#ネコアルク、可愛かった。

* * *

さて、本編の方ですが、その美しい映像もさることながら(鳥肌が立つかのような美しさ)、改めてこの『空の境界』の構造の凄さに感心しまくった、というところです(か・な・り・しびれた)。

恐らく(僕の個人的な予想では)この劇場版を観るにあたって、原作を読んでない人は身に来てないんじゃないかなぁ(ひょっとしたらいらっしゃるかもしれないけど)と思うんですね。

だからこそ、というか、ラストまで読み終わっているからこそ、この「俯瞰風景」から既に描かれ始める『空の境界』ワールドの映像美を楽しめる、というわけなんですが。

(普段こういうことはあまりしないけど)一言で僕がこの劇場版の感想を表すならば、「これは映像化による叙述トリックの種明かしだ、しかも相当に美しい」と、なるわけです。

分かるかなぁ、これ。
#自分で言っていても説明できた感じがしないんだけど(笑)。

僕はこの劇場版を観終わった後、直前に購入していた文庫版『空の境界 上』を帰りの電車で読み返していたんですよ。
#ちなみにノベルス版はもう何度読んだか分からないくらい読み返してます。

そこで「俯瞰風景」だけ読み返した後、あとがきを読んだわけです。

今回のあとがきは綾辻行人さん。

そこで語られたのは奈須きのこさんが衝撃を受けたという綾辻行人さんの叙述トリックだった、という話があり、この『空の境界』においてもその衝撃を受けたという叙述トリックが散りばめられているわけなんですよね。
#そう、だからこの『空の境界』は「俯瞰風景」だけ読んでも分からないのです。

いみじくも、綾辻行人さんが最初に「俯瞰風景」を読んだときの感想と、その後全部読んだときの感想は全く僕も同じだったのだけれども。


ここでの思いつくわけです。


「これは映像化による叙述トリックの種明かしだ、しかも相当に美しい」


と。

活字媒体には活字媒体にしかできない表現。叙述トリックもその一つ。

映像化(ビジュアライズ)されたものにしかできない表現。

この2つは本来同時に成り立たない、いわばダブルバインドな関係なんですよね。

何故なら叙述トリックは映像化された時点でトリックでなくなってしまうから。
#限られた情報量で思い込ませる、というのは確かに映像でもできるんだけど。


でも、多分この劇場版『空の境界』では、その両方をやっていて、さらにどちらもが種明かしの関係になる、という非常に複雑な、しかしかなり意図的な演出がなされていると思っていて、そこにしびれまくってしまった、というわけなんです。

つまり、どちらかだけを見ても活字と映像のトリックにはまるけれども、その両方を見たならば、その演出の謎解き、種明かしになっていて、それが活字と映像が一つに混ぜ合わさって、また違う風景を見せるんですよ。

多分、劇場版単体で見ると、ああ映像が綺麗だな、式のアクションシーンは圧巻だな、でも、映画としては短いし、「俯瞰風景」って世界観も小出しだし、まだまだこれからが本番だよな、みたいな感じになっちゃうんじゃないかと思うんです。

でも、これ両方見た(読んだ)ならば、また新たな風景が見えると思うんですよね。


活字では意図的に順序を入れ替えた。

映像では意図的に順序を並べ直した。


この演出は面白かったとも言えるし、こうしないと映像として成立しなかった、とも言えますね。

映画単体としての面白さ、というよりも、活字で魅せた風景と、映像で魅せた風景、これらを足すことによって、視聴者(読者)が俯瞰してこの作品を楽しめるという、まさに「俯瞰風景」。
#原題の意図は違うんだけれども、でもやはり「俯瞰風景」ともいえるでしょう。
#そして本当に恥ずかしい話、僕はこの映画を観るまで、幹也が「八人目・・・?あれ。六人なんじゃないですか?」と言った意味に気が付けずにいたんですよ。
#ああ、恥ずかしい(笑)。でも、おかげで時系列をきちんと組み直すことができました。

本当に何度となく読んで、何度となく味あわせてくれる作品です。

「俯瞰風景」は、まだまだ序盤。挨拶程度です。
僕は今回、こういう演出、構成にしびれてしまったけれども、本編が持つ面白さとしては、これからもっと加速していくでしょうから、非常に楽しみです。

早くも次の「殺人考察(前)」の予約をしなくては。


* * *

あと面白かった点、というか萌えポイント。

■裸ワイシャツ
この劇場版『空の境界』では、式の裸ワイシャツ姿が拝めます(ありがたや)。
恐らくこれは奈須きのこさんが何かのインタビューかでコメントしていたのですが、裸ワイシャツ最高、男のロマンだみたいなことを言っていて、アルクが確かそういう感じになっていたと思うんですよね(確か月姫読本だったか?)。
そのこだわりを遺憾なく発揮したと見た(笑)。

■黄色いレインコートはセイバー
この劇場版『空の境界』では、式の黄色いレインコート姿が拝めます。

・・・・・・ってこれ、セイバーじゃん!!

ぐはぁ。
#素晴らしい。
#ここでセイバーを拝めるとは(違)。

■ハーゲンダッツ
ハーゲンダッツを食べる式はエ○イ(笑)。
これは必見ですね。
とにかく見るべし。

■蒼崎橙子さま
新たに書き下ろされた橙子さん、素敵過ぎる。

素敵過ぎる。
素敵過ぎる。

しかも、ノベルス版では髪は短いと表現されているけれども、新しく出た文庫版は劇場版に合わせて髪が長い(しかも結っている)と表現されている。
まさかと思ってチェックしてみたけど、そのまさかだった(笑)。芸が細かいです。

つか、映像化された橙子さんは素敵過ぎる。

■バトル
これは圧巻。
凄まじい。

活字では一瞬の出来事のように描かれますが、これぞビジュアル化した真骨頂とでも言えましょうか。

魔眼を行使する式、駆け抜ける式、戦う式、どれをとっても素晴らしいです。

これは凄まじかったですね。

* * *

最後になんだけれども、僕はこの『空の境界』という作品は、式と幹也の純愛物語だとも思っています。

実はその片鱗を最後の2~3分間で垣間見ることが出来て幸せだった。

つか、あのラストを見るために映画館に行ったのかもしれない(笑)。
「今日は泊まっていけ」という台詞のあたりの式の表情は最高に良いです。最高に良いです。

個人的にはDVDで一気に見た方が面白いんじゃない?という気もしますが、文庫版をしっかりとまた読みこんで、この叙述トリックと映像トリック、そしてこの二人が辿り付く純愛の果てを楽しみに待ちたいと思います。

つか、この感想を誰かと語りあいたいがためにオフ会とかしたいかも(笑)。

参考感想1:空の境界 The garden of sinners 下 読了
参考感想2:超個人的お勧め小説 第3位 『空の境界』

文庫版 空の境界 上


文庫版 空の境界 中


ノベルス版 空の境界 上


ノベルス版 空の境界 下

電脳コイル 未来-過去

2007-12-14 00:42:07 | アニメ 感想
香港に出張に行く直前に、撮り溜めていた『電脳コイル』のラスト2話を一気に見て、本当にこの作品を作った人は凄いなぁ、とほとほと感心して、その勢いのまま感想を書こうと思っていたのですが、結局間に合わず、でも出張から戻ってきたら感想ちょっとだけでも書こうと思って今に至っちゃいました。

そういう意味では世間から1週遅れくらいで最終回を見た直後に書くより、それなりに僕の中の時間も経ってから書いた方がトーン的には丁度良くなるんだろうか?

さて本編ですが、『電脳コイル』という作品、本当に面白かったです。
今丁度再放送が開始されていますが、あの第1話から始まるわけの分からなさに驚かされながら、いったいどんな世界なんだと考えながら、そしてクライマックスに近づくに従って深まっていく謎に身悶えながら、ラストに辿りついたときのこの作品の構成力に改めてしびれまくってしまいました。

きっとこの物語は二人のユウコのお話であり、どこかで近未来を投影しながらも現代への警鐘を鳴らしながら、それでいてやはり小学生から中学生へと移る微妙な心情をどこか客観視し、(大人には)ノスタルジーを与えながらも、(子供も含めて)ワクワク感を与える、そんな風に思いながら、この物語の帰結がどこへ辿り付くのか?最後まで楽しみにしていました。

僕が多分ここを描きたいのでは?と思ったのは、大分後になってからだったんだけれども、親たちが子供からメガネを取り上げてしまったところで「ああ、これは」なんて思っていたんです。

この回は個人的に非常に秀逸だったなぁと思っていて、デンスケを失ったヤサコ、それに対してヤサコのお母さんが「手に触れられるもの、ぬくもりのあるものを信じなさい」と、親子のふれあいを通じながら諭すシーンがあるんですよね。

これもまた一つ、親子のコミュニケーションとしては非常に必要なことなんだけれども、ここでヤサコはどこか腑に落ちない、むしろ胸の痛みを感じるんですよね。

ここがヒント。

ヤサコに限らず、子供たちはみんなメガネを取り上げられちゃう。

それは、大人の目線からすれば、ヴァーチャルな世界の中に本当に人とのふれあいは無い、そんな虚構に身を置いているから現実が見えなくなる、と警鐘を鳴らしているんですよね。

それもまた正しい。

けれども、ここは2つのポイントがあって、ひとつは子供というのはそうやって親がダメだと言っても、やっぱりメガネを手にしてしまう、それは子供心だからなのか、それとも・・・というところはあるけれども、中学生を前にした、もうすぐすると自立心が芽生える年齢の子供が、自分で悩んで考えて親の心配をよそに(ハラケンしかり、ヤサコしかり)メガネを手にとって自分で行動してしまうんですよね。

小さな反抗なんだけれども、これもひとつの自立の道。
#自分も親なので、非常に心配なんだよなぁ。
#でもきっと自分も覚えていないけれども、そういう事や時期があったんだろう。

もう一つのポイントは、目に見えるものを信じなさい、触れられるものを信じなさい、と言う。
子供たちは現実と虚構が入り混じった世界で、どちらかと言うとメガネ=虚構を手放せない(携帯を手放せないように)。

けれども、この時点でのヤサコの疑問はそのままこの物語の答えを指し示していたんですよね。


そう、目に見えるものだけでもなく、虚構の世界の中だけでもなく、心・気持ち、という目にも見えず、手にも触れられないもの、だけれども最も大切なもの、それを信じなさい、それを大事にしなさい、そこに向って歩きなさい、というところに辿り付くわけですよね。

この描き方が凄く素敵だった。

また、物語の構成としても、ラストはヤサコとイサコの過去から現在、そして未来へとつながっていく物語を最初からきちんと描いていて、それが一気に紐が解けるように、また、心の在りようという核心へと導く描き方と並行して物語が進むところには正直鳥肌が立つ思いでした。

最終話のクライマックス、ヤサコが、一度は遠のきかけたイサコを呼び戻すシーン、二人が向き合うシーン、そこでかかっていた音楽に気が付いた人はどれくらいいただろうか?

たぶんかなり限られた人だと思うんだけど(笑)。

その曲名は「未来-過去」。

この曲は『蒼穹のファフナー』のサントラに収録されている曲なんです。

『電脳コイル』の音楽を担当した斉藤恒芳さんは、ファフナーファンの方はご存知かもしれませんが『蒼穹のファフナー』の音楽を担当された方です。

この曲は最終回で2回かかるんだけれども、最初の1回目で「えっ?」と思ったんですよ。
あれ、この曲知ってる・・・って。

クライマックスのシーンで確信したんです。

ああ、あの曲だって。


そしてその曲名は「未来-過去」。


あのクライマックス、過去と未来を繋いでいくのにこれほど相応しい曲は無いと思いました。

まただからこそ斉藤さんもこの曲を使ったのかもしれないな、なんて思ってしまいました。


ラストもまた個人的には好感の持てる、素晴らしいラストだったんじゃないかな、と思います。
多くは語りませんが。


子供にはどうだったんだろうか?と僕も思ったものですが、うちでは娘と一緒に毎週楽しみにしていました。
設定や世界観なんか分からなくても、十分娘は楽しんでいて、それなりに感想も言うわけですよ。

特にサッチーなんかは、ラストはもう娘は大応援でしたね(笑)。
#いや、マジでサッチーは凄かった。最後は空まで飛んでるし!!

娘がまたヤサコと同じくらいの年になったら、これを見てどう思うか、教えて欲しいなと思います。

ほんとうに、この物語を作ったスタッフの方々、お疲れ様でした。
毎週、本当に楽しみでした。ありがとうございます。


電脳コイル DVD第1巻限定版


FAFNER in the azure -NOW HERE-


カオルーン・パワー

2007-12-13 00:23:25 | Weblog
香港は色んな意味で熱かった燕。です、戻って参りました。

香港は今回の出張で初めて訪れた場所だったのですが、正直ちょっと侮っていました。
深く反省です。

現地オフィスが点在していたので、移動はあんな小さい場所(島=香港島と九龍島)だったんだけれども結構ハードでした。
つか、それぞれの場所でちゃんとビジネスが成り立ってるのね、ほんと。

アジア・パシフィック地域って、やっぱりシンガポールがヘッドクオーターで、勢いなら上海(中国全体)で、製造業ならタイ・ベトナムという感じで、個人的には香港というイメージが(金融は除いて)少し薄かったんですが、今回行ってみて、そんなことねーなこりゃ、というのを実感してきました。

イメージ的にはシンガポールと上海を足して2で割って、掻き混ぜた感じ・・・、でしょうか。
しっかり都会と、しっかり猥雑とが調和した感じですね。治安も良いし。英語通じるし。

現地オフィスのメンバーのマインドも高いし、かなりローカル化(権限委譲)も進んでるし、頼もしい限りだなぁ。
やっぱ現地行かないと分からないこと多いなぁ。

ということで、新たに気合を入れなおしてもらった気分です。

実は日本を発つ前から体調を崩していて、現地入りした日なんかかなーり辛かったのですが、何とか根性で復活。
やっぱり我慢してビールをやめたのが効いたのでしょうか。

明日から普通に出社ですが、気分も新たに頑張ります。
#忘年会シーズンですから(って何を頑張るんだ)。

九龍<カオルーン>

2007-12-09 00:37:01 | Weblog
今までずっと九龍って、クーロンって言うと思ってたんですよ。

でもそれって和製語で、英語読みしたら「九龍=カオルーン」なんだよね。


……知らなかった。


というわけで、香港出張に行ってきます。
#香港は初めてなのです。


素手でモビルスーツを倒せるように頑張ってきます。
#って何しに行くんだ。


機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 第10話 「ガンダム鹵獲作戦」 感想

2007-12-08 23:58:03 | ガンダム00(ダブルオー)
今まで空位になっていたGN-004の正体はヴァーチェの装甲をパージした真の姿、ガンダム・ナドレだった、という結構早めの正体バレだったみたい。
ソレスタルビーイング的にはどうも切り札的?位置づけだったような反応なので、ここで言う計画を狂わせてしまった、というのが実際どんな感じになってくるのか、この辺が面白いところですね。

■いつまでもデ○と思うなよ

ヴァーチェの装甲はあからさまにでかかった(そりゃデカブツって言われちゃう)ので、きっとその下に何かあるんだろう、というのは想像していましたが、さすがに髪が伸びているとは全く想像できなかった・・・。

今回は追い込まれた状況で、つたないながらも逆転する、というのがバトル的に面白かった点ですが、キャラの掘り下げをやるにしたがって面白くなっていきますね。

アレルヤの二面性(二重人格)は以前にも表現があったのですが、今回は今まで過去の片鱗や、表情さえも見せてこなかった(失格としか言ってこなかった)ティエリア・アーデにスポットが当たったのが面白かったですね。


俺は・・・

僕は・・・

私は・・・


とラスト付近で泣きながら呟くティエリアには、一体どんな側面が隠されているのだろうか?
普通、虚勢を張っていたり、二面性があるキャラの場合、僕は→(本性が出て)俺はになる、とか、その逆で俺は→(落ち込んで)僕は、という展開は二面性表現としてよく有りますが、今回は3つですからね。

全く予想できません。

少なくとも彼も「完全」ではなかった、というのが今回のポイントですね。

たぶんヴァーチャの装甲は切り札的にパージしてナドレの登場をさせなければならなかったのに、このタイミングでパージしたのは、装甲だけじゃなく、ティエリアというキャラを覆っていた鉄面皮も表現としては外してしまった感じ。

それが、

俺は・・・

僕は・・・

私は・・・

という、自分を表現する呼び名がいくつも登場&涙まで流してしまう、という表現と繋がって見えてしまいました。



「完全」であることを他者にも執拗に要求していた(不適合なら殺してしまえ位の勢い)にも関わらず、それを自分が犯してしまった。

ヴェーダの申し子のようなティエリアが、ヴェーダの期待を裏切った、計画を狂わせてしまった。
#ティエリアはヴェーダが全て、のような感じだし、ティエリアはヴェーダによってデザインされたデザインベイビー?とか思ったりも(妄想)。

ロックオンも本名を言っちゃったり「人間」らしいところを見せてしまっているので、これで刹那、アレルヤ、ロックオン、ティエリアと王留美が言うように、ガンダムマイスターが不完全、というのを序盤で表現したいところなんでしょうね。

それにしても髪が生えてるとは・・・。
髭があったガンダムはあったけどね。


■完全と不完全

ものすごーく今回興味深い発言をしたのが、僕としては王留美でした。

ガンダムという存在はソレスタルビーイングの思想を完全に体現しているのに、それに乗るガンダムマイスターは何故かくも不完全か?

的発言をするじゃないですか。

ここ、凄く面白いですよね。

なんつーかこれ、このミステリを解くためのヒント、みたいな。


今回ね、スメラギさんはじめ、クリスにしてもアレルヤにしても、一番完全に近いと思われていたティエリアにしても、プトレマイオスサイドがこれから経験値を積んでいかないとダメ的表現をされているじゃないですか。

つまり墜ちていく表現なんですよね。
#たぶん地球の重力に惹かれるように墜ちていく。

対してアレハンドロ・コーナーは、監視者を名乗り、また王留美もガンダムマイスターたちの不完全さを嘆く。
#その前にも王留美はスメラギさんから、今回何人死んだと思う?という質問をされて実感の無い表情をしていた。
#つまりこれは、アレハンドロ・コーナー、王留美は理想のためにはどんだけ犠牲になっても我関せず、くらいの感じなんでしょうね。

天上人たるソレスタルビーイングの中でも、墜ちていく組と、最初から最後まで天上にいそうな組とがはっきり見えてきた、そんな感じですよね。

墜ちていくトレミー組は、逆の意味で強くなって這い上がってくる、というのが物語り的には面白いところ。
ゆえに彼らの脆さ、人間的な部分というのがガンダムの圧倒的な強さに反比例するように、今描かれていくのは実は僕はとても面白いと感じてるんですよね。

個人的には王留美が最終的にどっちサイドに付くのか?というのも楽しみなんだけど。
#アレハンドロ・コーナーは絶対そのポジションは変わらないと思うけど。


それにしてもスメラギさん、イイなぁ・・・。
やっぱり脆さを持っている人だったんだよね。
その危ういバランスがとても良いです(フフフ)。


■アレルヤとソーマ

今回、意外とソーマが人間っぽいというか、感情があるんじゃん、みたいな感じで不思議。
つか、ソーマ頑張れー、とか思っちゃったよ。

逆に性格が裏返っちゃったアレルヤは、見てる方がやめてーって感じになるんだから、この対比表現もほんと面白いですよね。

ハレルヤはやっぱり戯言シリーズの匂宮出夢・理澄、空の境界の両儀式・織、エア・ギアのアギト・アキト、みたいな殺人衝動とか、暴力性を引き受ける性格なのかもしれないですね。
#一部、物理的に違う人いますが(笑)。

アレルヤとソーマは同じ業を背負っているわけだから、分かり合えそうで、分かり合えない、みたいな、そういうのをやって欲しいなぁ。
#ハレルヤの消滅、というのがアレルヤにとっての一つのゴールとか結果になるんじゃないだろうか、と思ったりもするんだけど。
#そこにソーマという存在が入ってきて欲しいな、というのが個人的願望。


最近、コードギアスとかグレンラガンとか、超・展開の早い作品を見てきてしまったせいで、ダブルオーは静かに感じてしまうんだけど(笑)、凝ったつくりしてるなー、というのを最近特に感じています。


ガンダム OO(ダブルオー) DVD第1巻