蒼穹のぺうげおっと

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マクロスF 第25話 「アナタノオト」 感想

2008-09-29 01:47:59 | マクロスF
マクロス・フロンティアも最終回。

もう感無量。

アルト・ランカ・シェリルの絶体絶命のみならず、人類・バジュラともに絶対絶命の危機からの大逆転、そしてこれまで作品全体を支えてきた「歌」の力、そしてその解放、二人の歌姫の最後のステージを飾るに相応しい、超銀河コンサートでした。

素晴らしかったです。

もう感想書く必要もないんじゃない?と思うくらい。
#既にこの時点で5回も見返してしまったし、きっとまだ見るでしょう。

やっぱりこのマクロス・フロンティアを支え続けた二人の歌姫、シェリルとランカには最大限の拍手を送りたいですね。
#そして全編を通じてその楽曲を提供し続けた菅野よう子さんにも最大限の拍手ですね。

あっと言う間の半年間。
2クールって短いというか、もっと観ていたいと思いましたよ。

そんな矢先に「劇場版マクロス・フロンティア」の告知。

これはまたどんな展開になるのか、本当に楽しみです。

もう感無量状態なんで、何か感想を書くのもおこがましいのですが、作品への感謝の気持ちを込めて。

■シェリル・ランカ・アルト

アルトが死んだ、と思った更なる絶望の淵から、アルトが生きていて、そして歌ってくれと切望される。
そのときに歌の力というか、シェリルの生きる力というか、それが充填されていくかのように広がって、フォームチェンジ。

そこでかかる「ノーザン・クロス」。

かっこよすぎ。

つか、あまりにかっこよすぎて泣けた。・゜・(ノД`)・゜・。

今までエンディングやタイトルそのものだった「ノーザン・クロス」よりも。このタイミングでかかった「ノーザン・クロス」は何よりもかっこよくて激しくて、本当のラストバトルを飾るにこれ以上相応しい曲は無いと思いましたよ。
「ノーザン・クロス」はこのシーンのための曲なんだ、とそう思えるくらいに。

これにあわせて、アルトが自分の愛機「VF-25F」に乗り込むシーンは、主人公の出撃シーンとしてもクライマックス。

父親の言葉を胸に、その意味を理解し(つまりここでアルトの抱える家に対するいろんなわだかまりが彼の中である程度受け入れられた瞬間でもあった)、周りの環境に流されることなく、そして役者として期待された役を演じるのではなく、自分の気持ちのままに飛ぶ、というアルト自身もいろんな鎖を引きちぎってテイクオフ。


めちゃめちゃかっこいい。


つか、あまりにかっこよすぎて泣けた。・゜・(ノД`)・゜・。
#何気にクランがミシェルのVF-25Gに搭乗しているのがまた泣ける。


そしてアルトの声とシェリルの歌がランカの心に届いて、ランカが目を覚ます。
なんかもうかなり感極まってしまいそうでした。


でもそのタイミングでバジュラクィーンと接合を果たすグレイス。
プロトコルを解析したグレイスの前に、バジュラが支配下に置かれてここで再び大ピンチに。

しかもシェリルがそこで力尽きて倒れてしまう。
ここまでも、病気の体を押しての大熱唱。
「ノーザン・クロス」もアルトからの気合で歌いきったようなもの。

うぎゃー、どうなるのー!!というところで、再びランカの歌声。

ここで倒れたシェリルに呼びかけるランカ。
そして弱音を吐こうとするシェリルを平手打ち。
美星学園の屋上で、もう歌えないと弱音を吐いたランカをしっかりしなさいと平手打ちしたシェリルへのアンサーシーン。
もうランカも完全対等です。

このシーンというのは、マクロス・フロンティアの最高の見せ場のひとつでもあったりするし、シェリルが渡したノーム家に伝わるイヤリングを介してアルトもこの意識体に参加するという、ある意味、グレイスが成そうとしていたリアルタイム・ネットワークを形成しちゃってるんですよね。

ここでランカが成したのは、シェリルに巣食っていたバジュラの細胞?を共生タイプへ変換して、脳まで達していたものを腸で共生できるようにしたんですよね。
バジュラ自身が上位命令によって、その意思を変更(というよりオーバーライト?)できるのならば、リトル・クィーンからの願いにより、シェリルの体内にいた細胞もその使命を宿主の破壊から、共生へと切り替えた、ということでしょうかね。

つか、そんな設定うんぬんよりも、やはりこのマクロス・フロンティアという作品をここまで歌で全面的に引っ張ってきたシェリルへのボーナスがあったとしても、全く不思議じゃない、と思うわけですよ。
つか、むしろありがとう!!というレベルで。


そして完全復活するシェリルとともにランカが歌うのは、待ちに待っていた「ライオン」。


めちゃめちゃかっこいい。


つか、あまりにかっこよすぎて泣けた。・゜・(ノД`)・゜・。


「ノーザン・クロス」で立った鳥肌が、さらにこの「ライオン」でクライマックスへ。

すげーな、ほんと。

マクロスってのは本当に凄いよ。

これがマクロス。

だから大好きなんだ。


で、ランカを救出するときにシェリルが歌う曲は「私の彼はパイロット」でしょ。

もう分かってるなー、って感じですよ。


ここで、ランカから語られるバジュラとは?みたいなシーンもまた凄く良くてね。

激しい戦場の中なんだけれども、アルトとランカの乗るVF-25Fだけが、静かにゆっくりと帰還していく。
凄く印象的なシーン。
これは良かったなぁ。


バジュラは人類とはあまりに違う思考や生態系を持っているから、人間のことを理解できなかった。
だから人類で(当時)唯一フォールド波を発生して意思疎通を可能とするランカを助けにきていた。
#ランカの歌がバジュラを呼んだ、というのは正しくもあり、またバジュラサイドからしたら単純に同胞を助ける行為でもあったわけですね。

でも、シェリルが死を覚悟しながらも選んだ道が、結果的に人類の未来を切り開くことになったわけですよ。

過酷な運命を背負った二人の歌姫が歌い続けたからこそ、バジュラという生命体は、人類という生命体と自分たちが全く違うものであるということを理解することができた。

グレイスはその歌姫二人を道具として利用しようとしたのだけれども、結果的には二人の生き残りたいという力や、ランシェ・メイ(が産み落とした力)や、マオ・ノーム(が渡したイヤリング)がグレイスの野望を打ち砕いた、という形になっているじゃないですか。


泣けた。

。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。


もう個人的にはシェリルがマオ・ノームの孫だった、ということが分かっただけで僕は感無量なんだけれども。
#彼女にもちゃんと家族がいて、ちゃんと彼女のことを愛していたんですよ。
#そしてそれが何よりあのマオ・ノームで、彼女がその孫だった、というのも運命的だ。・゜・(ノД`)・゜・。


ようやく、というか、作品開始以来ずっと待っていた、二人の歌姫によるステージの開始。

「星間飛行」で始まるライブ、そして、それに二人の歌姫に敬礼を送るバルキリー=アルト。
かっこいいねー。ほんとに。

いやー、ここからの二人のライブは本当にしびれました。
最高だよなー。ほんとに。
マクロス最高。


で、大攻勢か!?と思えば、バトル・ギャラクシーの攻撃で再び大ピンチ。

うわー、と思っているところに、カナリアのケーニッヒ・モンスターが登場!!

初代ファンとしては、モンスターみたいなバトロイドが活躍するのってマジで嬉しい。
ここにきて最後の大仕事!!みたいな。

そしてそれを皮切りに、マクロス・クォーターによる「マクロス・アタック」。
というか、それは初代「ダイダロス・アタック」!!

デストロイタイプのバトロイドによる一斉ミサイル射撃、これはしびれた。
まじでしびれた。

あれだ。
初代マクロスを観たときに受けた衝撃のひとつだ、この映像は、と思いましたよ。


ここから再び「ライオン」に乗せた反撃が本当に最高で。


燃えた。

この一言に尽きますね。


ライオンの「私眠らない~」からインフィニティの「眠らない思い~」とのつなぎなんて、素晴らしいよね。
ランカとシェリルの歌声がイヤリングを通じてアルトの命を救った、あのときのように。


最後の突撃シーンでは、親友ミシェルのライフルを抱いて、そしてライバルだったブレラとともに突入。

その突撃をオーラのようにサポートするのは二人の歌姫。


アーマードを乗りこなすアルト。

目線でロックオンしながら、ミサイル全弾発射。

これだ、これが観たかったんだ!!といわんばかりのバトルシーン。
#つか、最終話のバトルシーンはおそらく今後語り継がれるであろうくらい、すっごい気合の入りまくったものだったと思う。
#もちろん歌とのシンクロ度がぶっちぎっていたことも言うまでもないことですよね。

最後はミシェルのライフルで一撃。

最期にみせるグレイスの皮肉な笑み(というか、ここまでか、と観念したような笑み?)を残しつつバトルエンド。


で、ラスト。

この三角関係での結末は描かなかったわけだけれども、僕としてはこの終わり方でよかったなぁ。

そしてラストを飾ってくれた歌がシェリルとランカによる「トライアングラー」というのも素敵過ぎる。
#アルトが降下してくるときに太陽の光が三角形になっているところも、演出的に細かい(笑)。


いやー、ほんと、感無量です。

素晴らしかった。


上記、ほとんど感想の体を成していませんが、まじで素晴らしかったです。それしか言えない。


世の中いろんな作品があって、昨今のアニメ作品について言えば、テーマがなくちゃいけない、作品が大人向けなんだから考えさせなきゃいけない、みたいなところがどこかしらにあったんじゃないか?なんて思ったりするんですが、このマクロス・フロンティアについて言えば、そういう難しいテーマなんかもあるのかもしれないけれども、理屈抜きでアニメーションという媒体で作り上げられた最良のエンターテイメント作品だと素直に思いますよ。

やっぱり面白いってのがベースなんですよね。
理屈じゃなくて、本能的に面白い。感動する。

歌っていうのも、エモーショナルに直接心に訴えかけてくるものじゃないですか。

初代マクロスだって、もともとはラブコメをベースで展開する予定だった。
色々方向修正はかかった、と聞いているけれども、それでも、歌の力で戦争が終わりを告げて、新しい時代の可能性を切り開いていった、そういう中で純粋に恋愛があって、三角関係があって、ラストまでずっと見させてしまった初代マクロスは、当時小学生だった僕には本当に大きな存在となって今に至っています。
凄い衝撃でした。

やっぱりこれなんだよなぁ。

小難しいこと抜きに、面白かった、感動した。
これなんですよね。

いや、ほんと良かったです。

この最終話はもうこの感想をここまで書くまでに6回観てるけれども、それでもまだまだ観てしまうと思います。

制作スタッフの皆様、お疲れさまでした。
そしてこんなに凄い作品作ってくれてありがとうございました。

感無量です。


■あと色々と

プロトカルチャーが恐れたのがバジュラ、という設定も面白いと思ったんですよね。
サラ・ノームやマオ・ノーム、そしてシン・工藤が遭遇して乗っていたプロトカルチャー由来の兵器も、バジュラを連想させる節はありますよね。

そういう意味で「マクロス・ゼロ」はやはり必見だと思うなぁ。

うわさではブルーレイ版の「マクロス・ゼロ」ではシェリルのイヤリングが代々ノーム家に伝わるものらしい、という描写があるらしいですし。
#こちらは我が家にブルーレイレコーダーが来た日には必ずBOX買いすることを誓っています。自分に。


あと、改めて思うのは、やっぱりこのエンディングというのはシェリルとランカがいなければ到達しえなかったエンディングなんですよね(そりゃヒロインなんだから当たり前なんだけどね)。

というのも、あの時途中でランカが歌うことをやめていたら?また目を覚まさなかったら?とか、もっと言えば、ランシェ・メイがV型感染症にかかっていなかったら(つまり先天的にバジュラと共生できる人類が生まれていなかったら)?という可能性や、シェリルにしても、(シェリルのV型感染症はマオ・ノームに対するグレイスの意趣返しに近い形で感染、実験体にされたのかもしれないけれども)V型感染症になっていなかったら?また、その絶望の中で死んでしまっていたら?とか、絶望の中でも歌うことを諦めていたら?

など、二人の歌姫が死を覚悟するくらいの勢いで、ラストのライブステージに到達できたからこそ、バジュラとの共存の道が開けたと思うと、やはりこの二人の歌姫の生きる力に拍手を送りたくなります。
#そして当然、その歌唱力と素晴らしい楽曲でこの物語をひっぱってくれたことも大感謝です。
#歌が本当に感動的だったからこそ、このレベルまで到達したんだと素直に思います。

そして、その二人の歌姫を最後の最後まで歌い続けるように支えてきたのは紛れもなく主人公のアルトなわけだから、やはり彼にも拍手なんだよね。
たいしたもんです。鈍感だけど(笑)。


前回の感想で書こうかどうしようか悩んで書かなかったのがヴィルラ氏の目的。

メガロード-01を探してるんじゃないか?と思っていたんですよね。
それが、銀河をつなぐ目的じゃないか?なんて。

そして本編。

ヴィルラ氏が開いたペンダントにはあのリン・ミンメイの写真が・・・。

なんかめちゃ嬉しくなりましたね。

これで消息不明になってしまったメガロード-01と、本編の接点ができた。

まだまだつながっていくんじゃないか?という期待感、これは凄く嬉しかったですね。

マオ・ノームの孫としてシェリル・ノームの登場。

一条輝や未沙たちの子孫も登場するかもしれない・・・。
#マクロス7ではマックスとミリィの子供だって登場したのだから。

そんなマクロスシリーズに対する夢を膨らませてくれるワンカットでした。


改めてマクロス、ありがとう。

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マクロスF 第24話 「ラスト・フロンティア」 感想

2008-09-21 08:44:52 | マクロスF
マクロス・フロンティアも完全にクライマックス。

グレイスの本当の狙い、11年前の真実、シェリルの出生の秘密、等次々と明かされていく謎。
アルト、シェリル、ランカの置かれた状況も本当にクライマックスへ。

既に感無量状態に陥りつつあるので、感想を書けないくらいの状態です。


■グレイスの本当の狙い

グレイスが作中で複数の人格とネットワーク上で交信し、優先権等について会話をしていた内容と、バジュラが自分たちのネットワークを持っていて、並列化がなされているというのは、意図的に似せるようにこれまで表現されてきたけれども、グレイスの研究の本当の狙いは、バジュラの生態系にヒントを得た全人類のネットワーク化、しかも並列化&各ノードに対する優先権を設定することによって、配下のノードの自由意志を奪い(これは既にブレラがこの状態にある)、グレイスは自分自身の理論の正当性を主張したいという願望から自分が女王になる、銀河の女王になるというところまで行き着いてしまった、ということなのか・・・。

バジュラをコントロールする鍵=ランカを手に入れたことで、というか、プロトコル解析が進んでいるということは、次はランカを介さなくてもグレイスはバジュラをコントロールできる、ということになるのでは?

名実ともにそれでグレイスが銀河の女王になる、ということなのかもしれないですね。
#逆に言うと、ランカが離脱するのもそのタイミングになるのか?
#個人的にはブレラが自由意志を一瞬でもいいから回復する、とかそういうイベントでランカを解放して欲しいけれども。

全人類並列化理論。

この自由意志を剥奪する理論に、当時ランシェ・メイやマオ・ノームは反対したんでしょうね。
受け入れられない、と。

グレイスの行動原理は、その理論を否定されたことと、バジュラによって得たヒントではあるけれども、自分の体や研究を灰にしたバジュラを許さない、という実はものすごく個人的動機に由来しているかも。

今回の二人の歌姫が双方を代表する戦の歌姫として歌の代理戦争でもしているかのように見えるのは、ランシェ・メイの血(ランカ)とマオ・ノームの血(シェリル)を争わせるという、グレイスにとっての意趣返しにもつながっているのではないかとさえ思えるところです。
#作中で何かそう明言した気がするし。
#当然、グレイスはシェリルの出生の秘密を知っていたことになるし、マオ・ノームに対する恨みからシェリルをV型感染症に感染させて実験体にした、ということまで可能性としては考えられてしまう(シェリルを孤児にしたのも・・・とかね)。
#ランシェへの恨みの返しとしては、全人類をその娘が敵に回す、という現在進行形で継続中・・・と。

ただし、この作品名に何故「フロンティア」と冠されているのか?

それは作中前半から提示されていたインプラントやサイボーグというモラルハザード、バイオハザードに対する警鐘を鳴らしていたわけだけれども、人間が持つ生きていたいという生存本能、開拓者であるという矜持、誰かを愛していたいという想いは、並列化ネットワークなんかでは不要のものとされてしまう。

けれども、それって本当に人間らしいことなんだろうか?

今回奇しくも、キャシーがオズマに語ったように、人の営みというのは、宇宙に出ても変わらない、生きる力ってのは強いものなんだ、ということ。

そういった並列化された世界では無用とされる力こそが、実は人類が持つ一番大きな力で、それらを体現してきたのが「フロンティア・スピリット」なんじゃないのか、と。

それが「ギャラクシー」の対極に位置する「フロンティア」の位置づけなんじゃないのかな。

今回、最後に無傷の「ギャラクシー」が登場して並列化世界の頂点に達しようとしているけれども、対する「フロンティア」、人類が持つ最後の希望=生きていたい、誰かを愛していたい、という生存欲求が勝つか、という「ギャラクシー」対「フロンティア」のイデオロギー対決が最終話のもうひとつの見所なのかもしれないですね。


■シェリルの出生の秘密

。・゜・(ノД`)・゜・。

やっぱりマオ・ノームの血縁関係者、しかも孫だったんだ。・゜・(ノД`)・゜・。

ドクター・マオとして、マオ・ノームの話が出たときからそうだったらいいのにな、とさえ思っていたことがここで判明。

孤児だと、親の顔すら知らないと思われていた天涯孤独の身だったシェリルにも、両親がいて、そのまた両親がいて、あのイヤリングは代々ノーム家に受け継がれてきたものだったんだ・・・。

なんかそれだけでちょっと嬉しかった。

・・・マオはやはりシンと結婚したんだろうか?
でも、ノーム姓名乗ってるから、離婚したのかな・・・。

ともあれ、サラとマオに宿る血は人類が持つ血とは違うので、その設定は使われるかどうかわからないけれども、彼女たちは「巫女」としての力を持っているのだから、やはり現在も戦う者たちを戦歌で送り出す「巫女」的存在となっているシェリルは、紛れも無いノーム家の娘だった、ということですよ。

親が子を思う気持ち、これがどれだけ強いか。
これは親になって是非経験して頂きたいところですが、ランシェにしても、マオにしても、きっと同じだったに違いない。

今は二人の娘と孫がグレイスに良いように利用されている。

けれども、やはりラストではそんな二人を縛るグレイスの恨みから、彼女たち二人の生きる力で是非、飛び立って欲しいところでしょう。

シェリルが燃え尽きる前に、こっちが燃え尽きそうです。

シェリルのステージは絶対にもう一回、見せ場があると踏んでます。
というか、期待しています。



そしてアルト。

彼がこの戦いの最後にどんな答えを出すのか。

それは最後の最後までとっておきたいと思います。

今回のラストでランカに抱かれるように撃墜されてしまったアルト。

けれども、VF-171Exという仮の機体ではなく、VF-25という本当の愛機に乗るとき、これが彼の本当のクライマックスでしょう。


ああ、本当にあと1話で終わってしまう・・・。
これまでかなりの密度で楽しませてもらったこの作品。

今回も、そういう意味では劇場版マクロスの主題歌である「愛・おぼえていますか」を敵側の巫女であるランカが歌い、それに挑んでいく人類というのは、初代マクロスを超えようとするスタッフの意気込み、それこそ「フロンティア(という作品の)・スピリット(魂)」の現れなんじゃないのか?とさえ思えました。

僕は初代を見て心を奪われたタイプの人間だけれども、このフロンティアも、大好きな作品になったことは間違いありません。

最終話、楽しみにしています。

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マクロスF 第23話 「トゥルー・ビギン」 感想

2008-09-18 00:45:26 | マクロスF
今週も週遅れになる前に手短に。

クライマックスへ向けて全ての謎が終結していくように、そしてアルト、ランカ、シェリルの三角関係もまたラストへ向けて盛り上がっていく、そんな切ないような終わりの予感を感じさせる「トゥルー・ビギン」。

ただ、個人的には、先週SMSが離脱したように、それぞれが自分の道を切り拓くために歩み始めた前回の「ノーザン・クロス」こそが「トゥルー・ビギン」で、アルトの気持ち、シェリルの気持ちが明確になった今週こそが「ノーザン・クロス」だったんじゃないか、とさえ思えてしまいました。

というのも、「ノーザン・クロス」という歌はシェリルという北極星のように輝く、というか輝くことを宿命付けられた星が、命尽きることを覚悟で歌い上げる片思いの曲なんだ、というのが今回を見ていてよく分かったような気がしたので。

自分の気持ちはアルトへは現時点では届いていない。
そして自分に残された時間は短い。

たとえそれが同情であったとしても、今はそれにすがりつきたい。
自分が生きる希望や理由はそこにあって、やはり誰かを愛していたい。
それがただ生きていたい、と思うように。

そういう覚悟や切なさが「ノーザン・クロス」にはあるような気がして、今回のエンディングなんかを聞いていて、アルトの本当の気持ちをシェリルが聞いてしまう、そんな切なさと、そしてそれを知ったとしても、やはり残された時間が短い自分には、その命を賭して自分の好きな人の傍にいたい、そしてやはり自分は北極星のように、歌うことを宿命付けられているのだから、最期の最期まで歌いたい、という気持ちが溢れてきているような気がして、凄く切なかったです。
だから、僕個人としては今回はシェリルのためにタイトルは「ノーザン・クロス」が相応しいかもしれない、なんて思ったわけです。


アルトはアルトで、ランカを自分の手で解放する=殺すことが愛のひとつの形だ、と悟ってしまっているようですが、やはりここは、そんなんじゃねー!!くらいの勢いで誰かにぶっ飛ばされて欲しいところです。

この二人のヒロインはそんなに弱くない、と思いたいところです。


グレイスの描く理論とバジュラの生態系は非常に似ているところがあるのですが、そこも、そんなんじゃねー!!くらいの勢いでぶっ飛ばして欲しいところです。
ここはあえて離脱していったSMSのメンバーに期待したいですね。
ランシェ、ドクター・マオ、とグレイスの確執みたいなところからスタートがあったんじゃないか?というのは、ここ数話でもイメージできそうなところ。

残り話数が少ないですが、ここから一気にクライマックス。

役者としてその場の流れを演じてしまうアルトが、本当の意味で解放されるときがくるのか?
やっぱりそれはVF-171Exではなく、本当の愛機であるVF-25に搭乗して、突き破って欲しいと思うなぁ。

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マクロスF 第22話 「ノーザン・クロス」 感想

2008-09-07 09:12:12 | マクロスF
やっぱりいつの世も女性には適いません。
ランカが自分の道を決めて歩き始め、そしてもうひとりのヒロインであるシェリルもまた、自分の命を削りながら歌を歌うという選択をして前に進む。

絶望を見て、そして今なお死に近づいているからこその境地なのか、シェリル自身もまた一歩前へ進んだシェリルとなり、作中でもミーナたちオペレータが言ったように、新しい境地を拓いていく。
しびれます。

ここ数回のランカの歌が流れてバジュラとの戦闘に入るときは、これはこのままでいいのか?とか間違った方向へ行ってないか?という後ろめたさ?的なところが続いたけれども、皮肉にも仲間同士での戦いとなった今回、そこに流れるシェリルの「ノーザン・クロス」は次週のタイトルである「トゥルー・ビギン」という名のように、新しい方向へ向かって進む、停滞感を払拭していくような力強さを感じました。

そしてラストシーンはビッグサプライズ。
バジュラの母星はなんと、地球に似た星だった!みたいな。

ランカの逃亡がグレイスの意図したものかどうかは分からないけれども、結果的にギャラクシーが考えていたことというのは、そういうことだったのか、という結構な驚きでした。

安住の地を探すための旅。

なぜバジュラが人類を襲うのか?

もうすぐこの理由がひとつになりそうな気配です。


■シェリルとアルト

シェリルには是非「ダイアモンド・クレバス」に続くバラード調の曲を歌って欲しいと思っていただけに、今回初お目見えとなった「妖精」は個人的にぐっときました。
きっとサントラ2にも収録されるだろうから、これはもう今から楽しみなのです。

それにしても、自分の死刑宣告から前を向いて歌いだすシェリルは素敵過ぎる。

レオン三島がどうとか、バジュラがどうとか関係ない、今、自分の歌を必要としてくれている人がいて、その人たちのためなら自分は歌うことができる。
たとえ自分の命が残り少なくても、いや、残り少ないからこそ、最期の最期まで歌っていたい。

星はどうやっても輝くものなんです。
ましてや彼女は北極星のように不動の輝きなんですよ。

なら最期までみんなのために歌う。
自分には歌しかないのだから。

やっぱりいつの世も女性には適いません。


それでも、そんな強いシェリルでも、やはり人として支えや勇気が必要で、それがシェリルとしてはいつもシェリルであろうと気を張っていたけれども、唯一素のシェリルを見せることができるアルトという存在に行き当たるというのは至極当然なんですよね。

また、アルトとしては、儚く散ってしまうのではないかという際にいるシェリルに、若くして亡くなった自分の母親の姿を重ねてしまったのかもしれない。

そこでアルトがシェリルに対して、最後までお前のそばにいる、というのも至極当然なのかもしれない。
#もうこれ以上失いたくない、という気持ちもあるんだよね。きっと。

オズマがアルトに問いかけた言葉。

その場の状況や感情に流されてないか?

ここも非常に難しい。

アルトとルカは、ある意味、自分の好きな女性を意図せずとも人質に取られているようなものだから、SMS組にすぐに参加することができない。
#けれどもカナリアはそういう危険性をも超えて参加している。自分の家族を本当に守るためにはどうすべきか?と考えたんでしょうね。
#そういう意味でも女性には適わないなと思うわけですよ。

ランカ・シェリル、この二人に対する思いを巡って、もう一度アルトは飛び立たないといけない、という展開が残り数話として訪れて、きっとそれはこの物語の真のクライマックスになるんじゃないかな。
#もちろんルカにも同じタイミングがきっとくるんだろうな。

アルト自身もパイロットとしての腕は上がっていて、オズマの最新鋭VF-25Sに、VF-171Exで多少なりとも手傷を負わせたのだから、愛機であるVF-25を手にしたとき(=それはSMSに戻るときだと思うんだけど)、アルトも真の力を発揮するのかも?しれないですね。


■ギャラクシーの目的

今回のラストシーンは結構驚きました。

バジュラの母星が地球と同じ感じの惑星だったなんて。

これで何となくギャラクシーの目的と、何故バジュラが人類を攻撃するのか?の意味が分かってきた気がします。

ギャラクシーは最初からバジュラの母星は地球と同じような条件であることが研究から分かっていて、フロンティアをおとりにして、バジュラの母星への航路を探していたと見るべきなのかな?

ギャラクシー船団自体はほぼ無傷で残っている感じもあったので、ここで最後の敵=本当の敵として登場するのは、モラルハザード、バイオハザードの陰をちらつかせる=人類の進化に対するモラルや歯止めを失ったものの象徴として描かれるギャラクシー、人類の敵は人類?という展開を見せても不思議ではなくなってきました。
#フロンティアではインプラントやサイボーグ化が法律で禁止されているけれども、ギャラクシーはそういうサイバネ技術を奨励していたし、グレイスたちにいたっては、ひとつのボディで複数の思考が併存するという、既に人類としての枠を超えてしまっているのかもしれないし、そういう表現は作中ネガティブとして扱われている気がします。

対してバジュラは、以前にカムジンのそっくりさんのテムジンが言ったように、宇宙は二種類の生物が生きられるほど広くはない、という言葉があったように、バジュラ自身(は生体兵器という扱いかもしれないので、バジュラのクイーン?)も、人類と同じく生き残りたいだけなのかもしれない。

バジュラはそういう外敵に対する自動的な防御手段で、生き残る手段なのかもしれない。

母星にもっとも近づいたのがギャラクシーの調査船団だったから、攻撃したとか。

それとも、もっと色々絡んでいて、ランカの記憶が喪失している部分=11年前、シェリルがV型感染症に感染したのが10年前という数字の符号を考えていくと、その前からバジュラに対する研究は、ランシェ博士、マオ・ノーム博士、グレイスとともに、そのもっと前からなされていたと見るべきで、ランシェ博士とグレイスの方向性とかがそのあたりで違ってしまったのかもしれない。

共存か殲滅か?

という2者択一になっている状況を考えると、ランカを巡って(いや、シェリルもその輪に入るのかもしれない)最後のクライマックス突入ということなんだろうな。

ランカは11年前の出来事と向き合わなければいけないし、シェリル自身も死を前にしてグレイスとの対峙は避けられないと思うし、つまるところこの姉妹のような歌姫二人は、グレイスを基点として対峙して乗り越えていかないといけないのかもしれないですね。

シェリルの名づけ親は本当にマオ・ノームなのかもしれない・・・とか思っちゃいますよね。
#あのフォールド・クォーツの送り主も。

この姉妹のような二人のデュエット、しかもそれが「ライオン」で、是非いろんな閉塞感を打ち破って欲しいところです。

やっぱり女性には適わないなぁ。

マクロスFO.S.T.2 「娘トラ。」
これも購入確実。今から楽しみです。

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マクロスF 第21話 「蒼のエーテル」 感想

2008-08-31 08:47:58 | マクロスF
非常に切ない展開。
ランカちゃん、すげー切ない。

そして今回のタイトルでありエンディング曲であった「蒼のエーテル」、これがまた切ない、というか、素晴らしかった。
マクロスFでは曲名とエンディングをシンクロさせる演出がなされているんですが、当然のごとく、そういうタイトルのときはスタッフ側も気合が入っていて、前回の「ダイアモンド・クレバス」しかり、今回もエンディングに見入ってしまう、ずっと見てしまう、そういう素晴らしいエンディングでした(凄く切ないエンディングでした)。

「蒼のエーテル」は劇場版マクロスの「愛・おぼえていますか」のような、そういう作中を代表するような曲のひとつになるんじゃないか、くらいの予感がしました。
#そういう意味ではシェリルにも、もう1曲、マクロスFを代表するようなバラードを歌って欲しいんだけどね(ダイアモンド・クレバスもとても良いが、もう1曲あるといいな)。

次週はこのエンディングと曲名がシンクロする例でいけば、再度シェリルのターン、「ノーザン・クロス」と題されているわけだから、やはりシェリルにスポットが当たっていくことになると思うけど、彼女も死刑宣告を受けて時限爆弾を背負ってるようなものだから、ランカというヒロインが(一時的に)抜けて、もう一人のヒロインへのバランスがどうなるのか?この数話の切ない展開続きを考えると、これもまた次週が心配というか、待ち遠しいというか、そんな感じです。


■ランカ・リー


さようなら

大好きでした




。・゜・(ノД`)・゜・。



ようやく自分の一番の人に伝えられた言葉「大好きでした」は「さようなら」とセットで、そして「大好きです」ではなく「大好きでした」の過去形。・゜・(ノД`)・゜・。

これは切ない。

最初で最後のような告白。

切ねー。・゜・(ノД`)・゜・。


午前3時の密会。
ランカが歌えませんと言って、いろんなこともあって眠れないアルト。

急いで駆けつけたアルトが問いただそうとするけれども、ランカはランカでたぶん最初に「一緒に行って欲しい」と言いたかったのだろうけれども、それでもランカが気を使って、紙飛行機を教えて、と提案。

なんかここで既に切なくなってしまった・・・。

いつもランカの背中を押してくれたアルト、そのアルトの紙飛行機は象徴的に使われてきたんですよね。

最後の逢瀬になるかもしれない、自分の気持ちを伝えるための準備の時間、二人で過ごすちょっとした時間。

そして気持ちを伝えようとした瞬間に登場したのは、脱皮して皆の知るバジュラの形態となったアイくん。


このアイくんの登場ってのは凄く上手くて、アイくんっていうのはアイドルになって楽しい反面、孤独感が募ったランカを支えてきた存在なんですよね。

また、ランカが常に感じていた違和感、バジュラを掃討することに対する本能的な違和感、痛み、そしてそれとは別に、だけれども相乗して募っていた歌を歌うことへの気持ちの揺らぎ。

バジュラを殺すことが本当に正しいのか?

自分の歌でバジュラを殺すことになっていいのか?

ブレラが言ったように、歌は自分の心。

その心を戦争の道具として利用される。

そういうことのために歌を歌い始めたんじゃないのに。

戦争に利用されることで、ランカの声が感動を伝える歌としてみんなの心に届かなくなっちゃって、みんなにはバジュラを倒すための(道具としての)ランカとして期待されはじめてしまう。
#ましてや、目の前で友人たちが死んでいったのに、そのときですら、みんなのために歌ってくれと言われる。

そういう中でのアイくんの脱皮。

それまで自分の心を支えてくれていたもののひとつであるアイくんが実はバジュラだった。

このままじゃランカの心は壊れちゃうかもしれない。

歌=心を守るか、心を壊すか。

そういう瀬戸際に独りでいたんですよね、ランカは。

自分の歌でアイくんを殺すことなんてできるはずがない。

これが決心だったんじゃないかなぁ。



さようなら

大好きでした




。・゜・(ノД`)・゜・。



「蒼のエーテル」は良いねぇ。・゜・(ノД`)・゜・。

これは凄く良かったです。


■紙飛行機

さらに演出としては、ランカが投げた紙飛行機。

これは以前、アルトがランカの部屋で投げた紙飛行機はアイくんが幼生体だったときに捕まえてアイくんは食い破ってしまったんだよね。
#それはこれから始まるバジュラとの凄惨な戦いを予感させるものだったんだけれども。

今回は、ランカの投げた紙飛行機、それをアイくんは食い破ることもせず、ランカのもとへ優しく持って帰ってきた。

ランカ=クイーンが投げたからかもしれないし、それとも、ランカを軸としてバジュラとの戦いの新たな方向性を示したのか・・・。

マクロス・ゼロでサラが暴走する鳥の人の兵器を身を挺して宇宙へ放ったように、ランカもそういった巫女的な存在になってしまうのか・・・。

ここで鍵を握ってくるのは、11年前とは違うのね、と言ったグレイスや、ランカ自身の記憶、サラの妹マオの研究、そして何よりランカの母親と思しきランシェ博士になってくるんだろうなぁ。

カナリアさんが、何故襲ってくるんだ!?と言っていたように、バジュラは何故人類を襲うのか?

グレイスが何を考えているのか?

何故憎しみを増幅しようとしているのか?

やはり鍵は11年前に遡るんじゃないかと思います。

そして、アイくんが紙飛行機を優しく持って帰ってきたように、(良い意味で、そしてグレイスの思惑を裏切る意味でも)11年前とは違うのね、という結果を導いて欲しいところです。


■別れ

本当はアルトと一緒に行きたかった、けれども、それは叶わなかった・・・。

ここはランカの気持ちに気づいているけれども答えを出せないアルトと、ランカのためだったら全てを捨てても構わないと思っているブレラとの気持ちの差、それがこの瞬間を決定付けてしまった、ランカが手の届かないところへ行ってしまった、という大事なものを失ってしまう象徴的なシーン。

アルトが空に抱く思いを素敵だと言ってくれた女の子。

いくら超・鈍感なアルトでも、失ったものの大きさにそろそろ気づく頃では?


あまりに鈍感過ぎては、もう一人の大事な人=シェリルもどこかへ行ってしまうよ(V型感染症のことはアルトは知らない)。

ということで、次週「ノーザン・クロス」。

タイトルに曲名を持ってくるときは必ずエンディングとのシンクロが演出があるので、今度はどんな展開になるのか、超・ドキドキしながら待ってます。


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マクロスF 第20話 「ダイアモンド・クレバス」 感想

2008-08-24 15:56:01 | マクロスF
タイトルが「ダイアモンド・クレバス」であるということと、状況から考えてかなりの惨劇になりそうな気配があったので、もしかしたら主要キャラの中で、「こんな別れが来るとは思わなかった」的な状態になるメンバーがでるのかもしれない、なんて思いながら観ていたら、まさか・・・って感じでした。

誰もが絶望していく中で、一足先に絶望の淵にいたシェリルが、アルトからの言葉もあって、そこで再び歌い始めるシーンは作中の言葉に代表されるとおり、本当に綺麗でした。

絶望の中でも歌ってみせるってのはかっこよかった(涙)。


そしてミシェルとクラン、お互いにこれまで本当の気持ちを伝えられなかった二人が、別れの直前に本当の気持ちを伝え合う。

でも、それを分かつのは・・・。

最期の瞬間、クランとミシェルの間を隔てるマイクローン化装置のひび割れたガラスが、それこそ「ダイアモンド・クレバス」のように深い溝となって二人を永遠に分けてしまったかのような演出。

絶望の淵から歌い上げるシェリルの歌声はそのまま、今回のたくさんの絶望を飲み込んで、悲しく、そしてそれでもなお美しく響いていく、そんなエンディングにまたしても涙。


ミシェルの最期に嘘だろ・・・?と信じられない思いもあって、彼は一応ゼントラン?(ゾラ人)の血を引いているはずなので、個人的には生きていて欲しいなぁ。


■シェリル

文字通りの死刑宣告を受けていたシェリルを精神的に救ったのはやっぱりアルト。

シェリルというアイドル=偶像が先行する中で、作中ほとんど唯一といっていいほどシェリルをシェリルとしてみていたアルトだけが、唯一彼女を肯定してあげることができた。

絶望の淵にいて、歌うこと=生きることさえ辞めようとしていたシェリルにとって、この肯定ほど救いになった言葉は無かったんじゃないかと思わせるくらい。

たとえシェリルという存在が(きっかけはどうあれ)作られた存在で、アイドル=偶像であったとしても、そこまでに歌われたきたシェリルの歌声は本物で、そしてそれが人々の胸に届くのも、シェリルの歌がまぎれも無い本物の歌で、感動を促す力を持っているからなんだ、とストレートにいわれたならば、そりゃあのシェリルでも人前で泣いてしまうというものです。

以前アルトと初めてデートしたとき「スター・デイト」で、人は何故空を飛ぶんだろう、という言葉に、シェリルがそんなの決まっている、飛びたいからだ、と答えた回答がそのままシェリルに戻ってきた感じ。

歌いたいからだ、と。

この短いやり取りは凄く良かったですね。

だからこそ、この後にランカを打つシーンがあるんだけれども、歌うには気持ちが必要なのは分かる、というシェリルの言葉は重いんだよね。


そして圧巻はこの後。

目の前にはナナセが傷ついて倒れ、(シェリルは知らないけれども)カナリアの家族がいて、みんながおびえて、希望を失って、絶望に瀕しているときに、一人決意して、絶望の中でも歌ってみせる、と言って歌い始めたシーンはもう感動的として言いようが無かったです。

初代マクロスでも、かなりコミカルな部分はあったにせよ、それでも、ミス・マクロスとしてリン・ミンメイがマクロス艦内のスターとして、人気を博したのは、ゼントラーディとの絶望的な戦争に突入して、自分たちはフォールド航行の影響でとんでもなく地球から遠く離れたとこに飛ばされて、どん底に沈んでいたような状況だったわけですよ。

それでも民間人を街ごとのみこんでスタートしたマクロスの強さというか、生きていく人たちの強さが、ミス・マクロスを生み出して、歌を通じてみんなが危機を乗り越えてきたわけですよ。

アイドルとしても、人間としても死刑宣告を受けたシェリル。

その絶望の淵にいたシェリルが、「自分にできることをしなさい」とランカに言ったように、今自分ができることを、絶望の中で、歌の力でみんなの絶望を和らげようとする。

歌でこの絶望を乗り越えようとする。
これをマクロス的といわずして何と言おう。

いやー、待ってました。
というか、さらに人間的に一歩強くなったシェリルの再スタートはここから切られたと言っても過言ではないんじゃない?

このまま続いていく「ダイアモンド・クレバス」はほんとにしびれたなぁ。
美しかったです。


■クラン&ミシェル

今回のアイキャッチがかっこよすぎるところで、ちょっと嫌な予感がしていたんですよ。

でもさ、それが初代マクロス時のマックスとミリアみたいでかっこよかったもんだから、やっぱりこの二人は鉄板なのかな、とも思ったわけですよ。

それがルカが「バルキリーの兵装ならある」みたいなこと言ったときから、あれ、そうなるとクランがゼントラ化して使うってことだよね、と思うわけで、あれ、それって何フラグ?とか思いながら、クランのキスになってしまうわけじゃないですか。

死ぬのが怖くて恋ができるかー!

って思わず笑ってしまいましたが、あれで先週ミシェルが自分が臆病で、自分はいつ死んでもおかしくないパイロットだから、本当に好きになることを避けたり、好きになられることすらも避けてきた、という告白にリンク。

ああ、凄い切ない。

本当に自分の気持ちに正直になれたのが死の間際だなんて・・・。

シェリルの「ダイアモンド・クレバス」がまるでミシェルの鎮魂歌のように響いて、ミシェルとクランの間にあるマイクローン化装置の砕けたガラスが、それこそ二人を永遠に分かつダイアモンド・クレバスのようで、凄く切ない。

というか、もうショック。・゜・(ノД`)・゜・。

ミシェルはゾラ人の血を引いてるらしいので、何か漫画的展開で生きていてくれないだろうか・・・。

ああ、もうほんと切ねー。


■ランカちゃん

ランカちゃんの歌は、ランカちゃんの感情に伴ってバジュラに作用する、というのが判明。
静かな気持ちで歌えばバジュラは平静に、そして今回のように、「痛いよ」という気持ちが乗って歌が届くと、バジュラはおそらくクイーンを守らなきゃ、と思って活動を活発化させた、とみるべきでしょうか。

そうだよね、今からアルトに告白しよう、というテンション最高潮のところに、アルトとシェリルが抱き合ってる場面に出くわしたんだから、そりゃ、もうパニックだし、もう死んじゃいたい、と思うよね・・・。

ランカちゃん、二度目の谷になるのかもしれないけれども、彼女も記憶が全部戻って、自分がどういう存在なのか、というのを受け入れるときに、ランカ・リーの再スタートがあるかもしれないですね。
#でもそれは本当のクライマックスに近い場面なのかもしれない。


うわー、レオンはクーデータ起こすわ、グレイスにも計算違いが起きてるわで、あと残り話数も少ない中、どんな展開になっていくんでしょうか。
#初代みたいに3クールくらいやってくれないだろうか・・・。

いやー、それにしても今回のミシェルにはショックでした。・゜・(ノД`)・゜・。

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マクロスF 第19話 「トライアングラー」 感想

2008-08-17 12:43:05 | マクロスF
絶妙の引きでの「トライアングラー」、ここでこの曲を持ってきますか、いや、待ってました、という展開。
フロンティア内の政争、バジュラの艦内部からの孵化、そしてアルト、シェリル、ランカの三角関係も最高の緊張関係で次週への引き。
いやー、これはかなり次週が待ち遠しいですね。

最初のOP曲であった「トライアングラー」をこのタイミングで持ってくる、というのはなかなかにくい演出だと思いましたね。
というか、ここを狙ってたんだろうなぁ。
そのままのエンディングもすごくマッチしてて、バックに流れる設定画も非常に良かったです。
#特にシェリルとランカが姉妹のような感じで描かれていたり、3人でのカットもいいよね。

ランカちゃんはここ最近、自分の歌が戦争に利用されたり、大事にしていた歌(アイモ)も編曲されちゃうし、それでもみんなのためになるならって歌っていたわけだけれども、それでも自分の原点に立ち返って、いったい自分は誰のために歌を歌っているんだろうと自問自答したとき、「アルト」という答えを得ちゃうんだよね。

で、持ち前の前向き&天真爛漫さでそのままその気持ちをアルトに伝えに行く。

シェリルはシェリルでいろんな意味で完全にどん底、どん底どころか、グレイスから公私ともに死刑宣告されて、自暴自棄の一歩手前まで来ちゃってる。
でも、シェリル自身が持つ強さとプライドが邪魔して素直になれない。
そんなどん底状態でアルトを頼っても、きっとアルトは優しいから構ってくれるだろうけれども、それでアルトの気を引くことは彼女のプライドが許さない。
アルトを頼りたいのに頼れない。
何故アルトなのか?
それはシェリルのことをスターでも妖精でもない、ジャスト・シェリルとして最初から、そして今でも接してくる人はこれまでアルトしかいなかったから。
だから好きになって、だからどん底でも本当に頼りたいのはアルトだと思っちゃう。

でも、ランカちゃんの気持ちも知ってるし、ランカちゃんをライバルだと認めているし、だからこそ、コンサート(での彼女の気持ちの入った歌)を聴いて、いろんな意味で今の自分じゃ・・・と思って(プライドも邪魔して)引き下がろうとしたところをクランに「逃げるな」と言われちゃったんだね・・・。

ここでシェリルもようやく意を決して素直になることに。


覚悟ができてないのはアルト一人。


そんなところに鉢合わせ。


そしてそこで絶妙の引き、絶妙の「トライアングラー」。


いやー、いい。
これはいい。


おそらくこの直後にはバジュラも孵化したし、クーデターも起こりそうだし、一気にごちゃごちゃになっていくと思われるので、この三角関係の決着がつくとは思えないけれども、でも一度、三人で対峙でこの緊張関係が最高潮に、ていうのも有りだよね。

いやー、にしても、残り話数も少なくなってきたし、ここからは新OP曲の「ライオン」の歌詞にもあるとおり、必死で生き残らないといけない、バジュラとの殲滅戦か?という超・過酷展開があるはずなので、そういう生き死にのハザマでこの3人の恋がどう動いていくのか?これは最後までわからない感じ。
#心配してるのは、ランカちゃんのポジション的にバジュラとの架け橋とか、巫女的役割を担っちゃうんじゃないかってことだなぁ。
#神ポジションに入っちゃうと、普通の恋愛という距離は無理だもんね。それはそれで面白いんだけど(サラ・ノームポジションね、奇跡を起こす役割を担っちゃう)。


ちなみに、作中での「トライアングラー」という曲の設定は、第1次星間大戦時の一条輝とリン・ミンメイ、早瀬未沙との三角関係をドラマ化した作品の主題歌、ということになっているらしいです(「娘。フロ」解説より)。
#それをドラマ化した、という設定が素晴らしい。
#そういう意味ではマクロス・ゼロもランカちゃんがスターダムに乗った映画「バード・ヒューマン」でドラマ化されているのだ。
#50年経過して、当時の機密資料が公開されたから、という感じも作中ではありそうだよね。


あとはミシェルが地味に良い役を。

クランを遠ざけていたのは、本当に好きな人は、自分がいつ死ぬかも分からないし、そういう生活をしているのだから、遠ざけておいて、心を守っている、というか、本心を隠してしまっている、ということだったわけですよ(この辺は小説版でもちょっと触れられていたかな・・・)。

それはきっとお姉さんを失ったときのこともトラウマとしてあるんだろうなぁ。

ということでここはクラン大尉のお姉さん?ぶりを発揮してもらうか、ミシェルが素直になるのを期待するか、はたまたその両方に期待させていただきましょう。
#超・どうでも良い蛇足だけれども、クランとミシェル(その前にランカとブレラ)がアイスを食べていた場所は、サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフで、あそこには本当にアザラシがいます。
#つか、フロンティアはそんなところまで再現してるのか!!


ああ、ここからは最終決戦に向けて走っていきそうなんで、いろんな意味でドキドキします。
疲弊したマクロス・フロンティアで、みんなライオンのように生き残って欲しいものです。

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マクロスF 第18話 「フォールド・フェーム」 感想

2008-08-16 00:34:17 | マクロスF
帰省により1週間遅れでの視聴となった第18話「フォールド・フェーム」。
1週間待って観ただけあって、画面にずっと釘付け。
つか、シェリル、切ない。誰か助けてって感じ。

それにしても、マクロス・フロンティア、ミステリー調を深めつつ、三角関係もどこまでも進行中ですが、もはや三角関係がどうとか言ってられない、しゃれにならない状態になってきているのではないでしょうか・・・。

ランカちゃんのどん底時代はそれなりに(視聴者的にも)辛かったけれども、それでも愛があるというか、まあ、命の取り合いとかそういう感じではなかったので、やっぱり期待先行で見てたんですよね。

でも、今回のシェリルの件は、これまで何度か出ていた「V型感染症」だったなんて・・・。
このまま終わるわけがない、とは思いつつ、それでもこの30分は切なかったなぁ。
フェームってカタカナで書いてあるからスペルは分からないけど、名声=fameの意味で使っているなら、今回の長距離フォールド(折りたたんだ)航行と引っ掛けて、折り曲げられた名声とか、そういう意味なんだろうか。
それもまた切ないね。


■シェリルの生い立ち

生い立ちについてはある程度予想していたものの、あの時点からグレイスが絡んでいたというのはやっぱり驚きでした。
#小説版では、ある計画に基づいてシェリルのツアースケジュールも組んでいたので、大分前からシェリルを使って、という計画はあったんだろうなとは思っていたんですが、まさかそんな最初からだったなんて・・・。

というか、その研究者の3名が!!って感じでまたびっくり。

グレイスで驚いたのはもちろん、名前でおっ!って思うのは、マオ・ノーム。
オズマがドクター・マオと言っていた人物と同一人物だと思うし、何よりあの顔はどことなく「あの」マオ・ノームの面影を残している。
そう、マクロス・ゼロに登場した「鳥の人」たちの血を引くかもしれない巫女の一族、(そしてサラの妹)マオ・ノームですよ。

年齢的にもちょうどあのくらいだろうし、まさか本当に出てくるとは思わなかった。

深読みし過ぎかもしれないけれども、オズマはまだ結構隠していることがあるんじゃないですかね?
あのブレラと思しき少年が映っている写真といい、ランカが映画でマオ・ノーム役をやったことを運命なのか?と感じたことと言い、実は結構知ってるんじゃないのかなぁ。

グレイス、マオ・ノームだけでもびっくりしたんですが、もう一人の女性、ランシェ・メイターは翡翠色の髪、そして名前がランカならぬ、ランシェ。
これはやっぱりランカのお母さんであたりじゃないですか?と問いたいところ。

「V型感染症」は単純に感染症という固有の症例だけじゃなく、これからいくつかの可能性なり、バジュラなりに行き着くんじゃないかと思うんですが・・・。
その研究の延長線上にまだグレイスはいて、モラル・ハザード、バイオ・ハザードが原因で第117調査船団はバジュラに襲撃される、ということに至った、という気がしないでもないですね。

グレイスは2047年当時(が生身だったかどうかは分からないけど)、この2人と研究していて、何らかの原因で衝突していた、道が別れた、と考えるほうが自然か・・・?

ガリア4にこだわったのも、ボディは機械化して電脳化しても、その辺の情念だけは忘れられぬ、みたいな。

いやー、マジでびっくり。

にしても、シェリルのどん底っぷりには、本当に観てるこっちが切なくなります。

つか、命の危険に晒されるとか、まじで勘弁。

誰か、助けて!!


■シェリルを救ったのは・・・

早乙女矢三郎だったとは・・・。

視聴者的には、おおー、これでアルトとシェリルのCPで決定じゃん!みたいなところで、あれ、それって幻?的展開で、まさかの矢三郎さん。
しかも強引に連れてっちゃうし。

この矢三郎さんも曲者ですよね。

前回「ミッシング・バースデー」では、嵐蔵が倒れたとか嘘ついて、しかも家督を継ぐだの何だの言ったわりに、全然そんなことなくて、むしろあそこで家に帰っていたら、大喧嘩間違いなし、という状況。

つまり、矢三郎さんもかなりの策士、というか、役者の血の呪いについて、一番血筋を意識しているのは矢三郎さんなんですよね。
自分がいくら努力しても、アルトの上にはいけない、襲名することはできない、という妬みもあるはず・・・。

で、シェリルを連れてくって、強引にもほどがある?

まあ、いずれにせよ、アルトは早乙女家とは向き合わないといけないのだから、そういう機会がないとね。

それにしても、このトライアングルは近くなったと思ったら、遠のいて、遠いと思ったら近くなって、と、ああ、それっていかにもマクロスっぽい展開じゃないか。
#改めて納得。


■ライオン

唯一の救いは、OP曲「ライオン」


やっぱり二人のデュエットはいいよねー。
「娘。フロ」でも思ったけど、やっぱりデュエットはいいよ。

しかも絵的にも、二人が互いに競い合って、高めあって、お互い負けないし、お互い成長していく、みたいな雰囲気がありありとしてるじゃないですか。

やっぱりこういう展開がいいですよね。

ランカちゃんも何となく、今回の件で、誰のために歌うのか?みたいなところに行き着いてくれそうな気もするし、シェリルについてはぜひとも復活して欲しいし、欲を言えば、ランカのお母さん?と思える人の研究の成果がシェリルの「V型感染症」を癒してくれることを祈ってます。

さあ、今日の夜が楽しみです。

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マクロスF 第17話 「グッバイ・シスター」 感想

2008-08-03 16:35:29 | マクロスF
ランカ・リーのファーストライブ・リベンジよりも、オズマ・リーによるオズマ・リーのためのステージだったんじゃないかとさえ思える第17話「グッバイ・シスター」。

それにしても、序盤からもう「グッバイ・オズマ」みたいな雰囲気醸し過ぎてて、ついにこの時が来ちゃうの?という感じで、最後なんかウルウルしながら見ていたんだけれども、いやー、これはこれで良かった、良かった。
#ズッコケオチができるかと思ったよ、最後。


■リー兄妹

何か、あれだ。
オズマにとってのランカ、というのは単なる妹という存在だけじゃなくて、守ろうとして守れなかった人たちへの贖罪や、心を失うほどショックを受けてしまったランカと同じく、オズマもショックを受けていて、せめてこの子だけは、という思いと、ランカを立ち直らせることや幸せを与えることで、オズマ自身も深い傷を癒していた、そういう存在だったのかもしれないですね。

パインケーキを一口食べて、おいしくないといいつつも、そこでランカの目の色に生気が戻ってお兄ちゃん、と叫ぶシーンはやっぱり良かったですよ(涙)。

だから、ランカが独り立ちする、ということ=ランカが(まだまだ心の傷はあるけれども)つらいことがあっても、兄が手を出さなくても進んでいけるようになった、兄としての役目も終わった、ということなんでしょうね。

キャシーと分かれたのもその辺の時期なのかもしれないけれども、逆にその分キャシーとのよりが戻る、ということがあってもいいかも。
#レオンは明らかに怪しい&小物っぽい。そして何よりオズマも幸せになって欲しいしね。
#ものすごい主観的感想ですが(笑)。

というのも、兄としての(というより親?としての)最初の役目を終えたからこそ、吹っ切れて、惚れた女も全部守る、と啖呵を切った、と考えても面白いかも。


それにしても、オズマ・リーには色々と最初から死亡フラグが立ちまくってたじゃないですか。

・スカル小隊の隊長(ロイ・フォッカーの機体ともカラーリングまで一緒)
#この一言で相当死亡フラグなんだけれども、管制官が(元)恋人、主人公の兄貴分、エースパイロット、と初代を見ている人には最初からロイ・フォッカーを想起させる要素がたっぷり。

・兄貴役で声優が小西さん
#兄貴といえばグレンラガンのカミナが代表的。
#忘れがちだけれどもガンダム00ではヨハン・トリニティでお兄ちゃんだった。

まあ、ストーリー関係なく、この2点があれば、十分危険なわけですよ。

で、最後にランカのコンサートで「星間飛行」を聴きながら、いい歌だ、とか言いながら眠るようにって、うわーん、これロイ・フォッカーっぽいよ!とほぼ涙目になってました。
ああ、この時がきちゃったのかって。

そしたら、死んでないし(笑)。

いやー、良かった、良かった。
マジで。

まだ早いよ、オズマさん。

ということで、今回、本当にオズマ・リー劇場でした。

ちなみに僕はマクロス7は見たことないけれども、劇中でかかっていたのはマクロス7の曲ですよね。
#オーディオのディスプレイに表示されてたし、小説版でもオズマが熱気バサラがどうこうってちらっと言ってたし。

ちなみに「星間飛行」は聴けば聴くほど良い曲ですねー。
作詞がなんと、松本隆さんですね。びっくり。
つか、納得。
80年代アイドルを意識して作られた曲だし、あの作詞は松本隆さんにしかできないだろうな、と思わせます。
歌詞解説のインタビューがあったんだけど、それを読んで凄い納得。
作詞家さんはむっちゃ言葉を選んで考えて作ってる。
#個人的には曲名は「星間飛行、キラ」でも良かったと思います。

星間飛行

キラ☆

■バジュラ

うそーん、脱皮とかしちゃうの!?

すげーな、学習機能と適応機能が備わってるんだ。

これは考えすぎかもしれないんだけれども、作中テーマの裏テーマみたいので、資本主義についてネガティブに表現されているところがあって、その行き過ぎの例としてはマクロス・ギャラクシーが描かれている&たぶんモラルハザードも含めて、と思うところがあって、今回のバジュラの脱皮が意味するところは、生存競争の果て、つまるところ、(資本主義的な)競争に次ぐ競争の果てに辿り着くところはいったい何?何も残らないのでは?という危惧の提示、という風にも見れなくもない。
#個人的には偏った描き方は好きじゃないから、どうせやるならバランスを意識して欲しいと思うけど。

逆に言うと、これで開発競争の末に見える未来には限界があって、死ぬほど競争した挙句、片方の消滅or両者殲滅の未来しか残されていない、という暗喩と、そうじゃなくて、(初代マクロスが最終的に歌(心に訴えかけるもの)によって)共存を目指したように、バジュラとも何らかの共存関係を示していかないといけない、という暗喩になっているのかもしれない。

個人的にはもちろん後者の暗喩であって欲しいけれど。

現時点では、アルトが投げた紙飛行機を(ランカのペットの)愛くんが叩き落して、しかも食い破られる、という人類の現時点での未来を予測するような比喩がなされていたわけなんですが。

そもそも愛くんって何者?というのもあって、バジュラの幼生とか、そういう感じが無きにしも非ず。
#ランカの声優さんは愛と書いてめぐみさんなんだけど、愛というキャラを出すことによって、ランカとの相似性、もうひとつのランカ(バジュラ側)、という意味を持たせている、と深読み・・・し過ぎか。

愛くんが巻き起こすアクシデント・ハプニングからランカがバジュラとかと板ばさみになる、という展開があって、現時点では、アルトたちが助かるなら歌う、というモチベーションに変化が起きる、というのはいずれありそうな気がするなぁ。

フォールド・クォーツはバジュラの体内で生成される、フォールド波を発生させる物質なのかな?
ランカには遺伝子レベルでそれが組み込まれてそうな感じもあるし、まだまだ謎だらけ。

ビルラー氏のスタンス、ギャラクシーサイドのスタンス、いまだはっきりとは分からず。

この辺のごちゃごちゃや、諍い、打算、なんかを全部吹っ飛ばして、人々を感動させる歌、それこそランカとシェリルのダブル歌姫が歌い上げることによって、争いによる殲滅じゃなくて、宇宙での共存の道へ活路を開いてくれると最高なんだけどなぁ。

というわけで、ミシェルは早くあのカプセルの謎を解明するように。

つか、クランって大学生だったのね。
専攻は生物学とみた。
#趣味が虫取りらしいので(笑)。
#それとも虫取りはバジュラ退治とかけてるのか?

いやー、クラン、可愛いね。

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マクロスF 第16話 「ランカ・アタック」 感想

2008-07-27 18:46:12 | マクロスF
ミンメイ・アタックならぬ、ランカ・アタック。

僕が初代マクロスを見ていたころは小学生だったので、ミンメイ・アタックを見たときにどう思ったのか。
もう忘れてしまったけれど、きっとヤック・デカルチャーと思ったんじゃないかと思ったり、思わなかったり。

今回のランカ・アタック。

とても悲しい。

そんな気持ちになりました。

ランカが凄く大切にしていた歌。

過去をすべて失っても、それでも覚えていて、ずっと自分の分身のように大切にしていた「アイモ」。

これが、バジュラ殲滅のために使われる。

「アイモ O.C.」としてアレンジされたその歌は、あたかも戦乙女として戦士たちをいざなうかのように(そしてバルキリーの本来の意味であるところの戦死した者を導くかのように)、ラグナロクという終末へ向かって進む、そんなもの悲しさを演出しているかとさえ思えるほどに。

現在、バジュラとの戦いは、どちらかが種族として滅びるまで戦い続ける、という様相を呈してきました。

ランカとバジュラの何らかの関係があることは分かってきているんだけれども、リトル・クイーンと言われたように、ランカはきっとバジュラを統べる存在になる可能性があって、そういう意味で考えれば、ランカが大切にしたいた「アイモ」を使って、バジュラを殲滅していく、というのは、本当に悲しい感じがしますね。

ミンメイ・アタックを提唱したのは、その恋人だった一条輝でした。

輝の当時の気持ち、僕は全然考えたことなかったけど、どんな気持ちだったんだろうか。


■ランカ・アタック

ランカの歌からは微量なフォールド波が発生していて、それがバジュラに対して影響する、それを利用したランカ・アタック。

初代マクロスで、第1次星間戦争の戦局を変えたリン・ミンメイ作戦(ミンメイ・アタック)のように、歌を使った人類の秘策。
それをゼントラーディと人類の間の子であるランカ(でも本当はまだ分からない・・・)が歌う、というのはある意味感慨深いのかも。

バジュラはそもそも、自分たちの位置特定のためにフォールド通信波を相互にやり取りする習性があるので、それを利用した形になるんだろうか。
#第7話「ファースト・アタック」でルカがバジュラ母艦に鹵獲されたのは、ルカの乗るRVF-25がバジュラにジャミングされないように、開発中のフォールド通信装置を搭載していたからだと思われる。

原理は分からないけれども、リン・ミンメイが文化の象徴となったように、これによってランカちゃんも救世主としての冠を(自分の意思とは無関係に)頂くことになるんだろうなぁ。

それにしてもやっぱり何か悲しいなぁ。

大事にしていたものを汚されちゃった感じ?

いみじくもブレラがランカに言ったように、ランカちゃんの歌は普通に聞いてても癒し系というか、なぜだか応援したくなるような温かい感じの歌声なんですよね。

「アイモ」はこれまでも凄く大事なシーンに使われたりとか、ランカちゃん自身が凄く大切にしてきた曲だから、余計にそれを利用するような感じでアレンジされてしまったのは視聴者的にも何となく寂しい感じ。
#映画「バード・ヒューマン」で使われた「アイモ~鳥のひと」は逆に凄くマッチしてて感動的ですらあったのに。

そしてそれが、今度はプロトカルチャー由来の子孫が残るか、バジュラが残るか、という殲滅戦の道具として使われてしまう。

アルトが叫びながらミサイルを撃つシーンなんかは、個人的に見てて悲しくなってしまいましたよ。

兄であるオズマがランカちゃんに問うた言葉も、そしてそれに虚ろな目で答えるランカちゃんも見ていて痛々しい。


初代マクロスでは、ゼントラーディとのどちらの種族が生き残るか?という殲滅戦から、歌に感動して、そこから一気に共存まで辿り着いていくというとんでもないスケールの話をやってくれました。

このマクロス・フロンティアも現時点では完全に殲滅戦の様相を呈しています。

双方のつなぎ役として、ランカちゃんがどんな運命をたどるのか、今から心配でなりません。
#というか、次回の予告が一番心配でなりません。
#つか、オズマ役を小西さんがやってる時点から心配でなりません。
#小西さん=兄貴役はやばいっす。それだけで死亡フラグ化しています。


■リチャード・ビルラー氏

S.M.Sのスポンサーとして、第1話から名前は何度か出てきていた(第7話でもチラッと出てる)リチャード・ビルラー氏の登場。

彼がはめている指輪が非常に興味深く、やっぱりアルトがシェリルのイヤリングとの相似性に気がつきました。

果たしていったい何者で、シェリルとの関係はありやなしや?

ビルラー氏本人は、頭のねじが何本か取れてしまっているかのような話しぶりでしたが、今回の話を聞いただけでは、ビルラー氏が目指すところと、ギャラクシーが考えているところとに、それほど違いが感じられないのでは・・・なんて思ってしまいました。
#ギャラクシーサイドの狙いはまだ全然明らかになってないけれども。

ただ、双方とも、プロトカルチャー由来の技術ではフォールド断層を超えることはできず、その技術の鍵を握っているのはバジュラである、という認識なんですよね。
#ギャラクシーサイドも、プロトカルチャー50億年の悲願をかなえるとき、みたいなことを言っていたような気がするし。

フォールド・リアクターに関しては、実用段階に入りそうなんで、それだけだとバジュラ、という存在を福音とまで呼んだビルラー氏の考えはまだ分からないなぁ。

でもS.M.Sに最新鋭機のVF-25を準備させていたのは明らかにバジュラ戦に向けて準備していたような感じもあるし、この人の考えはまだまだ謎です。

とりあえず、あの指輪で輝くアメジストのような結晶と、シェリルのイヤリングの関連性が知りたいところですね。
#あの結晶はフォールド通信波の増幅器のような役割を持っていたり、バジュラから取り出したものだったりとかするんでしょうか?
#ランカちゃんの体内にもありそうな感じが・・・。


■シェリル

うわー、何かシェリルが不憫過ぎます。

ランカちゃんを見ながら、さっきまでそこに自分がいたポジションを明らかに奪われるという光景を目の当たりにしてしまったような感じ。
しかも、本当の意味での救世主にすらなってしまいそうな勢い。

艦長に「意地です」と答えたシェリル。
僕はそういう毅然としたシェリルがやっぱり好きで、彼女の生命力の強さ自身が彼女の魅力でもあると思うから、グレイスに仕込まれた病を早く打ち破って欲しいものです。
#グレイス的にはシェリルの病院嫌いも計算のうち?
#マクロス・クォーターで倒れて、カナリアさんに検査してもらったほうがいいよ、きっと。


このトライアングルも、ランカちゃんは自分の意思とは違う次元で話が進んでしまって、いきなり救世主扱いされてしまうし、シェリルは人気面でランカちゃんに追い上げ食らってるだけじゃなく、グレイスからも廃棄とか言われちゃうし、アルトはアルトで、ブレラに勝てなくて落ち込んでるし、いびつな三角形になってきてしまいました。

ある意味、今は作品全体の谷の部分なのかもしれないですね。
谷が深いと、上昇も大きいので、今は我慢、我慢。


それにしても、ブルーレイ第1巻届いたんですが、ブルーレイ・レコーダーをまだ購入してなくて見ることができません(笑)。
8月中には購入予定なんだけどね。今は値段とにらめっこです。

マクロスF(フロンティア) 1 (Blu-ray Disc)


マクロスF(フロンティア) 2(blu-ray Disc)


DX超合金 マクロスF(フロンティア) VF-25Fメサイア(アルト機)

やばい、これは買ってしまいそう。2008年11月発売だそうです。