コードギアスの物語も足掛け1年、ついに最終回。
最終回にきてようやく「反逆のルルーシュ」というタイトルの意味に納得。
これまでの物語の展開上、ルルーシュが成してきたことから考えると、単純にハッピーエンドで終わるとは思えなかったわけですが、この物語のラスト付近でのメッセージというのは、谷口監督が思ってきたことをそのままぶつけてきたんだな、と僕なりに解釈しました。
ラストに至るここ数話における僕の感想はあまり新しいことを言ってなくて、コードギアスの世界においては(現実世界もそうなんだけれども)、世界というのは基本的に厳しいものであって、ままならないものである、ということを早めに自覚しないといけなくって、キャラの思想としてもルルーシュをはじめ、一方通行の考え方(他者を理解しようとするというものではなく、こうであろう、こういう情報を与えればこう動くだろう、こうでなくてはならないという考え方)をするキャラを記号化して分かりやすく配置していたんですよね。
ギアスという万能の力をもってしてもままならない世界。
この厳しい現実の中で、独りでは生きていけないということを理解しないといけない。
また一方で、抑圧された中から生まれる本当のブレイクスルーを志向することについては作中是として捉えられていて、そういう意味ではブレイクスルーをなすにあたって、たとえ10万人から嫌われようとも、100万人から支持されるならそれはありだろう、万人から嫌われる勇気を持つことも必要だろう、というのは谷口監督の持論でもあるわけです。
世界というのは厳しくて、自分の世界だけで成り立っているわけではなく、たくさんの人が関わって成り立っていることを自覚しないといけない。
万人から嫌われようとも、それをなす勇気を持つことも必要。
ルルーシュはこの2つについて、世界を創るために、世界を壊すという形で実現させたんじゃないかと思うんですよね。
ルルーシュ自身が抑圧された中で、本当のブレイクスルーをなすために反逆を続けてきたように、今度はルルーシュ自身が抑圧という記号化することで、世界全体のブレイクスルーを促した。
これがゼロ・レクイエム。
ギアスという自由意志を奪う能力が、そしてそもそもルルーシュという他人の意思を理解しないところから始まった主人公がこの1年の物語を通じて辿り着いた先、ギアス=抑圧という記号化した存在になる、それが世界における他者の自由意志を生み出すためのきっかけになるという、関わった人たちがたくさんいたからこそ辿り着いた結末。
10万人から嫌われる覚悟をもって、後の100万人のためを考えた反逆。
抑圧された中から生まれる反逆のパワーの中にこそ、新しいものを生み出す力があるんじゃないか、万人に嫌われることを恐れちゃいけない、そういう意味での「反逆のルルーシュ」。
これはある意味、ものすごく納得してしまったんですよね。
谷口監督がインタビューなんかで語っていたこと、そういうのを全て凝縮していくと、こういうラストへつながっていくのか、こういうタイトルにつながっていくのか、と。
しかしながら、世界は厳しい、というだけで終わったのか?というと実はそうでもなかったとも思うのです。
それはラストでC.C.が呟いた言葉、
ギアスという名の王の力は人を孤独にする
少しだけ違っていたかな
なぁ ルルーシュ?
タイトルの「Re;」というのは、無題に対する返信。
この無題の中に入るのは、ルルーシュが成してきたこと全部じゃないかと思うんです。
であるならば、それに対して誰かから返信がなされている。
それだけで、実は孤独の中で死んでいったようなルルーシュではあるものの、本当の本当のところでは実は孤独ではなかったという証。
ギアスという自由意志剥奪の能力を、最後には他者の自由意志を促すために使った、その違いが最後の最後で孤独ではなく、誰かに届いて返信が宛てられるというタイトルにつながっているんじゃないか、と思うんですよね。
それはその言葉を呟いたC.Cであったり、ラストでナレーションをするカレンであったり、ルルーシュの死の淵でルルーシュの真意を悟ったナナリーからルルーシュへ宛てた「Re;」だったんじゃないかな。
そしてもうひとつ。
「Re;」が現す内容がこの物語のTRUE ENDならば、実はこちらがこの物語のGood ENDだったんじゃないかと思うところ。
ジェレミアとアーニャ。
ギアスに翻弄された運命を辿った二人が、最後にオレンジ畑で二人で暮らす。
これはルルーシュとC.C.のもうひとつの道、Good ENDだったのかもしれないな、と二人の姿にルルーシュとC.C.を重ねてしまいました。
まだまだ書きたいことはあるのだけれども、やっぱり感想というのは自分の中にある一番熱いところを取り出して書く、というのが良いのかなと思っているので、とりあえず、僕の中にあるところはここまで。
コードギアスという作品をそれこそ「全力で」作ってくれた谷口監督はじめスタッフの皆様には本当に感謝です。
この感想をもってスタッフの皆さんへの「Re;」とさせて頂ければと思います。
■コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 (Blu-ray Disc)
■コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume02 (Blu-ray Disc)
■1/35 メカニックコレクション 紅蓮弐式
最終回にきてようやく「反逆のルルーシュ」というタイトルの意味に納得。
これまでの物語の展開上、ルルーシュが成してきたことから考えると、単純にハッピーエンドで終わるとは思えなかったわけですが、この物語のラスト付近でのメッセージというのは、谷口監督が思ってきたことをそのままぶつけてきたんだな、と僕なりに解釈しました。
ラストに至るここ数話における僕の感想はあまり新しいことを言ってなくて、コードギアスの世界においては(現実世界もそうなんだけれども)、世界というのは基本的に厳しいものであって、ままならないものである、ということを早めに自覚しないといけなくって、キャラの思想としてもルルーシュをはじめ、一方通行の考え方(他者を理解しようとするというものではなく、こうであろう、こういう情報を与えればこう動くだろう、こうでなくてはならないという考え方)をするキャラを記号化して分かりやすく配置していたんですよね。
ギアスという万能の力をもってしてもままならない世界。
この厳しい現実の中で、独りでは生きていけないということを理解しないといけない。
また一方で、抑圧された中から生まれる本当のブレイクスルーを志向することについては作中是として捉えられていて、そういう意味ではブレイクスルーをなすにあたって、たとえ10万人から嫌われようとも、100万人から支持されるならそれはありだろう、万人から嫌われる勇気を持つことも必要だろう、というのは谷口監督の持論でもあるわけです。
世界というのは厳しくて、自分の世界だけで成り立っているわけではなく、たくさんの人が関わって成り立っていることを自覚しないといけない。
万人から嫌われようとも、それをなす勇気を持つことも必要。
ルルーシュはこの2つについて、世界を創るために、世界を壊すという形で実現させたんじゃないかと思うんですよね。
ルルーシュ自身が抑圧された中で、本当のブレイクスルーをなすために反逆を続けてきたように、今度はルルーシュ自身が抑圧という記号化することで、世界全体のブレイクスルーを促した。
これがゼロ・レクイエム。
ギアスという自由意志を奪う能力が、そしてそもそもルルーシュという他人の意思を理解しないところから始まった主人公がこの1年の物語を通じて辿り着いた先、ギアス=抑圧という記号化した存在になる、それが世界における他者の自由意志を生み出すためのきっかけになるという、関わった人たちがたくさんいたからこそ辿り着いた結末。
10万人から嫌われる覚悟をもって、後の100万人のためを考えた反逆。
抑圧された中から生まれる反逆のパワーの中にこそ、新しいものを生み出す力があるんじゃないか、万人に嫌われることを恐れちゃいけない、そういう意味での「反逆のルルーシュ」。
これはある意味、ものすごく納得してしまったんですよね。
谷口監督がインタビューなんかで語っていたこと、そういうのを全て凝縮していくと、こういうラストへつながっていくのか、こういうタイトルにつながっていくのか、と。
しかしながら、世界は厳しい、というだけで終わったのか?というと実はそうでもなかったとも思うのです。
それはラストでC.C.が呟いた言葉、
ギアスという名の王の力は人を孤独にする
少しだけ違っていたかな
なぁ ルルーシュ?
タイトルの「Re;」というのは、無題に対する返信。
この無題の中に入るのは、ルルーシュが成してきたこと全部じゃないかと思うんです。
であるならば、それに対して誰かから返信がなされている。
それだけで、実は孤独の中で死んでいったようなルルーシュではあるものの、本当の本当のところでは実は孤独ではなかったという証。
ギアスという自由意志剥奪の能力を、最後には他者の自由意志を促すために使った、その違いが最後の最後で孤独ではなく、誰かに届いて返信が宛てられるというタイトルにつながっているんじゃないか、と思うんですよね。
それはその言葉を呟いたC.Cであったり、ラストでナレーションをするカレンであったり、ルルーシュの死の淵でルルーシュの真意を悟ったナナリーからルルーシュへ宛てた「Re;」だったんじゃないかな。
そしてもうひとつ。
「Re;」が現す内容がこの物語のTRUE ENDならば、実はこちらがこの物語のGood ENDだったんじゃないかと思うところ。
ジェレミアとアーニャ。
ギアスに翻弄された運命を辿った二人が、最後にオレンジ畑で二人で暮らす。
これはルルーシュとC.C.のもうひとつの道、Good ENDだったのかもしれないな、と二人の姿にルルーシュとC.C.を重ねてしまいました。
まだまだ書きたいことはあるのだけれども、やっぱり感想というのは自分の中にある一番熱いところを取り出して書く、というのが良いのかなと思っているので、とりあえず、僕の中にあるところはここまで。
コードギアスという作品をそれこそ「全力で」作ってくれた谷口監督はじめスタッフの皆様には本当に感謝です。
この感想をもってスタッフの皆さんへの「Re;」とさせて頂ければと思います。
■コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 (Blu-ray Disc)
■コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume02 (Blu-ray Disc)
■1/35 メカニックコレクション 紅蓮弐式