蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

エアギア 第3巻 感想

2004-06-22 12:58:28 | エアギア
エアギア第3巻の感想、夜王編の完結です。

■チーム夜王の登場シーンは
かっこいいなぁ。こういうの描かせると大暮維人先生うまいよなぁ。
あと、イッキがトリックパースを立体化させるところとか、ほんとうまいなぁ。

■カズとオニギリ
一見何の役にも立たなかった二人だけど、作品の中で見ればスカル編の禊(みそぎ)を果たしたってことなんだろうね。
この漫画は結構そういう構成取ってたりして好きなんだよな。
これで二人ともボロボロだけどスタートラインに立ったって感じ。

■中山とエミリ
「誰かのためにあんなに戦うなんてできない」
「卑怯者でいつづけるなんてもうできない」
それは十分戦っていることと同義だと思うよ。
これがきっかけで周りも動き出すってのは良いよね。

■ブッチャ
「縛っていたのは自分自身だったのかもしれない」
イッキとのバトルシーンよりもこのシーンの方が数倍いい。
つか、このシーンが描きたいから全ての前置きがあったのかもしれない。
ライバルの出現と真剣勝負、これが彼の解放につながるんだよね。

■解放者としてのイッキ
スピットファイアが言うように、イッキはこの時点でまだへたくそです。
でもリンゴが言うように、大きなツバサでイッキと関わるものを解放していくプロセスを今後も見ていきたい。
最終的にはスリーピングフォレスト自体も解き放って、最後はリンゴも解き放つっていう方向性だといいなぁ。
「俺達せっかく飛べるんだからよ」って感じでね。

■それにしても
最後に陸女が出てきてプレハブ移動ってのはありなのか?
まあ、公式のパーツウォウではないし、ブッチャも東中でネズミ講やってたし、そういう意味で東中の面々が支配から自立するイベントだったと理解しました。
カズ・オニギリは既に犠牲になって禊(みそぎ)は済ませてるんですけど、スカル編から続いた全てイッキに背負わせてきたツケと、
ブッチャからの支配に対する東中の生徒それぞれの自立の儀式なんですね。
イッキの力で勝ってない?ところが気にかかったんですけど、そう考えるとそれもありかなと。
#最後は上を飛んでいったわけなので妨害が無くてもイッキは勝ったのかな。

■ブッチャATフィールド
息を吐いてバリアを張れる、こいつすげー。

■怪奇女神入りラーメンって
バスタード風の女神がイイ。阿鼻叫喚的で。

■シャイニングウィザード
ミカンと沢近(スクラン)、どっちがうまいか?
ミカンのパーカー「アゴナシ運送」だよ!

■スタープラチナ
出たー!大暮維人先生は掟破りなんでもありだな。
天上天下でもディオとか言ってるし(でもこっちは出版社同じだからな・・・)。
シムカとリンゴはこんな感じでどんどんやりあって欲しい。いろんな意味で。

■最後に
この作品で救われたなと思うポイントはやはりブッチャに勝った後にイッキの
「A.Tってこんなことに使うもんじゃねーよーな気ぃして」
「技がキマったときのが全然嬉しかった」勝負のことなんてまるで忘れてた、
ってあたりにあるんですよ。
初見で思ったことなんですけど、ローラーブレードはいて何で格闘するの?
って思ってたんで、こういうプロセスがあると次も見たいなと思うんですよ。

■ほんとに最後に
ちらっと描かれた「見下した目」の相手とのエピソードはいつ描かれるんだろうか・・・。
やっぱりイッキの両親絡みなんだろうか・・・。
長い伏線になりそうです。

次はアギト合流の4巻です。
アギト来てから雰囲気変わって加速って感じでまた楽しみです。

エアギア 第2巻 感想

2004-06-07 19:29:58 | エアギア
シムカが登場するレザ・ボア・ドッグス編がメインの第2巻感想です。

レザ・ボア・ドッグス編

■シムカの真意
見込みのあるライダーを見つけて力を試す(育てる?)ことが第1の目的。
犬山もその辺は十分分かってるみたいだし。
では、何故?
作中ではまだ明らかにされていないけれど、トロパイオンの頂を目指すというよりは「何か」に対抗するための力を探している感じがするなぁ。明かされるのはかなり後になりそうだけど。
(第2期)スリーピング・フォレストの使命も明らかにはされてないけど、実はシムカ達と同じ方向性なのか?という展開を希望。

■ミカンは
実は頭が良い。
梨花姉が高校途中で諦めて働いたこともあって、実はすっげー勉強している(っていう設定希望)。
ミカンの別名はどんなだろう?

■ウイングロード
電車の上っつー状況はともかく、ウイングロードが見える瞬間の風景・回想がイイ。
リンゴが見せた初めて飛んだ時のイメージのフラッシュバック、こういう書き方がこの先生の好きなとこだな。
全然関係ないけど、サッカーやってるときに瞬間的に回りの景色の色が消えて、シュートコースだけ白く道が見えるときがあって、それが見えたときはもう無意識で足が動いていて、蹴った感覚ないけど必ずゴールが決まる時があります。20年間やってて数えるほどしかこんな経験ないんですけどね。
あれがあるからサッカーやめられないっつーのは正直ある。

■何が言いたいかって
言うと、イッキも風の道を見てしまったらもうA.Tやめられねー!ってこと。
何か激しく共感してしまいました。

■イッキの実力
今回はいろんな偶然が絡み合った結果なんだよね。
シムカが最初にイッキを見込んだのは、決して実力を見抜いていたわけではなく、
・(ショップで会った時に)スリーピングフォレストとスカルのエンブレムを持っていた。
・初心者で「この」2つのエンブレムを持っているっつーのに興味があった。
くらいの認識だったんでしょうね。
それとも・・・梨花姉みたいに魔人岩で見かけていた?いや、それは考え過ぎか・・・。

イッキが才能があるのは分かったけど、ほんと偶然の勝利でイッキ本人の実力はまだまだなんですよね。
その辺きちんと後続の巻で落としてくれてるところがミソ。

■憎めない
レザ・ボア・ドッグスの面々。
犬山さん、最後はかっこ良かったっすよ。
また登場して欲しいですが、次に出てくるときはイッキを超える才能の持ち主に倒されてるシーンとかかも。
その選別を行うのが彼らの役目だし。
しかし犬山以外につわものがいない割にBクラス。
ほんとはもっといるのか?ソウル・ブラザーズが。

夜王編

へぇー、ブッチャってこうやって登場してたんだ。
マガジンで初めて見たときは既にブッチャと既に交戦中だったから何か新鮮でした。

■カズとオニギリ
こういう再登場の仕方が非常に好きです。
幼馴染に置いてけぼりされる訳にはいかねーだろー、みたいな。
まあ、案の定やられちゃうわけだけど。

夜王編は第3巻がメインなのでそっちに譲るとして、イッキのウイングロードが見えたっていうのが見せ場の2巻でした。

エアギア 第1巻 感想-Part2-

2004-05-30 02:06:08 | エアギア
えー、感想Part1ではスカル戦の感想書きますって言ったんですけど、予定変更。
やっぱり野山野Sistersでしょ。大暮維人先生、ほんっとすばらししいね。

■Sleeping Forest(スリーピングフォレスト)
今まで一緒に暮らしてたリンゴ達までもがA.Tライダーだった(しかも超ハイレベルな)って設定、すっげーイイ。
個人的には梨花姉が一番イイのですが、最近のリンゴの汚れっぷりにはまりそうです。

■しかし、ほんとに
絵がうまい。
特に見開きでジャンプを描くときはほんとすごい。
Trick1のシムカ、Trick2のリンゴ(ハンドやってるやつ)、なんかはこっちが引っ張られる感じがするし。
大暮維人作品ならではって感じで単行本買ったかいがあった。

■でも一番は
イッキが前に進むための大ジャンプ。
「負けてられっか」で飛んだこのシーン、最高。
多分エアギアにはまったのはこのシーンからだな、きっと。

「本当は翔べるんだって!!」
「こんなにも空は広いんだって!!」

ココ最高!!
初めてスノボでワンメイク飛んだ時のこと思い出した。
何か放り出された感覚で、しかもなかなか地面が来ない、すっげー不安で、でもすっげー気持ち良かった。
もちろん着地は大転倒だったけど。ケガしなくて良かった・・・。


■それじゃスカル戦
スカルはCクラス。つーことは実はめっちゃ強いってことじゃん。
ベヒーモスでもDクラスだろ(このDには意味ありそうだけど)。
イッキが勝てたのは、間垣の油断以外の何ものでもないんだけど、スカルは負けても同情の余地は1ミリも無いね。
つか、むしろゲットアウトしろ?だろ。
最後のホイルスピンドロップは爽快。
しかし、ほんと勝てて良かったな。後々読んでいくにつれてこの勝利はまぐれ以外に言いようがないもの。

■おかえり、ベビーフェイス
「大事なのは勝ち負けじゃなくて、誇りを取り戻すこと」
リンゴ、いいこと言うよあんたは。
誇りを取り戻したイッキ、調子に乗りそうなところで落としとくっていうところがイイよね。
これで調子に乗ってたら元の木阿弥。逆戻りするところを敢えて落として、景色の違う世界に目を向けさせるっていう演出は良いなと思う。

それで魅せた鳥の巣をキャッチするウォールライド。
このシーン、これも最高。ほんとおかえりって感じだよ。

■1巻のツボ その1
Trick5の扉絵。プロミスアタックって・・・。
スパッツまで下がるリンゴがイイ。
思えばここからリンゴの汚れ役が始まったのかと思うと感慨深い(嘘)。

■1巻のツボ その2
ジャ婆って・・・。見たまんまやん。
本人否定してるし。
コロ爺はエアトレックの開発者って気がしないでもない。

1巻の終わり方も良くって、これは間違いなくはまった。
主人公を徹底的に落として、周りの力もあって復活するまでのプロセスがきちんとできてて、多分この始まり方だったからぐっと引き込まれたんだろうな。
でもやっぱり、野山野Sisters、イイ。

エアギア 第1巻 感想-Part1-

2004-05-29 18:59:17 | エアギア
■ゼロからのスタート
イッキがボロカスにやられて泣きまくる。
「仲間って何だ?」ってところから始まるのがすげーイイ。
主人公が何となく築いてきたものを一度剥ぎ取って、何もかも失った状態からエアトレックを通して自分を見つけていくためのスタートに立たせる。
荒っぽいけどこの始まり、すごく好感が持てる。

■「どうしてくれんだよっ全部テメーのセイだっ!」
自分たちは面倒なことは全部イッキに任せてたくせに、都合が悪くなると手のひらを返す。
実際はスカルから追い込みかけられてやらされてた訳だけど、イッキに負けて欲しくなかったってのは彼らの中にあって、無様に負けたからこその八つ当たりだと理解。
また、実際にはそういう奴も多い今の世間への風刺か。

この描写があるからこそ、

■「だから おまえだけはそんなツラしねえでくれよ」「頼むよ・・・ ベビーフェイス・・・!!」
カズの泣きながらの語りは熱い。
暴力に屈しているとは言え、やはりイッキのことが好きで期待してしてしまう。ガキの頃からのダチだから。
でもそれって、身勝手じゃねーか?それじゃ何も変わってねーだろ、って思ったところに、

■「だったらテメーらも命がけで見物してろや」
やっぱそうこないとね。リスクテイキングしない奴が期待だけするってのはどうかなって思ったところにこの言葉。
またイッキもカズやオニギリを巻き込みたくないから「見物してけや」ってコメントをしたところがカッコイイ。

■その後
スカルとの対決に及び腰ながらイッキの応援に駆けつけるところがツボ(もう終わってたけど)。

■この後
この描写があったからいろんなストーリーが映えるんだよね。
仲間って何?とか、俺って何がやりてーんだ?とか。
大暮維人先生ってすげー絵がきれいなことに目を奪われがちなんだけど、こういう対比表現が意外とうまいんだよね。
天上天下を難解にしてしまったことがあるのか、エアギアはこの辺を結構シンプルにしてて、それがうまくいってる気がするな。

さて、今回は前提みたいなのの感想になったけど、次は対スカル戦の感想書きます。

エアギア 第1巻 感想-Part0-

2004-05-29 17:46:51 | エアギア
天上天下からの流れで大暮維人先生の作品を読んだんですが、これオモシロイ!

連載開始したときはちょうどマガジン止めてた時期だったので気が付きませんでしたが、一気に5巻買っちゃいました。
#たまたまマガジンで見たとき(多分Trick20か21の時)はちょうどスピットファイアが登場した時で、
・奴が生理的に受け付けなかった、とか
・ローラーブレード(当時A.Tという認識なかったので)から炎は出ねーだろ、とか
・そもそもローラーブレードをケンカの道具に使うなよっ、とか
・格闘やるならローラーブレードの組み合わせに無理があるだろ、
とかで敬遠しちゃったんだよね。
今思えばまさに木を見て森を見ずってやつですよ。

エアトレックをケンカの道具に使うっていうことについては、後でイッキからも触れられてたりして、先入観を持ってしまったところをきちんとフォローが入ったことで逆に好きになったのかも。
今では「ありえねーだろ!」ってとこまでツボになってるから不思議。
#スピットファイアが生理的に受け付けないところは今でも変わらないのですが。

そんな感じで単行本単位に感想を書いてみたいと思います。