蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

2008年のまとめ 行く年来る年

2008-12-31 15:16:32 | Weblog
2008年は本当に忙しい年になってしまって、おかげである時期を境に更新が週1ペースになってしまいました。
仕事が忙しいのは本来的に喜ぶべきところなんだろうけども、それでもこの頭の中にはたくさん書きたいことが残っていて、そしていつも旬を逃してしまうためにお蔵入りするという、それはそれで精神衛生上どうなんだろう、という感じですかね(笑)。

バランスが大事ってことだと思うので、その辺のコントロールが来年の課題ですねー。
ぃよし!頑張ります。

仕事のほうは、プロジェクトマネージャー→企画と変遷して、営業になったわけですが、これがまた忙しい。
もともと商社担当のエンジニアだったので、業界はそのままに営業になったのだけれども、SEと営業とでは忙しさの質が全然違ってました。
営業への転身は10年越しの希望でもあったし、営業で是非やりたいこともあったので意気は空回りするくらいあるのですが、営業は結果が全て。
結果面では2009年に持ち越しです(笑)。

僕は某商社さんにべったり張り付きの営業なのでお客さんの戦略にどう添っていくか(こういう場合はマクロマーケティングではなく、マイクロマーケティングと呼ばれる)、というのがポイントになるんだけれども、サブプライムの影響もあってそれにあわせた提案にこちらも足並みを変化させていかないといけない、今までと違ったグローバル戦略が必要になる、その練り直し、競合他社の出方と長所・短所の洗い直し&(かなりきわどい)情報収集、というのが最近の忙しさの原因のひとつかもしれません。

業界的には金融、製造の新規プロジェクトはほぼ凍結、という状況だし、比較的こういった不況に強めの流通業であっても、かなりの痛手を受けています。
お客様とも話していたんですが、ちょっと前まではこういうアメリカ発の影響は6ヵ月後に大波が来ていたんだけれども、今は3ヶ月だね、という実感そのままです。

つか、こういう逆境は燃えます。

たぶん、地獄のようなプロジェクトを経験してきた結果、普通の仕事に満足できない体になってしまったのでしょう・・・。
体質的にドMなんだね、たぶん。

某大手自動車メーカーでは、今回の不況・円高のあおりを受けて、海外・国内ともに出張禁止になったという話も聞きます。
逆に、そういうことになれば、僕らの業界的にはWeb会議/TV会議をご提案する、という発想になるわけで、こういう不況下において、いかに日本企業の国際競争力を上げていくか、という楽しみがある、と僕なんかはドM体質なので思ってしまうわけです。
#とはいえ、全体の発注量や来期の予算が取れないと全くこちらも手が打てませんが。
#ただ、企業というものは(特に日本の企業は)こういうときにこそ生き残る力を発揮できるパワーがあると僕は思ってるんだけどね。


まあ、色々とありますが、来年はこういうバランスを取りながら、僕の頭の中でお蔵入りしていっているものを少しでもアウトプットしたいな、と思います。

というわけで、2008年を少し振り返りたいと思います。

■2008年は・・・

コードギアスR2、マクロスフロンティア、ガンダム00がやっぱり骨太で見ごたえがあって、真剣に観たし、感想にも思い入れがありましたね。
こういう作品があるからまだまだ行ける、という気がするし、日本のサブカル文化が成熟期を迎えて、嗜好が細分化していっても、こういった骨太作品はぜひともその情熱とともに続いていって欲しいですね。

と、通常ならこのままアニメ感想のまとめに入るのですが、それは今回後述するとして、せっかくなので少し小説のご紹介と経済に関する豆知識についてお話して、この年の振り返りの始まりとしたいと思います。

■経済小説
今年僕が読んだ経済小説で一番面白かったのが「ハゲタカ」。
バブル経済崩壊後の失われた10年と呼ばれる時代を舞台に、外資系ファンド(ハゲタカ)と倒産か再生かのハザマであえぐ日本企業、そしてそれらを巡る熾烈な人間模様の間で展開される企業買収劇。

ハゲタカ(上) (講談社文庫)


最近読んだ小説の中でもダントツで面白かったですね。
2も出ているので、あっという間に全部読んでしまいました。

これはNHKのドラマにもなった小説で、ご存知の方も多いかもしれませんが、小説版、相当読み応えがあります。

バブル経済以後、日本企業はどうなったのか?外資ファンドとは?
経済のダイナミズムを企業買収という死活問題、そして再生へとあがく人の情熱で描いていく、渾身の作品だと思います。

サブプライムローンで揺れる今だからこそ、バブルから今につながる「失われた10年」を知っておいて損は無いと思います。

ちょうど10ヶ月くらい前に僕も「香辛料はどこへ消えた」という記事で、サブプライムローン問題は対岸の火事ではない、というのを書きました。

10ヶ月前って、サブプライム問題は僕らには影響しない、とか、関係ないとか、そもそもサブプライムって何?という人が多かった(気がした)ので、そうじゃないよ、という思いで書いた記事ですが、現在進行形での円高基調、製造業の窮地、そして金利下げ等、残念ながら10ヶ月前に書いた記事の予想通りになっています。

でもこれって、経済のことを少しでも勉強していれば分かることでもあるわけです。
マクロ経済はミクロ経済と背中合わせなんです。

自分の生活を守るためにも、経済の勉強ってそれなりに若いうちから興味を持ってやってみるのが僕としてはお勧めです。

そういう意味で、バブル経済へと進んだ過程、そしてその後の「失われた10年」、更には「ITバブル崩壊」まで、経済史の勉強と思って小説なんかを読むのが良いかなと思います。

そういう意味でこの「ハゲタカ」、そうとう面白いですし、勉強になると思います。

あとですね、「狼と香辛料」これも是非押さえておいた方がよろしいかと(笑)。
これはバカにできないですよ。マジで。

基本的な経済の仕組み、貨幣価値、供給量とインフレ抑制、最近では政治絡みの駆け引きと、かなり実体経済に近い話をしているので、とっかかりとしては最高の教科書だと思います。

これにプラスして「さおだけ屋はなぜつぶれないか?」あたりを押さえると、いい感じになるんじゃないかなぁ。

「ハゲタカ」は経済本としてだけじゃなく、スリリングな緊張感を味わえる作品でもあるので、僕は非常にお勧めです。
たまにはこんな紹介記事もどうでしょうか?


■さて
さて・・・、そろそろ本題です(笑)。
何と言っても、このブログはアニメ・小説の感想サイトですから。
コードギアスR2、マクロスフロンティア、ガンダム00を中心にその他「喰零-零-」「とらドラ!」「かんなぎ」なんかを含めて、2008年を振り返って行きたいと思います。

■コードギアス
コードギアスは谷口監督のインタビューなんかを読んでより好きになった気がします。

日経ビジネスオンラインでの谷口監督のインタビューを要約・意訳すると、

・作品を作って世に出す以上は1円でも黒字にしないといけない(売れなければ意味が無い、そのためのマーケティングであり演出が必要)

・嫌われる覚悟も必要(1万人に嫌われても100万人が支持してくれるならそれをやる勇気は必要)

・抑圧された中から本物のブレイクスルーが生まれる(反逆精神は殻を破るための物凄いエネルギーとなる)

コードギアスR2のエンディングなんかは、こういった谷口監督の思いをそのままぶつけたと言っても過言じゃない気がしましたし、あの終わり方は僕は個人的に大好きでした。

■マクロスフロンティア
マクロスについて言えば、僕は大のマクロスファンであり、僕の最初のリアルロボットアニメはガンダムではなくマクロスだったんです。
#ガンダムは再放送だったし、僕をガンダム好きにしたのは間違いなく「プラモ狂四郎」で、ガンプラMSV世代だと思う。

当時小学校低学年だったけれども、マクロスは本当に衝撃的で、あの完全変形するVF-1の超合金のおもちゃは僕の宝物でした。
#ちなみに持っていたのはVF-1Sで、あのグレーにイエローのライン、ドクロマークが最高にかっこよかった(フォッカーさん、かっこよすぎ)。

そしてこないだ買ったプラモデルもVF-25Sメサイア。
まだ作ってはいないけれども、今から作るのが楽しみな一品です。


マクロスフロンティアは、初代マクロスと(劇場版)マクロスとマクロス・ゼロを観ておくと世界観が深まりますので、未見の方は是非。

僕なんかは、シェリル・ノームがマオ・ノームの孫だと分かるシーン、泣いてしまいましたよ。
彼女たちの血筋は巫女でもあり、その歌に不思議な力を宿していたわけですから、それが50年の時を経て現代の歌姫として浮かび上がる、そういう時のつながりにまた涙しちゃったのでした。
#劇中映画で、マオ・ノーム役をランカがやる、というのも運命的ですよね。

何よりも、シェリルとランカの歌が最高で、いまだに「娘フロ。」「娘トラ。」「娘たま♀」は僕のipodでヘビーローテーション中です。
やっぱり彼女たちを中心としたキャストの力が素晴らしかったです。

マクロスF VOCAL COLLECTION「娘たま♀」



■ガンダム00 2ndシーズン
これは今一番面白いですねー。
1stシーズンが静か過ぎただけに2ndシーズンの動きは本当に動きまくってて面白い。

後半戦では細かいところはもう気にしないで、ソレスタルビーイングがどこへ最終的に向かうのか、何を掴むのか?そして裏の主役である沙慈とルイス、この二人の物語がどこに帰着するのか?ここに焦点を絞って、がっつりと観て行きたいと思っています。

今から楽しみだなー。

あと、00はガンプラもよくできていて、SEEDシリーズのときもガンプラって進化してるなーと驚いたけれども、HGなんかはどんどん進化してますね。
びっくり。スタイルもSEEDシリーズより良くなってる気がします。
#それより先に去年買ったMGのF91を仕上げないと(汗)。

■そのほかの注目作品
僕が上記以外で個人的に2008年(特に10月~12月期)で面白かったのを3つあげるとすると、

・喰零-零-
・とらドラ!
・かんなぎ

でした。

これに「とある魔術の禁書目録」が続く感じでした。

と・く・に、「喰零-零-」は凄かった。

喰霊-零- 1(限定版) [DVD]

#アマゾンの紹介動画はDVDのプロモになっていて黄泉の「私を 姉と 呼ぶな!」が良い。

毎週、毎週楽しみでしたよ。
そして何より衝撃の第1話。これで魂喰われた気がしました。

「喰零-零-」は零とついているのでお分かりのように、喰零のちょっと前の話、原作で回想されるシーンを大幅に切り取ってほぼオリジナルで作ったものなんですよね。
いやー、その出来がマジで素晴らしかったですよ。

正直、原作よりシリアスタッチにしている分、僕は圧倒的に面白かったです。

つか、やっぱり黄泉でしょ、黄泉。

彼女、素晴らしいね。

お姉さんちっくで、面倒見がよくて、ちょっとツンデレで、そして神楽とは百合百合してるし。
そして何より、黄泉が堕ちていくプロセスはまさにエロスとバイオレンス!!
→あいばさん、これだ、このことだよ!!
→・・・、んー、あれ、どっちかっていうとYukimiさんの好みか?

映像のクオリティーも非常に高くて、今期僕はダントツで「喰零-零-」が一番でした。

ちょっとネタばれ感想になっちゃうから、以下反転で
<ここから>ラストの黄泉と神楽の対決は非常に切なかったよ。・゜・(ノД`)・゜・。
黄泉は常々、神楽に「相打ちは負け=死と同じ」と教えてきたのだけれども、ラストの一撃は神楽は自分の手で一番好きな人を殺さないといけない、ならば自分も一緒にという気持ちで、相打ちを望んで踏み込んだんだと思うんだよね。
だけれども、黄泉の本当の願いは「神楽の幸せ」で、その邪魔になるのなら自分の命すら要らない、という想いで殺生石に打克つ(もしくは殺生石がその願いを叶えた)、だからあのシーンは相打ちではなく、(神楽は自分も相打ちじゃないと倒せない=黄泉と一緒に死のうとしていたんだけれども)黄泉が自ら神楽の命を助けるべく散っていった、という非常に切ないシーンだったんだよな、と僕は思ったんだよね。・゜・(ノД`)・゜・。
切ないねぇ。

<ここまで>

「喰零-零-」と並んで、全く違う方向性で毎週楽しみだったのが「とらドラ。」。

全く頭を使わずに、毎週ここまで楽しみにできるのも素晴らしい。
こちらも思わず原作を購入してしまいました(まだ1巻だけだけど)。

釘宮さんをはじめとしたキャストも万全だし、無駄に絵のクオリティーが高い(笑)。

疲れた脳みそに「とらドラ!」は凄く効きました。ありがとうございました。


「かんなぎ」に関しては、僕は昔から武梨えりさんのファンだったので、今回のアニメ化は凄く楽しみにしてました。
こちらも無駄に絵のクオリティーが高く(笑)、そして何よりあのゆるーい「間」を凄く上手く演出してくれていることに喜びを感じましたね。
ああ、制作してる方々も「かんなぎ」愛しているのね、みたいな。

武梨えりさんが早くご復帰されますように。
応援しております。

かんなぎ 2 【完全生産限定版】 [DVD]

#ざんげちゃん(2巻)を出しているのは僕の趣味。

■更に番外編
今年最も好きだったのは「篤姫」でした。実は。
これは本当に面白かった。素晴らしかった。近年の大河ドラマでは一番だったんじゃないかと僕は思います。

去年の「風林火山」も凄く好きで、あれは現代のサラリーマンの悲哀を凄く感じてしまう作品だったんですよ、
山本勘介という稀代の名軍師、しかしてその過程には並々ならぬ苦労があって、彼の流転の人生は、企業が負けて、組織が負けて吸収・合併を繰り返す荒波の中で、それでも相反する両者の間を取り持ち、現場に単身飛び込み、情報を制しながら、トップのバランスを取っていく、という点で、シンパシーを感じながら観てました。

それを上回るかのように「篤姫」は素晴らしかった。
何が素晴らしいって、やっぱり人を動かしていくのは「情熱」なんだ、というのを凄く潔く描いていたと思うんです。
ここに物凄くシンパシー。

幕末の時代、何故尊皇攘夷派がああいう動きをしていたのか?尊皇攘夷と言う言葉が変遷していく様を上手く表現していて、それでも血なまぐさくなりすぎず(実際京都では多くの血が流れすぎた)、あの井伊直弼ですら茶を通じて心を描ききる、というあの脚本力の素晴らしさに脱帽でした。

何かが変わろうとするとき、やっぱりそれを支えるのは「情熱」であり「真摯な想い」なんだな、というのを改めて実感したのでした。

つか、総集編とか泣きながら見てましたよ(笑)。


長くなりましたが、今年のまとめはこんな感じでしょうか。

みなさま、どうか良いお年を。

お疲れさまっした!!

2008-12-31 12:50:01 | Weblog
激しく私信になりますが、昨日お会いできた皆様、ありがとございました~。
非常に楽しい時間を過ごすことができました。
これもひとえに参加してくださった皆様のおかげです。
改めまして全員に感謝です。

オフレポは年明けになると思いますが、できるだけ覚えているうちに書きたいと思います。


それにしてもコミケのパワーって凄いなと改めて感心してました。
ダブルオーライザー、ツインドライヴ全開状態というような、人間の想像力は無限大(ダブルオー=∞)のエネルギーが凄かったです。
自分たちの頭の中にある世界をアウトプットして、自分たちで会場設営から運営まで自治で行って、そこに集まる人の縁とエネルギーはなかなか言葉にならないものがあります。

ここ数年、仕事でいろんな国を回って来たけれども、中国・東南アジア圏のパワーに日本を比較すると活気という点で明らかに元気が無かったのが残念ながら目に付くところだったんだけれども、どういうスタイルであれ、どんなジャンルであれ、日本の中でもこれだけのパワーを持ってるんだ、というのは僕個人としては凄く嬉しかったですね。

こんな時代だけれども、まだまだ日本人ってパワーあるぜ!!って元気付けられた気がします。
#後はそのポテンシャルを(どんなスタイル、ジャンル、ビジネスでも)大きなベクトルとして流れを作っていけるか?なんだよね、きっと。
#そしてそれが一番難しい。


そういうパワーを貰った後に、オフ会で初めましての人も、改めましての人も、皆勤賞(笑)の人もみんなでバカ話や真面目な話、その他いろんな話で大騒ぎできたのは、本当に嬉しかったです。

地方から来てる方も、近くてもなかなか会えない人も、こういうときに一緒に騒げるのはお祭りの特権なんだよね。
何か新たにパワー貰った気がします。

またお会いしましょう!!

機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第13話 「メメントモリ攻略」 感想

2008-12-29 00:50:56 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
前半戦の最大の見せ場となった第13話「メメントモリ攻略」。
何に驚いたかと言えば、ケルディムのビット展開だったかも。

ネーナの面従腹背ぶりもなかなかに、メメントモリという人類統一?への加速器を失って、イノベイターたちは次の一手をどう打ってくるのか、後半戦に期待のかかるところ。
ダブルオーの2ndシーズンでは特に人間関係が複雑に絡み合うところが面白いので、ルイス・沙慈を中心にどう流れ流れていくのか、楽しみにしています。

オービタルリングの上をレールガンのように加速していくトレミー、その動力としてアリオス、防御にケルディム、囮&ガデッサ対策としてダブルオーライザー、そしてセラヴィが突破口を開き、最後は針の穴を通すようなロックオンのラストシューティング。
まさにソレスタルビーイングの総力戦という感じでした。

またメカ的にというだけじゃなく、ソレスタルビーイングの全クルーがライルロックオンに全てを託す、という人間系の感情の流れ込みも熱く、これが1stシーズン第5話でニールロックオンが全員の期待を受けて成層圏(ストラトス)まで狙い撃ったように、その名に違わぬ狙撃を成功させる、というのがシンクロ演出的に熱かったですね。

何より、イノベイターたちに一矢報いるというのが良いですね。
これまでやられっぱなしでしたからねー。
彼らの悔しがる表情はなかなか良いです(笑)。

設定上残念なのはトレミーの動力源としてガンダムを利用しちゃうとその機体は外に出れないところ。
今回アリオスの活躍が見れないのはちょっと残念。
GNアーチャーもまだ活躍していないので、アリオスの見せ場はまだ後に取ってあるということかな。

また、カタロンについては装備の差が激しすぎて相手になっていないゆえに、共同戦線という形にはならなかったというところを考えると、こういった形での共同戦線のような見せ場はまだ後に来るんだろうな、という感じ。
おそらくマリナさんが宇宙に人類を引っ張る、というような展開があって初めて大規模な共同戦線が張られたりするんだろうか。
おそらく、カタロンだけでなく反アロウズが結集してくるような大規模共同戦線がソレスタルビーイングを中心に張られる、という展開があるとするならば、それが後半戦のクライマックスになるのかも。
#荒熊さんに会いに来たハーケンさん?も気になるところだし、1stシーズンからのライバルたちの動向も気になるよね。
#明らかに反アロウズだもんね・・・。


2ndシーズンの展開としては、前半戦ではソレスタルビーイングがまず自分たちが自分たちの意思で戦う、という意思表示をしていく点と、ツインドライヴが魅せた新たな可能性の提示、イノベイター含めて、登場人物たちの思惑の交差、という点にスポットが当たったと思うんですよね。

それらを踏まえて、刹那曰く「何も変わっていない」。

いろんなことがどんどん明らかになっていって、新たな可能性の提示もされている。
けれども「何も変わっていない」。

1stシーズン自体がそもそも壮大な伏線であったけれども、2ndシーズンでは伏線を大胆に回収しながらも、なおも伏線を張りまくっていくという展開。

後半戦はそれを踏まえて、「じゃあ、どうすれば変わっていくのか」という点に視聴者としては否が応でも注意が行くというもの。
イノベイターにしても、王留美にしても、そして刹那にしても、全く違う観点ながら世界の変革を願っているのだから。
#ただ決定的に違うのは、イノベイターは自分たちの存在意義のために動いている(特にリボンズ)という点。
#世界の変革というよりも、自分たちの存在意義を主張するかのような点がある、というのがポイント。

答えは自分で考えてね、ということも含めて有りだと思うけれども、やはりここまで沈みに沈められているマリナさんが後半戦の鍵になってくるんだろうなぁ。
「残したいもの」という今日のつぶやき。
失意につぶされそうな彼女が前面に出てくるとき、というのが後半戦のクライマックスのひとつなのかもしれないですね。
ファーストガンダムでも描かれなかった、スペースノイドによる宇宙移民が描かれるのか?というのも僕の個人的な興味のひとつです。

もちろんその裏のクライマックスとしては沙慈とルイスだと僕は思っていますが。

「愛が憎しみに変わっていく」という歌詞には続きがあって、OPでは一番大事な一節がカットされているけれども、弱さを知って強くなれ、恐れず信じることで「憎しみに変わる前の」本当の愛を知るだろう、というように沙慈の信じる心がルイスに届いて、憎しみに変わる前の二人を取り戻す、というところが僕はこのダブルオーの真のクライマックスだと思います。
#取り戻せるかどうかは分からないけれども・・・。
#でもそこに至るまでのプロセスは真クライマックスだと思うな。

ということで、ダブルオー2ndシーズンも折り返し。
次週は総集編っぽいので一休みしつつ、ガンプラを作りながら第14話を待ちたいと思います。

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機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第12話 「宇宙で待ってる」 感想

2008-12-23 01:57:48 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
「宇宙で待ってる」の約束、それが果たされたのは立場も環境も、何もかもがあの頃と違ってしまっていた、そんな切ない第12話「宇宙で待ってる」。

ガンダムダブルオーの2ndシーズン、これは本当に面白いですね。
ここ最近のガンダムの中でも骨太のしっかりとしたつくりになっていて、それでいて複雑で、形や見せ方は全く違うのに、ファーストガンダムのときのようなソリッドな感じがするんですよね。

それにしても、ツインドライヴが真の力を発動して、これまで辛酸をなめてきた相手、ガデッサ、ガラッゾを一蹴、ツインドライヴの輪が広がって、更にこれでもかと出力を上げていくところは燃えましたね。
うおー、まだ出力上がるのかよ!!くらいの勢いで。
さらに、F91を彷彿とさせる残像なんかも熱いなーって感じで。

ツインドライブによって二乗化されるパワーだけじゃなく、GN粒子による人の意思の疎通を促したツインドライヴのもうひとつの未来への可能性、それが示される一方で、皮肉にもその意思疎通が可能になったことによって、本来ならば出会わなかったはずの二人、沙慈とルイスがこういう形で再会の約束を果たしてしまう。

なんという皮肉。・゜・(ノД`)・゜・。

さらに、偶然が重なって、沙慈と刹那が一緒にいたという事実をつなげ合わせて導かれた想像、それは沙慈への憎しみへと変わってしまった・・・。

なんという切なさ。・゜・(ノД`)・゜・。

やっぱりこの物語は裏の主人公とヒロインとして、沙慈とルイスの物語なんだなー、きっと。

大きな物語が展開していく中で、この二人の小さな物語が同時並行で進んでいく。

でもきっとこの物語の帰結はベクトルとしては重なってくるに違いない。
だからこそ、なのかもしれない。

大きな物語の中で、僕ら視聴者が誰にフォーカスを当ててこの物語を見守っていくのか。
それはやっぱり沙慈とルイスの物語なんだよね。

もう僕は個人的に、この物語のクライマックスは沙慈がルイスを迎えに行く、というところになるに違いないと信じてしまっているわけだけれども、想い出を削除してしまうほど憎しみに変わっていってしまったルイスの心を、沙慈が願い続けることによって溶かしていくことができるのか、ハードルはより高くなってしまったけれども、だからこそ、沙慈くんには頑張って欲しくなるわけですよ。

あー、ダブルオー、面白いなぁ。


あともうひとつ面白いのは、登場人物たちの思惑がそれぞれ交錯してくるところだと思うんですよね。

同じ方向を向いているようで実はそれぞれ違っている、というのがやはりポイント。

今回は特に王留美とリボンズ。

もともと互いに違う方向を向いていたけれども、面従腹背状態だったわけじゃないですか、実際。
それがイノベイターが人間に負ける、という事実から動揺を隠せないリボンズの本性が出ちゃう。

打たれて這いつくばる王留美と、それを見下ろすリボンズ。
現時点ではリボンズの方が立場的に上ということなのか。
#ダブルオーでは必ずしも上に立つ構図の人が正しいとは限らないのだけれども、今回はリボンズの本性が仮面を脱ぎ捨てて、王留美の仮面を打った、という感じにも取れるんだよね。

そのリボンズも人間くさいところが結構あって、自分が把握していないことが起きると仮面が取れて動揺して本性が見えてしまう。
王留美の前でそういう仮面をはずす、というのは予定にない行動だったと思うけれども、それをやってしまう。
#王留美が何かしているのを知ってる、というのを暴露してしまったようなものだしね。

で、それを見て微笑むリジェネ。

またリヴァイブやブリングも、リボンズがツインドライヴについて知らないということに感づいた様子。
イオリアの計画を遂行する、というのが彼らの目的であるならば、そのイオリアが託したツインドライヴについて知らない、というリボンズに対して今後どう思うのか。
#既にリジェネは怪しいと思い始めている。
#むしろイオリアが託した人間たちがどう動くのか、見てみたいのかも。

また、底が見えないアニューだとか、まだ見ぬもう一人のイノベイターとか。

こういう人間模様?みたいなところも何気に緻密に描いていて、非常に面白い。


全体的にはソレスタルビーイングの進む方向性は本当にこれで正しいのか?という葛藤を見せつつ(これは刹那が担っているパートでもある)、けれども現時点でのアロウズの行いを許せるはずも無い、そんな大きな流れの中にルイスと沙慈というかつて平和の象徴のような二人が戦いの渦中にいる、という流れの中で、次回はメメントモリ攻略戦は互いの総力を結集した戦いになると思うので、これは本当に楽しみですね。

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機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第11話 「ダブルオーの声」 感想

2008-12-14 23:30:33 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
オーライザードッキングにより、ダブルオーの真の力が解放される、そこに描かれた二重の輪、それは二つのオーであるところのダブルオーを意味し、そして第一期から思い続けていたダブルオーこそ「∞(無限大)」を意味する言葉、そんな確信を持ってしまった第11話「ダブルオーの声」。

いやー、ダブルオーのツインドライヴが真価を発揮するという瞬間はしびれました。
かっこいいじゃん!オーライザーも買っちゃうよ!とか思っちゃいましたよ。

しかしながら、ダブルオーのツインドライヴの真の力はそのパワーだけにあらず、というのが実は先週からの伏線になっていたんですね。
こちらがびっくり。
まさか、脳量子波を使うことができない人類に対しても、太陽炉が持つ力、それを発展させたツインドライヴが持つ力は彼らの意識をコミュニケートさせることを可能となんて。

それが今回の裏主人公とヒロインであるところの沙慈とルイスの皮肉なまでの再会につながる、というのが本当に切ないところ。

かっこよさと驚きと、更に切なさと、三つ一緒に来ちゃったよ、みたいな。

水島監督がガンダムはファーストしか見ていないと(制作当初)言っていたのを思い出しましたが、このダブルオーという作品はスタイル、テーマの切り出し方、環境なんかは全く異なるようにみせていて、それでいて実は一番ファーストガンダムに挑戦している作品じゃないのか、くらいに思ってしまいましたよ。

人類の宇宙への進出、ニュータイプの出現、ニュータイプが人類を導く、というのがファーストの思想の一部としてあったけれども、ダブルオーでは人類の外宇宙への進出を促しつつも、この太陽炉の真の力を解放していくことによって、人類のコミュニケーションは新たなフェーズへ入っていくんじゃないか、とさえ思えてきます。

何となく、今回もマリナさんが反政府の烙印を捺された人類を従えて宇宙へあがっちゃうような気もしたし、それはファーストでジオン公国が出来上がっていく過程にも似ている。

ダブルオーという作品は全くそういうの意識しない作品なのかと思っていましたが、(考えすぎかもしれないけれど)人類が外宇宙へ出て行く過程と、ニュータイプを彷彿とさせる、それでいて普通の人類にも新たなコミュニケーション手段を感じさせる展開は、僕はかなりしびれてしまいそう。
#全然そんな展開しないかもしれないけれども。

・・・と、ここまで妄想は弾けてしまうんだけれども、今回はルイスと沙慈の切ない再会演出もあって、ツインドライヴの真価発揮!!というほど爽快な演出をしていないところからみて、まだまだ100%タメを作って解放、というわけじゃない感じですよね。

ここもまだまだダブルオーの面白さのポイントかなー、とか勝手に思っています。

刹那にしても、沙慈にしても、まだまだ確信を持って戦いに突入、というわけではないし、アレルヤ=ハレルヤの復活や、ティエリアにもまだ決着というには早すぎる?し、ロックオンにいたってはいまだ本心見えず。
スメラギさんにしてもカティさんの(紛争根絶は無理という)問いに答えていないし、ラッセは何やら死亡フラグ?が立った感じ。
アニューはやっぱりイノベイターで、スパイだったりするし、アニューの加入と相殺でイアンさんがやばいし。
#というかソレスタルビーイングメンバーってあんなに居たんだ!!

王留美は王留美で何やら更なる高次元にいってしまいそうだし。
#ネーナはネーナで思うところアリだし。

と、依然状況は混沌としたままなんですよね。

これからがやっぱり本番でしょう。

ツインドライヴがどこへ人類を導くのか。

ツインドライヴが描く軌跡「∞=無限大」が全ての意思を飲み込んでいくのか?

脳量子波だけならばおそらく否定的に描かれたであろうニュータイプ像を、「∞の力」によって全人類に対する希望の光(全人類のニュータイプ化)となるのか?僕の勝手な妄想はふくらみます。

そういう中で、ルイスと沙慈、という裏の主人公たちの切なさが痛いくらいに光る。
ここがやっぱり見所だなー。

ダブルオーは本当に面白いです。

機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 1 (Blu-ray Disc)



機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 1


お知らせ:蒼・蒼5 今年もあります

2008-12-08 00:48:03 | Weblog
さて、そろそろ年末モードになってくる頃でしょうか、皆様こんにちは。

仕事も忙しいが、忘年会も忙しい(笑)、そんな時期でしょうか。


なら、今年の最後にはいろんなイベントもあるし、そういうイベントにかこつけて、忘年会ならぬオフ会でもやろうじゃないの、というのがいつもの僕とシータさん。

今年もまたあります。


蒼・蒼オフ5


とりあえず日時だけ決まっていて、


12月30日(火)
#たぶん夕方から0次会、18時か19時くらいから1次会、という感じかな。
#場所は都内某所です(未定だけど、大体あの辺・・・)。


です。


主催はいつものごとく、僕と「蒼い髪と黒いノートと黄色いドロボウ」のシータさんです。
#シータさんのところもサイドバーにさりげなく掲載しています(笑)。

参加をご希望、という奇特な方がいらっしゃいましたらメールでご連絡くださいませ。
#メールアドレスは55_peugeot■goo.jp(■はアットマークです)。
ちなみに、現時点で既に1名、スペシャルゲストの参加が決まっております(早いな!)。

12月20日くらいを目処にご連絡いただけると助かります。

ご連絡お待ちしております。

機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第10話 「天の光」 感想

2008-12-08 00:21:04 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
最終兵器発動、みたいなレベルでメサイア・・・、じゃなかった、メメントモリが地上に向けて発射された第10話「天の光」。
あんなのが低軌道衛星上にあったとしたら、恐ろしくて空を見上げることもできません。

あんな大量破壊兵器があったら、もはや国家レベルで連邦政府に立ち向かうことはできない、歯向かったら国家の存亡に関わる、そんなレベルになってきました。
中東政策が加速、どころか、国家レベルでは完全沈黙です。
#逆にこれによって貧困が進むなら、テロリズムへと傾倒していく可能性のほうがより強くなる感じがします。

このメメントモリの建造に助力したのは王留美。
彼女はこの世界の破壊と創造?を期待してのイノベイターへの支援、とはいえ、その実はイノベイターとソレスタルビーイングの両面を使い分けて、その目的たる破壊と創造の加速を促している、という存在に。
ネーナを使って直接情報収集など、彼女の真意、いまだ読みきれず、です。
#そしてそれはリボンズも何となく察してるっぽい、互いの腹の探りあい状態か?

ちなみにイノベイターとは、経済学者にして社会学者だった故ドラッカーの言葉を借りれば、革新的なことを行う一部の個人のことを指すのではなく、絶えず革新へ向かって新化していく組織であったり、それを体系化していくことにある、という点において、リボンズを中心としたイノベイターとは、一部の人間?によって人類をある方向へ向けようとしており、その言葉を作ったドラッカーの真意とは違う動きをしている、とも取れますね。

そういう中で今回も微妙な感じが面白かったのが、そのイノベイターたち個人の温度差。

リボンズを中心に回っているのは間違いないわけだけれども、前回からいろいろと口を挟んでいるリジェネは今回、あからさまにリボンズに皮肉を言っているし、リヴァイブ、ブリング、ヒリングと続々と他のイノベイターも登場して、それぞれがどう考えているか、というのは今後も非常に興味深いところ。

一枚岩なのかどうか、というのは結構気になるところ。

あと、ソレスタル・ビーイングの新メンバー、アニュー・リターナーについても、彼女?も名前からして明らかにイノベイター(リボンズたちの仲間かどうかは分からないけれども)、ティエリアと同じく、人工生命体なんだろうね。
#再生医療のエキスパート、という点でルイスや沙慈くんたちと接点ができるかもしれないね。

それも王留美からの紹介。

もしアニューがリボンズ側ならツインドライヴについて、イオリアから託されたものだ、ということは既に筒抜けになっているはず(だけれどもまだリボンズたちはそうと確信できていなかった)。
ゆえに、まだ現状はアニューがどういうスタンスなのか、王留美と同じくこちらも読みきれない。

王留美、リボンズ、そのカウンターにリジェネ、という感じでしょうか。
#もちろん王留美とリボンズは腹の探りあい、状態なんでしょうが。


ただ、あんな大量虐殺兵器が低軌道衛星上にあるとしたら、反体制の人はほんとに地上に居られなくなるんじゃなかろうか。

今回マリナさんの呟きにもあった、自分の祖国が無くなったことによって、足場を無くしてしまったような喪失感を実感してしまっているわけで、こうなっちゃうと、マリナさんがモーゼのように皆を率いて宇宙に上がっちゃうかもしれないなぁ、というのが今回何となく直感的に思えたところでした。


後は、オーライザー換装状態でのツインドライブ起動。

ツインドライブは2倍ではなく2乗、というのがガンプラのパッケージにも書いてあったけれども、理論値を超える性能を発揮。

結果としてGN粒子を介して脳量子波が使えるタイプのメンバーは、メメントモリの発射に観応しちゃうんだね。

まさかのハレルヤ復活。
自分の腕が落ちていると自覚していたアレルヤ、これはその伏線だったのか。

マリーはアレルヤがいるところなら、もう絶対に離れないと言っていたけれども、ハレルヤの復活、セルゲイ大佐の状況次第ではどうなるか分からないかもしれないですね。

ルイスはルイスで何らかの副作用?で苦しんでいるし、彼女たちを取り巻く状況も目が話せないところです。


カティさんとスメラギさんの接点も明らかに。
尊敬するお姉さま、という位置づけだったのね。

オートマトンの発想自体は、スメラギさんが九条時代に考案したものだったのかもしれないですね。
#それがまだ戦場に出ていない頃の、誰かが死ぬことを想定していなかった頃の作戦立案だったのかもしれない。
#それが自分の恋人?を死なせるという状況で、苦い現実として認識して、以後ずっと彼女を苦しめているんじゃなかろうか(だからあのオートマトンの殺戮の光景でフラッシュバックした、とかね)。

今回のメメントモリも、その言葉の意味である「死を思え」とは全くかけ離れたように、無機質な大量虐殺になっていて(アロウズ的には相手に対して死を思え、と言ったのか、それともこのネーミング自体が皮肉なのか)、オートマトン、メメントモリと無機質化に歯止めが利かなくなってきてるんじゃないですか?という危機感を煽ってる感じです。

やはりこのダブルオーではそういった無機質化する戦争と、ソレスタルビーイングメンバーを中心に描かれる人を殺すことへの葛藤、それにともなう人間性の尊重、と言う点を大きく対比して描いている、というのを感じますね。

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機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第9話 「拭えぬ過去」 感想

2008-12-01 01:15:25 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
大気圏外への脱出、という内容だったんだけれども、そこに内包されていたものは結構面白くて、今後のメンバーのバランスをどう左右してくるのか、というのが実は結構気になった第9話「拭えぬ過去」。

前回の圧倒的情報量の回とかに比べると戦闘は派手だったけど、おとなしく感じる一方、ソレスタルビーイングにとってはもはや(刹那だけでなく)全員の宿敵、というようなアリー・アル・サーシェスの再登場、そしてまた残していく一言は結構個人的には気になったところでした。

1stシーズンの第23話「世界を止めて」の感想のときに、ロックオンが散ってしまったのは、それまで世界を変革することをモチベーションにしてきたのに、仇敵であるアリーを目の前にして、家族の仇を取る、という変革よりも前の、いわば原初のモチベーションが勝ってしまったところにあった、というのが切ないね、ということを書いていたんですが、それが弟の言葉からそのまま出てきた、というのがまた切ないところでした。
#そしてあのとき、第3世代のガンダムの中でデュナメスだけがトランザムを一度も使用せずに大破してしまったんですね。
#私怨に走ったから、なのかというのは今はもう分かりませんが。

それにしてもアリーは1stの第23話では「同じ穴のムジナだろ!!」とか「自業自得だ!」とか、結構言いにくいことをズバズバ言う人ですね(笑)。
#もはや人の領域を超えてしまったみたいですが(笑)。
#というかもうバーサーカーのレベル。

しかしながら、今回はアリーを介してそのロックオンの弟の言葉から「私怨ではなく未来に生きるためだろ」と出たのは、意外にも最もロックオンに影響を受けたティエリアに戸惑いを生んでしまう、というこれまた皮肉な結果をもたらしたわけですね。

今回僕はこの辺の一連の流れが実は一番面白かったかも。

・リボンズ(というかリジェネ)が言う、人類の変革を促すのがイオリアからの使命、それを邪魔するのは存在意義に反するだろう、という言葉。
・そういう中でもロックオンからもいわれた、イオリアから託されたんだろ、ガンダムを、という既に過去になった遺志よりも自分の気持ちを信じろ、という言葉。
・でもその自分の気持ちが揺れている、という事実。

迷えるティエリアっていうのもなかなか良いですね(笑)。

僕の妄想爆発でいけば、リジェネとリボンズは互いに本心を見せ合ってない中で、リジェネはソレスタルビーイングの方が実はイオリアの遺志(トランザム、ツインドライヴを含めて)を受け継いでいるんではないかと思っている節もあるので、そのうちティエリアとリジェネの立ち位置が変わるってのも面白い、とか思ったりしたんですよねー。
そんなシャッフルがあっても面白いかも。

イオリアが死んでしまった事件については、意外と知られていないのかもしれないし、誰が殺したかも含めて、またどこまでイノベーターの内部含めて知ってるんだろうね。
#ソレスタルビーイングのメンバーに至っては、イオリアが冷凍睡眠で存命だったことすら知らないんじゃない?


シャッフルという意味ではソーマ改め、マリーについても今回ちらっとだけ見せる表情が浮かないのが気になりました。

ハレルヤと駆け落ちしたのは良いけれども、結果として戦闘の只中にいて、自分にできることといえばやはり戦うこと、というような複雑な思いを秘めていたりしないんだろうか、とも思ったんですよね。

ティエリアが自分の存在意義について悩むように、マリーもまた同じように悩むんではないだろうか、という気がしてるんだよなぁ。

何となくその辺については沙慈くんとセットで語られる気がするので、次週を待ちたいところ。


沙慈くんといえばルイスなわけですが、ダブルオー2ndシーズンの真のクライマックスは沙慈くんがルイスを迎えに行くところだと僕は勝手に思っているんですが、そういう中でアンドレイさんなんかも結構良い存在感を示してくれるんじゃないかと最近期待中。

根拠は父親と同じく「乙女」発言をした、というだけなんですが。

ソーマはセルゲイさんが色々と守ってきたし、そういう意味でスミルノフ家の男たちに色々と期待してしまうところ。

そのセルゲイさんも次週出てきそうなんで楽しみ。


ガデッサについてはまたスタイリッシュというかスリムというか、これまでに無い感じのMSでしたね。
ダブルオー2ndシーズンになってからの方がお話もMSも非常に出来が良いのでは?と思ってしまうのは不思議なところ(作っているのは同じ人なのに)。
これもやっぱり狙いなのか?
#そしてその術中にはまっているのか?

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