「白眉」は中国の故事成語の一つだ。
広辞苑を引くと、
①白いまゆ
②三国志(蜀志):蜀の馬氏の兄弟五人はみな才名があったが、
特に眉の中に白毛があった馬良が最も優れていたという故事から、
同類の中で最も傑出している人や物。とある。
さらに、「馬良伝」の原書は、
『馬良字季常、襄陽宜城人也。
兄弟五人、並有才名、郷里為之諺曰、
「馬氏五常、白眉最良。」
良眉中有白毛、故以称之。』と記している。
蜀の劉備に仕えた馬良は諸葛孔明の指導のもと、呉の孫権との外交樹立や、武陵の少数民族を懐柔作戦など、コーディネーターの力を発揮した武人だったようである。生地は湖北省の宜城。地図で探すと武漢の北西で、三峡ダムも近い。
「白眉」の語源を探してみたのは、今日の万歩の途中、星崎の国道一号線沿いで、それを見つけたからである。
この辺りは、深夜便のトラック運転手向けだろう中華料理の店が並んで営業中である。そのひとつ、招き看板に黄色に目立つ黒文字で「白眉」と書かれている。ナントカ飯店とかカントカ料理とか云うのが一般的な中華めしやには珍しい名前だが、そも、どうして白い眉がベストの意味になるのかを知らないなあと、気持が引っかかったのである。おかげで一つ学習した。
どうやら湖北省に縁があるか、三国志好きの経営者なのだろう。
武漢を中心にした湖北料理は、周辺の河や沼から獲れる魚介類を使った料理で、代表は草魚。それに特産のごま油や菜種油などで濃厚に味付けをするのが特徴である。何処料理とは表示がないから判らないが、もっと一般的な、隣のピリカラ四川料理を出すのかもしれない。
自慢の屋号に負けないほどの美味い料理が出てくるのだろうか。
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