5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

三つ目の意味

2021-05-29 21:42:22 | ことば

29日のコロナは、全国で3594人(延742790人)の感染と89人(累12942人)の死亡が確認された。愛知県では347人(延46843人)の感染と4人(累775人)の死亡の発表があった。

「花筏なりひら橋をすぐ其処に」 

岡本差知子の句をWEBの俳句集HPに見つけた。水面に散った花びらが連なって流れているのを筏に見立てた「花筏」ということば。晩春の季語のひとつだ。

花筏という植物もあるらしい。WEBの国語辞書には「ハナイカダ科の落葉低木。山地の木陰に生え、高さ約1.5メートル。葉は卵円形で先がとがり、縁に細かいぎざぎざがある。初夏、葉面の中央部に淡緑色の花をつけ、黒色の丸い実を結ぶ」とあるが、実際にみたことはない。

こんなことを書いたのは、今日のNHK津局が「名張の水路に花のいかだ」というニュースを流したからだ。

花しょうぶをのせた花筏が浮かべられているのは、名張市内を流れる梁瀬水路だ。ここは、名張川の高岩井堰から引き込んだ川水を町内に巡らす流れで、江戸時代から農業用水や生活用水として活用されており、町の歴史的資産である。

縦1.8m、横0.90mの二艘の筏舟に、それぞれ50株の花しょうぶを積んでいる花筏は、花しょうぶのこの時期になると地元グループが毎年浮かべているもので、筏は浮島として留まるから、いわば水に浮かぶ100株の小さな臨時しょうぶ園が眼前に出現するわけだ。TV映像ではしょうぶは未だ開花していない。これから6月中旬まで、初夏の風物詩として市民を楽しませてくれる。雨に濡れる花の風情もまたよかろう。

はからずも、辞書にはなかった花筏のもうひとつの意味を見つけられたニュースだった。

 


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