5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

雨降り小僧

2020-06-27 21:16:38 |  書籍・雑誌
昨晩、寝床でタブレットのYoutubeを覗いていて、タモリと赤塚不二夫のTV対談のワンカットに当たった。二人の交友には深いものがあったとWIKIに書かれていたが、見るからに仲の良いやりとりで楽しめた。 この天才漫画家が暮らした伝説のアパート「トキワ荘」が漫画の博物館として復元され、今日はマスコミへのお披露目があったとニュースになっている。トキワ荘の先輩住人に大御所の手塚治虫がいる。 雨が続いて . . . 本文を読む

岩城宏之

2019-06-13 21:53:08 |  書籍・雑誌
今日、6月13日が指揮者の岩城宏之の命日だというのは中日新聞のコラムで知った。彼が亡くなったのは2006年だから、今年で13年が経っている。十年一昔という如くに、彼の遺した録音が再放されることも少なくなったのは残念だ。国際的なキャリアを持った彼だが、その特徴的な指揮ぶりを今でも想い起せるのは、NHK交響楽団時代が長かったからだ。NHKのTVやラジオ番組を通して、そのドライブを利かせた演奏にはずいぶ . . . 本文を読む

信長死すべし

2017-10-01 22:52:00 |  書籍・雑誌
「ときは今天が下しる五月哉」 明智光秀が本能寺の変の直前に開催した「愛宕百韻」と呼ばれる連歌の会の有名な発句。「土岐は今天下を知るのだ」という光秀の謀反心の隠喩だろうという解釈が一般的だが、本能寺の変がなぜおきたのかは説が別れるところだ。 室町幕府の再興が目的だという三重大学の藤田達生教授の説が最近話題になったが、その根拠となる光秀直筆の手紙を所有する美濃加茂市の博物館「文化の森 市民ミュージ . . . 本文を読む

千々の悲しみ

2017-07-17 23:16:28 |  書籍・雑誌
「リュートが弾けるようになったら何を弾きたいかと聞かれて、まず頭に浮かんだのは《千々の悲しみ》だ。天正遣欧使節の少年四人が、聚楽第で秀吉に聴かせたといわれる曲で、スペイン国王カルロス一世がこよなく愛したことから《皇帝の歌》とも呼ばれるようになった、美しい曲だ」 今読んでいるのが星野博美の《みんな彗星を見ていたー私的キリシタン探訪記》(文藝春秋 2015)である。著者が中世の楽器リュートを学びはじ . . . 本文を読む

虫の眼で行く街道

2017-07-04 22:56:10 |  書籍・雑誌
台風三号が上陸してきた。日本海には梅雨前線。列島はお陰でびしょ濡れである。 さて、二十年前に亡くなった作家の司馬遼太郎。今なお彼のファンが多いらしいのだというのは、お仲間連の長州旅行について書いたブログでも触れた。 異文化研究が彼らの加齢とともにいつしか自文化再認に変化してきてはいるが、その愉しみが「旅」であることには異文化も自分化も関係がない。そうした過去の研究旅行の底になってきたのが司馬の . . . 本文を読む

市場変化のせいか?

2017-04-13 23:01:05 |  書籍・雑誌
万歩途中で久しぶりに立ち寄ったのが「ブックオフ」。新古本販売チェーンの大手だ。 ここが業績不振に苦しんでいるというのは今夜のウェブニュースを読むまで知らなかった。そういえば客の姿が殆どなかった。人気の漫画の棚もである。 ニュースによると、創業者社長が退き、二代目はコンサル出身、三代目は銀行出身と社長が変わった。利益優先型の経営スタイルになるとなぜか売上が鈍化し今年3月期の決算では13億の赤字を . . . 本文を読む

かもめ食堂のにおい

2017-02-09 21:49:13 |  書籍・雑誌
『ヘルシンキの人々はこの東アジア独特のニラの香りをどう思うのだろう。わたしには嗅ぐだけで唾がわき、スタミナが蘇る香りを。 こんなものばかり食べているわたしの体は、きっと摩訶不思議なにおいで出来上がっているに違いない。たとえば名古屋では、お昼時になると町中で赤だしの匂いがする。でも名古屋のひとにそう云うと決まって、それほどでもにゃあで、と否定されるのだ。わたしも自らが放つにおいに気付かずに生きている . . . 本文を読む

キンドルと電子図書館

2015-02-24 22:54:04 |  書籍・雑誌
DMは毎日自分のPCに届く。ほとんどがゴミ箱行きだが、中には販促リードに吊られて思わず読んでしまうものもある。さらにはエイヤと購入ボタンを押すものもあるのだから、業者のDMも数打ちゃ当たるというわけだ。嫌がらずに続けねば使用者は購入ボタンを押さない。 アマゾンに頼んだ電子書籍リーダの〔Kindle〕が届いた。いかにも大量販売のアメリカ製といった作りで製品の色気はないが「電子本を読む」という基本機 . . . 本文を読む

電子ブックの黒田官兵衛

2013-12-28 22:45:26 |  書籍・雑誌
電子書籍の売り上げは増えてきているのだろうか。最近READERとHONTOから連続してプロモ・ポイント(1000円分)の付与がDMで通知されてきた。こりゃ有り難いと早速に有効利用をさせてもらう。 福岡出身の時代小説作家、葉室麟の「乾山晩秋」とNHKのハングル講座(1月号)を我がSONYリーダーにDLしてみた。ハングル講座のテキストは100%表示だとフォントが(自分には)小さくて読みにくい。等倍拡 . . . 本文を読む

米搗きと震災

2013-09-03 22:12:18 |  書籍・雑誌
中村安希という若い女性旅行家の書いた「インパラの朝」(2009)を読んだ。ユーラシア・アフリカ大陸684日と副題にあるが、なかなかユニークな旅行記だった。さて続いて何か読むものはと部屋のツンドクライブラリーから抜き出したのが井伏鱒二の「荻窪風土記」。昭和初期の東京荻窪風景を書いた随筆様の作品。その最初に「関東大震災直後」「震災避難民」という二文が載せられている。震災当時は早稲田の学生だった井伏がど . . . 本文を読む

死の恐怖

2013-06-07 23:39:25 |  書籍・雑誌
大人の玩具、わがデスクトップPCのセキュリティソフトが突然の警告信号を発した。アンチウイルス機能が効かなくなっのである。電話でサービスマンに問い合わせて指示された処理を施しても言うことを聞いて呉れない。試行錯誤もこれで3日目。少し面倒になってきた。ウィンドウズXPのサポート終了まであと1年といったタイミングでのトラブル。旧いPCはとっとと買い替えろということだろうか。 玩具が動かないのならと街に . . . 本文を読む

台湾の終戦

2012-09-03 22:28:43 |  書籍・雑誌
台湾の女流作家で評論家の龍應台が書いた歴史ノンフィクション「台湾一九四九」(原題:大江大海1949、白水社2012年刊)を読んだ。 訳者の天野健太郎によれば、台湾では2009年8月の刊行。「大江大海」とは、蒋介石国民党政府が台湾へ撤退した1949年に、広大な中国の大地とそれに連なる大海上で荒れ狂った歴史と中国人の運命を表し、これまで台湾では正面から取り上げられることのなかった「1949年の敗戦」 . . . 本文を読む

ひとは男に生まれるのではない

2012-07-19 22:12:37 |  書籍・雑誌
福岡伸一著「できそこないの男たち」(光文社新書#371:2008年初版)を読んだ。 ボーボワールの名言「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」を言い換えた、「人は男に生まれるのではない、男になるのだ」というのが、この本の基本テーマだろうか。地球上に生命が現れた始めの10億年は、生物の性は単一で、すべてがメスだった。メスはオスの手を借りずとも子供をつくることが出来、生命のつながりは太い縦糸の如 . . . 本文を読む

煙草の銀紙

2012-03-27 22:23:16 |  書籍・雑誌
自分はタバコ呑ではないが、こんな本も面白かろうと思って図書館から借りたのが、2006年幻戯書房版の「けむりの居場所」。 野坂昭如が編者になって、煙草好きの文人たち32名(すでに故人になっている人々のほうが多い)のエッセイを集めたものだ。頁をくるだけで、それこそ、たばこの煙がたなびいてニコチンの臭いがしてきそうな気になる。 面白くなつかしいものが多いが、『タバコと私』という遠藤周作にエッセイの一 . . . 本文を読む

オトナの本屋

2012-03-16 22:53:37 |  書籍・雑誌
昨日のお仲間ツイート。東京日帰り出張中のKSさんからは、こんなつぶやき。 「代官山なう、大人の蔦屋書店が凄いらしいので今から行きます。」 「こりゃ一日いても飽きないなあ」とあって、建物の外観写真が添付されている。 大人の蔦屋?こう返す。 「『大人のTSUTAYA』というからアッチの本かと思ったけどまるで違うみたいですね。」 これがきっかけでWEBを検索。 東京・代官山の住宅街に3棟の『代 . . . 本文を読む