5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

深夜のカーゴ便

2020-03-31 21:31:59 |  経済・政治・国際
NHKニュースの映像には羽田空港の駐機場に整然と並んだ飛行機の列を映している。コロナ禍によるロックダウンによって飛行中止とり飛べなくなった機体だという。上空からの撮影だから、美しく塗装された機体はどこかプラモデルのディスプレイのように見えて来る。 航路追跡アプリの〈フライトレーダー〉で見てみた現在の羽田の滑走路には国内便の8機が動いているのが見える。到着便出発便が半々といったところだろう。こうし . . . 本文を読む

花冷えの頃

2020-03-30 21:20:42 | くらし
途中駅で普通電車が止まりドアが開いた。スマホの男が開いたドアから半身を出してホームの奥のサクラを狙ってシャッターを押した。ドアが再び閉まるまで数十秒の早業である。サクラは五分咲きだったがSNSにでもアップするつもりだろうか。 夕刊にはこの地方の「桜だより」も載っている。咲き始めとあるのは名古屋の東山公園、鶴舞公園、山崎川など、五分咲きは名古屋城、犬山、五条川など。そろそろ薄ピンクのスクリーンが各 . . . 本文を読む

ことばの挿し木

2020-03-29 21:52:31 |  文化・芸術
「根分けせん我は黄菊を白菊を」子規 柳、葡萄、茶、茨、枳殻、菊などは、挿し木に適した植物だそうだ。「季語集」の坪内稔典先生が、その「挿し木」の項に書いている。挿し木をする季節は、ちょうど春彼岸の後の今頃から5月初めの八十八夜の辺りまでだという。 挿し木というのは、株の一部を切りとり、発根させて増やす方法のこと。植物をふやす最も簡単なやり方だ。種からでは増やしにくい草花に用いるとウイキにあった。 . . . 本文を読む

どっちがフェイク

2020-03-28 21:18:35 |  ニュース
「フェイクニュース」とは「偽の情報」ということだろうが、英語にすれば普通語であるこのことばを流行らせたのは、トランプ大統領とアメリカのメディアではないかと思う。  政治や政局をビジネスと捉えて、自己アピールの好手段としてツイッターというSNSを駆使する最初の大統領。唯我独尊で誇大妄想で我田引水が多いという彼のビジネススタンスからすれば、連日連夜、マシンガンのように繰り出されるツイートの . . . 本文を読む

稚鮎放流

2020-03-27 21:44:21 | 環境
「若鮎の二手になりて上りけり」 正岡子規の春の句である。若鮎とは海で育った鮎の子が春になって川を遡上することを云う。上り鮎という言い方もするが、清冽な印象を受けることばではないか。 明治の子規の時代には、若鮎はすべて天然ものだったのだろうが、今ではほとんどが養殖ものばかり、コロナウイルスのマスクや消毒アルコールではないが、なんでも際限なく採りつくすのは日本人の悪しき習慣というべきであろう。 . . . 本文を読む

花も実もある

2020-03-26 21:49:04 | たべもの
前隣のKさんの集合住宅の玄関先にある細い木の枝々からピンク色の小花が咲いているのが見える。桃の花だ。昨日はKさんがカメラを持ち出して高齢の母親をモデルに記念撮影をしていた。集合住宅の若い居住者たちは興味もなさそうだ。 万歩で抜ける公園の梅の木は紅と白の花を知らぬ間に落としている。今日の気温は20度を超えた。桜の花も咲き出して、春はたけなわとなるわけだ。 中国の古典「史記」には「桃李もの言わざれ . . . 本文を読む

氏神さまの由緒

2020-03-25 21:52:44 |  文化・芸術
わが町の図書館はコロナで閉まっているのに隣町の図書館はこの時期でも開いている。行政によって市民サービスには違いがありそうだ。読みたい本は隣町から借りることにして電車で出かけた。帰りは三密を避けて田圃道を歩いて戻る。 その途中で神社の杜を見つけた。案内板には「御鍬神社」とある。境内に入ってみると本殿ひとつの小さな氏神さまだ。ひとの気配のない拝殿前まで進んで賽銭を投げて拝礼した。コロナに罹りませんよ . . . 本文を読む

シャープなマスク

2020-03-24 21:52:47 |  ニュース
駅からの帰り道、駅前のドラッグストアで買ってきたのだろう、前を歩く男性の手はトイレットロールの大袋を握っている。これでしばらく安心だとばかり足取りが軽そうだ。一時期はスーパーの棚から消えたトイレットロールがもとの場所に戻ってきた。コロナウイルスとトイレットペーパーの無関係がみなの共通認識になったというわけだ。 ところが、マスクとアルコール消毒液は何処に行っても品切れのままである。今日のように風の . . . 本文を読む

自己防衛の立ち方

2020-03-23 21:12:24 | 社会
連日マスコミが報道するコロナウイルスの罹患者数だが、これは国によって判断が違い、結果、その計算も発表も違いがでてくるようだ。自分も大いに気になっているのが無症状の感染者というのはいったいどれほどいるのだろうかということ。 今日の中日夕刊は「公式統計に含まれない無症状の感染者が中国では2月末までに4万3千人」もいたという香港の英字紙による「中国政府の機密データ」のスクープ記事について触れている。 . . . 本文を読む

すみれ色のへそ

2020-03-22 21:52:06 |  文化・芸術
「影ふかくすみれ色なるおへそかな」 古代ギリシアで作られた彫刻〈ミロのビーナス〉はパリのルーヴル美術館にあるが、春が来たというのにコロナ禍で美術館は閉じられており「菫色をしたおへそ」を眺めることはかなわない。 この俳句は関森勝彦の「文人たちの句境」の「女人賛歌」の項に載っている明治期の詩人で作家、佐藤春夫の作である。ミロのヴィーナスがパリを離れて海外に渡ったのは1964年春の東京と京都での展覧 . . . 本文を読む

花見酒は何処で

2020-03-21 21:41:28 | 社会
今日も日中は20度を超す春らしい暖かさだった。岐阜の地方気象台は、岐阜市で平年よりも5日早い桜の開花を発表した。来週も気温が上がるという予報だから満開もあと一週間ほどだろうという。 一足先に桜が開花している東京の桜名所では、ゆっくりと散策しながら桜見をする人々の様子をNHKの首都圏ニュースが伝えている。 コロナウイルスの拡大防止に躍起の政府が出したのは「密を避けて外出しましょう」というチラシ作 . . . 本文を読む

卒業式のマスク

2020-03-20 21:12:19 | 社会
皇居では新天皇・皇后による春季皇霊祭が斎行されたというニュースも読める春分の日。卒業の季節でもある。 「大試験今終わりたる比叡かな」 この句を詠んだ五十嵐播水(1899-2000)は大正・昭和の俳人で内科医だった人。京都大学医学部を卒業したのは1923年だった。大試験は卒業試験のことであるとは「季語集」の坪内稔典先生。 この句の表す大正時代の学生たちの立身出世への気概とはまるで違い、卒業試験 . . . 本文を読む

葦の角の季節

2020-03-19 22:26:26 | 自然
今日の名古屋は日中の気温が20度を超えて初夏の候といった気分だった。暖かいのをさいわい、他の人間たちとは社会的距離を保とうとばかり、ゆっくりと万歩を愉しんだ。  古い葦は枯れ 新しい芽もわづか イソシギは雲のやうに 河口の空に群飛し 風は洲に荒れて 春のうしほは濁ってゐる 枯れみだれた葦の中で はるかに重工業原をわたる風をきく 小野十三郎の「明日」という詩(部分)を引用しているのが「季語集」の . . . 本文を読む

固定資産税が上がる

2020-03-18 21:04:37 | 社会
TVの画面を流れるモダンに変わった東京の風景。こちらの知っている昔とはまるで違う。「きわめて近未来的」というナレーションのとおりである。我が「お上りさん度」は時間とともに急上昇したようだ。 家人の学校友だちの一人が渋谷に住んでいるのだというが、住まいの周辺には高層マンションがそれこそ「雨後の筍」状態で伸びあがり、暮らし方も住民たちもまるで変わってきたそうだ。現在の住まいも地上げ話が進んでいるらし . . . 本文を読む

釣り叶わず

2020-03-17 21:38:28 | 韓国
谷の妖精とも称されるヤマメ。水の冷たい渓流や湖に生息し、春から秋までの長い期間、釣り人を喜ばせる川魚のひとつだ。 釣り人気が出たことから、放流が盛んにおこなわれて、今のように日本全国で釣れるポピュラーな魚になったというのはアユと同じである。自分は釣りは苦手だが、木曽駒の山中に仕事のあった現役の昔には、ここを訪れると必ずヤマメの手料理をだしてくれたものだ。 これからは魚の活性が上がる時期だから、 . . . 本文を読む