5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

イベリコ豚ステーキ

2008-08-10 22:14:38 | たべもの

動物性たんぱくは主に魚から摂取している我が家の食卓には珍しく、今日の夕食にはポークステーキが出た。頂戴ものの高級イベリコ豚だそうである。

やわらかい肉質なのは脂分が霜降り状のせいだろうか。さらりとして甘味がある。肉の匂いがキツクないのは、ドングリを餌にした放牧養豚によるのだろう。脂にはどんぐりのオレイン酸を多く含んでいるのも、この肉の特徴だという。昔食べた自然餌の豚肉の匂いだ。

付け合せの野菜と一緒にオリーブオイルで焼いた一枚は、ぺろっと無くなった。美味いがちょっと物足りない。もっと食べたいなあくらいが丁度いい腹具合なのだろう。

イベリコ豚が高級食材として言われるようになったのはまだ数年といったところだろう。いわばスペイン産の黒豚なわけだが、スペインの豚といえば生ハムの「ハモン・セラーノ」が以前から有名で、スペイン料理というよりは、日本でより一般的になったイタリア料理への応用としてこの生ハムや黒豚が使われたのが事の始まりだったのではないだろうか。

ハモンセラーノと書いたが、黒いイベリコ豚から出きる生ハムは「ハモン・イベリコ」というのだそうだ。まだ食べたことがないので是非一度チャンスを探してみたい。ハムの場合も脂の巻き方がやはりマーブル状になっているのだろうか。

美味い豚肉というふれこみでたくさん販売されている「鹿児島黒豚」はさしずめ日本版の「イベリコ豚」ということになるのだろうか。だが肥育日数やコストの問題から純粋種の黒豚を使うのではないようだ。黒のバークシャー種のハイブリッド豚もありそうだ。WEBで調べると、鳥取県には、餌にどんぐりを使って飼育する「トトリコ豚」という新ブランド豚も出ているのだという。

食卓で話題になったのは「偽装」のこと。生産量の限られるイベリコ豚が、突然の日本需要で、スペイン本国での生産が追いつかなくなったとすると、牛や鶏やうなぎとおなじような「ブランドごまかし」が無いとは言い切れないのではということ。

「儲かる高級食肉なら、きっと国際偽装グループによるマニピュレーションが行われているはず」「今食べたのは、いったい何処の豚だったんだろうか」「美味くて安全なら騙され続けてもいいか」と、食後は豚肉らしく生臭い笑いで締めくくった。


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