5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

脂身の多い方 少ない方

2021-03-01 22:15:44 | たべもの

今日から3月に入る。1日の愛知県のコロナ感染確認は32人(延25922人)で死者は4人(累522人)となった。全国では698人が感染(延434129人)51人(累79611人)が死亡している。

午後、市役所に出かけた。先週死亡した超高齢者の保険や税務の抹消手続きである。最近、役所の吏員の対応がソフトになった気がする。いろいろと不祥事などあって、これまでのお役所仕事ではマズイと悟った結果だろう。結構なことだ。

2時間ほどで手続きを終了、役所を出て帰ろうと思ったが三弘法で知られた遍照院という寺に立ち寄ってみようと気持ちを変えた。

久しぶりの弘法道。寺まで結構時間がかかった。こちらの歩くスピードが遅いということだ。参詣客は少ない。コロナの所為かもしれない。本堂でしばらく手を合わせ、いまごろ超高齢者は宇宙のどの辺りを飛行中なのだろうかと無言で尋ねた。

川沿いの散歩道、行き交うのは元気で長生きのしたい年寄たちのウオーキングばかりだ。

しばらく佇んで高速通過する東海道新幹線の様子を眺めた。もう長い間旅をしていないことに気が付く。超高齢者の世話が終わったからちょっとは閑になるだろうか。久しぶりの旅のチャンスかもしれない。

さて、ブログを書きながら今日食べた昼のメニューが思い出せずにジリジリしているところだ。

我が家の超高齢者もそうだったが、直近に自分が何をしたのかを忘れるというのは認知症の症状である。さてはこちらもアルツハイマーだろうか。

デリバリーで重用する魚屋がすすめる魚種が変わって来ている。グレやノドグロといった高級魚が案外安い代りに、鯵や鰯といった大衆魚が逆に高い。温暖化の所為か、はたまたコロナ禍の所為だろうか。

このところ深海魚の類を勧められることが多いようだし、旨い近海ものよりも遠海のマグロやカツオが魚屋としては売れ筋らしい。

マグロやカツオといえば金田一春彦先生の「ことばの歳時記」に、先生が暮らしたことのあるハワイでのことを書いた項がある。

マグロもカツオも並ぶホノルルの市場。現地在住日本人たちはマグロとカツオの区別など承知しているのが当たり前で好きな方を買うし、原住民たちもマグロが欲しければアキ、カツオが欲しければアヒと区別して買っていく。

ところがアメリカ人たちは、二つをいっしょくたにしてツナと呼び、マグロが欲しければ脂身の多いところ、カツオなら脂身の少ないところと言って買っていくのだと書かれている。

50年が経過した今、アメリカ人たちの中にも魚喰いが増えてはいるのだろうが、ツナは今でもツナだから、マグロとカツオの区別はやはり出来ていないのだろう。それとも寿司で馴染みになったトロという呼び方があるのかもしれない。

調理済みの魚肉から魚の名前をいい当てることは日本人でも結構難しいことだから、アメリカ人ならなおのことだろう。ツナの脂身の多い方、脂身の少ない方という言い方で何ら不自由は感じないぞと彼等はきっと断言する。

獣肉と魚肉食文化の彼我の違いが言葉に現れるのは国語学者ならずとも面白いなと思った。昼のメニューはまだ思い出せない。

 


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