5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

若筍煮の盛り

2021-04-10 22:00:59 | たべもの

今日はすでに4月10日だ。コロナ状況は、全国で3692人(延504825人)の感染と26人(累9404人)の死亡が確認された。

愛知県では197人(延28714人)の感染と2人(累602人)の死亡の発表があった。ホットスポットの大阪府918人、兵庫県351人の感染は首都圏の趨勢を依然として凌いでいる。

『盛りとは魚介でも青果でも一番たくさん採れて安い時期だ。一番うまい時期といってもいい。近頃は近所から筍をよくもらう。今が真っ盛りだ』今日の中日夕刊「夕歩道」にあった一節だ。

我が家も今日はそんな若筍と和布を炊いた「若筍煮」がメインで出てきた。まさしく季節の香りが楽しめた。

「たいたん」と聞くと巨人の「タイタン」か悲劇の「タイタニック」をつい思い浮かべるが、これは「炊いたもの」という関西ことばだ。「若筍煮」は「筍と和布のたいたん」というらしい。坪内稔典先生の「季語集」にそうある。

  波止に向く一膳めし屋和布干す(南上加代子)

こんな一膳めし屋にはきっと旨い「筍と若布のたいたん」があるだろうなという坪内先生だ。和布干すの句をもうひとつ。

  若布干す端に吊るされ菜っ葉服(西村和子)

菜っ葉服を着るのは若布採りを生業にしている漁師の奥さんだろうか。それとも「若布と青菜のたいたん」なんてものを連想させようという句作の意図があるのだろうか。

『旬には「はしり」「盛り」「なごり」という三区分があるのだとか。季節の移ろいをしみじみ味わう、日本人ならではの表現だ』とも夕歩道は書いている。

筍の旬もなごりとなれば、そろそろ季節は次の場面に転換していく。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿