5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

おはよう、コースケ君

2008-08-11 22:00:17 | スポーツ
「おはよう、フェルプス君」はミッション・インポシブルのキマリのセリフだが、オリンピック水泳のフェルプス君もインポシブルな8メダル独占のミッションを着実にこなしているようだ。

すでに、400米個人メドレー(世界新)と男子400米リレー(世界新)の2つをクリア。今日のNBCのポッドキャストも、興奮気味なレポートを送ってきている。

フェルプス君のスーパーパワーの秘密をNHKの特番で紹介していたが、フリースタイルでは「計算された両手の入水角度で抵抗になる泡を出さない」というのが面白い。日本人ならやっている技術だろうが、長年のトレーニングで文字通り身につけた柔らかい筋肉に強い肩を持つアメリカ人が、これを実践するのとは話が別だろう。いささか胴長に見える体の格好も水泳に適した魚型、はやり持って生まれた才能に違いない。

アメリカの天才を誉めるのなら、日本の天才も賞賛せねばなるまい。100米の平泳、見事な世界新で優勝した今日の北島康介はほんとうに「天晴れ」で「格好」よかった。

オリンピックTVはいろいろな映像で視覚をたのしませてくれる。飛び込み直後の水中カメラの映像は、落ち着いたけり脚でゆっくりとスタートする彼のスタイルをはっきり写している。両隣の選手に併せるレース展開の前半、ターン前なぞは、ストップモーションのように、けり脚が停まった感じもする。舟の櫓とおなじで、無駄な動きをしない方が前に進むという訳だ。

ターン後に浮上した時には、すでに頭ひとつ他の選手を抑えているのだから、そのの呼吸とテクニックも驚異的である。あとは、一気呵成にゴールへ。スプリンターの本領発揮の作戦勝ち、58秒91の世界新記録である。

例のレーザーレーサーをつけた下半身の「静かな」動きを見ていて、フェルプスが魚型なら、北島はたしかに蛙型だと納得した。強い太腿にくっついて綺麗に伸びた後足こそ北島の力の源泉に違いない。

それに「負けず嫌いとやる気」が表情に出た顔の様子がまたいい。目の光りが違う彼はまだ25歳。この気負いが顔に出る限り、競泳の第一人者のポストにいられることだろう。

柔道の谷亮子が銅に終わったのとは対照的だ。TVで見る近頃の谷は、以前の笑いながらも厳しかった「勝負師」の顔が消えて、いつもやさしく気遣う「母親」の顔になっていた。

こんどの200米も「勝負師の顔」で行け。コースケ君。







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