5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

豊田と柴田

2021-04-27 21:21:59 | スポーツ

4月27日のコロナ状況は、全国で4950人(延577322人)の感染と55人(累10080人)の死亡が確認された。愛知県では281人(延32438人)の感染と5人(累624人)の死亡の発表があった。大阪府1230人、兵庫県505人のホットスポットは鎮まる方向になってはいない。

「二死満塁のチャンスも、期待の豊田三振を喫して無念の涙をのみ、、、」

プロ野球中継のアナウンサーがしゃべりそうなこの言葉。「ことばの歳時記」4月22日の項は「野球放送」である。

豊田とあるのはもちろん、西鉄ライオンズの強打者として鳴らした豊田泰光(1935-2016)のこと、金田一先生もプロ野球のラジオ中継を聞いていたというのがわかる。

三振は「喫する」デッドボールは「喰らう」フォアボールなら「浴する」あるいは「敬遠のフォアボール」ということになるとあるが、さて現在のTV中継でもこういう言い方を続けているのだろうか。野球にはあまり食指が動かないにんげんなのでよくはわからない。

これで、喫したり喰ったりした腹いせにセンター頭上に快打とゆければ、「一発食わせた」と鼻高々となったり「一撃見舞う」とすごんでみせたりする。ヒットを「浴びた」投手は奮起して、打者を凡打に「討ち取り」、あるいは柴田のような走者を牽制球で「刺し」、試合の昂奮はいよいよ最高潮となる。

柴田は盗塁王といわれた巨人軍の柴田勲(1944-)のこと。高度成長の始まった60年代の日本、王や長島を中心にしたプロ野球の選手たちは、上昇気流に乗った戦後日本を象徴する存在だった。

日本人のスポーツはとかく勝負に拘って、殺気立ちやすいという定評だが、「見舞う」「浴する」「討ち取る」など、いちいちの用語にも利害恩怨のニュアンスがある。という金田一先生のご指摘。ごもっともである。

 

 


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