5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

龍の文字

2020-01-26 21:14:44 | スポーツ

「初場所やしこ名に多き龍の文字」金子つとむ

初場所千秋楽の今日、「幕尻」の徳勝龍が初優勝というニュースにちょっと驚き、彼のインタビューの答を聞いて嬉しくなった。優勝を意識したかという問に「自分なんかが優勝していいんでしょうか。優勝は意識しなかった。うそ。 意識しました!」と即妙で応じたのだ。

「初場所や髪も乱さぬ勝角力」佐野美智

西前頭十七枚目の徳勝龍が令和二年の初場所を十四勝一敗の好成績で初優勝を果たしたというニュース。幕内最下位「幕尻」の力士が優勝するのは、平成十二年春場所の貴闘力以来、二十年ぶりだとある。一敗の徳勝龍を二敗の正大が追う千秋楽。結局、大関貴景勝を見事寄り切りで破った徳勝龍に優勝の軍配は上がった。

徳勝龍は奈良市出身の三十三歳。同じ昭和61年生まれには稀勢の里、豪栄道、栃煌山などが名を連ね、いわゆる「花のロクイチ組」と呼ばれている。

アマチュア相撲の強豪校、高知の明徳義塾と大阪の近畿大学で鍛え上げられ、平成21年の初場所で初土俵を踏んだが、精進の道は厳しく、目立った成績が残せぬまま、十両陥落と返り入幕を幾度も繰り返した。初土俵から66場所で掴んだ初優勝、4度目の幕内復帰の初場所だった。

優勝が決まって涙を見せる徳勝龍の歪んだ顔をみれば、日本人の判官贔屓の気持ちが疼き、おもわずホロリとさせられる。

横綱の休場があったからということでもあるのだろうが、平幕力士の優勝という番狂わせがあってはじめて大相撲がおもしろく盛り上がるのだともいえるはず。これで実力ある平幕力士たちの対抗意欲に火が付けば、TVで観戦する方も楽しいではないか.。シニア力士の勝利は皆で祝福するべきだろう。

「初場所や勝ちて阿修羅の如き貌」若江千萱

 


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