もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

180702 139万PV超:(政治断簡)風鈴りんりん、あらあらかしこ 編集委員・高橋純子

2018年07月04日 00時31分36秒 | 閲覧数 記録
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朝日新聞(政治断簡)風鈴りんりん、あらあらかしこ 編集委員・高橋純子  2018年7月2日05時00分
  前略 当欄を担当するようになってしばらくは、バカアホマヌケとたくさんの匿名かつ罵倒系お便りを頂いた――みなさまお元気ですか? しかし、最近はもう飽きられちゃったのか、「新聞読まない人は、全部自民党」(麻生太郎副総理)ってことなのか、匿名で悪罵されることはめっきり減った――私はすこぶる元気です。あ、そうそう。先日帰省した折、母に注意を受けました。前々回ご紹介した「あっそうなのデベソなの」には続きがあるのだそう。いわく。「いつになったら引っ込むの」 あらあらかしこ
  そんな私に月に1、2度、東北地方の郵便番号に「朝日新聞読者」とだけ記された、匿名の女性からお便りが届く。
  官製はがき、横書き、黒のボールペン。社会や政治のことを知りたい、自分なりに考えたいという思いから、赤ペン片手に丹念に新聞を読んでくださっている様子が文面から伝わってくる。先日届いた一葉には、「『うた』をお届けします」とあった。
  「風鈴の澄みし鈴の音この夏も 微風をさえもきいてもらさず」
  埋もれそうな小さな声にも耳を傾け、澄んだ音を鳴らす記者でいてほしいというエールだと感じた。「膿(うみ)を出し切る」という空疎な言葉にグサッとやられ、膿(う)んで熱を持っていた私の胸の内にさあっと風が吹き抜けた。
  チリンチリン。
     *
  さて風鈴と聞いて思い出すのは、親馬鹿ちゃんリンそば屋の風鈴――落語「時そば」のまくら。時刻を聞いてそば代をごまかし、1文得をする男と、それを聞いてまねた男が逆に損する話だ。
  「一(ひ)、二(ふ)、三(み)、四(よ)、五(いつ)、六(む)、七(なな)、八(や)、いま何時だい?」
 「九つです」
 「十、十一……十六」
  今国会、たとえば働き方改革関連法をめぐっては、こんな落語みたいな、でも全然笑えない、寒気すらするやりとりが横行した。参院の定数をええっ6増?なんで6増?する公職選挙法改正案も成立が確実視されている。
  いったい誰のため、何のための改革なんだろう。
  政治家だって本来はチリリン、風鈴のごとくあるべきなのだ。ところがどうだ。
  「質問は簡潔にお願いします」と、記者の質問中に事務方が連呼して威圧する官房長官会見。先日の党首討論、まさに岡田克也氏が質問を続けている中において、時間が終了したとして背を向け、退出しようとした首相。そんな背中を見ながらすくすくと育った自民党3回生議員は、国会に招いた参考人に「いい加減にしろ」、恫喝(どうかつ)まがいのヤジを飛ばしましたとさ。
  自民党はもはや、個々の風鈴を溶かして鋳造し直したでっかい鐘だ。風ごときで鳴るはずもなく、どまぐれ気まぐれどさくさまぎれ、都合の悪いことを聞かれたらゴーン、疑惑から関心をそらせるためにゴーン。やかましいわ。
     *
  今日も鐘が鳴る。怒りがわく。なのに身の内にぽとり虚無の種が落ちた感触がある。
  それでも風は吹いている。チリンチリンと私が鳴る。届くかな、あの人に。
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