アナーキー小池の反体制日記

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#1866 早漏は先祖返り?

2016年02月12日 | 生物のヒトとして
カテゴリー”生物のヒトとして”はまだ続きます。
今回は、ヒトをヒトとならしめた、ある遺伝子の変化についてです。

早漏(そうろう)とは読んで字のごとく早く漏れてしまうことを言います。
オシッコやウンコが思ったより早く漏れてしまって困ることがありますが、そんな場合、広義には早漏といってもいいのでしょうが、一般的には早漏とは言わず、”おもらし、と言うのです。

早漏とは、性交の際にパートナーの女性が性的に満足しないうちに男性が射精してしまうことです。
早漏に悩む男性は多いのです。
そしてそれは、欲求不満を抱える女性も多くなることにつながります。

他の哺乳類は、ヒトどころではなくみな早漏です。
というより、ヒトがチンパンジーと分離してから、ヒトは著しい遅漏(ちろう)になったのです。
最近の遺伝子の解析でわかりました。

哺乳類は子孫を残すため交尾をします。
有性生殖は多様な固体を残すため、オスとメスの遺伝子を混合する必要があります。
遺伝子を混合するため、哺乳類や爬虫類や鳥類は交尾を行うのです。
交尾中は外敵から身を守る術がないため、行為はさっさと済まさなければなりません。

・・・
ヒトは進化の途上、突然変異でなかなか射精しないオスが生じました。
そしてメスは交尾の際、快感を得ることを獲得しました。
快感を得ることを獲得したメスは、長い快感を得るため、なかなか射精しない、当時でいえば遅漏のオスを好んだのです。
メスに好まれるオスの遺伝子が優勢となるのは、進化史の常識です。
ヒトのオスは遅漏ばかりとなり果てたのです。

ヒトの一番の近縁である類人猿は、ヒトから見るとみな早漏です。
ヒト以外の類人猿からみると、ヒトは極端な遅漏です。

・・・
ヒトと他の種の違いは何か?と昔からいろいろ唱えられていました。
道具を使う?いや道具を使う動物っていっぱいいるのです。
では道具を作る?そんな動物だって見つかっています。
ヒトと他の動物の違いって根本的には何も無いのだ!ってのが正解です。

でも、遺伝子解析で違いが発見されました。
ヒトのオスとメスが交尾する際、メスは快感を覚え、オスは射精が非常に遅いのです。
その違いは遺伝子上にはっきり違いが表れています。

科学の発展は偉大な発見をもたらせています。
早漏で悩んでいるあなた、それは単純に先祖返りの現象で、それほど深刻な問題ではないのです。

気品と格調に満ちたこのブログの”生物のヒトとして”シリーズ、まだ続きます。
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