足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

中国は金融危機をコントロールできる

2013-06-25 07:35:31 | 株式

 

NY市場ではバーナンキ議長の出口戦略に加えて中国の金融危機が材料に浮上してきた。

 

中国での不動産融資の膨張は2008年のリーマンショック直前の米国に酷似しているという見方が出てきた。

 

金融機関の住宅融資が拡大し、銀行を通さない融資が問題になってきた。一方、中国経済の減速は続いている。

 

上海株は大幅な下落になり最近の高値から20%以上の下落を記録した。ウォール街ではベアマーケット入りと定義づけられる。最近の東京市場の暴落に続くものだ。

 

米国のQE(量的緩和)政策の出口論が出て以来、ウォール街では米連銀の政策転換の時期をめぐって株価が過敏になってきた。

 

今回はユーロ問題が浮上しないがドラギ総裁の「危機には何でもする」という政策が歯止めになり、日本でも黒田日銀総裁の異次元の緩和策が東京市場を支える。

 

中国については「中国の中央銀行は1分間で金融市場を支配する」という見方が有力だ。リーマンショックのような金融危機は考えられない。

 

ここで思い出されるのは「5月に売って、秋まで待機」というウォール街での経験則である。いまのころ、ことしもこの季節性がズバリ当たった。世界の株価に季節性が作用し始めた感じが強い。

 

バーナンキ議長は2010年、2012年と夏場にQE政策の準備を始めた。ことしは出口戦略を来年まで先送りするという政策の舵をにぎる。そのための下地をつくったともとれる。

 

東京市場が先頭切って調整にはいっただけに、海外のショック度は軽微にはなっている。

 

本日の日経新聞のマイクロソフトSNSゲームの分野に足を踏みいれる記事はゲーム業界に大きな影響を与える。任天堂、ソニーが同調すれば業界の勢力図が大きく変わる。この2社の動きに注目。

 

<o:p> </o:p>

 


先行き不透明は続く・・・都議会選後の相場

2013-06-24 07:31:00 | 株式

 

ウォール街は先週の連銀FOMC後(18~19日)のバーナンキ議長の記者会見の内容の分析が最大の関心事であった。

 

週間でのダウ平均は-1.21%で終わった。

 

来年1月に任期の切れるバーナンキ議長としては条件付きでの出口戦略の言及は当然であるが、ウォール街の解釈は各自の景気見通しに委ねられたということだ。

 

景気見通しに楽観的な連銀に従うとすれば「QE3の縮小は当然」であるし、失業率の7%割れが実現しなければ「QE3が年内は継続」になる。

 

市場は決定的な結論が出ない状況に置かれたというのが受け止め方であった。

 

だれにも分からないというバーナンキ議長の発言であった。

 

市場金利は連銀の行動に左右される。

 

世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロス(ピムコ投資顧問の共同型経営者)の運用成果の不振が伝えられている。彼は今年前半には金利が上昇すると読んで債券相場に弱気のスタンスをとり相場を読み違えた。金利は5月までは2%割れであった。

 

21世紀初頭10年間の最高の投資家という栄誉を受けたビル・クロスでさえ景気の見通しを読み見違えた。彼のファンドからは資金流失が続く。

 

そのような環境に経済が置かれているだけに、ことし後半には成長の上昇率が好転するかどうかは読めない。要するに方向性がつかめない。

 

東京市場は自民党の都議会選での大勝に賭けるには早過ぎるようだ。5月下旬を基点とする方向性の把握できない相場展開は続くだろう。

 

そんななかでも個別物色は続く。大きく売られた自動車株に注目している。

 

<o:p> </o:p>

 

<o:p> </o:p>

 


週間では東京市場がプラス、NY株はマイナス

2013-06-22 07:41:32 | 株式

 

今週の日米の株価をみると日本株の強さが目立った。

 

週間では日経平均+4.3%、NYダウは-2.1%であった。

 

NY株の下落は連銀FOMC後の記者会見でバーナンキ議長が出口戦略の言及したことだ。内容からして9月にも月間の買い付け量を減らすという見方も出た。金利が上昇しドル相場は下落した。

 

円相場は週間で95.12円から97.39円へ下落し一時は98円台もあった。

 

この動きを好感して日経平均は金曜日には反騰し週間では+4.3%になった。先月下旬以来のトレンドとは変わった動きであった。

 

金曜日にはセントルイス連銀総裁がバーナンキ議長の緩和策の縮小を批判をメディアが取り上げた。ハト派の代表である。ウォールストリート・ジャーナル紙は「緩和期間は当初より長くなる」という記事を掲載し注目された。このように市場の見方は一様ではない。

 

週末のウォール街の雰囲気には変化が出てきている。

 

日経平均は安値から+7.1%になったが、今回の調整はテクニカル要因で短期間の上昇のスピード調整である。1ヵ月近くの調整になったが、値幅は別としていま少し調整した方が理想的だ。

 

しかし銘柄によっては底入れ感が出てきている。例えば自動車関連である。業績回復のリード役だけに、反騰のトップを切るだろう。

 

<o:p> </o:p>

 


バーナンキ発言が世界の株価に影響

2013-06-21 07:28:54 | 株式

 

NYダウは2日間で560ドルの下落になった。

 

前日、2日間の連銀FOMCが終了し記者会見でバーナンキ議長が出口戦略について言及した。ブルンバーグ調べでは54人のエコノミストのうち50%が9月に出口戦略を発動し、QE3は来年6月に終了するという見通しになった。今回のFOMCまでは出口戦略が言及されるとみるのは27%であった。

 

2009年を大底にしたNY株は今年で足掛け5年目の上昇にはいっていたが、いよいよ相場の転換が見えてきた。市場が注目するのはバーナンキ議長の明快な出口戦略策についての発言だ。サプライズであった。

 

来年1月に連銀議長の座から引退がいわれるが、バトンタッチをする前に自分が手がけた政策の方向性について市場に明らかにしておきたいという配慮が伺える。景気の波には切れ目がない。

 

出口戦略の見通しの明確化で株式のほかに大きく反応したのはドル相場である。

 

金利の上昇で低金利の円を借りドルを買うキャリートレードが出てきた。再び円安への転換である。

 

日本株への影響はバーナンキ議長の発言は複雑だ。NY株の下落が東京市場に影響するが、円安は企業収益と日本経済にはプラス。

 

日本株は先月から日本独自の「過熱」を理由に調整局面に入っていただけに、ショック度はNY株に比べて小さいだろう。

 

7月に入れば第1四半期の業績の回復が話題になる。調整局面のなかでの個別物色には期待がもてる材料である。目先の投資戦略にはこの点に注目したい。

 


バーナンキ議長の出口戦略・・・いずれ日米とも業績相場に

2013-06-20 07:21:20 | 株式

 

連銀FOMC後の記者会見でバーナンキ議長は出口戦略に言及した。

 

NY株は大幅安になった。米経済は年率3%成長に向かって回復軌道に乗り失業率も6.5%実現の可能性が出てきたという連銀の見方を同議長は強調した。

 

2014年に向かって年内にも出口戦略を開始し月間850億ドル((81000億円)の債券買い縮小に踏み切る可能性について触れた。

 

バーナンキ議長の発言に反応し大幅安になったほか国債(10年物)の金利が急上昇し、ドル相場は各国の通貨に対して反発した。円相場が一時は97円になった。

 

最近のウォール街での出口戦略の議論をバーナンキ議長ははっきりと認めた。政策変更にともない一時的にNY株だけでなく世界の株価にも影響を与えることをほめかし、株価の下落に拍車をかけた。

 

バーンナンキ議長の来年初めの任期切れがメディアで蒸し返され後任候補に7人の侍の名が上がっていた。

 

その中にはリーマンショックをバーナンキ議長と共に恐慌への突入を一歩手前で止めたガイトナー元財務長官の名前もあがっており、米国の人材の層の深さに感心させられる。

 

本日のNY株安は当然のコースで調整を予想する向きも多く、本日の株安にはショックはない。

 

バーナンキ議長の見立てのように米景気が回復し年率3%の安定成長の路線が確認されると、今度は金融相場から業績相場へ移行する。

 

東京市場は5月下旬から調整局面にあっただけに、今回のNY株安には大きなショックはないだろう。こちらも先行きどこかで業績相場にはいることは確実だ。

 

米金利高を背景に円安トレンドになれば、日本株への外人の注目度が再び活発化する。

 

先に本欄で注目した任天堂(7974)の回復が続きなにか材料のある動きである。ウォール街では任天堂がSNSゲームのFree-to-Play Gameへの進出がいわれているが、その第一号に“Steal Diver”が上がっている。

 

同社がSNSゲームに進出すれば豊かな人気ゲームのライブラリーが即戦力になり、業界に激震を与えるだろう。

 

<o:p> </o:p>

 

<o:p> </o:p>

 

<o:p> </o:p>