先週はウォール街でインターネット株に象徴的な動きが出た。
週末にグーグル(GOOG)が史上最高値を記録した。ことしの3月には$450まで下げていたが、$526まで反発した。一方、競争相手のヤフーはCEOのテリー・セメルが退任した。代わって創業者で大株主のジェリー・ヤンがCEOに就任した。これまでは創業者でありながら、経営はプロに委ねるという米国で一般にみられる方式をとってきた。
5月の検索エンジンのシエアーはグーグルが56.3%と、ヤフーの21.5%を大きく引き離してしまった。
ヤフーの経営陣の交代に、ウォール街では歓迎する向きが多い。
グーグル追撃の手段として開発した新検索エンジンの「パナマ」の評価は良くない。ウォール街が期待するのはマイクロソフトかニューズ・コーポレーションによるヤフーの買収である。実現すれば株価は時価の+30%以上になると期待する。
いまひとつはいま大流行の買収ファンドによる「株式の非公開化」である。非公開によって合理化を進め、再上場というコースだ。
これまでのニューヨーク株の上昇の大きな原動力になってきただけに、ヤフーの株主にとっては大歓迎である。
ニューズ・コーポレーションの買収は、その傘下にあるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のマイスペースとの株式交換方式がいわれている。。
インターネットの世界に新しい動きが出始めてきている。
世界的な余剰資金がテコになって業界の再編成→革新という潮流が出る可能性が強い。
われわれは引き続きグーグルへの投資を奨めたい。