足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

当面の問題点

2006-09-25 16:17:51 | 株式

相場の方向性が定まらない理由には、さまざまな理由がある。

まず10月には4月の信用取引きの高値期日が来ることである。信用残は減少しているがオンライン取引を利用する投資家はいままで余分の担保を差し入れてきて、反対売買をする時期を引き延ばしてきたのではないか?対面営業の時代とはことなった現象である。

一方、外人投資家の慎重姿勢はNY株の先行き不透明感が大きな理由であるが、日本株にも、次のような固有の問題を指摘する。

     個人投資家は信用期日だけではなく昨年夏以来の強気相場の調整を経験させられている。普通のサイクルより時間が長引く。

     ライブドア、村上ファンド、楽天のTBSの買占などに政府の圧力がはいり、規制緩和を上げた小泉政権の考えに逆行する現象がでた

     これまではマクロ面でもベストのシナリオが続出したがその反動が出るーこのような見方は最近、来日した外人投資家の口から出た話である。中、長期的には日本株には魅力を感じるが、目先は慎重にならざるを得ない。

この外人投資家の見方は国内にいて相場の渦中にいると、ときとして見落としがちな視点である。

10月相場の戦略を立てる上でも参考にしたいことである。


ヘッジファンドの損失

2006-09-24 18:11:30 | 株式

先週の日経新聞に「米ヘッジファンド巨額の損失」という記事があった。ヘッジファンド投資に経験の浅い日本の投資家には少なからず懸念の材料になった。

それに「またか!」という感じをうけた人もおられたと思う。1998年のLTCM破綻が起こったのが9月であったからだ。当時はロシア危機が発生し大物ジョージ・ソロスやジュリアン・ロバートンの第一線からの退場をもたらすきっかけのひとつになった。

今回はアマランスという商品相場に力をいれるヘッジファンドが天然ガスへの投機で失敗し50億ドルの損失を出した。結論を先に言えば現在のヘッジファンドの世界では例外的な事件である。

1998年のLTCM破綻をきっかけにしてヘッジファンドの設立は雨後の筍のように成長しいまや世界での規模は17000億ドルにまでふくれあがった。新しい運用者たちの、なによりもの問題意識は「リスク・コントロール」にある。

われわれも国際商品市況関連のヘッジファンドに投資しているが2003年の設立以来、1年もマイナスはない。ことしも8月末で+10.16%である。先行きが不透明なだけに、8月末のポートフォイオは株式はロング38.4%、ショート-5.8%。先物はロング40.6%、ショート-30.3%。両者のロングとショートを合計し差し引けば全体のエキスポジャーは42.9%と低姿勢だ。

国際商品市況という株式市場よりもはるかにボラテリティーの高い世界で運用するだけにリスクを意識するのを第1にしている。

現在のヘッジファンドには、この種の運用哲学が主流になっている。日経新聞が報じた記事はヘッジファンドの世界での例外的なケースだけに、その影響を考えることはない。


任天堂の挑戦

2006-09-23 16:47:07 | 株式

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昨日から幕張メッセでゲーム国際見本市が始まった。注目の製品はソニーのPS3で内容もさることながら価格が49,980円と当初の予想6万円台を大きく下回った。先に発表した任天堂の「Wii」の価格25,000円を意識したものであった。年末には両社が激突する。

今回の任天堂の製品については海外のメディアの評価が高い。「これまでは対象とする年齢層は1835歳で男性というターゲットであった。今回は老若男女を問わずゲーム・フアンの拡大に挑戦する」(ビジネス・ウィーク・オンライン)と報道している。「これまで子供にゲームを買い与えるのに、ためらいのあった母親も前向き」という見方。

任天堂のこれまでのベストセラーは1990年のスーパーファミコンであった。価格も25,000円。累計4900万台を売った。しかしその後の、ソニーの挑戦でトップの座を明け渡してきた。今回は操作性も簡単になりコンパクトになった。ソフトも幅広い年齢層に受ける製品を準備する。このような戦略を明確に打ち出したのは、今年、発売した携帯ゲーム「DS

Lite」の成功である。フアンの人口を大きく広げ、米国でも大きな人気を呼び始めた。

任天堂の岩田社長は「ゲーム人口を拡大するといいうのが製品開発のコンセプト」という。

海外のメディアが日本以上に注目しているのは最近の事例ではミクシィと同じであるのはおもしろい。

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ネット革命の第2次戦争が始まるか

2006-09-22 17:10:35 | 株式

ウォール街ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)をめぐって熱い戦争が繰り広げられようとしている。

いまやSNSでは世界一にのし上がったマイスペース(MySpace)を追いかけるのがフエイスブック(Facebook)である。ウォールストリート・ジャーナル紙によるとヤフー、マイクロソフトとメディアのバイアコムなどが接近を始めたという。

フェイスブックは大学生を中心とする学生層に食い込んでいるSNSである。

昨年、ルバート・マードックがマイスペースを6億8000万ドル(795億円)で傘下におさめたとき、フエイス・ブックとユーチューブ(YouTube)は10億ドル以上の価値で評価されていた。しかし今年の春には7億5000万ドルといううわさが出てそれが一人歩きした。

しかしマイスペースの驚異的な成長で、評価が上がりヤフーなどは10億ドルの評価をしているという。

ルバート・マードックという怪物がインターネットの第2次革命の成長性を独特の嗅覚でつかみ、再びこの世界に切り込んできたからである。

これままで外人投資家の圏外であった東京市場でも新しい戦争が始まるかもしれない。


アジアでのマイスペースのクローン

2006-09-21 17:09:28 | 株式

「アジアでマイスペース(MySpace)のクローンが闊歩する」(ビジネス・ウイーク・オンライン)という見出しで、ビジネス・ウイーク誌も日本でのミクシィの公開のことを報道した。

「ソーシャル・ネットワーキング・サイトの米国での大成功が、アジア各地に同じような現象を起こしてきている。ビジネス・モデルは全く同じだ」

「アジアでのSNS人気がどんなに大きいか?14日の東京市場では世界の投資家にははっきりするだろう。(中略)ミクシィはマイスペース(MySpace)ではない。現在500万人の会員を抱えるが、昨年に会員数は4倍になった。1ヵ月のページビユー70億、オンライン・トラフィックではヤフーとグーグルに続く。調査会社によると世界で37番目に大きいサイトをもつ企業である」(同誌)

同時に韓国のサイワールド(Cyworld)というSNSを紹介し、韓国の人口の40%に当たる1900万人が会員であることを紹介した。韓国最大の携帯電話会社SKテレコムの子会社だ。

これらの記事を読みながら、日本でも「Web2.0」時代の本核的な幕開けであることを痛感した。ルバート・マードックが昨年、6億8000万ドル投じてマイスペースを傘下にいれたが、早くもグーグルが自社でSNSに進出することをあきらめて9億ドルでマイスペースでのネット広告の掲載権を取得し、成功報酬も支払うことにした。この一事をみても規模の利益が成長を加速化させるモデルであることを証明した。

病める東京の新興市場の環境下でミクシィが公開されたのは投資家には幸いであったと私はみる。