昨日のニューヨーク市場のダウ平均が一時は2000年1月につけた11722ドルを上回った。しかしS&P500、ナスダック指数は高値にはまだかなり開きがある。
S&P500は史上最高値よりも15%低い水準であるし、ナスダック指数は55%も下である。
S&P500が相場の実態をみるのには、いちばん近い。それでも機関投資家のなかには「心理的には意味がある」という見方をする向きもあった。
いまひとつ気になるのは史上最高値を記録したわりには売買高が少なかった。NY取引所は8億8000万株と10億株を割れたし、ナスダック市場も11億4000万株と最近の平均的な数字である15億株を下回った。依然として先行きに前向きになれないというのが市場の見方なのか?
エコノミストが気にしているのは住宅市場の落ち込みと、自動車産業の不振である。今年の第1四半期のGDPは+5.6%であったが、第2四半期の確報値は+5.6%であった。明らかに景気は減速の過程に入っている。
この日の東京市場も株価は上昇したが売買金額は多くはなかった。
ただ救いは個人投資家に人気のあるソフトバンクの人気化である。昨日のボーダフォンの13新機種の発表がきっかけになった。過去のこの株の習性をみると東京市場の先行指標的な動きをしている。2003年4月に日経平均は7607円で大底をいれたが、ソフトバンクは2002年11月に827円で大底をいれた。全体の相場に6ヵ月先行した。
ACCESS(4813・マ)に注目している。NTTドコモもAUも新機種を出す。同社はナンバーポータビリティ(番号継続)で恩恵を受ける企業のひとつである。