注目のバーナンキ議長の再選後、初めての議会証言に市場の関心が集中していただけに、相変わらず現実を直視する内容に市場は好反応した。
「現在の景気は回復の軌道には乗っていない。連銀が低金利を続ける必要がある」と株式市場の期待に応える発言であった。先に公定歩合の引き上げというサブライズを断行したあとだけに、投資家は金融政策の方向性を気にしていた。バーナンキ議長の発言をみて公定歩合が金利のシンボル的な存在であることを再確認した。
それにしても米国の政策当局の株式市場へのフレンドリーな態度はうらやましい。日銀の白川総裁の学者然とした紋切り型の言動には、東京市場の国際化の方向性に水をかける。
今週の米バロンズ誌の「Technology Week」にグラッデン(デルのCEO)の話が引用されている。
「部品不足の問題が続いている。フラッシュメモリーのNANDとHDドライブの供給不足の兆しが一段と深刻。足元はDRAMとLCDの価格が一段と上昇しそう」。
中国の春節後の部品市場の軟化を気にする向きもあるが、世界的に在庫が大幅に減少して電子部品業界には常識外の現象が出てきた。
「PCフードチエーンの2010年は好調。むしろセットメーカーには材料高が気になる」と同誌はみている。電子部品は年5%以上下落するのがこれまでの常識であるが、しばらくはこの常識が覆りそうだ。
日本のハイテク株には一足先に春がきた!