足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ロンドン市場が牽引・・・落ち着く世界の市場

2016-07-01 07:11:02 | 投資戦略
NY株は3日間連騰でダウ平均は17,929ドルと暴落前の18,011ドルに迫った。
ロンドン株価指数も2011年以来の最大の上げ。ポンド安で輸出企業には大きなプラスであることを好感した。またユーロ中央銀行のドラギ総裁が一段の緩和策を示唆し、日米の中央銀行の動きにも関心が集まった。問題の震源地のヨーロッパ株の回復が特に目立ち。英FTSE+2.27%,独+0.71%、仏+1.00%、NY株+1.33%。
強気筋は「NY株の2月以来の上昇相場は生きている」と早くも先行き新値更新を見込む向きも出てきた。先週末の英離脱問題の悪夢は消え、投資家の自信が蘇る。円相場も反転し103円台に下落した。
ウォール街では銀行、保険、製造業が相場を牽引した。
英国で離脱後のユーロ圏との新しい関係を模索する動きが始動しはじめた。
昨日もジム・ポールソン(ウェルズファーゴ・フィナンシャル)の「米国市場にとっては軽度の危機に過ぎない。S&P500は先週に比べてわずか2%安、DXY(ドル指数)は先週比で1%高、10年国債は0.1%以下の下落。ニュースも熟読しないで、即座に危機に結びつけた。印象だけで判断した。おそろしく軽はずみの判断であったと感じるだろう」という見方を紹介したが、ウォール街での雰囲気は合理的な判断を強調するストラティジストの声に賛同する向きが増えてきた。
時間の経過とともに今後の英国の行き方についての議論が高まってきた。
ひとつはノールウェイ型でEUのメンバーではないが、EUと同一市場の扱いを受け、安全保障上も協調し同一市場と同じ条件で進むことである。このようなシナリオが展開すれば、離脱問題は英国にとってもユーロ圏にも大きなマイナスにはならない。

昨日は新興市場が堅調。そーせいG(4565)が牽引した。前日にスイス最大の公的機関PSI(ポールシェラー研究所)とGPCR(Gタンパク質共役受容体)の創薬の共同研究を発表した。
ノーベル賞を受けた技術だが、世界の大手医薬品会社がもっと注目している分野だ。着実に開発の道が開けており、同社の将来を占う大きな材料である。

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平常心に向かう・・・世界の株価

2016-06-30 06:17:22 | 投資戦略
アジア、欧州、米国と世界の株価は一斉に上昇した。
この日の市場をみるかぎり先週の英国民投票の悪夢は消えようとしている。
ウォール街では銀行、ハイテク、ヘルスケア、通信、石油、半導体、金鉱株とほぼ全面高の様相だ。特に注目されるのは英国株の上昇でFTSEは+3.58%急騰した。
“国債の金利が低いので配当利回りの高い株を買う”という人気が出始めた。先行きの懸念は大きく後退してきている。ユーロ圏からの離脱「ブレグジット」の影響を冷静に分析し始める余裕がでてきた。投票前のNYダウ平均は1万8011ドル、本日1万7694ドルまで短期間で戻った直前の株価水準まであと1.7%と316ドルの差まできた。
“まさか”の衝撃だけに市場心理に与える影響は大きかった。
しかしウォール街で信頼感の強いストラティジストは冷静な判断をしている。
ジム・ポールソン(ウェルズファーゴ・マネジメント)は「ブレクジット(離脱)で投資家が弱虫になってしまった」として次のように決め付けた。「米国市場にとっては軽度の危機に過ぎない。S&P500は先週に比べてわずか2%安(本日では1.7%)、DXY(ドル指数)は1%高、10年国債は0.1%以下の下落。ニュースを熟読し深く分析しないで、即座に危機に結びつけた。印象だけで判断した。おそろしく軽はずみの判断であったと感じるだろう」と市場の第一印象をたしなめた。
またブラッド・マクミラン(コモンウェルス・フィナンシャル・ネットワーク)は「今回の離脱問題は理性的な判断でなく、感情的な判断からである。この種の反応は短期的に大きな衝撃を与えるが、深刻ではなく時間が経たないうちに消滅する。見極めなければならないのは、ファンダメンタルな要因は一時的な自信の消失ということだ」と指摘する。
2人の賢者の見解に注目したい。

東京市場もどの銘柄が回復の先導役になるかを考える時にきた。日経平均はショック前に比べてまだ4.2%の開きがある。

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英国では反省ムードが強い

2016-06-29 06:49:49 | 投資戦略
英国では国民投票に反省気分が高まり再“Breturn”(ブレターン)という言葉がメデイアに現れてきた。“Brexit”(ブレグジット)と反対語。復帰という意味だ。
昨日のNYダウは269ドル高と反発。ただ先週末と月曜日の2日間で870ドルも暴落しただけに残った傷跡は深い。NY株をはじめヨーロッパ株も大幅に回復。
ウォール街では引き続きソロスの活躍が話題になっている。本人は「離脱が決まればポンドは30%暴落」と予言し離脱には反対してきた。しかし運用のポジションはS&P500をショートし、金鉱株に大量投資していた。この日、明らかになったのはドイツ銀行の大量の空売り。今回の世界株安の先導役になったのは銀行株であった。
ソロスのほかにも下落相場で儲けたヘッジファンドが散見される。東京市場でもソニー買いで一時、話題を集めたダン・ローブ(サードポイント)もショートで稼いだ。

円相場も落ち着いた。NY市場では102.61円で取引された。ただこの水準では企業業績にとってはマイナス。為替の方向が110円台に戻るような方向感が出ることが必要だ。
今回の大波乱で教えられたのはソロスの行動である。英国の国民投票をことしの投資戦略の最大のテーマにして、早くから2016年の投資戦略を立案し、決着がどちらになっても儲かる仕組み実行した。

東京市場のPERは12倍、株価純資産倍率は1.04倍である。底値圏であることは確実。注目株の25日移動平均との乖離率の一例をみると下記の通り。
日経レバレッジETF(1570)-12.2%、クックパッド(2193)-12.6%、寿スピリッツ(2222)+2.9%、小野薬品(4528)-1.5%、そーせい(4565)-10.8%、ペプチドリーム(4587)-8.6%、TOTO(5332)-3.2%,ソニー(6758)-5.9%、ホシザキ電機(6465)-4.6%。


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日本の衝撃が最大であった・・・英国民投票

2016-06-28 06:51:17 | 投資戦略
ソロスのメディアへの登場が続く。
週末はブログ上で英国の離脱によるポンドへの衝撃は「30%の下落もある」と論じ、ショート・ポジションを取っていたという観測が流れていたが、この日は「ポンドにはロング・ポジションを取っていて損失を出した」とわざわざ公表した。
なぜここで連日にわたってメディアに登場するのか、真意はわからないが、市場の混乱のなかで独り勝ちしたことへの批判を避けるためか?
英国民投票前には相場には弱気で株価先物で大量のショート・ポジションをとり、貴金属相場には強気で金鉱株のバリック・ゴールド(ABX)やシルバー・ウィートン(SLW)の大株主に顔を出していた。今回の世界的な株価の暴落では大きな勝利を収めたはずである。
この日は「今回は国民投票の“残留”に賭けポンド買いをしていて損失を出した」とわざわざコメントした。おそらく今回の相場の動乱で利益を上げたことへの批判を避けるためでないか?
英国離脱後もEUは一段の結束の方向に向かうよう強調している。

今週のバロンズ誌から世界主要市場の主な市場の動きをみてみよう。
指標の下落率は年初来、PERと配当利回りは先週末である。
NY株(S&P500) 下落率0.3%、PER17.3倍、配当利回り2.2%、内需70.0%
Euro Stoxx50    同上-15.0%、同上12.9倍、同上4.4%、同上49.0%
UK(FTSE)     同上-1.7%、同上16.7倍、 同上4.5%、同上35.5%
独(DAX)     同上-11.0%、同上12.4倍、同上3.2%、同上27.6%
日本(TOPIX)   同上-22.2%、同上12.2倍、同上2.4%、同上58.0% 
この表から読み取れるのは日本の株価の下落率が-22.2%とずば抜けて高いことである。今回の英離脱問題では最大の打撃を受けたが、理由は日本の国内問題にあり、アベノミクスの停滞、日銀の金融政策の失敗である。
昨日のNY株は続落した。世界の株式市場での英国ショックの余韻は残る。

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世界はどうなるか・・・ソロスの投稿

2016-06-27 06:29:15 | 投資戦略
英国民投票後、関心をもったのはヘッジファンドの大御所ジョージ・ソロスの言動である。投票直前、英ガーディアン紙で離脱した場合にはポンドは30%下落し、世界の金融市場に大きな衝撃を与えると警告し、国民投票では『離脱』に反対した。
ことし初めから相場には弱気を通しS&P500に大量のショートポジションをとったほか中国株を売り、金鉱株や金銀に強気のポジションをとってきた。めずらしく2001年以来、15年ぶりに現場に復帰し、運用の先頭に立ってきた。
英国の離脱が実現すれば2007年~2008年以来(リーマンショック)の金融危機に突入すると警告してきた。彼の懸念は当たり投資では大成功した。

週末の世界の金融市場は予言どおりになった。
すかさず26日の土曜日にはブログ上に「ブレキジット(英離脱)と欧州ヨーロッパの先行き」を寄稿して、EUの改革を提唱した。
離脱で英国は国家組織が崩れ、スコットランド、北アイルランドも離脱する可能性を指摘し、その動きがフランス、オランダにも波及する懸念をもつ。
「問題を放置してはならない。EUに欠陥があるが至急に再構築し、時間をかけ存続に向けて改革を進めなければならない」と結んでいる。投資で成功したが、世界経済の現状に大きな危機感をもつ。
このような投資家が存在する現在の金融市場はきわめて複雑だが、リーマンショック時よりも進化はしている。

週末の日経平均は1286円安になり下落率は-7.92%も急落した。
NYダウ平均の下落率-3.39%の2倍。東京市場への衝撃が大きかった。立会い中の国民投票の開票状況をTV がライブで流し投資家は恐怖に巻き込まれた。
遅れて取引が始まったウォール街も影響を受けたが、下落率は東京市場がはるかに大きかった。この種の海外の悪材料には弱い相場構造を露呈した。
金曜日のNY市場での日本株はさすがにNY株に比べ下げ過ぎとみたのか、引け後はショートカバーもあり日経平均先物は310円高で終わった。この動きは一時的な相場の反動で底入れを示すものではない。
ウォール街でもNY株はこれで下げ止まるとみる向きはすくなく、先行き金曜日のように3~4%の下落を見込む向きが多い。
世界に先駆けて取引が始まる東京市場に世界の投資家の関心が集まる。

なおソロスの投稿文は「project syndicate」欄で読むことができる。このまま検索すればよい。
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