足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ノーベル学者の現在の相場分析

2017-09-26 07:42:24 | 投資戦略
週明けも相場の地合いには大きな変化はない。ダウ平均は53ドル安だが、S&P500は-0.22%、ナスダック指数は-0.88%。昨今の高値圏でのもみ合いが続く。
東京市場にも大きな変化はみられない。

この現象が、トランプ大統領の政治・経済政策が支え、本来なら相場の上下への波動が出るところを、政策でなんとか支えてきたというのが、相場の下値硬直性の大きな理油とみてきた。
好調な景気回復に支えられ企業業績は好調である。一時は世界経済をゆすぶりかけた欧州の分裂も、その後、国民の良識が勝ち安定化に進んでいる。ドル・円相場も居心地のよいところで変動している。

気になるのは株式相場に独特のダイナミズムがみられず、なかなか方向性が明確に出てこないことだ。
本欄では、これまでトランプ政策の舵取りが世間の評価とは異なり、大方の見方より上手く進行していることを理由にあげてきた。しかし、世界の最高の頭脳が集まるウォール街の動きは、このような単純な分析だけで判断はできない。
世界最大のヘッジファンドの運用者デイ・ダリオ(ブリッジ・ウオーター)は昨年11月の大統領選以来、一貫して慎重論を通してきた。そういえばバフェットもの最近は動かない。
それぞれの理由があることは確かである。

先週、ノーベル賞学者ロバート・シラー教授(イエール)、自分たちの研究成果を駆使して相場の現状分析をした。1871年以来のデータを集め、学友のハーバード大のジョンY・キャンベルと、これまでの研究成果をもとに現状分析した。好業績のなかで、高値水準でもがく現状を明快に分析している。何回も精読したが、時代の変遷ととともに、相場分析のツールも変わってきていることが理解できた。
相場の現状と先行きの分析にこれほど明快な論文はいあままでのところお目にかかれない。
レイ・ダリオもバフェットも動かない理由がそこにあるのか?
今週の「トリトンスクエア通信」(水曜日)で、ほぼ全文を紹介する予定。


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