4月相場が終わった。
日米は対照的な動きであった。ダウ平均は+2.3%で6年ぶりの高値で11367ドルで終わった。2000年1月の史上最高値11722ドルも視界にはいってきた。
日経平均は月間で-0.9%で16906円。数字に上では1989年末の史上最高値の38915円より、われわれの目は昨年末の16111円のほうに向かう。年初来、騒がれながら日本株のパフォーマンスはそれほどでもなかった。
ウォール街を見ていて注目されるのは原油、金相場の上昇である。エネルギーはイラン問題が蒸し返されているし、金は18.20ドルも上がって$654ドルと戻り高値を更新した。
中国の利上げで国際商品市況に影響が出るかとみたが、金曜日には全く影響がなかった。特に銀のETF(上場投資信託)がアメリカン取引所に上場され+7.1%も上がった。iShare Silver Trust(SLV)というチッカー・シンボルである。これで金のETF(GLD)と並んで貴金属への投資の手段が揃った。商品業者に口座を開くのをためらっていた機関投資家には、金銀への投資の道が開かれたことには大きな意味がある。
昨日の本欄で問題にしたのは米国の金融政策の転換の可能性と中国の利上げであったが、1夜明けた市場にはトレンドに大きな影響をもたらさなかった。米国の10年国債の金利は強かった。
世界の投資の世界に大きなパラダイムの変化は起きないのか?